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ClariS 高校篇

アリスとクララが晴れて高校生となったのは、2012年4月のことだ。
そしてその年の夏にリリースされたのが、アニメ『もやしもん リターンズ』のOPテーマとなった「Wake Up」。
この曲は“中学卒業”をテーマのひとつとした1stアルバム『BIRTHDAY』を経たことで生まれた、ClariSの新しい魅力に溢れていた。
顔が見えないことも相まって、可愛らしくも常に神秘性を秘めていたふたりの歌声だが、この曲でこれまで以上の生っぽさ=体温を感じたリスナーは多いことだろう。高校という新生活を迎え、ふたりの心がウキウキしているのが手に取るようにわかる優しく暖かい楽曲であったことは、クララの「私は自転車通学なんですけど、毎日この曲を聴きながら登校しています!」という言葉からも明らかだった。

Wake Up

なおこの年の夏、ClariSは初のオフィシャルブック「コレクション」を発売している。この本にはデビューから「Wake Up」までのClariSの活動が、本人、作曲家たちの言葉によって語られた。付録には「ねんどろいどぷち ClariSセット ナイショの話 Ver.」。ちなみにこれは、今回のベストアルバムにおける完全生産限定盤特典「ClariSねんどろいどぷち~BEST ver.~」のオリジナルモデルである。
もやしもん
©石川雅之・講談社/もやしもん製作委員会
高校生活2枚目のシングルは、「Wake Up」リリースから間もない2012年の初秋に届けられた。
タイトルは「ルミナス」。社会現象にもなったアニメ『魔法少女まどか☆マギカ』の劇場版で、主題歌としてあらたに制作された楽曲だ。
実はこの曲は、ふたりにとって初めての、“同じ作品での2度目の主題歌”だった。ゆえに当時のインタビューには、ふたりの楽曲に対する取り組みの変化がよく現れている。物語をすでにアニメーションで経験しているからこその、歌詞解釈や感情選択。レコーディングの際に、「これまででいちばん話し合った」(アリス)ことが、本人たちにとって「ユニット感みたいなものががより強まったのかなって思います」(クララ)という手応えに繋がったのだ。この曲はオリコン・ウィークリー・チャートで4位を獲得。当然のようにスマッシュヒットを記録し、作品とともにアニメ史に残る楽曲となった。
魔法少女まどか☆マギカ
©Magica Quartet / Aniplex・Madoka Movie Project

ルミナス

年が明けて2013年、ClariSは高校2年生の春に「reunion」をリリース。鮮烈なデビューを飾ったアニメ『俺の妹がこんなに可愛いわけがない』での「irony」に引き続き、この曲が第二期『俺の妹がこんなに可愛いわけがない。』でもOPテーマとして起用された。
前述の「ルミナス」と同様、「reunion」も“2度目のタイアップ”だった。しかも、比較の対象となるのがデビュー曲「irony」とあっては、ふたりにとって「成長を見せなくては」というプレッシャーになったことだろう……と思いきや、インタビュー時のふたりは実にリラックスしたもので、明るく「また歌えてとてもうれしいです!」(アリス)と笑っていたものだった。
作品だけでなく季節ともリンクし春を感じさせるこの楽曲は、高校2年生に進学したふたりにとっても、実感を伴うものだったようだ。印象的に使われる“また”という歌詞が、「またアニメが始まる」「また桐乃や黒猫に会える」という作品寄りの解釈だけでなく、何もかもが初めての経験だった高校1年生を経て、また新しい1年が始まるワクワク感とシンクロし、例えばアリスは“一緒にまた頑張ろう”という言葉に、クラスメイトの顔を思い浮かべていた。クララも昨年の学校祭で良い成績がとれたことを喜々として語り、この先の学校行事に目を輝かせていたのだった。
俺の妹がこんなに可愛いわけがない
伏見つかさ/アスキー・メディアワークス/OIP2

