【連載最終回】アニソン野外フェス「ナガノアニエラフェスタ2024」ライブレポート

＜9月22日（日）Day2＞

“ナガノアニエラフェスタ 2024”の2日目は、当日朝までかなりの雨が降り、野外での開催に不安を残すものとなった。しかし開演が近づくにつれて雨足は止み、テンペストステージのトップバッターであるスピラ・スピカの出番前には見事快晴に。先日にも増して多くの観客が訪れたステージに、この天候を予測したかのように鳴らされたのは、やはり「燦々デイズ」だ。昨年に続いての“アニエラフェスタ”でのステージとなったスピスピだが、今年は初のバンドセットでのパフォーマンス。そして何よりボーカルの幹葉には晴れがよく似合う。そこから「恋はミラクル」と続けたあとは、スピスピのライブでは恒例の「じゃんけんキング」。幹葉と“アニエラフェスタ”の観客によるじゃんけん大会も大盛り上がりのあとは、「STAND UP TO THE VICTORY ～トゥ・ザ・ヴィクトリー～」のカバーで会場の熱量を一気に上げる。MCでは徳島出身の幹葉から阿波踊りのレクチャーも交えて「踊る阿呆になる準備はできていますか！」の号令から「イヤヨイヤヨモスキノウチ！」へ。途中ではテンペストステージが阿波踊り会場になったような熱狂を作り上げたあとは、最後に「スタートダッシュ」で最後まで熱くステージを駆け抜けた。

＜セットリスト／スピラ・スピカ＞
01. 燦々デイズ
02. 恋はミラクル
03. じゃんけんキング
04. STAND UP TO THE VICTORY ～トゥ・ザ・ヴィクトリー～
05. イヤヨイヤヨモスキノウチ！
06. スタートダッシュ

テンペストステージ、続いてのアクトは次世代声優アーティストユニット・DIALOGUE＋。「20xxMUEの光」が鳴らされると勢いよくメンバーが飛び出してセットがスタート。この日はメンバーの鷹村彩花が体調不良で欠席となり急遽7人でのステージとなったが、終始エネルギッシュなステージングを展開。サビでは観客もステージ上と同期して右に左に大移動しながらと序盤から大盛り上がり。そこから引き続きハイスパートな「ユートピア学概論」へと続いたあとは、MCへ。初の長野でのライブであるが、メンバーの守屋亨香は長野県出身。地元凱旋に喜びを爆発させながら、守屋のタイトルコールで「やばきゅん♡シューベルト」、そして「僕らが愚かだなんて誰が言った」へ。熱量高く息の合ったダンスもバッチリ決める。最新アルバム『DIALOGUE＋3』からモータウン調の「everything!」を披露したあとは、最後に「おもいでしりとり」から間髪入れずに「大冒険をよろしく」へと繋ぎ、メンバーも観客も肩を組んで、終始ハイパーなパフォーマンスを見せつけた。

＜セットリスト／DIALOGUE＋＞
01. 20xxMUEの光
02. ユートピア学概論
03. やばきゅん♡シューベルト
04. 僕らが愚かだなんて誰が言った
05. everything!
06. おもいでしりとり
07. 大冒険をよろしく

DIALOGUE＋の熱量が残るなか、続いてのアクトも声優アイドルユニット、しかも結成12年を迎えてさらなるステージへと進化を続けるi☆Risの出番となった。冒頭から「ありえんほどフィーバー」で、息の合ったダンス、そして熱量の高い歌唱を聴かせる、まさに歌詞の通り“最高の瞬間”がのっけから見られた。大勢の観客を前に山北早紀が「みんな暴れたい欲がありますよね？」と煽ったあとは、「Realize!」「ドリームパレード」の2曲を続けて披露。テンペストステージの舞台上のメンバー同様に、観客もここで一気にギアを上げたかのように歓声をあげ、あるいは会場後方ではメンバーと同じくダンスをしたりと、広いスペースを存分に活かしてライブを楽しんでいた。しかも直前までは小雨が降っていた天候が、「Realize!」が鳴った瞬間に一気に晴れ間を見せるというのも相まって、会場は独特な興奮状態に。今のi☆Risの無敵ぶりそのまま見せるような「愛 for you！」から、「アルティメット☆MAGIC」を最後に披露し、堂々たるステージを終えた。

