INTERVIEW
2025.03.24
――「ミッドナイト・リフレクション」はドラムンベース調のビートが印象的でしたが、これはどの段階で決まったのでしょうか?
ツミキ いつからやったかな……多分一番最初に着手した気がしますね。やっぱりメカニカル感というか、モビルスーツ特有の角ばっている印象や、全体的にも宇宙飛行みたいなことをイメージしていたのもあって、飛ぶようなスピーディな印象で曲を作っていって。あと、単純に僕はクラブミュージックが好きで、最近ドラムンベースの熱が来ているみたいなところもあって、それをポップスと結びつけたものを作ってみたいというタイミングでもあったんですよね。それを『GQuuuuuuX -Beginning-』と紐づけたら面白くなりそうだなという思いもありました。
――アコギの入った軽やかなサウンドから、どんどんエレクトロニックになっていくという展開になっていますが、これは作りながら考えていったのでしょうか?
ツミキ そこも最初からイメージしていました。小さな星と大きな宇宙というスケールの対比みたいなものをサウンドで描きたかったので、平歌のゆったりしたところからスピーディになって大気圏を超えるような印象で疾走感を持たせて、サビで宇宙がバーって広がるみたいな。そういうものを映像的に描きたいというのがあったので、そこをイメージしながら楽器を色々変えたりして作っていきました。
――楽器もアコースティックからエレクトリックなものが増えたり減ったりして、まさに大きな宇宙を巡るような感覚といいますか。
ツミキ まさしくそういうイメージですね。
――そうしたイメージもまりあさんも共有しながら作っていかれたんですか?
みきまりあ そうですね。2人で「どういう曲がいいかな」みたいなことを事前に話していたんですけど、そこでのリファレンスとしてドラムンっぽい曲をやりたいって言われました。私も「流行りだしね!」と思って。
ツミキ 俺がめっちゃミーハーみたいやん(笑)。
みきまりあ 流行りに乗っかってきたな、とは(笑)。でもそういう曲を歌いたいなというのは自分もずっと思っていたので、テンションは上がりましたね。
――楽曲の展開もノーメロらしく、1コーラスが終わったあとも“流星群願いを聞いて”というリフレインのあと、まったく別のメロディが登場するのも印象深いですね。
ツミキ そこは僕の癖というか、なんというか飽きちゃうんですよね(笑)。曲を作りながら飽きが来て「なんか新しいことやりたい」ってなって別の展開を作ることは多いです。必要に応じて繰り返すことも効果としてもちろん大事だと思うんですけど、基本的には新しいメロディが(後半で)出てくるみたいな作り方がノーメロには多いので、今回も経験を活かして作りました。
――2コーラス目はメロディが1コーラス目とは違うのですが、サビ前のフレーズが1コーラス目冒頭と同じ“さよなら”で締められるのは示唆的でした。
ツミキ 僕にとってはパートが変わる瞬間や、展開の中で心境が変化するところにすごくときめきがあって。他の楽曲でもそうなんですが、セクションごとに過程を経て観点が変わっていくことをめざして曲を書いているんです。その一環で、あえて同じフレーズの聴こえ方を変えるというところも目指していて。“さよなら”もそういう違った聴こえ方がするといいなと思って書いていました。
――聴こえ方の違いを作るにあたって、まりあさんのボーカルの熱量の違いも重要になってきますよね。
みきまりあ そうですね。最初のAメロはちょっとミステリアスなイメージで機械的にというか。そこまで抑揚がなく入っていくんですけど、サビに行くにつれて世界がぱっと広がっていく感覚で歌っています。宇宙をテーマにしているという話をしましたけど、そういうものを歌いながら自分のなかで想像して、バーっと広がっていくようなイメージをしていて。それが視聴者の方にも伝わってくれてたらいいなというのはあります。
――そうした歌う際のニュアンスはお二人で擦り合わせて決めていくのですか?
ツミキ 僕らの楽曲はお互いの家で作っていくんですよ。僕も家で作って、いざ歌うにあたって「こういうのがいいかも」みたいなディレクションは……今回したっけ?
みきまりあ いや、そんなにしていないかな?歌入りのデモを自宅で録って、実際の本RECも自宅で行ったんですけど、デモの段階でたしか「サビがもうちょっと強いほうがいいかも」とか言われたくらいだったかと。
――お互いの家で完結させたものが映画館で流れるというのも、楽曲のテーマである小さい惑星から宇宙へと飛び立つイメージに通じますね。
ツミキ そうなんですよ。映画館でこの楽曲が流れた時は、曲のテーマと自分たちの制作過程を重ねて聴いちゃいました。僕は劇場では一番後ろの席に座っていたんですけど、自分の曲がかかった時はそわそわしちゃって、お客さんの反応とかも気にしたり(笑)。
みきまりあ 私は2回観に行かせてもらって、ほんとハラハラしました。自分の声が流れた瞬間「うわっ、流れてる!」って思ったし、それこそ自分の家というすごく小さい空間で録ったものがこんなに大きい映画館にまで届いて、それってすごいロマンだなと思いましたし嬉しかったですね。
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