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INTERVIEW

2025.02.18

この3人なら新しいClariSの可能性が追求できる――第3章の幕開けを飾ったClariSのクララ、エリー、アンナの3人による貴重な初インタビュー!

この3人なら新しいClariSの可能性が追求できる――第3章の幕開けを飾ったClariSのクララ、エリー、アンナの3人による貴重な初インタビュー!

クララ、エリー、アンナの3人で第三章の幕開けを飾ったClariS。そんな3人の初お披露目&初ステージ直前のタイミングでインタビューを敢行。3人組ユニットとなった経緯や、クララと新メンバーの現在の心境について、初めて語られたロングインタビュー。

※冨田明宏によるコラム「ClariS第三章の幕開け」はこちら
https://www.lisani.jp/0000276137/

INTERVIEW & TEXT BY 冨田明宏

“リスアニ!LIVE 2025”でついにClariS第三章が幕を開ける

――今日は“リスアニ!LIVE 2025”直前のタイミングでインタビューをしているのですが、クララちゃん。先ずは3人になったClariSとして初めてステージに立つ心境を聞かせてください。

クララ 実際に“リスアニ!LIVE”が目前に迫ってきたら、私はどんな心境になるんだろう?とずっと思っていたんですが、今は「楽しみ!」という感情が勝っています。11月10日にカレンとの最後のツアーが終了した後、カレンに対する想いや今までの活動を振り返るなかで、「14年やってきたClariSがまたスタートラインに立つ」ということに対しての不安も当然ありました。3人でClariSの曲を歌うことに対して不安もあったのに、12月に入ってしばらくしてからエリーとアンナと合流して声を合わせてみたら、まだ味わったことのない新鮮さや、今までとは違う声を合わせる楽しさがあって。私自身のことなのに、「これが新しいClariSなんだ……」と気づかされた感じです。

――2人が加入に至るオーディションのお話についてはまた後ほど伺いますが、まずは“リスアニ!LIVE”が目前に迫った今の心境を、エリーちゃんから聞かせてください。

エリー 日本武道館のような大きいステージに初めて立たせていただくので、すごくドキドキしています……。でも、ただ不安というよりも「どんな景色が見えるんだろう?」とか、ドキドキの中に楽しみな気持ちもあって。正直なことを言うと、あまりにも未知の経験すぎて想像すらできていないのかもしれません(笑)。レッスンで初めて3人で踊った時は、ちゃんと馴染めているか心配な気持ち、違和感のようなものが自分の中にもありました。でも、レッスンを重ねれば重ねるほどユニットらしくなっていく、ClariSの一員になっていく実感が徐々に芽生えてきて。ドキドキが少しずつワクワクに変わっていくのがわかりました。

クララ 足のケガのこともあって私が練習に合流するのが少し遅れたのですが、2人ともしっかりと練習を重ねて待ってくれていて。すごく頑張って仕上げてくれていたから、「私も頑張らなきゃ!」と思わされました。

――アンナちゃんはいかがですか?

アンナ 心境はエリーちゃんと本当に同じですね。でも、やっぱり歌を歌うことが元々大好きなので、大舞台でプロとして歌えること、ClariSの一員として歌えることを幸せに感じています。日々のリハーサルからすごく緊張していたのですが、やっと「楽しいな」と思えるくらいの心境になってきました。3人で過ごす時間を重ねることで、ClariSが少しずつ自分の居場所になっていく感覚を味わうことができて。ファンの皆さんを前にしたら、きっとまた新しい感情が芽生えると思うとワクワクしています。

クララ そうだね。3人でコミュニケーションを重ねて、練習を重ねることで、2人のキャラクターも私の中で見えてきました。まだ誰も見たことのない3人になったClariSを、早く“リスアニ!LIVE”でお披露目したいです。

カレンの卒業からエリー、アンナとの出会い

――それでは改めて、クララちゃんには昨年11月10日のカレンちゃん卒業から今日にいたるまでの心境や、3人になった経緯を聞いてもいいですか?

