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INTERVIEW

2024.11.19

IDOLiSH7 3rd Album“LEADiNG TONE”発売記念!キャスト連続インタビュー 【第7回目】江口拓也(六弥ナギ役)

IDOLiSH7 3rd Album“LEADiNG TONE”発売記念!キャスト連続インタビュー 【第7回目】江口拓也(六弥ナギ役)

2015年に彗星のごとく現れたIDOLiSH7。1st Album“i7”を2016年8月にリリースし、2022年1月には2nd Album“Opus”をファンの元へと届けた。そして、精力的な活動を続け、常に走り続ける彼らが3rd Album“LEADiNG TONE”をリリース。6回にわたりIDOLiSHのキャスト連続インタビューを公開してきたが、今回が最終回。ラストを飾るのは、六弥ナギを演じる江口拓也。彼が感じるIDOLiSH7の“今”、そして“未来”とは――。

【第1回目】小野賢章(七瀬 陸役)はこちら
【第2回目】増田俊樹(和泉一織役)はこちら
【第3回目】白井悠介(二階堂大和役)はこちら
【第4回目】代永 翼(和泉三月役)はこちら
【第5回目】KENN(四葉 環役)はこちら
【第6回目】阿部 敦(逢坂壮五役)はこちら

INTERVIEW & TEXT BY えびさわなち

『ムビナナ』は何度も足を運びたくなるくらいの素晴らしい作品

――2nd Album“Opus”発売から2年10ヵ月ぶりとなる待望の3rd Album“LEADiNG TONE”ですが、この2年10ヵ月は江口さんにとってどんな時間でしたか?

江口拓也 コロナ禍真っ只中だったのもあり、ここ数年は時間の流れがあっという間に感じます。その中での2年10ヵ月となると、最も“あっという間”だったんじゃないかと思います。最近になってようやく、アフレコの分散収録みたいなものも少なくなってきました。アニメでも15人とか20人で一気に録ることも復活してきたので、少人数で収録していたときよりも時間がかかったりしますが、「作っている」という感覚は大きいですね。そんな世間の急激な変化の中で生まれたアルバムだからこそ、色んな色や新しいものへの挑戦がある作品になったのではないかとも思っています。

――その変化の中で生まれた今作までの時間、IDOLiSH7は「IDOLiSH7 LIVE BEYOND “Op.7”」、TVアニメ『アイドリッシュセブン Third BEAT!』第2クール、“BLACK or WHITE LIVE SHOWDOWN 2022”、そして『劇場版アイドリッシュセブン LIVE 4bit BEYOND THE PERiOD』(以下、『ムビナナ』)のスマッシュヒット&ロングラン、さらに全国ツアー「アイドリッシュセブン VISIBLIVE TOUR“Good 4 You”」(以下、「G4Y」)や“BLACK or WHITE COUNTDOWN 2023”の開催と、展開を広げていました。

江口 『ムビナナ』は、それこそ劇場版として制作ができたこと自体もすごいことだと思っていました。しかもライブを見せるんだって。聞いたことのない形での劇場ライブでしたし、どういうふうにみんなが観てくれるのかなと思っていたのですが、何度も劇場に足を運んでくれる方がいたと聞き、映像チーム、そして音楽チームのすごさを感じていました。

――江口さんは『ムビナナ』のロングランにまつわる登壇も多かったですよね。

江口 そうですね。どの回がどういう内容だったかな?と思ってしまうくらい様々な機会をいただきました。アフレコ時はバラバラの収録だったので会えなかったみんなに、完成後でしたが改めて会える機会でもあって。あと話していて気づきましたが……この2年10ヵ月の中で僕らは単独ライブをやっていたのかと驚きました。なんだったらもう5年くらい前のことのような気がしていましたね。

――それだけ色濃かったのでしょうね。様々なことがあったものの、あっという間のように感じていた時間ということですね。

江口 本当に、この期間はあっという間に過ぎていってしまったけれど、ぎゅっと色々なことがあった時間だったんだなあと改めて思います。

――さらにその間にIDOLiSH7は全国ツアーも開催していましたしね。

江口 「G4Y」ですね。全国をツアーで回れるってすごいことですよね。皆さんが足を運んでくださるからですし、本当にライブな感覚で楽しめる演出がされていて、声優として携わっていても理想的なツアーだったなと思いました。全国ツアーですから、ライブを開催する各場所にまつわるフリートークも収録しました。それぞれの場所でのステージを見ていても、常に違いがある仕掛けというのがまたすごく面白いものでしたね。

