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INTERVIEW

2025.02.27

Poppin’Partyの10年間を詰め込んだ3rd Album『POPIGENIC』!その魅力を愛美、西本りみ、伊藤彩沙と振り返る

Poppin’Partyの10年間を詰め込んだ3rd Album『POPIGENIC』!その魅力を愛美、西本りみ、伊藤彩沙と振り返る

Poppin’Party(以下、ポピパ)にとって、2枚のミニAlbumを挟んだとはいえフルでは約4年半ぶりとなる3rd Album『POPIGENIC』。ポピパの根幹とバンドとしての成熟度を瞬時に知らしめる逸品「Tomorrow’s Door」を筆頭に、スマートフォン向けゲーム「バンドリ! ガールズバンドパーティ!」(以下「ガルパ」)内で描かれた高校3年生らしい揺れ動く心情を落とし込んだ楽曲群を収録。本作には音楽性に昇華してきた4年半の日々が詰め込まれている。変わっていくけれども変わらない、これまで以上に「ポピパはポピパ」を感じさせる1枚を、愛美西本りみ伊藤彩沙が振り返る。

INTERVIEW & TEXT BY 清水耕司
PHOTOGRAPHY BY 三橋優美子

濃厚な年月を経て少し大人になったポピパを

――今回の『POPIGENIC』は『Breakthrough!』以来のフルAlbumになりますが、どんな1枚になったと感じていますか?

愛美 新しいステージに入ったポピパが詰まっているのかな、と思います。精神的に少し大人なポピパが表れていて。

――以前はもっと幼かったですか?

愛美 そうですね。今回の収録曲は「ガルパ」からの曲が多いんですけど、ゲーム内でもポピパの精神状態は変化していて。そんな成長をこのAlbumからも感じます。

西本りみ 高校3年生になったポピパたちの、葛藤とか悩みとか思春期だから考えることが込められていますね。キラキラドキドキなポピパがベースにありつつ、成長したポピパの歩みを感じられると思いました。

伊藤彩沙 (今回のAlbumに)お姉さんになったポピパも感じつつ、2022年公開の『劇場版 BanG Dream! ぽっぴん’どりーむ!』が大昔のように感じられて驚いたんですよね。だから、ポピパの10年を語るとなると初期の話が多くなりがちですけど、この3年弱も濃厚だったということだと思って。まだまだ新しいことにチャレンジし続けているとわかってもらえるAlbumだと思います。

愛美

――そのリード曲となる「Tomorrow’s Door」はどんな曲だと感じていますか?

愛美 演出がたくさんあるんですよね。「Yes! BanG_Dream!」の……なんていうんだろう?

西本 アンサーソング的な?

愛美 それだ!新たなドアを開きつつも、当時感じていた初期衝動というか、キラキラドキドキを思い出させてくれる最高の楽曲だと思いました。

西本 西本的にも大好きな曲で、初めてレコーディングで泣きそうになりました。生まれて初めてのレコーディングが「Yes! BanG_Dream!」で、それからずっと同じ場所でレコーディングしているんですけど、最初のレコーディングは愛ちゃんが一緒にいてくれたんですよね。覚えてますか?

愛美 2人だったんだっけ?

西本 そう。動画とか回してた。

愛美 そうだそうだ。

西本 あの時の景色をすごく思い出していました。1番の最後に「きらきら星」のフレーズがちょっと入っているのも色んなものが込み上げてきますし、走り続けてきた10年を走馬灯のように思い返してしまって……もう大好きです。

伊藤 いや、ホントに。ポピパ楽曲の歌詞をずっと書いてくださっている中村航さんが10年分の想いを詰め込んでくれたことのわかる歌詞で胸が熱くなりました。途中で「Yes! BanG_Dream!」のメロディをピアノで弾くところもすごく嬉しかったですし、私も楽曲を聴いてライブハウスでやった時から日本武道館まで、さらにはアニメなど色んな情景が頭をよぎりました。まさに『POPIGENIC』のタイトル曲にふさわしい曲だと。

伊藤彩沙

――他の収録曲についても同様に、思い出されるエピソードをまじえながらリコメンドしてもらえますか?

