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2025.03.12

5年ぶりとなるワンマンに“Welcome(ようこそ)”と“Welcome back(おかえり)”を込めて――“LAWSON presents スフィアライブ2025 「Welcome!!!!!」”を振り返る

5年ぶりとなるワンマンに“Welcome(ようこそ)”と“Welcome back(おかえり)”を込めて――“LAWSON presents スフィアライブ2025 「Welcome!!!!!」”を振り返る

2025年2月22日・23日に東京・立川ステージガーデンにて、スフィアによるワンマンライブ“LAWSON presents スフィアライブ2025 「Welcome!!!!!」”が開催された。2020年2月の<LAWSON presents Sphere 10th anniversary Live 2020“スフィアだよ!全曲集合!!”>以来5年ぶりとなるワンマンとなったこの2日間。ユニットの過去と現在というファンと共に歩んだ道を辿るようでもあり、同時にこの先の未来を示すような、寿美菜子、高垣彩陽、戸松遥、豊崎愛生の4人だからこそ作り上げられる空間を体験することができた。多くの歓喜と祝福、そして最高の“Welcome(ようこそ)”と“Welcome back(おかえり)”に包まれた5年ぶりの惑星直列から、2月23日の公演の模様をお届けしよう。

TEXT BY 澄川龍一
PHOTOGRAPHY BY 佐藤 薫

5年ぶりの再会はとてつもない熱量と共に

会場となった立川ステージガーデンには開演前からスフィアの楽曲たちが流れ、楽曲に合わせてペンライトが振られたり、お馴染みのコールがところどころで聞かれるなど、観客も5年ぶりの再会に準備万端といった様相を呈している。そんななか開演を告げるブザーが鳴り響いてしばらくしたのちに会場が暗転すると、ステージを隠すように降ろされた紗幕には巨大な時計が映し出される。文字盤の頂点に記されたのは周年を示す”15”の数字。やがて時計の時針、分針、秒針がその頂点で重なろうというところで、あのストリングスのイントロが流れる。そしてバンドの音が加わると、紗幕にはカラフルな球体のモチーフが散りばめられ、一際大きな円の中に寿、高垣、戸松、豊崎が現れる。そしてこの日の幕開けとなる「Shining days, shining stars!」が4人によって歌われた。同曲のMVを思わせる演出と共に5年ぶりのワンマンライブが、スフィアのデビュー15周年記念ソングで幕を開けるというのも感慨深い。客席はメンバーカラーのパープル、ピンク、オレンジ、グリーンと、ユニットカラーのブルーという5色が煌めく。対してステージ上の4人は銀色の衣装をまとってパフォーマンスするという、スフィアらしい宇宙空間が形成されていった。紗幕を半分ほど上げ、上部をLEDモニターのように活用しているのも新鮮だ。途中、寿が「立川のみんな、心を1つにクラップしましょう!」と叫ぶと、観客も歓声と拍手で応える。久々のライブ、冒頭からステージと客席が一体となって盛り上がっていった。

続いてはイントロに大歓声が起こった「キミが太陽」へ。紗幕が全開となると、ステージ後方を覆っていた暗幕が解け、そこからバンド隊の姿があらわになる。タイトながら熱量の高いサウンドのなかで、4人も息の合ったフォーメーションを見せ、サビの最後にはお馴染みの“ありがと”が客席から響き渡る。続く「Planet Freedom」ではステージ後方に置かれた台車のようなハンドルがついた光る椅子が前方に運ばれると、そこに戸松が座ってパフォーマンスを披露した。

最初のMCでは高垣が音頭をとって「ご来場ありがとうございます!」と改めて再会を祝した。戸松が「この1ヵ月、ずっと気持ちが文化祭!」と興奮気味に語る。そして1人1脚用意された光る椅子それぞれに、戸松は“うに”で、寿は“ぶどう”、高垣は“生ハム”、豊崎は“メロン”とイメージカラーになぞらえた名前をつけていく。そして寿が昨日のステージの映像を観返して「泣いちゃった」と話し、「さらにそのライブを超える勢いで最高のライブを作っていきましょう!」と語りかける。高垣も観客に熱量高く語りかけたあと、「木曜会えるかな、金曜会えるかな、土曜“あWelcome!!!!!”、にち“ようこそ”ライブがあるよ、“Welcome!!!!!”だけに!」と相変わらずハイブロウなダジャレを展開。最後に豊崎が「皆さんのおかげでスフィア17年目に突入しました!」と言ったのち、「私たちもみんなに伝えたい気持ちたくさんあります。懐かしい曲も色々用意していますので、そこに乗せてみんなに思い切り届けたいと思います」と宣言した。

そんなスフィアらしいにぎやかなMCの後には「Now loading…SKY!!」へ。ステージ後方の階段を活かしたダイヤモンド型のフォーメーションでパフォーマンスし、続く「HIGH POWERED」でさらにボルテージを上げていく。お馴染みの“イカポーズ”も見られるなか、階段上部に座る戸松の両サイドにギターの平井武士とベースの平本陽一郎がネックを重ねて巨大なダイオウイカポーズを完成させて会場を大いに沸かせた。

豊崎による「ここからはゆっくり曲になるので」というMCの後、この日のグッズで販売されたフラッグを持って「風をあつめて」へ。フラッグがはためくなか4人の澄んだ歌唱が美しく響く。続く「らくがきDictionary」でもエバーグリーンな魅力がじんわり伝わるしっとりとした歌声を聴かせ、そこから「一分一秒君と僕の」へ。メロディアスな楽曲が続くブロックのなかで、4つの椅子を使ってメンバーが代わる代わる座ったり立ったりと、細かなフォーメーションを見せたのが印象的だった。

次のページ:17年目のスフィアが切り拓いていく未来とは

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