――ちなみこの5年で3人は仲良くなったりはしました?
みあ この3人で会うのは5年ぶりですね。
——えっ!?それぞれがコラボもしてるし、5年前にみあさんは「どうにか友達になりたい2人」とおっしゃってましたよね。
みあ 聞いてください!まず、コロナ禍が2年ほど続いたじゃないですか。外出しづらい状況でしたし、そこはさすがに誘いづらくて……。その2年の空白があると、すごく緊張するんですよ。ご飯に行きたいと思っても、連絡を取ってない期間があったから、すごい日和っちゃって。そのまま5年経ってました。あははは。
Sou 僕は連絡が来るの待ち、みたいなスタンスでした。
ナナヲ 自分から連絡できる人間がいないんだよね(笑)。2020年に“パン(タシア)祭り”が決まった時にグループLINEはできたんだけど。
Sou ここから仲良くなるぞ、みたいな。
ナナヲ 仲良くなるためにご飯行こうねって言ってたけど、“パン(タシア)祭り”がなくなって、そのLINEグループも5年間、宙に浮いてる。
――距離感としてしは5年前と何も変わらないところからなんですね。
みあ はい。ここからまた始まります。
――(笑)。5年前は「ネット発の若手アーティストとして注目を集める3組」という表現もされていましたが、それぞれが5年分のキャリアを重ねて変化もしてますよね。みあさんは青春の暗部を暴き始めましたし。
みあ そうですね。5年前は女の子のブルーな気分をポップに歌い上げるっていうところで“ブルーポップ”をテーマに思春期の青くさい気持ちやキラキラした感情を主体的に歌ってきましたけど、そこから時が経って、やっぱり青春はキラキラしてる部分だけじゃないし、本当はもっとかっこ悪くて情けなくて滑稽な部分をみんな隠し持ってるんだって思って。そこを多面的に描いてこそ青春だろうって言い切って、キラキラしたものの裏側にある、ドロッとした感情も歌にしていこうという決意をして。最近はそういった楽曲も歌ってきているし、5年間の軌跡の中に試行錯誤して、色んな挑戦はあったのかなと個人的には思います。
――5年前はまだ顔出しもしてなかったですからね。ナナヲさんはどんな5年間を過ごしてきましたか?
ナナヲ たくさんライブもやったし、5年経つと心も成長していて、若さゆえの怒りをぶちまけるだけではやっていけない、みたいなことに気付いた感じはします。言ってしまえば、“悟り”みたいなものに1年前から入り始めていますね。私は明確にテーマは提示してないんですけど、この5年の間で楽曲の中で歌う内容は私もすごく変化したと思います。昔だったらただ怒って放り投げて終わっていた楽曲も「それでは何にも繋がらないな……」みたいに考えるようになった。怒ったまま投げて救いになる曲はそのままにしてるんですけど、やっぱ楽曲に救いが欲しいなと思うようになって。そんな自分に対して「めっちゃ大人になってる~」と感じています。
―― SouさんはZeppツアーもやりましたね。
Sou 5年前よりはライブが苦手じゃなくなってきた……いや、まだ、苦手ですね(笑)。この5年間でアニメのタイアップを何曲かやらせていただいて、活動の範囲は広がってますけど、僕は顔出しもしてないですし、根本の部分ではそんなに明確に変わっていないんですよ。自分が本当に好きだと思う道をひたすら進んでるみたいな感じですね。でも、やっぱり5年も経つと音楽の趣味は結構変わったなと思いますね。5年前に自分の中で好きだった音楽のラインナップが全部変わるくらいの感じです。
――5年越しのスリーマンはどんなライブになりそうですか?前回は「元気いっぱい!」をテーマに掲げていました。
みあ ……元気いっぱいライブ。そんな小学校生みたいなこと言ってましたか(笑)。でも、根幹は変わってないですね。やっぱり“パン(タシア)祭り”と銘打ってるので、華やかで景気のいい、みんなでお祭りを楽しめるようなライブにしたい。自分が主催で、こういうスリーマンをやらせてもらうのが実は初めてなので、どんな1日になるのかはまだ想像つかないんですけど……。自分ごとで言うと、三月のパンタシアのワンマンライブはほぼ毎回物語が主体にあって、小説的なライブが多いんです。そんなワンマンライブとはまったく違う、本当にお祭りに重きを置いた演出やセットリストになってくると思うので、みんなと一緒にどこまでボルテージを高めっていけるのかっていうのはすごく楽しみにしています。
――春のお祭りがテーマってことですね。また、前回は、「三パシの曲を2人に歌ってほしい」というお願いしもしてました。
みあ お願いします!今回、まだ許可をとっていなくて。ぜひとも3人で歌いたいです。
Sou 歌いましょう!
