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REPORT

2025.03.15

最高のエンターテインメントがここに!内田雄馬の対バン企画第2弾対バンライブイベント「YUMA UCHIDA LIVE“VS YUMA 002- 岡崎体育”」レポート!

最高のエンターテインメントがここに!内田雄馬の対バン企画第2弾対バンライブイベント「YUMA UCHIDA LIVE“VS YUMA 002- 岡崎体育”」レポート!

声優アーティストの内田雄馬とシンガーソングライターの岡崎体育による対バンライブイベント「YUMA UCHIDA LIVE“VS YUMA 002- 岡崎体育”」が、3月1日、埼玉・大宮ソニックシティ 大ホールにて開催された。内田が2024年に立ち上げた対バン企画“VS YUMA”の第2弾となる本公演。前回の第1弾は、実の姉でアーティスト活動10周年を迎えた声優の内田真礼を迎え、双方エネルギッシュなパフォーマンスを披露しつつも、仲良しの“内田姉弟”らしいアットホームなライブ空間を作り上げていたわけだが、今回の対バン相手となる岡崎と内田は初対面ということで、どんな公演になるか予想もつかない。だが、ふたを開けてみたら、そこには最高のケミストリーが待っていた。

TEXT BY 北野 創
PHOTOGRAPHY BY ウチダアキヤ

笑撃の連続!エンターテインメント精神に満ちた岡崎体育のライブ

会場の照明が暗転し、力強いビートが期待感を高めるなか放たれた一発目は、2人によるコラボステージ。2段づくりになっているステージの上段に内田と岡崎の両名が威風堂々と並び立ち、“VS YUMA”のテーマソング的な位置づけで制作された内田の楽曲「Chemi-story」を歌い上げる。声優界でも随一の歌唱力で知られる内田は言わずもがな、岡崎もパワフルな歌声の持ち主で、互いの声をぶつけ合い、高め合っていく。

いきなり強烈な先制パンチが飛び出して会場が熱気に沸くなか、内田と岡崎それぞれのキメキメに作られたオープニングムービーを挿み、ここからは各々のソロステージに。先攻を務めたのは岡崎体育。ステージ下手に彼専用のブースが設置されていて、そこに置かれたラップトップPCを使って自ら音を出しながらライブを行っていくスタイルだ。まずは準備体操代わりのバキバキなダンストラック「Open」で「騒げー!」と煽って盛り上げると、続く「Yes」では、歌い始めるのかと思いきやカメラ目線でキメる顔芸(詳しくはTHE FIRST TAKEでの同楽曲のライブ映像を観てほしい)を披露。スクリーンに繰り返し大写しにされる彼の真顔、そしてねちっこいウインクによるファンサービスに、客席からは笑い声と黄色い歓声が交互に飛ぶ。

MCでも自虐と諧謔を交えた軽妙なトークで盛り上げつつ、しみじみ聴かせるバラードかと思いきや途中で“心の声”が入り込んで一人二役ボケツッコミ状態になる「Voice Of Heart 2」、いつもは岡崎自身によるナレーション音声を本公演だけの特別な内田雄馬バージョンで届けて“観客のボルテージは一気に最高潮に”なった「Quick Report」と、彼らしいユーモラスな楽曲の数々で会場を楽しませる。かと思えばアニメファンにはTVアニメ『マッシュル-MASHLE-』のOPテーマとしてお馴染みのラウドなミクスチャー曲「Knock Out」ではロックなステージで会場を揺るがせたりと、そのパフォーマンスは実に多彩だ。

その中でもとりわけ面白かったのが、岡崎と彼の友達のパペット“てっくん”とのやり取りで進行していくひとり芝居曲「FRIENDS」。やけに辛口な発言の多いてっくんが、“VS YUMA”の第1弾は身内の内田真礼、第2弾ではまったく面識のない「知らない太ったおっさん」の岡崎体育を呼んだことを指摘し、内田雄馬は友達がいない「ソロすぎる」人よばわりして「このイベント、2人目で手詰まりなんだよ」と持論を展開していき、会場は大爆笑に包まれた。

