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INTERVIEW

2025.02.24

【連載】May’n Road to 20th Anniversaryインタビュー連載「Crossroad」:第4回 Abyssmare(相坂優歌、鷲見友美ジェナ、山田美鈴)

【連載】May’n Road to 20th Anniversaryインタビュー連載「Crossroad」:第4回 Abyssmare(相坂優歌、鷲見友美ジェナ、山田美鈴)

2022年10月25日、May’nはアプリゲーム『D4DJ Groovy Mix』に登場する音楽ユニット「Abyssmare」の音楽プロデューサー兼メインボーカルであるネオ役を担当することが発表された。以降、楽曲では歌詞を手がけ、レコーディングではD&H(PURPLE NIGHT)のDimension(=Don)と共に、相坂優歌(ソフィア役)、鷲見友美ジェナ(エルシィ役)、山田美鈴(ヴェロニカ役)のディレクションを行い、Abyssmareの音楽面や精神面を牽引している。May’nにとってAbyssmareとはどのような場所なのか? また、20年の歩みの中で数多くのクリエイターに揉まれてきた経験を後進に継承し、偉大なる“先輩”としての顔を見せるMay’nを相坂・鷲見・山田の言葉から捉える。

PHOTOGRAPHY BY 堀内彩香
TEXT BY 清水耕司(セブンデイズウォー)

▼May’n「Crossroad」連載ページはこちら

【連載】May’n Road to 20th Anniversaryインタビュー連載「Crossroad」

トップランナーが本気でAbyssmareを大事に思ってくれている

――相坂さんと鷲見さんと山田さんはAbyssmareとしてMay’nさんと活動を続けていますが、ユニットのリーダーであり、プロデューサーであるMay’nさんに対してどのような印象を持っていますか?

相坂優歌 May’nさんとユニットを作る日々は本当に楽しいです。ユニットに熱量をどこまで注いでいいのか、というのは私達3人が抱いていた共通の想いなんですけど、May’nさんがグループLINEをぶん回してくれるので。

鷲見友美ジェナ山田美鈴 (笑)。

May’n 「長文」でね(笑)。

鷲見 ブシロードでの初顔合わせを済ませた時、グループLINEを作ったんです。

May’n 私はスケジュールが合わなかったので、3人だけでやったんだよね?

鷲見 そうです、そうです。

相坂 LINEグループはその日に撮った写真を交換するために作ったんですけど、(May’nとの)LINE交換のいいきっかけになったので作っておいて良かったですね。今、大活躍しています。

――ちなみにグループLINEを作ろうと言い出したのは?

鷲見 私ではない気がします。

山田 私でもない気がします。

相坂 確かスタッフの方が「作ったら?」って言ったんですよね。

May’n 大人のしわざでした(笑)。

相坂 3人の中にそんな人間は一人もいないので(笑)。そのLINEグループをMay’nさんがぶん回してくれるんですよ。ライブが終わるたびに、「皆じゃなきゃこのステージは絶対に完成しなかった」「今までで最高のステージ」「この3人だからできたユニット」みたいな熱いメッセージが届きますし。

――まるでリリックですね。

相坂 いや、ホント、リリックにして出したいくらいに冴えわたっているんですよ。

May’n アーティストなので(笑)。

相坂 本当にそう思います。

May’n でも伝えたくなるんですよね、本心なので。

相坂 そう、インタビューで話されているような言葉がそのまま届くから、「本当に想ってくれているんだな」ということが伝わってきますし、LINEを見るたびに信頼できる人だと思えます。それが嬉しいですね。リーダーであるMay’nさんがAbyssmareを大事に思ってくれるので、私達も「じゃあ全力で熱量を注いでいいんですね」という気持ちになれます。

鷲見 私が相談しても、それに対してすごく真摯に向き合ってくださるんですよね。少し時間が経ってから、「さっきのことなんだけど」ってメッセージを送ってくれます。

May’n それもまた長いんだよね(笑)。

鷲見 本当に知れば知るほどMay’nさんは眩しくて、出会えて良かったと思えますし、リスペクトしているのですごく影響を受けています。私、自分がデビュー10周年を迎える頃に『May’n 10th Anniversary Special Concert BD at Budokan “POWERS OF VOICE”』のBlu-rayを買ったんですよ、May’nさんの10周年の時が知りたくて。ちなみに、買ったことをMay’nさんに伝えたら、「ありがとう」「でも今が最高の自分だって思っているから自分のライブをあんまり見返さないんだよね」「でも見たら感想教えて」。

May’n (笑)。

鷲見 というメッセージをくれたんですけど、でも見ようとしたらなぜかBlu-rayの読み取りができなくて……。

May’n・相坂・山田 え?

