その後のMCで、日々の生活の中にある煌めき、見落としがちかもしれないけれど輝いている瞬間をアルバムで表現したかったと語る佐藤。「キラキラしているばかりではなく、地に足を付けて人生を生きていかなくてはいけない」――そんなテーマを込めたという最新アルバムのリード曲「Look of Life」でライブは後半戦に突入。towanaの生命力に満ちた歌声と力強いリズムのギターロックが、日常を一歩一歩踏みしめるように進んでいく。そこから一転、美しいストリングスの音と共に「星屑のインターリュード」がスタートして、ステージは一瞬でファンタジックな非日常の光景へ。いや、この楽曲もまた、日常と日常の合間にある特別な瞬間、ライブという日常のインターリュードの奇跡を教えてくれる音楽だ。コブシを振り上げて「オイ!オイ!」と盛り上がるふぁなみりーたち。その場にいるすべての人々が気持ちを1つにして最高の景色を作り上げ、星屑のような輝きを描き出していく。
そこからごっさファンキーなラップチューン「GIVE ME LOVE」に雪崩れ込むと、kevinもマイクを握ってステージ中央に躍り出て、towanaと一緒にノリノリでマイクを交わす。そしてメンバー紹介とkevinによる「Say! Ho!」「Say! fhána!」といったコール&レスポンスを経て「Relief」へ。スクエアなリズムが心を高揚させていくバンドアンサンブルとカラフルに色を変えていく照明、towanaの真っ直ぐな歌声が世界を眩しく塗り替えていく。そして彼らがインディーズ時代から大切に歌い継いできたライブの定番曲「光舞う冬の日に」。towanaがサビで印を切るような動きをすると、ふぁなみりーも同じ動きをして想いを交わす。この楽曲だけの特別な光景だ。
そしてライブ本編はラストブロックへ。佐藤は今回のアルバムについて、当初は“Life”を“生活”と捉えて制作を進めていたが、アルバムのラストを飾る2曲の歌詞が上がってきた時に、それが“人生”や“生と死”といった方向にも広がっていったと語る。そしてtowanaが「私なりの“Look of Life”を歌詞にしてみました」と告げ、アルバムの中で唯一の彼女が作詞したナンバー「風になって」を披露。16ビートの軽快なリズムと爽やかなメロディに乗せて、towanaは晴れやかに歌い上げていく。“風になって君のもとへ”という歌詞のフレーズ通り、その歌声は風のように爽快で、伸び伸びしていて、歌と音楽を届ける歓びに満ち溢れている。そしてライブ本編の最後はワルツ調の「waltz for lily」。暗くなったステージに温かな色味の照明がランタンのように灯り、fhánaという名の音楽隊の姿が浮かび上がる。kevinは鈴を演奏、towanaはバンドのゆったりとした演奏に優しく声を重ねて、ハートウォーミングにライブ本編を締め括った。
アンコールは3rdアルバムの表題曲「World Atlas」からスタート。towanaは背中に“ふぁな”をもじった「87」と書かれたスタジアムシャツを羽織って、フラッグを振りながら歌唱。ストリングスの音を交えたソウルフルな演奏も相まって、明るく希望に満ちた光景が広がる。その後のMCで佐藤は、5thアルバム『The Look of Life』を「明るいアルバム」にしたいと考えた時に、3rdアルバム『World Atlas』(2018年)のことが念頭にあったことを明かす。いわば「World Atlas」という楽曲もまた、『The Look of Life』を織り成すうえで大切なピースの1つだったわけだ。
さらにこの日解禁の情報として、バンドの結成14周年記念ライブ“fhána Billboard Live 2025”を5月2日に神奈川・Billboard Live YOKOHAMAで開催することを発表すると、「みんなでシンガロングしましょう!」(towana)と呼び掛けて、日常を“至上の愛”で照らすディスコファンク「愛のシュプリーム!」へ。towanaとkevinの2MCによるラップで華々しく幕を開けると、サビではシンガロングしてさらに活気づく。そこから切れ間なく「次の曲、一緒に踊ってほしいですけどいいですか?」(kevin)と「青空のラプソディ」に突入。TVアニメ『小林さんちのメイドラゴン』シリーズのオープニングを飾ったバンドの代名詞的な楽曲の連発にオーディエンスも総立ちになり、シンガロングのみならずダンシングして会場は熱狂の渦に。towanaの「みんな、あけおめー!」という声からのラスサビではkevinも全力でダンスを披露して、この日最高潮の盛り上がりとなった。
そしてライブはフィナーレへ。佐藤は14年活動を続けてきたなかでfhánaが自分たちにとっての“人生”になったと語り、ここまで旅を続けてこれたのはふぁなみりーのみんなのおかげだと、改めて感謝の気持ちを伝える。「これからも僕らの音楽が、みんなの人生の一部になってくれたらいいなと思います」と語ると、この日のラストナンバー「Outside of Melancholy~憂鬱の向こう側~」を披露。1stアルバム『Outside of Melancholy』のリード曲にして、彼らのライブの大切な局面で歌われることの多い、バンドとふぁなみりーにとって大切な楽曲だ。明るく希望に満ちたサウンドと歌声が、聴き手を憂鬱の向こう側へと運んでいく。『The Look of Life』をテーマに掲げたツアーは、大団円で幕を閉じた。
“Life=日常・人生”とは決して楽しいことばかりではない。生きていれば憂鬱な出来事に直面することも必ずあるだろう。だが、音楽やエンターテインメントにはそんな気持ちを吹き飛ばす力が備わっている。fhánaの“人生”とふぁなみりーの“人生”、それぞれの“物語”が交わる場所として、fhánaの音楽とライブは、今後もみんなの“日常”に特別な輝きをもたらしてくれることだろう。
<セットリスト>
M01. Beautiful Dreamer
M02. 現在地
M03. Runaway World
M04. city dream city
M05. Matching Error
M06. Spiral
M07. 天使たちの歌
M08. Last Pages
M09. Look of Life
M10. 星屑のインターリュード
M11. GIVE ME LOVE
M12. Relief
M13. 光舞う冬の日に
M14. 風になって
M15. waltz for lily
ENCORE
EN01. World Atlas
EN02. 愛のシュプリーム!
EN03. 青空のラプソディ
EN04. Outside of Melancholy~憂鬱の向こう側~
●リリース情報
『The Look of Life』
発売中
【通常盤】

品番:COCX-42402
価格:¥3,300(税込)
<収録内容>
1. Introduction (life is coming back)
2. Look of Life
3. city dream city
4. Spiral
5. 天使たちの歌
6. Last Pages
7. Turing
8. Runaway World
9. Matching Error
10. 永遠という光
11. 風になって
12.waltz for lily
●ライブ情報
fhána Billboard Live 2025
ビルボードライブ横浜(1日2回公演)
2025/5/2(金)
1stステージ 開場16:30 開演17:30
2ndステージ 開場19:30 開演20:30
fhána
公式サイト
https://fhana.jp/
公式X
https://twitter.com/fhana_info
公式YouTube
https://www.youtube.com/channel/UC1aOxPe_LKL6GvK-nwaTO6Q
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