そして35歳になった彼が「みんなも素敵に年を取っていってほしい」という願いを込めて歌ったのが「おっさん」。年を取っても、いや、年を取ったからこそ、常に自分自身を更新して、色んなことを学べる人でありたい。そんな人生賛歌とも言うべき歌が会場をポジティブな空気で満たしていく。スクリーンに次々と映し出されていく、見知らぬおっさんたちの笑顔も素敵だ。そして最後は「なるべくみんなが知っている曲を」ということで、誰もが知っている童謡や名曲のフレーズから過激なEDMに急変する彼のライブでの定番曲「Q-DUB」で締め。今回は内田主催のイベントということで、おそらく岡崎のライブを観るのは初めての人も多かっただろうが、誰もが笑顔で楽しんでいたのが印象的で、改めて彼のエンターテイナーとしての才覚を確認できるステージだったように思う。

貴重なカバーやコラボも披露!いつでも全力な内田雄馬のライブ

そして後攻、内田雄馬が4人編成のダンサーたち、通称・うちダンサーズを引き連れて颯爽とステージに登場し、熱さとスタイリッシュさを兼ね備えたダンスチューン「Buzzer Beater」でライブをスタートさせる。最初からアクセル全開で、後ろノリのワイルドなビートを乗りこなしながら、伸びやかな歌声とキレのあるダンスでオーディエンスを魅了していく。続く「Loser」ではスクリーンに様々なグラフィティアートが映し出されてストリート感を演出。重厚なトラックに負けないどころか、それを吹き飛ばさんばかりのダイナミックなパフォーマンスからも内田の気合いのほどが伝わってくる。ステージに立てばいつでも本気、全身全霊でライブに向き合うのが内田雄馬というアーティストの本質だ。

ダンサーが一旦退場して内田1人になると、マイクスタンドを持ち出して、彼もメインキャストとして出演するTVアニメ『あひるの空』の第2弾 エンディングテーマ「Over」を披露。ライブで恒例になっているマイクスタンドを蹴飛ばすアクションで客席から黄色い歓声を引き出すと、シンガロングパートでは会場が一体になって大合唱。内田は自身のファンのことを“内田雄馬”と呼び、演者と観客という関係性を超えた絆を築き上げているが、まさにその垣根を取っ払った同一性を体感できる瞬間だった。

岡崎体育の「FRIENDS」でのいじりを受けて「ソロすぎるアーティスト、内田雄馬です!(笑)」と挨拶した彼は、今日もポジティブパワー全開。「世の中に“内田雄馬”が足りない」とのことで、続いての楽曲「ものたんない」では“全人類内田雄馬化コーナー”と称して撮影OKタイムを設け、ファンは彼がうちダンサーズと共に陽気に踊り歌う様子を撮影しながら楽しむ。その動画をSNSに拡散してもらうことで、この世界における“内田雄馬”濃度を高めていくという素晴らしい試みだ。

ここで対バン企画“VS YUMA”ならではのスペシャルな1曲として、岡崎体育の楽曲「エクレア」のカバーをプレゼント。どこか四畳半フォークを彷彿させる素朴なメロディ(ちなみに歌詞には“六畳一間”というフレーズが登場する)、サビで何度もリフレインする“いい曲はいい人と共に”というメッセージ、常よりも等身大でぬくもりを感じさせる内田のボーカルが、会場をエモーショナルな空気で満たしていく。内田のディスコグラフィにはあまりないタイプの曲調ということも込みで、貴重なカバーだったように思う。

伸びやかな美声をしんみり聴かせた後は運動タイムとばかりに、続く「スタートライン」では上着を脱ぎ捨て、ステージをあちこち行き交ったかと思えば、その場で足踏みしたり、反復横跳びを始めたりと、動きまくりながらエネルギッシュに歌を届ける。ラスサビでは側転も決めて派手に駆け抜けると、今度はチルでグルービーなR&B風のナンバー「iDea」でレイドバックタイムに突入。ファルセットやフェイクを交えたソウルフルな歌声でグッと大人っぽい世界観を描き出す。そこから賑やかなブラスサウンドが楽しい「SHAKE!SHAKE!SHAKE!」へと雪崩れ込み、再び登場したうちダンサーズと共に観る者の心と体をシェイクしまくって楽しませる。