クララ そうですね。カレンとはClariSとして10年間という長い時間を共にしてきたので、去年の11月10日を迎えるまで、本当にカレンが横からいなくなってしまう実感が持てずにいたんです。それでも、ツアー初日に披露した新曲「Evergreen」(カレンが参加した最後の新曲)は2人とも泣いてしまって歌えなくなるくらいの心境ではいたんですけど……公演を重ねながら「このまま何も変わらずに続いていくんじゃないか」と思ってしまうくらい、まだ受け入れられない自分がいたのだと思います。そして11月10日、大阪公演の会場に入ったらスタッフの皆さんや関係者の皆さんがカレンへ「卒業おめでとう」のメッセージをたくさん寄せてくれていて、それが壁に貼ってあるのを見て「本当に今日でカレンとのClariSが終わるんだ」と実感したんです。でも、ツアーファイナルは熊谷先生(熊拓明/ClariSの振付を担当するコレオグラファーであり、コンサートの進行役“クマさん”として登場)もお迎えして、カレンとの活動を総括するような、2人のClariSらしい最後を迎えることができたなと思っています。ステージ上でも、終演後も、すごく素直な気持ちをカレンに伝えることができました。私もClariSを続けていくと決めたからには、乗り越えなきゃならないことだったなって。でもカレンがClariSじゃなくなったからって、2人の関係は何も変わらないし、ずっと大切な存在であることも変わらないんです。カレンの幸せを誰よりも願っていますし、普通に連絡も取るので(笑)。だからClariSのファンの皆さんも安心してほしいなって思うんです。

――本当にそうですね。そしてあの日から今日までの約2ヵ月間で、何があったのか。3人体制になった意図も聞かせてください。

クララ 去年はとにかくツアーと、カレンと過ごす時間を大切にしていたので、カレンが卒業したあとでやっと新しいClariSについて考えることができました。ClarSをもっと成長させたいし、もっと大きなプロジェクトにしていきたいと改めて思ったんです。私1人でClariSを続けるのではないかと思っていたファンの方さんもいたと思うんですけど、1人って本当に得意じゃなくて。誰かと一緒に作り上げる音楽やステージが好きなので、やっぱり新メンバーを探したいとスタッフの皆さんにお話ししたんです。ただ、最初は何人になるかまでは特に決めないまま相談をしていて。レーベルや事務所の皆さんが、ソニー・ミュージック主催の様々なオーディションからClariSに相応しい候補者をすぐに探してくださったんです。それで私も参加して、新メンバー・オーディションを行いました。

――その候補の中に、エリーちゃんとアンナちゃんがいた?

クララ はい。2人とも全然違う個性や声の要素を持っていて、何度も聴き比べているうちに「3人っていう選択肢もありなのかもしれない」と思うようになっていて。それをClariSチームの皆さんに伝えたら、「この3人なら良いClariSなるかもしれない」と言ってもらえたんです。“ClariS=2人”というイメージを持っている方も多いかもしれないのですが、私の中でエリーかアンナ、どちらか1人じゃなかったんです。この3人だったら新しいClariSの可能性が追求できると思いました。新しい音楽との出会い、新しいステージ・パフォーマンスとの出会いも望めるんじゃないかなって。3人の活動を想像するだけですごくワクワクしましたし、私の声と2人の声が混ざり合うバランスも、新鮮なClariSの魅力として楽しんでもらえるのではないかと思って。

――もっと進化をするために、まだ見ぬ可能性を追い求めた結果が3人だったと。

クララ 初めて3人の声を合わせた時に、「やっぱり3人だ!」と確信しました。違和感がないどころか、個性が違うのにすごく気持ち良く声が混ざり合うんです。すごく不思議だし、まだ私の中で理解が追い付いていないのですが、感覚的に「これが新しいClariSです」と言える新しい歌、音楽になったんですよね。