＜セットリスト／i☆Ris＞
01. ありえんほどフィーバー
02. Realize!
03. ドリームパレード
04. 愛 for you！
05. アルティメット☆MAGIC

既報のとおり、今年の“アニエラフェスタ”はここから中断に入り、最終的に中止のアナウンスがなされた。その後、2日目のファントムステージのトリを飾る予定だった安月名莉子はその日の夜に急遽ライブ配信を行い、テンペストステージでの出演予定だったangelaは東京に戻り、ライブ収録をしている。

このイベントには多くの人の様々な思いがあるだろう。1つ言えるのは、この2日間で体験したライブ、そしてイベントそのものは本当にかけがえのないものだったということだ。長野という素晴らしい場所での最高の体験をどうか絶やしてほしくない。アニソン、そしてライブを愛する1人として切に願っている。

最後に

この事件に関しまして、被害者の方の一刻も早い回復をお祈りしております。

この両日、私も2日間会場にお伺いしていました。
「リスアニ！」とも近しいアニエラさんの想いの元に意気投合し、僕たちもこの“ナガノアニエラフェスタ”を盛り上げたいという想いから、2023年よりメディアとして入らせていただき今年も記事を通してその魅力を存分にお伝えする予定でした。

今回、このような形でのイベントの中止は「音楽ファン」として大変遺憾であり、
「同業者」という目線から見ても決して他人ごとではない、と捉えています。

小林さんをはじめとするアニエラの皆さまの想いや、あの時、あの時間まで確実にあの地にあった素晴らしい光景をこのまま無いものにはしたくなかったし、そうあってはいけないという想いの元、主催の皆さまにお許しいただき今回このような形での記事掲載に至りました。

次回、今年以上の熱量を持って“ナガノアニエラフェスタ”が開催されることを心から願っています。

2024年12月24日　リスアニ！編集長　馬嶋亮

●イベント情報
『ナガノアニエラフェスタ2024』

2024年9月21日（土）・9月22日（日）
開場：11時00分／開演：12時00分

主催 / 企画制作：ナガノアニエラフェスタ2024実行委員会

＜出演者＞　※50音順
9月21日（土）
相羽あいな / 茜音カンナ / ASCA / 井口裕香 / 潮成実 / 奥井雅美 / 温泉むすめ / 岸田教団&THE明星ロケッツ / 上月せれな / 斉藤朱夏 / サンドリオン / 鈴木愛奈 / 涼海ネモ / TRUE / プリキュアシンガーズ / 松永依織 / MYTH & ROID / MEDA / ライブレボルト
RK / AYa-NATiON / chefoba / droplamp / Highlowphant / masato

9月22日（日）
アイドルマスターシャイニーカラーズ【アンティーカ】 / アイドルマスターシャイニーカラーズ【コメティック】 / i☆Ris / 蒼井翔太 / 安月名莉子 / 天羽しろっぷ＆凪乃ましろ / angela / おめがシスターズ / 小原莉子 / 相良茉優 / 志崎樺音 / swing,sing / スピラ・スピカ / DIALOGUE＋ / 富田美憂 / FLOW / 峯田茉優 / 百合香 / RAISE A SUILEN
RHG / ohigeCat&KyoChang / DJ シーザー / ポタ

両日VJ：キイチ、gurasu_01、福太郎

＜出店ラインナップ＞
Montereybrewing（クラフトビール）
芋ばっかりの専門店IMOBAKKA（さつまいも & 焼きそば）
Flying swallow（信州松本山賊焼）
見習い農家カフェ（包み揚げピザ）
井上寅雄農園（イチ氷）
TUMUGI（北海道プレミアム生ソフト）
クックマンデリ（信州蓼科バーガー）
ごはんサンドmassan（ローストビーフごはんサンド）
bottacurry（カレーライス）
DOGTOWN（ホットドッグ・ラムチーズバーガー他）
農ジェラ（ジェラード）
stellinapitta&uanciecheer（イタリア産小麦100%の自家製ナポリピッツァ）
麺賊夢我夢中（信州まるごと中華そば）
とんちき麺（醬油拉麺）
スマイルツリー（プーティン）
Freesia Cafe（フルーツ飴、フルーツドリンク）
KING STEAK（ステーキライスボール）
金沢めし北前船（金沢カレー）
CHA YHANEニコちゃんケバブ（ケバブ）
ヤッホーブルーイング（クラフトビール）
いぶしや（極上和牛串）