reunion

reunion」に続いてリリースされたClariS8枚目のシングル「カラフル」は、アニメ『劇場版 魔法少女まどか☆マギカ[新編]叛逆の物語』の主題歌に三たび起用され、2013年10月にリリースされた。
「カラフル」というタイトルながら、“まだ透明な私たち”という歌詞が印象的なこの曲に、ふたりも未来への希望を感じたようだ。だからこそふたりはレコーディングの際に、「等身大」「少女らしさ」を意識したのだという。クララは「何も知らない女の子が思い描く未来、明るい未来しか見えていない少女っぽさをあえて意識したところもありました」と語り、少しずつ世の中を知り、将来のことを真剣に考え出す高校2年生の現実を示してくれた。
思えばこの頃からだろうか、アリスとクララの口からよく「同世代のみんなへ」という言葉が明確な意志をもって発せられるようになった。ただ目の前の楽曲に取り組むだけでなく細やかな表現をより意識するようになった「ルミナス」。そしてこの「カラフル」以降では、自らの歌う意味がより色濃く発信されていくのである。
魔法少女まどか☆マギカ
©Magica Quartet / Aniplex・Madoka Movie Project Rebellion

カラフル

ちなみに「reunion」と「カラフル」の間、2013年の初夏には2ndアルバム『SECOND STORY』がリリースされている。「リスアニ!」ではこの際に、ClariSと作曲家・丸山真由子の対談を実施している。この場で最も盛り上がった話題といえば、学校生活における圧倒的女子トークだ(笑)。将来に対して不安や希望を抱くのだけがティーンエイジャーではない。別の意味での“高校生の等身大”が、『SECOND STORY』には詰まっていることをここに追記しておきたい。

SECOND STORY

2014年1月、アニメ『ニセコイ』のOPテーマとして、「CLICK」がリリースされた。この年はClariSにとって、初めてのチャレンジが年始早々から実施された。初の企画イベント“2014 New Year’s Festival 始まりの予感・・・”がZEPP TOKYOにて行われ、ClariSとして初めてライブで生歌が披露されたのである。シルエット姿のみでの登壇ではあったが、「みんなのより近くで歌を届けたい」(クララ)というClariSの思いが実現された、記念すべき第一歩だった。
さて、新曲「CLICK」だが、今後のライブ活動を意識したのだろうか、少し歪んだギターが主張した、バンドサウンドに仕上がっていた。この変化はClariSのふたりもきっちり感じていたようで、作曲家・kz(livetune)との対談ではライブ時におけるポイントを同氏に質問していた。とはいえ、デビュー前から彼女たちに楽曲を提供し、その後も「irony」「reunion」とヒットソングを制作してきたkz(livetune)である。彼にとっては対談の際にふたりの口から自然に出てくる音楽専門用語のほうが驚きだったようで、しきりにポルタメント(滑らかに音程を変え次の音に移ること)を気にするアリスに素直な感嘆を述べていたりする(笑)。やはりこの曲においても、ふたりの確実な成長が見て取れたのだった。
ニセコイ
©古味直志/集英社・アニプレックス・シャフト・MBS

CLICK

2クール目に突入したアニメ『ニセコイ』に合わせ、立て続けに2014年4月にリリースされたのが、「STEP」だ。このとき、ClariSのふたりは高校3年生の春を迎えている。
クララがインスピレーションを受けたという、“前へ進むために変わることを頑張る”という歌詞が、その後のことを知る我々にとってはチクリと胸を刺すのだが、ご存知のとおりこの「STEP」が、クララとアリスというふたりによるClariSの、最後のシングルとなった。振り返ればアニメ作品のモチーフとリンクする“鍵”という歌詞に対し、アリスは「結果を知ろうと思えば知れるのに、そうすることが今の関係を崩すのではないか……と恐れている様子が浮かんできます」と述べていた。高校3年生が、自身の将来を選択するひとつのタイミングであることは、誰もが実感できることだ。そのなかで悩みに悩み導き出した答えを、我々は素直に応援したい。そして今述べたようなメッセージが詰まった「STEP」が、アリスにとってのラストシングルになったことはドラマチックとしか言いようがないのである。
STEP

STEP

STEP」発売から約2ヵ月後の2014年5月末、3rdアルバム『PARTY TIME』のリリース直前に、アリスのClariS卒業が発表された。ファンはもちろん、多くの音楽関係者をも驚愕させたこのニュースは瞬く間に広がり、数多くの媒体で報じられた。 そしてその5ヵ月後……またも驚きのニュースが、音楽業界を揺るがすのである。

次週に続く…

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