――そうした時間を経て3rd Album“LEADiNG TONE”がリリースされました。

江口 やっている自分からしたら、あっという間すぎて、そんなに年月が経っていたとは思っていなかったのですが、やっぱり待っていてくださる方たちからしたら「ようやく出る!」という想いがあると思いますし、ある意味濃かった日々が凝縮されている1枚になっているということもあり、感慨深いものがあります。

IDOLiSH7が歩んできた時間、経験があるからこその歌

――今回はアルバム収録曲から新曲とグループ記念日楽曲について伺います。まずは新曲の「Crz Love」です。歌った際の印象などをお聞かせください。

江口 あまりIDOLiSH7っぽくないような、セクシーさをも感じさせる1曲ですね。ここまで様々な経験を積み重ねてきたIDOLiSH7だからこそ歌うことができた1曲になっているなと思います。

――この曲を最初に聴いたときにはどのような感想がありましたか?

江口 歌うのが難しそうだなと思いました(笑)。それもこれまでにない感じの歌だったので、どう表現することが正解になるのかなとすごく考えたので。IDOLiSH7の歌って、毎回難しいんです。メロディも含めて歌うこと自体が難しいのですが、この曲の空気感は一度掴んでしまえば歌いやすくもありました。「こうやって表現していけばいい」という指針を見つけてからは、今までの楽曲のアプローチ手法と変わらずに歌うことができました。

――続いて2022年のグループ記念日楽曲である「HELLO CALLiNG」です。こちらはいかがでしたか?

江口 2年前の歌ですが、ライブで歌っていないこともあってこれも新曲という感覚があります。レコーディングで歌って以来でしたし、そこで歌ったあとには聴いてくださるみなさんに委ねるような、託すような感覚にいつもなるんですね。それがライブで歌うと“自分たちの歌”として体に染み込んでいくところがありますが、まだ歌ったことがないだけに、今はどこか2年前のレコーディングのときの記憶に繋がる、懐かしさを感じます。

――そして2023年のグループ記念日楽曲「Day/Night DiSCO」です。

江口 この曲はすごく記憶にあります。収録したときに「(江口さんは)ディスコが似合いますね」って言われたんです。江口拓也個人としてお酒を飲み歩くのが好きですので、ディスコ空間にシンクロするような大人の遊び心も入っている楽曲であるということももしかしたらあるのかもしれませんが、ナギの声の踊るような感じにもマッチしていたから出た印象なのかなと思ったんです。無意識的にミラーボールの回るディスコの空気感が歌声に滲んだたのかなとも思いました。自分のパーソナルな部分とナギのハッピーな感じとがすごくマッチして、ノリ良く歌えた思い出があります。

――続いて新曲「BE WITH YOU」です。

江口 人間の、面倒くさくも愛おしい感覚の歌ですけれども、やっぱりこういう、ある意味片思いソングって情緒があっていいなと思いますね。片思いならではの「面倒くさいな」っていう感じがまさに魅力的な1曲です。歌詞で描かれている、嫌いとか言っちゃうところも一方的な“頑張っているのに”“相手に伝わらなきゃ意味がないのに”という想いにしても。この片思いだからこそ出てくる感情や雰囲気、想いは非常に人間らしくて、そこが大好きです。内容とは裏腹に一緒に歌えそうなフレーズですし、覚えやすそうな部分もあるから、もしライブで披露するとしたら意外とハッピーソングのように聴こえるのではないかなと思います。

――そして2024年のグループ記念日楽曲「MEDiUM」です。こちらは「MEDiUM -Extended Mix-」として収録されています。

江口 絵本の読み聞かせのような、世界観がしっかり作られているからこそ聴いている人も1つの物語を見ているような感覚になってもらえる楽曲ですよね。

――グループ記念日に対してはどんな想いがありますか?

江口 自分がこの日を「グループ記念日」と手帳に書いているわけではないですが、Xなどを見ていると、皆さんがお祝いしてくれるんですよね。皆さん、記念日をとても大切にしてくださっていますし、皆さんが盛り上がってくださるからこそ、僕もトレンドなどで目に留まるんですよね。みんなが楽しんでくれているんだなあと感じる出来事ですし、待ってくれている楽曲なので、気持ちも入りますね。

――ちなみに、今お話していただいた楽曲以外の収録曲で特に思い出に残っている曲や思い入れのある曲はありますか?

江口 「WONDER LiGHT」です。ライブで初披露した曲なのですが、実は披露することが決まってから、スケジュールの都合上、僕がライブ前に楽曲を収録できない可能性があったんです。急いでマネージャーと相談して、なんとかライブの前に収録ができるようにと動きまして。無事に収録できて、曲もしっかりと覚えてから本番を迎えられました。ですのでその個人的な慌ただしかった思い出が蘇るんですよね。ライブでも披露できてから、ようやく客観的に1つの楽曲として楽しんで聴けるようになりました。

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