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2024.12.12

内田真礼がファンに“大好き!!!!”を届け続ける!デビュー10周年ツアー最終日に見せた彼女の雄姿を振り返る

内田真礼がファンに“大好き!!!!”を届け続ける!デビュー10周年ツアー最終日に見せた彼女の雄姿を振り返る

デビュー10周年イヤーを突き進んでいる内田真礼。彼女が生まれ育った東京をモチーフに作り上げた4thアルバム『TOKYO-BYAKUYA』を引っ提げてのツアー「UCHIDA MAAYA 10th Anniversary Live Tour “TOKYO-BYAKUYA”」が開催された。統一感があり、曲単体でなくアルバムとして聴く歓びに溢れる『TOKYO-BYAKUYA』の世界観をしっかり描きつつ、10周年をも感じさせる最高のセットリストを、MAAYA BANDの激しい演奏と、MAAYA DANCERSによる華やかなパフォーマンス、煌びやかなステージ演出で見せた今回のツアー。そのファイナルとして11月30日(土)TACHIKAWA STAGE GARDENで披露されたステージの模様をレポートする。

TEXT BY 塚越淳一
PHOTOGRAPHY BY福岡諒祠(GEKKO)

ファンと共に歩んできた10年間を振り返るパフォーマンス

フロアに多様な洋楽が流れ、これから始まるライブに向けての気分を高めてくれる。その選曲がザ・ウィークエンドの「Blinding Lights」に至ると、場内に流れるサウンドは音量を急激に上げる。こうしてライブのスタートを告げられると、観客は一気に盛り上がり、スクリーンにはオープニング映像が流れ始める。これまでファンのみんなと歩んできたライブの映像が次々に映し出されると、そこに内田真礼がこれまでライブで発してきた言葉の数々が矢継ぎ早に流れる。10周年……彼女のライブに行ったことがあるファンなら「あの時のライブで言っていた言葉だ!」と記憶を振り返ったはずだ。そして「UCHIDA MAAYA 10th Anniversary Live Tour “TOKYO-BYAKUYA”」というタイトルコールに続き、「お待ちどうさま!」という声と共に内田がステージに現れると、軽快なダンスナンバー「RADIAL CITY」でライブの幕が上がる。

電波塔が中央にそびえ立つステージセットの真ん中で、アダルトな黒の衣装を身にまとい、歌声を披露する内田真礼。白いペンライトを振って盛り上がる観客に「ツアーファイナル盛り上がっていくぞーー!」と叫ぶと、1曲目から安定感があり、伸びやかで、いい意味で力が抜けた歌声をオーディエンスに届ける。そして高いテンションのまま「ラブ・ユー・テンダー!」へ。会場がピンクに染まり、ダンサー4人をバックに歌声を響かせる。サビでは“曖昧は嫌 そばにいて”“ずっとずっと そばにいよう”と掛け合いファンとの絆を確かめ合った。

16thシングル「CHA∞IN」のカップリング曲「パパルラ」のイントロが流れ、会場が湧き上がる。アルバムリリース前に公開された本楽曲は、『TOKYO-BYAKUYA』を見据えて作られた楽曲でもあり、世界観が今回のライブとも絶妙にマッチ。サビにおける両手を上下させるダンス(内田はマイクを持っているので片手)は、見ていても非常に楽し気だった。

最初のMCで「ツアーファイナルとなりました。『TOKYO-BYAKUYA』というアルバムを冠したツアーなので、やっとこの地(東京)で、タワーと共に歌うことができます。なので東京には今、3本のタワーが立っているんですね。これは、TOKYO-BYAKUYAタワーです」と説明。「ここからは、皆さんと共に歩んできた曲たちを歌っていきたいと思います。では懐かしいあの曲から」と言って披露したのは「TickTack…Bomb」。4thシングル「Resonant Heart」のカップリングとして収録された本楽曲。近年リリースされた「CHA∞IN」のような、声を張らないおしゃれポップスを、初期の頃からやっていたことを再確認させられる。元気いっぱいな歌声も内田の魅力だが、こういうしっとりした歌声も魅力的。加えて、今回のライブで披露した「TickTack…Bomb」には、これまでよりも大人っぽいニュアンスが含まれているように感じられた。演出として時限爆弾のタイマーが表示され、歌詞の“赤い線青い線”に合わせて、赤と青の光の線が2つ、メインスクリーンの外枠がくるくると回る。その細かいこだわりにも目を奪われた。

「Shiny drive, Moony dive」は“UCHIDA MAAYA 2nd LIVE「Smiling Spiral」”で披露した際の思い出が深い1曲。当時赤いアメ車に乗って本楽曲を披露したのを受け、今回は赤い車を映像で映しながらのパフォーマンス。ダンサーを引き連れ、行進しながら歌っていたのも印象的だった。続く「キミ行きEXPRESS」は、MAAYA BANDのメンバー・山本陽介(g)が作曲したロックチューン。歌詞がかわいらしく、それを表情豊かに歌っている内田も非常にキュート。特に曲中で放った投げキッスの破壊力は抜群だった。ギターソロでは山本もセンターまで来てパフォーマンスし、観客を魅了した。

「今日という1日が、みんなにとって思い出更新の1日、忘れられない1日になったら良いなと思います。今日、ここで全部を残して、ここから私は飛び立ちたいと思います」と言うと、再びライブは『TOKYO-BYAKUYA』の世界へ。披露したのはサビのダンスが印象的な「CHA∞IN」。会場にセットされた塔の2階と3階に設置された2つのサブステージをどんどんと登っていき、ラストには最上階で“ずっと もうずっと 離さないよ”と、ファンへ向かって歌う。そして、続いての楽曲「sleepless」も塔の最上階で披露。夜景をメインスクリーンに映し出し、時に椅子に腰掛けながらしっとりとその歌声を会場に響かせる。その大人っぽい歌声には深みも感じられる。続けて、スタンドマイクで披露したのは「ジェミニ」。最新の17thシングル「パラレルなハート」のカップリング曲だが、「sleepless」と同じく“眠らない街”というワードが登場し、両楽曲は親和性が高い。演奏もグルービーで心地良く、彼女の低音の魅力も感じられるブロックだった。

次のページ:伝わっているかはわからないけど、大好きを伝え続けるんだ!

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