REPORT
2022.02.09
アカペラに魅了された高校生たちの青春ストーリーを軸に、都立音和高校のアカペラ部メンバーによるリルハピ、私立奏ヶ坂中学高等学校のアカペラ部で結成されたFYA’M’のメンバーたちが奏でるアカペラソングを届ける音楽プロジェクト『アオペラ -aoppella!?-』。そのプロジェクトのスタートから100日が経過した2021年6月11日、―そんな記念すべきタイミングで「アオペラ」をさらに広く知らしめるWEBラジオ、「アオペラジオ」が、リルハピの四方ルカ役・柿原徹也と、FYA’M’の猫屋敷由比役・濱野大輝をナビゲーターに放送を開始した。ここでは、2021年12月19日に行われた公開収録レポートの後編をお送りする。
■「アオペラジオ 公開収録」前編レポートはこちら
前編では柿原、濱野が奔放に作り上げてきた笑いの絶えない「アオペラジオ」にゲストで登場した、FYA’M’の4th担当・宗円寺朝晴役の佐藤拓也が、怒涛の笑いを巻き起こしたが、後編もまた笑い声いっぱいの時間となった。
怒涛の前半の収録を終えた3人。前半の放送開始前にステージ上でスタンバっていたのとは逆サイドでスタンバイすることにした佐藤を、放送用の席からいじる柿原と濱野。マイケル・ジャクソンのステージパフォーマンスや工藤静香、「ドラえもん」のしずかちゃんなど、次々にモノマネで魅せる佐藤に、会場は拍手が止まらない。オンエアに乗らない場面では、「2人ともそんな感じなんだ?」と佐藤も自然と笑顔に。続いて3人で客席いじりをしていくと、話題はどんどん転がっていき、彼らの普段の姿が見えてくるようだった。
そしていよいよ2本目の番組収録へ。番組のお決まりである、歌うような自己紹介を見事に達成すると、ゲストの佐藤を呼び込む。番組のオープニングトークでは「この前、正月だったのに、もう1月下旬なの!?」とお正月や年越しの思い出の話へ。しかし収録は2021年12月中旬。未来へ向けての話をしている3人だった。「今年もあと残り11ヵ月かぁっていうやついる」や「年越しの瞬間ジャンプして、地球にいなかったって言うやつが絶対にいましたよね」と濱野。そこからは声を弾ませながら、3人の抱腹絶倒のトークが繰り広げられた。
そして、最初のコーナー「青春、み~つけた」がスタート。アオペラは「青春」×「アカペラ」がコンセプトということで、このコーナーではリスナーから自分の周囲に起きた“青春っぽい”行動や発言を紹介し、ゲストの佐藤で「青春」「青春ではない」に評価していく。一通目は「女子3人でアラサーの青春を体験した」話。友人のお子さんの誕生会をしたリスナー。前日から泊まり込み、花飾りを作ったりもして、子供の機嫌が良いタイミングで写真撮影をしたのだという。「年を重ねても、友人とわいわい過ごすのは青春だなと思いました」と締めくくられたメール、こちらへの佐藤の判定は「青春」!「青春は地続きで、まだ続いているんですよ」と佐藤。
続いたのは「部屋の片付けをしていたら小学校のときにやっていた」という交換ノートが出てきたというメール。ノートには「今日はこんなことがあって楽しかったよ」といったウフフな内容ではなく……!?さらに、授業中にメモ書きや手紙をこっそり回した話では、柿原が通ったドイツのギムナジウムは規律が厳しくて手紙が回ることはなかったと話し、佐藤は「そういうのに混ぜてもらえない文化の人だった(にこっ!)」など、とっておきの話を披露。そして、中学でコーラス部に、大学ではアカペラサークルに入ったという観客からのメールも。「アオペラの曲を歌いたい」という内容には嬉しそうな3人。「どの曲も難しいですが、ぜひチャレンジしていただきたいです」と濱野も笑顔になり、最初のコーナーが幕を閉じた。
放送に乗らないところでの面白さに会場の空気が再び楽し気な熱を帯びたところで、舞台上は次のコーナーである「青いつぶやき~アオリーディング~」へ。青春小説の書き出しのような140文字程度の文章を募集し、柿原と濱野が朗読したあとに感想や展開様相などでトークを繰り広げる。河川敷での「僕」と「君」とで星空を見ている――ゲストの佐藤が良い声で朗読を始め、ほっこりとしつつも意外な展開で終わったところで、3人がトークを開始。「大人になると一緒に星空を見るような体験がなかなか出来ない」という濱野の言葉からトークは好きな星座、そしてあの星座のアニメの話へと転がっていくものの、柿原の「でも怖い」の一言から、トークも意外な展開へ。「その友だちは本当にいたのかな」と佐藤。「イマジナリーフレンドだったら?」「隣にいる君が多重人格者!?」「まさか死神の世界から来た?」など想像が膨らみ、話はどこまでも盛り上がってしまう。
続けて、番組宛てのメールを紹介していくコーナーへ。「もし今、高校生に戻れたらやりたいことはありますか?」という質問を濱野が読み上げる。当のリスナーは部活ばかりしていたために、高校時代に学校行事に参加することがなかなかできなかったそうで、アオペラのドラマトラックで描かれていた賑やかな文化祭に参加してみたいのだという。それを受けた3人、佐藤は海外にホームステイをしに行きたいのだとか。高校時代に行かなかったことを後悔していると話すと、話題はターニングポイントの話へ。声優になるために踏み出してよかった、と3人は声を揃えた。続いてのメールでは、アオペラの楽曲を車で聴いているというリスナーの声。同乗する年配の家族がボイパの部分を覚え、自分はベースを歌って、一緒にハーモニーを楽しんだのだとか。「家族でも楽しめる、純度100%のコンテンツですから」と胸を張る3人は、ここからも多くの人が楽しめるコンテンツにしていきたい、とポジティブな想いを語って聞かせた。そんな楽しい時間はいよいよ終演へ。最後にはアオペラを応援しているリスナーへ佐藤からメッセージ。
「こんな素敵な2人の番組に出演させていただけて嬉しい限りです。アオペラのメンバーはみんなすごく表現豊かで優しくて素敵なメンバーばかり。1日でも長くみんなと新しい歌やお話を紡いでいきたいと思っているので、今後も応援してくださると嬉しいです。ありがとうございました」と挨拶をすると、会場には暖かな拍手が沸き、公開収録ラジオは最高のハーモニーを奏でながら幕を閉じた。
そして「ここからは好きなことをいくらでも言っていいんだよ!」と柿原。「ここからはもう記録されていませんから」と言う濱野に「ほっとしました。番組の公開録音がそもそも久しぶりの体験。」という佐藤。コンテンツのイベントにはない空気が公開録音の場にはあるのだとか。収録のあとに放送までのタイムラグがある公開収録なだけに「タイムカプセルを開けるみたいな感覚がありますよね」と佐藤は楽し気だ。「素敵な表現。現像されないフィルムのままだよね」と柿原が返すと「(自分よりも)もっと上手いこと言うの、マジでやめてもらっていいですか?」と佐藤。爆笑する柿原と見守る濱野。躍動する声音もまた新年を華やかにするような明るいトライアングルになっていると感じた。
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