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INTERVIEW

2025.02.18

“リスパレ!LIVE vol.2”DJ出演記念!ハンブレッダーズ・木島が好きなアニメ作品&アニソンについて大いに語る10000字ソロインタビュー

“リスパレ!LIVE vol.2”DJ出演記念!ハンブレッダーズ・木島が好きなアニメ作品&アニソンについて大いに語る10000字ソロインタビュー

アニメ音楽に特化した媒体「リスアニ!」と大阪のラジオ局・FM802のラジオ番組「802 Palette(ハチパレ)」がタッグを組んだ新たな音楽メディア「リスパレ!」。アニメ、ゲームカルチャー、ネットミュージック、そしてそれらの枠を超えた様々なアーティストの魅力を伝える本プロジェクトがプロデュースするライブイベント“リスパレ!LIVE vol.2”が、2月22日(土)・23日(日)の2日間、大阪・心斎橋BIGCATにて開催される。

その1日目、2月22日公演にDJとして出演するのが、2020年にメジャーデビューし、昨年10月には初の日本武道館ワンマンを成功させるなど快進撃を続けるロックバンド、ハンブレッダーズのドラマー・木島だ。大阪出身で「ハチパレ」とも縁の深い彼は、実は無類のアニメ好きとして知られる。ということでそのアニメやアニメ音楽に対する情熱を、初ソロインタビューで大いに語ってもらった。

INTERVIEW & TEXT BY 北野 創

きっかけは声優!? ハンブレッダーズ・木島がアニメにハマった理由

――今回は“リスパレ!LIVE vol.2”にDJとして出演される木島さんに、アニメのことを中心にお話をお伺いできればと思います。

木島 よろしくお願いします。普段はバンドで活動しているので、初めてひとりでインタビューを受けるので空気感がわからないですけど……(笑)。

――アハハ(笑)。そもそもDJのオファーをいただいた時はどう思われましたか?

木島 もう驚きしかなかったです。多分、事の発端は“ハンブレ大忘年会23/24”(2023年12月31日に大阪・なんばHatchで開催されたハンブレッダーズのイベント)でアニソンDJをやったことで、その時に人生で初めて人前でDJをしたくらいだったのですが、それにも関わらず「リスパレ!」さんから急にオファーをいただいたので、嬉しい反面、「大丈夫かな……」と思って(笑)。前回はハンブレッダーズのイベントだったのでいわばホームだったわけですけど、今回は僕からしたら完全にアウェーな場所になるので、驚きと不安とドキドキで、オファーをいただいてから全然寝れてないです(笑)。

PHOTO BY 松本いづみ

――予兆もなかったんですか?

木島 なかったですね。急にマネージャーからLINEで「DJどうですか?」って言われて(笑)。でも、僕はアニソンがずっと好きだったのでこういう機会をいただけて嬉しいです。僕は関西出身で、FM802さんとお仕事させていただくことが多かったので、そういう繋がりもありますし、ハンブレッダーズのお客さんにもアニソンの文化を知ってほしい気持ちがあって。なのでバンド活動以外のところでもアニメのことを発信できたらと思ってお引き受けしました。

――「ハチパレ」にもよくご出演されているそうですね。毎年恒例のアワード企画「ハチパレアワード2023」では“木島さん台本無視して早口アニメトークで賞”を受賞されたとか。

木島 はい(笑)。初めて「ハチパレ」さんに出演させていただいた時(2023年2月19日放送回)、ディレクターさんに「アニメのこともしゃべってもらって大丈夫ですよ」と言っていただいたので、どんなテンション感で話していいのかわからなくてガンガンいったら「ちょっと早口過ぎです」と言われて(笑)。もともと自分の中にあるオタク気質がめっちゃ出てしまいましたね。

――そもそもアニメはいつ頃から好きになったのですか?

木島 僕は今31歳なんですけど、世代的に小学生の頃は夕方帯に色んなアニメが放送されていたので、日常でアニメに触れることが多かったんです。当時は『NARUTO -ナルト-』や『BLEACH』『銀魂』『名探偵コナン』『犬夜叉』が放送されていて。その中でも僕の始まりは『NARUTO -ナルト-』で、FLOWの「GO!!!」が主題歌だった時期からアニメを観始めました。でも、その頃はオタクというよりも普通に作品が好きで観ていて。その後、中学生の頃に『ハヤテのごとく!』にめちゃめちゃハマったのが最初の転換期で、そこでKOTOKOさんの「ハヤテのごとく!」や「七転八起☆至上主義!」に出会ったのですが、その時もまだアニオタというよりも作品のファンという感覚で観ていたんです。そんななか『ひだまりスケッチ』という作品に出会って人生が変わりました(笑)。

――おお!リスアニ!のマスコットキャラクター・リス&アニーちゃんをデザインした蒼樹うめ先生原作の人気作ですね。どんなところに衝撃を受けたのでしょうか。

木島 中学3年生の頃だったのですが、テスト勉強とかで夜遅くまで起きていることが多かったので、深夜にテレビをつけた時にたまたまTVアニメ第2期の『ひだまりスケッチ×365』が放送されているのを観て、とんでもないアニメだと思ったんです。その頃はすでに『ハヤテのごとく!』で釘宮(理恵)さんや白石(涼子)さんの声を聞いていたはずなのに、改めて「こんなにかわいい声の女の子たちがわちゃわちゃしゃべっているアニメがあるんだ……!」と衝撃を受けたんですよね。そこから今に至るまでアニメにどっぷりハマっています。