伊藤 たくさんできますよ。私はポピパのポップな部分が大好きなんですけど、「ぽっぴん’どりーむ!」はどうやったらこの曲をもっと楽しんでもらえるかとメンバーで振付や動きを考えた思い出が詰まっていて。だからこそライブで成長していった曲だとも感じています。とっても好きですね。

西本 私が激激推しなのが「TARINAI」で。久しぶりに超ロックな曲が来てくれたのでレコーディングの時に作家さんに思いっきりお礼を言ってしまいました。レコーディングに参加されたベーシストの方がおっしゃるには「荒々しく弾いているからライブでもリズムやフレーズを意識するよりもマインド重視で」とのことで。なのでいつもよりも荒ぶったベースが聴けると思います。音もギターなのかベースなのかわからない感じにひずませているんです。

西本りみ

――エフェクターの組み方もいつもと違ったのでは?

西本 そうなんですよ。“Poppin’Party LIVE 2024「Poppin’Canvas ~芸術の秋、音楽の秋!~」”で本楽曲をライブ初披露したのですが、その時はゴリゴリにひずませられるDarkglassのエフェクターを使いました。あと、この曲では6、7年ぶりくらいにライブでピックを使って弾きました。

愛美 あとマニアックなところで言うと「イントロダクション」はレコーディングスタジオが違っていて、すごく緊張しながら、そわそわドキドキレコーディングしたことを覚えています。なので音楽マニアな人なら音の違いを楽しんでいただけるかもしれない。

伊藤 「イントロダクション」は初めて聴いた時に感動してメンバーにすぐ連絡しました!Ayaseさんが本楽曲を制作してくれているのですが、ポピパのことを理解したうえで素敵に表現してくださっていて。でも、コーラスも演奏もすごく難しい……。色んな思い出がある曲ですね。

西本 「イントロダクション」だと私は最後の3音が大好きで、「お洒落!」と思いました。ポピパにはあまりない解決せずに終わる音というか。あの3音にAyaseさんの腕を感じ、そこばかりリピートして聴いていました。

愛美 あと、「夏に閉じこめて」もいつもと違う感じがあって記憶に残っているんです。ポピパになかったテイストのロックですごく好きなサウンドで。ギターのリフとかイントロの感じとか「演奏したい!」って思いました。

西本 私は「DOKI DOKI SCARY」が演奏したいです。

伊藤 楽しそうやんな。

西本 そう、「お客さんとやったら楽しいやろな」って思う。久しぶりのホラー系の曲でもあって。

伊藤 ポピパはホラー楽曲の系譜があるんですよね。

西本 確かに(笑)。(西本演じる)牛込りみちゃんがホラー好きだから。

伊藤 コーラスもお化け屋敷のセリフみたいで面白かったです。あと、「新しい季節に」は頭であいみんの歌声と一緒にピアノを弾くんですけど、ライブで披露した時に緊張しなかったんですよね。いつもはピアノソロが本当に怖くてすっごく緊張しているんですけど。

愛美 へぇー!

伊藤 あいみんの歌声に安心感があるのかな?歌声を聴きたすぎてそっちに意識がいっているのかもしれないです。サビも高校3年生の青春感をすごく感じて好きで。

愛美 私は「トレモロアイズ」も大好きなんです。“Poppin’Canvas”でこの曲をライブ初披露した時にさえチ(大塚紗英)と私のギターで始まるイントロを弾きながら「ギターが上手くなったかも」と感じたんです。嬉しかったのを覚えています。

――「トレモロアイズ」はMVもセンチメンタルで秀逸ですよね

愛美 そうですね。私もあのミュージックビデオを観て、この曲がより好きになりました。

次のページ:武道館でのライブには10年分の感謝の気持ちを詰め込みたい

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