鷲見 私も「え?」ってなって。プレイステーションでも試したんですけど、ディスクが破損しているというメッセージが出たんですよね。でも、その時に思ったのは、自分とMay’nさんをどこか比べようと思っていたのが良くなかったんじゃないか、というところで。私がリスペクトして、輝いているのは今のMay’nさんだから、まずは5月にある20周年ライブのMay’nさんを観て、眩しすぎる姿を目に焼き付けてから10周年のライブを見れば、どのように進化してきたかがわかるし、参考になると考えたんです。だから、20周年ライブが終わったら10周年のライブBlu-rayを買って。

May’n いやいや。あげます!!

鷲見 改めて観ようと思っています。

相坂 鑑賞会やりたい。やろう!

May’n それなら私が横で細かく解説を(笑)。

――副音声解説のように。

鷲見 でもそうやって、「May’nさんの眩しさを吸収して、もっと明るく元気に頑張れる自分になれたら……」といつも思わせられますね。May’nさんは歩くパワースポットとも言われていて(笑)。

May’n いつも言ってくれてる(笑)。でも嬉しいです。医学系の遺伝学者の方が、生まれた時から決まっている性格はほとんどないと発表されていて。それを知った時、だったら変わり続けられると思ったんですよね。たくさんの人と出会い、良い影響を受けて成長し続けたいと思っているし、自分にも影響を与えられるような陽のパワーがあるなら嬉しいです。お互いに成長できるのは最高です。

山田 私はこの中で一番May’nさんにお世話してもらっていると思うんですけど、できないことはちゃんと伝えて、相談して、「May’nさんから何かをもらっちゃおう」という精神ではいます。でも、それは相談したら必ずMay’nさんが行動を起こしてくれるからで。例えば、「筋肉が欲しいです」と伝えたらキックボクシングに誘ってくださいます。あとは、「歌の根本がわからないし、どう勉強したらいいかもわからない」と相談したら、長年通っているボイトレに連れて行ってくださるとか。レコーディングでも、「すずみー(=山田)の考えもすごくわかるけど私は違う歌い方も見てみたい」という伝え方をしてくださるので、一旦、私なりのヴェロニカを出すことができるんですよね。なんだか……、お父さん?

――お母さんではなく?(笑)。

鷲見 (相坂を見て)お母さんはいるんですよ。

May’n 私には母性はないので。包み込めない(笑)。

山田 背中を見せてくれるのがMay’nさんで、背中を押しながら寄り添ってくれるのが相坂さん。太陽と月みたいな存在です。

鷲見 私もずっと思ってます! 太陽と月みたいだなって。

相坂 May’nさんと対の存在になれるなんて嬉しい。

鷲見 私がレコーディングでテイクを重ねた時も、May’nさんや(D&H(PURPLE NIGHT)の)Don(=Dimension)さんは優しくだったり楽しい感じだったりのリアクションで返してくれるので緊張がほぐれた印象はありました。

相坂 あと、May’nさんはやっぱりアーティストさんなので。私のクリエイティブに任せてくれるところもありますけど、May’nさんの中にも多分クリエイティブがあるんですよね。そのクリエイティブを私の中に落とし込むにはどうしたらいいだろう、という方向に脳を使うこともあります。すごく参考になる意見をいただきますけど、やっぱり丸パクリにはしたくないので。ただ、すずみーが言っていたように私の意見を尊重してくれますし、何よりもアーティストさんにディレクションしていただくと限りなく正解に近いものを出せる気がします。それにアーティストさんからのOKは自信にもつながるので、帰り道の足取りも変わりますね。

May’n (笑)。めちゃめちゃ嬉しい。

――May’nさんは、レコーディングでディレクションするにあたって何か意識した点はありましたか?

May’n どうしても「私だったらこう歌う」という想いが頭に浮かぶんですけど、それって良い時と良くない時があるので。今でもすごく気を付けている点ですね。迷っている自分に対して「こっちじゃない?」と提案してくださるディレクションはやりやすいですけど、でも自分が望まないことをやらされたら自分の歌ではなくなるので。「A案、B案、C案があるよ。でもやらなくてもいいよ」というディレクションではありたいですね。それに私は仮歌も歌っているので、自分のイメージした歌い方と違っていた時はやっぱり悩むんですよ。委ねたい思いもあるけど、こっちの方がかっこいいという歌手としての想いも伝えたいので。ただ、3人とも私の歌を聴きながら「キャラクターはこう歌うんじゃないか」という取捨選択をしっかりと取りながら歌ってくれるので。そこにリスペクトも生まれますし、いつも発見があるので私も楽しいです。

次のページ:実在するアーティストのようにキャラクターを捉える視点で

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