そして内田が「ここからは俺たちと一緒に暴れまくりましょう!」と告げてタオルを手にすると、煌びやかなアップナンバー「Shower」へ。サビでは彼の「回すよ!」という号令に導かれて客席の“内田雄馬”たちも一斉にタオルを回し、心を1つにしていく。ラストは「“VS YUMA 002”、たくさんのチャレンジをさせていただきました。最後はこの曲で締めたいと思います」と語って、壮大なパワーバラード「your words」を感情たっぷりに歌唱。不安な気持ちを抱く人の気持ちに寄り添い、しっかりと受け止めるようなメッセージ性が、そのパワフルな歌声と共に確かなものとして伝わってくる。シンガーとして、アーティストして、ひとりの人間として、内田雄馬という存在の心強さを改めて実感させてくれる名唱でライブは締め括られた。

だが、人を楽しませる力に長けた内田と岡崎の初めての邂逅の場が、これだけで終わるわけがない。アンコールの声に応えて肩を並べてステージに舞い戻ってきた2人は、「最後にもう1曲だけ」(内田)ということで岡崎の人気曲「感情のピクセル」をコラボレーションで披露。ラウドロック直系のシリアスかつアグレッシブなサウンドに乗せて、“どうぶつさんたちだいしゅうごうだ わいわい”とピースフルな歌詞を熱く歌い上げる2人の姿に会場も熱狂する。歌い終えてがっちりと握手し、抱擁を交わす2人。全力で会場を盛り上げた互いの力を讃え合って“VS YUMA 002”は幕を閉じた。

<セットリスト>
01. Chemi-story/内田雄馬 & 岡崎体育
02. Open/岡崎体育
03. Yes/岡崎体育
04. Voice Of Heart 2/岡崎体育
05. Quick Report(w/内田雄馬)/岡崎体育
06. Knock Out/岡崎体育
07. FRIENDS/岡崎体育
08. おっさん/岡崎体育
09. Q-DUB/岡崎体育
10. Buzzer Beater/内田雄馬11. Loser/内田雄馬
12. Over/内田雄馬
13. ものたんない/内田雄馬
14. エクレア/岡崎体育
15. スタートライン/内田雄馬
16. iDea/内田雄馬
17. SHAKE!SHAKE!SHAKE!/内田雄馬
18. Shower/内田雄馬
19. your words/内田雄馬
20. 感情のピクセル/岡崎体育 & 内田雄馬

“VS YUMA 002- 岡崎体育” セトリプレイリストはこちら!
https://playlist.kingrecords.co.jp/?post_type=playlist&p=2124


●リリース情報
12th Single
「シンギュラリスト」
4月2日発売

【完全生産限定盤(MAXI+M-CARD)】
品番:KICM-92164
定価:¥3,190(税込)

【通常盤(MAXI)】
品番:KICM-2164
定価:¥1,430(税込)

<CD>
M1. シンギュラリスト(TVアニメ『クラシック★スターズ』OPテーマ)
作詞:上松範康(Elements Garden) 作曲:上松範康(Elements Garden)/竹田祐介(Elements Garden) 編曲:竹田祐介(Elements Garden)
M2. 春の夜風
作詞・作曲・編曲:tonun
M3. Color Your Life
作詞・作曲・編曲:sumeshiii a.k.a. バーチャルお寿司M4. シンギュラリスト(off vocal ver.)
M5. 春の夜風 (off vocal ver.)
M6. Color Your Life(off vocal ver.)
※完全生産限定盤、通常盤共通

13th Single
「ハートエイク」
4月2日発売

【完全生産限定盤(MAXI+M-CARD)】
品番:KICM-92165
定価:¥3,190(税込)

【通常盤(MAXI)】
品番:KICM-2165
定価:¥1,430(税込)

<CD>
M1. ハートエイク(TVアニメ『#コンパス2.0』エンディング主題歌)
作詞・作曲・編曲:バルーン
M2. アトリエ
作詞・作曲・編曲:necchi
M3. Chemi-story
作詞:SHOW 作曲:SHOW/Dirty Orange 編曲:Dirty Orange
M4. ハートエイク(off vocal ver.)
M5. アトリエ(off vocal ver.)
M6. Chemi-story(off vocal ver.)
※完全生産限定盤、通常盤共通

リリースイベントなどの情報は内田雄馬の公式サイトをご確認ください。
https://www.uchidayuma.com/discography/

関連リンク

内田雄馬オフィシャルサイト
https://www.uchidayuma.com

内田雄馬 オフィシャルX
https://twitter.com/yuma_u_official

内田雄馬 オフィシャルYouTube
https://www.youtube.com/channel/UCmJ5vFSQcyoeUwV0gq_kVJA

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