――なるほど。

クララ なので、初めから3人にしたかったのではなく、エリーとアンナだったから3人になった、というのが本当の気持ちです。もちろん、そこからたくさんClariSチームで話し合いました。新しい可能性というメリットばかりではなく、今まで歌ってきた曲も3人バージョンに作り変えないといけないし、振付けやフォーメーションも見直さなければならない……想像以上に様々な変化が求められるので。それでもやっぱり「新しいClariSはこの3人でいこう!」と決まりました。改めてチームみんなでClariSについて考える時間というのは、私にとってすごく大切な時間でしたね。それだけClariSという存在が、14年という活動期間を経て大きくなっているんだと実感できたので。

新メンバーそれぞれの想いと、クララの想い

――では改めてエリーちゃん。ClariSに加入するまでの経緯について、振り返ってもらってもいいですか?

エリー はい。私は大学生になってから4年間くらい、歌手になることを目指してずっと路上ライブを続けてきました。歌をうたうこと、音楽を自分の仕事にしたいと思い続けていて、「自分の歌声でたくさんの人を元気にしたい」と思いながらやっていたのですが、自分1人の力では思うように上手くはいかず……どうすればいいんだろう?と悩んでいた時に、ソニー・ミュージックのオーディションを受けてみたんです。それで、そのオーディションがきっかけで、ClariS新メンバー・オーディションのお話をいただいたので、すごく驚きました。というのも、高校時代に2人組のユニットを組んでいたことがあったので、ClariSの存在は当然ですけど知っていたんです。だから今こういう人生を迎えていることが、改めて不思議と言うか……。すでに歴史があるユニットに加入するということにプレッシャーも感じましたし、路上で歌ってきた活動とはまったく違う活動になるので不安もありました。ちゃんとClariSの一員として認めてもらえるかな?って。実は、ダンスもまったくやったことがなかったんです。

――そうだったんですね。

エリー レッスンが始まった時、「歌いながら踊るってこんなにも体力がいるものなのか……」と衝撃を受けました。今までのClariSのすごさを感じると同時に、世の中にいる多くのアーティストの皆さんも「これを当たり前にやっているなんてすごすぎる」と思って。本当に尊敬です。「これは簡単なことじゃないぞ」と思いました。最初はレッスンについていくだけでも必死で、毎日すごく苦しかったんです。でも、そんな時にクララちゃんが「大丈夫。エリーとアンナは私が絶対に幸せにするから」と言ってくれて。「え……何で今の私にそんなことまで言ってくれるんですか?」って、本当に感激してしまって。その言葉をもらってから「クララちゃんと、ClariSを支えて来てくれたファンの皆さんを失望させないために頑張んなきゃ!」って、より一層気合いが入りました。こんなに素敵な方と同じユニットとして活動できるなんて、本当に幸せです。

アンナ 私もエリーちゃんと同じで、ずっと歌手になることに憧れていました。子供の頃からずっとその夢は持ち続けていたんですけど、ただ内に秘めているだけで、誰にも打ち明けられずにいたんです。高校を卒業するくらいのタイミングで、やっと勇気を振り絞って歌手になることを本格的に目指し始めました。最初は養成所の練習生みたいな形で、レッスンを受けながらオーディションも受ける、みたいな生活を2年間くらい続けて、ライブ活動も並行してやっていました。その活動の中で「自分の歌って何だろう?」とか「独自のスタイルって何だろう?」とか、まだまだ模索しながら、漠然と「歌手になる!」という目標に向かってオーディションを受け続けてきたなかで、今回のご縁に繋がりました。受けたオーディションが縁で、ClariSの新メンバー・オーディションに繋がり、さらにメンバーとしても選んでいただきました。「え!?あのClariSに私がですか?」と驚いてしまって。もちろん、すごく嬉しかったんですけど……すでに歴史のあるユニットに加入することって、嬉しい気持ちもあれば、それ以上に不安な気持ちも大きくて。やっぱり考えたことは「自分に務まるかな……」ということですよね。

――歌手になるという夢が叶うかもしれないけど、すでに活動を重ねてきたユニットに加入するのは、その歴史や責任を背負うことでもあるから。

アンナ はい。そんな不安も抱えながら、初めてクララちゃんにお会いしたんですけど……イメージと違ったんです!