――『ひだまりスケッチ』はいわゆる“日常系アニメ”と呼ばれる作品ですが、そういった空気感が木島さんの心の琴線に触れたのでしょうか。

木島 日常系というよりも、僕としてはとにかく主人公のゆの役の阿澄佳奈さんの声が衝撃的だったんです。「こんなにもかわいらしい声を出せる人がいるんだ!」と思って。アニメにハマっていくパターンとしては、例えば『ひだまりスケッチ』が好きになったら「きらら(まんがタイムきららキャラット)」系の作品を追いかけていくのが一般的だと思うんですけど、僕はそこから声優さんの方に入っていったんですよ。

――“声=音”に惹かれるというのはミュージシャンらしいですね。

木島 自分の中でも不思議だったんですよね。「この声は何なんだろう?」と思って。

――阿澄さんの声のどんな部分にそこまで魅力を感じたのでしょうか。

木島 言語化したことないので説明が難しいですけど、当時の僕の中では聞いたことのない声だったんですよね。多分、声優さんはアニメ向けの発声をしてらっしゃると思うので、日常での友達の会話とはまったく違う声の出し方に感じて、それが自分の中で耳馴染みが良かったんです。それこそ僕は中学生の頃、FM802の番組をよく聞いていたんですけど、それも音楽を聴くというよりも人の声を聞くことに重きを置いていたことが多かったので、その流れで阿澄さんの声にハマったんだと思います。

――そこからアニメの沼により深くハマっていった変遷を聞いてみたいです。

木島 まず阿澄さんが出演しているアニメの旧作をレンタルショップで全部借りて観ました(笑)。それと、当時のアニメのDVDには声優さんのオーディオコメンタリーが収録されていることが多くて、僕はそれがすごく好きだったんです。作品について語ることもあれば、全然関係ない話をしていることもあって。そこで声優さんのお芝居をしている時とは違う一面を知ったことが、僕のアニメ好きを加速させる要因になったんです。そこからアニラジをめちゃくちゃ聞くようになって。阿澄さんがやっていた「阿澄佳奈 星空ひなたぼっこ」もそうですし、当時大ブームだった『けいおん!』のWEBラジオ番組「らじおん!」で、キャストさんが「ふわふわ時間」を一生懸命練習するのを毎週楽しみに聞いていました。

――本当に声優さんの存在が大きかったんですね。

木島 そこから阿澄さん以外の声優さんのこともすごく調べ始めて。どの作品に出ていて、どんなラジオをやっているのかを満遍なくチェックしていました。なのでアニメを掘るというよりも声優さんを掘るかんじでした(笑)。自分でも珍しいタイプだなあと思って不思議でしたね。

――そういえばハンブレッダーズの結成も『けいおん!』がきっかけというお話しですよね。

木島 もともとバンドにいたギタリスト(吉野エクスプロージョン)が『けいおん!』を観て「バンドをやりたい!」と思い立ち、ボーカルのムツムロ(アキラ)を誘ったのが最初だったんですよ。僕はその段階ではまだいなくて、高校1年生の秋に2人がドラムを探しているということで、当時ドラムをやっていた僕に声をかけてくれたんです。そこで『けいおん!』きっかけという話を聞いて意気投合しました。

――アニメにハマるようになった当時、アニメ音楽にはどのように触れていましたか?

 『ひだまりスケッチ』がきっかけでアニメをたくさん観るようになってから、親に頼んでアニマックスに加入したんですけど、その頃放送されていた『灼眼のシャナII』で川田まみさんの「JOINT」に出会って、いわゆるアニソンシンガーと呼ばれるジャンルがあることを知りました。それと『ひだまりスケッチ』に出演されていた新谷良子さんが当時バンド活動をされていたのを聴いてハマって。その頃にはニコニコ動画で“弾いてみた動画”や“叩いてみた動画”も流行っていたので、それを通じて「ハリケーンミキサー」を知りました。その頃には僕もバンドをやっていたので、「ハリケーンミキサー」をコピーして遊んだりしていたんです。

――ある意味、木島さんの音楽的なルーツにも繋がっているんですね。

木島 ずっとバンドとアニメの2本柱で、バンド活動をしつつ、家に帰ったらアニメを観て色々調べる生活を送っていました。声優さんも音楽も含めてありとあらゆるものを掘りまくってましたね(笑)。アニメの主題歌きっかけで知ったアーティストさんもたくさんいて。『Angel Beats!』のガルデモ(Girls Dead Monster)もそうですし、その頃には水樹奈々さんが「NHK紅白歌合戦」に出演されたりもして、アニメ音楽がオーバーグラウンドに上がっていった時期だと思うんです。NHKの音楽番組「MUSIC JAPAN 新世紀アニソンSP」に茅原実里さんや栗林みな実さん、angelaさんが出ていたりして。あのアニメが盛り上がっていく時期を一緒に過ごせたのは良かったなあと思います。

――それこそリスアニ!の創刊も2010年で、表紙は『けいおん!』でしたから。

木島 そう、僕も書店で『けいおん!』が表紙の雑誌を見つけたのを覚えています。あのサイズ感も珍しいなあと思って、確か買った気がします。あるとしたら実家なのでちょっと記憶があやふやですが……(笑)。

――噂によるとSpotifyで配信中の「リスアニ!RADIO」も毎回聞いてくださっているとか。

木島 そうなんです。定期的にいじられていますけど(笑)。青木(佑磨)さんとは以前バンドで文化放送の「こむちゃっとカウントダウン」に出演した時にご一緒したことがあって。馬嶋(亮)さんにも『NARUTO-ナルト-』の音楽フェス(2023年9月2日・3日に千葉・幕張メッセで開催された“NARUTO THE LIVE”)に出演した時に、馬嶋さんが観に来ていらっしゃるという噂を聞きつけて、「ラジオを聞いているので、どうしてもご挨拶したいです」とスタッフさんに直談判してご挨拶させてもらいました。

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