ナナヲ 歌おう!
みあ ありがとうございます!そういうスペシャルコラボ的な瞬間もある、ここだけでしか見れないステージを楽しみに遊びに来てもらえたら嬉しいと思います。
ナナヲ この3組でスリーマンができるっていうのは本当にめちゃくちゃ熱い出来事だと思っていて。さっき、Souくんも言ってたけど、ボカロ界隈にルーツがある3組のアーティストなので、掛け算にしかならないと思う。あとはみあちゃんが「お祭りに重きをおいている」というので、私もお祭りに重きをおいたセットリストを持って行こうかなと今、思いました。もう、アガりっぱなしの1日にできたらいいですよね。
Sou もうお祭りにするしかなくなりました(笑)。僕も普段のライブは起承転結考えて、聴かせる曲やアガる曲、自分の本当に好きな趣味の曲とか、バランスを考えてやってるんですけど、今回はバランス無視で、全部アガる曲でいっちゃおうかなって感じですね。あとは、コラボ曲も楽しみですね。
——ちなみに「チューリンラブ」を2人でライブで歌ったことは?
ナナヲ ないんですよ。2020年の“パン(タシア)祭り”で初披露になるかと思っていたんですけど、中止になってしまった。なので取っておきたい気持ちもあって。
みあ 嬉しい。
ナナヲ 歌いますよね?
Sou 歌っちゃいますか。
——「まぼろし」は三パシのライブで一度歌っていますね。
みあ ゲストで来ていただいて披露はしてるんですけど、“パン(タシア)祭り”バージョンというか。
Sou 結構、時間は経ってますからね。アップグレードされた「まぼろし」ができたらいいかな。深みは増しているかもしれない。
——三パシとナナヲさんのコラボ曲もこれから制作とのことで。
みあ そうなんです。まだゼロの状態ですが。
ナナヲ 本当にさっき、この取材の前に打ち合わせしたばかりなんですけど、みあちゃんはそこでも「テーマはお祭り」っていう話をしておられました(笑)。
みあ あはははは。お祭り一本で行こうとしている(笑)。でも、ナナヲさんのポップなダンスビートが個人的にすごく好きなので、せっかくコラボさせていただけるのであれば、そういう小気味のいい、体が勝手に踊り出すようなダンスピードで、フロアのみんなと一緒に踊れたら楽しいのかな?なんてイメージをしています。
ナナヲ あ、じゃあ、もう、踊らせます!
――(笑)。それぞれが何か楽しみにしてることありますか?
みあ もう楽しみにしてることだらけ。まず、2人のライブを私自身が一番楽しみにしてますからね。あとは、やはりこの2人とはもう少し仲良くなれたらいいかなと思っています。
ナナヲ 2人はワンマンライブですごく丁寧に物語を作ってライブされているイメージがあるので、スリーマンという普段よりも短い状態でどういったライブを作るのかはすごく楽しみですね。あとは、今回のライブを通してもうちょっと仲良くなれたら万々歳だと思います。
Sou あんまりスリーマンライブをやったことないので、どういった化学反応が起きるのかは楽しみですね。僕も2人に負けないくらい頑張らなきゃなっていうところもありつつ、やっぱりもうちょっと仲良くなりたいですね。
――あははは。どうしたら仲良くなれますかね?
みあ じゃあ、肉を焼きましょう!
Sou 5年前に約束してまだ実現してないんですよね。まず5年ぶりの肉焼きをリベンジして。
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