クララ イメージ?

アンナ 私はアーティストの世界って先輩はとにかく怖いものだと勝手に思っていたんです。でもクララちゃんは全然違いました(笑)。クララちゃんの第一印象、一言で言うなら“女神さま”です!

エリー 本当にそう!クララちゃんは女神さま!

クララ もうやめてー!(笑)。

アンナ 「ああ、目の前に女神さまがいる……!」って本当に思いました。それくらい包み込むような優しさで安心させてくれて、「クララちゃんがいるなら、私は頑張れる!」と思ったんです。もちろん不安がすべてなくなったわけではないですけど、楽しみな気持ちとワクワクした気持ちがどんどん大きくなっていきました。今は本当にClariSのメンバーになれて良かったと思っています。

――そんな女神さまは2人の話を聞いてどんな感想を持ちましたか?

クララ 恥ずかしいからやめてください!(笑)。でも本当に……本当に私はそんなできた人間ではないんです。ただ、ClariSにカレンが新メンバーとして加入してきた時、彼女がすごく葛藤している姿を見てきたんです。カレンも一生懸命受け入れようとしていましたけど、入ったばかりの頃は苦しさを感じていたのも事実で。カレンと過ごした10年の中で、そんな彼女の気持ちを100%理解してあげることはできていなかったかもしれない。当時は私も10代で未熟だったので、その不安を全部取り除いたり肩代わりしてあげることができなかったことに、心残りを感じていたんです。エリーとアンナに対しても、やっぱり私は2人の立場になってあげることはできないかもしれないし、向けられる目や声を同じ立場で受け止めてあげることはできないかもしれない。でも、今は2人の気持ちに寄り添うことはできます。もし私が2人のためにできることがあれば何でもしてあげたいし、不安や悩みがあるなら取り除いてあげたいんです。

――何か新しいことが始まると、どんなことでも摩擦やハレーションは生まれてしまうもので。それは避けられないことかもしれないけれど、どんな困難も乗り越えてClariSを続ける決意をしたクララちゃんの強さを、改めて感じさせてもらえたお話しでした。改めて3人体制のClariSの可能性についてはいかがですか?

クララ 可能性、すーーーーっごく感じていますっ!!

エリーアンナ 私もですっ!!!

――それは私もです(笑)。やっぱりハーモニーもそうだし、ユニゾンの厚みもそうだし、既存のClariSナンバーにも新しい解釈が加わることでまだまだ進化を遂げそうで。

クララ 何より、今2人と一緒に歌うことが楽しいんです。この気持ちが一番大事かもしれませんね。どの時代のClariSも最高だと言ってもらいたいのはもちろんですが、やっぱり今が一番でありたい。私も「絶対に2人のことを幸せにするぞ!」という気持ちがあるし、一緒に素敵な景色を見に行きたいと思っているので。少しでも2人が余計なことで悩まずに、伸び伸びとやってくれたら嬉しいなと思っていますね。

エリー クララちゃんのその気持ちが本当に嬉しいし、すごく伝わってきます。だから私も、歌いながらニヤニヤしちゃうんですよね。「幸せだなぁ」って(笑)。

アンナ 私も!すごくClariSのメンバーになれて幸せで、幸せすぎてニヤニヤしちゃいます。

クララ “リスアニ!LIVE”、3人でずっとニヤニヤしてたらどうしよう!?

――それはそれで楽しそうで良いけど(笑)。

クララ 14年以上やってきて、またこういう気持ちになれるなんて思ってなかったです。これってすごいことかもしれませんね。

アンナ クララちゃんにそう言ってもらえることが私たちにとっての幸せです。

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