Spotifyにて好評配信中のアニソン情報トーク番組「リスアニ!RADIO」。ここでは音楽プロデューサー/音楽評論家の冨田明宏、ラジオパーソナリティ・MCの青木佑磨、リスアニ!編集長の馬嶋 亮の3人が旬のアニソン情報を発信している。
10月10日より配信中の最新エピソード(#42)では、TVアニメ第2期が放送中の『呪術廻戦』楽曲について紹介。2023年7月より第2期放送をスタートした本作は、8月31日放送の第30話より「渋谷事変」のストーリーに突入。この展開に合わせてオープニング・エンディングのアニメーションと主題歌が一新され、現在のOPテーマはKing Gnu「SPECIALZ」、EDテーマは羊文学「more than words」となっている。
当番組で話題になったのは、各楽曲のクオリティもさることながら、映像と合わせることで出来上がったアニメのオープニング・エンディングとしての完成度の高さ。とりわけ、King Gnuのローテンポな楽曲と作品ストーリーとのマッチングに関して、番組内では青木が次のように話している。
青木 いわゆる(夏・秋)クールの切り替えのタイミングじゃなくて、過去編(「懐玉・玉折」)が終わってお話が切り替わったタイミングで主題歌が変わるっていうのも珍しいんですが。ちょっと話したかったのが、「渋谷事変」はKing Gnuの「SPECIALZ」とともにすごくオープニングの映像がよかったんですよ。久しぶりに「遅い」オープニングでかっこいいやつ来たな、と思って。
馬嶋 わかる。
青木 我々みたいに「アニソン論者」としての役割を求められる人間たちって、アニソンのガラパゴス的進化の話の中で、オープニング(アニメーション)のカット割りを増やして疾走感を増すために、どんどんアニソンというものが早くなって、BPMが上がっていった……っていう話をよくしていて。それ自体は日本のアニソンにとって良い進化だと思うんですけど。(「渋谷事変」のオープニングは)この曲のテイストに合わせて映像を作っている感じがあって。
馬嶋 うん、うん。
青木 ゆっくり動くキャラクターと、「渋谷事変」のストーリー特有の「どんより感」も含めて、めちゃくちゃ映像と音が合わさって、アーティストイメージと曲に対して「映像が合わせる」パターンというか。割と今若い子が観たときに「わ、こんなオープニングあるんだ!」ってなりそうだなと。
冨田 なるほどね!
青木 一般タイアップアーティストが、アニメの要素を拾ってアニソン的なアプローチをしてくれるのが当たり前になって、もう10年くらい経つじゃないですか。もちろん「SPECIALZ」でも要素はちゃんと拾ってるんでしょうけど、今は何か「アニソンらしさみたいなものを無視してくれてもいいんじゃない?」って気持ちに改めてなっていて……ちょっと、『HELLSING』(2001年TVアニメ版)OPテーマの「ロゴスなきワールド」を思い出したんですよね。
冨田 はいはい。あったねえ!
青木 めっちゃアシッドジャズっぽい曲で、遅くて、カット割りもゆーっくりなんですよ(笑)。
馬嶋 何かこう、「寄せてない」ってところに今のかっこよさがあるのかもね。
こちらの内容を含む「リスアニ!RADIO #42」は、Spotifyにて無料配信中。近日配信予定の次回「リスアニ!RADIO #43」もお楽しみに!
リスアニ!RADIO
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