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INTERVIEW

2024.11.18

IDOLiSH7 3rd Album“LEADiNG TONE”発売記念!キャスト連続インタビュー 【第6回目】阿部 敦(逢坂壮五役)

IDOLiSH7 3rd Album“LEADiNG TONE”発売記念!キャスト連続インタビュー 【第6回目】阿部 敦(逢坂壮五役)

3rd Album“LEADiNG TONE”をリリースするIDOLiSH7のキャスト連載インタビュー。作中、音楽を作るようになり、アイドル、アーティストのみならず、さらにクリエイターとしての表情まで見せるようになってきた逢坂壮五。彼を演じる阿部 敦もまた、ステージでピアノの演奏を披露するなど壮五と共に真摯に作品の音楽と向き合ってきた。そんな阿部が感じる“LEADiNG TONE”に息づくIDOLiSH7の真骨頂とは――。

【第1回目】小野賢章(七瀬 陸役)はこちら
【第2回目】増田俊樹(和泉一織役)はこちら
【第3回目】白井悠介(二階堂大和役)はこちら
【第4回目】代永 翼(和泉三月役)はこちら
【第5回目】KENN(四葉 環役)はこちら

INTERVIEW & TEXT BY えびさわなち

ニューヨークでも日本と違いなくアイドルを愛してくれるファンに出会えた

――前作の2nd Album“Opus”から2年10ヵ月ぶりに、ニューアルバム“LEADiNG TONE”がリリースとなります。この2年10ヵ月はどんな時間でしたか?

阿部 敦 スパンとしては早いなぁと思いました。今回は14曲を収録していますから、この2年10ヵ月で楽曲も溜まっていたんだなという印象です。すごくたくさんの楽曲を歌わせていただいているので、5枚目のアルバムくらいのイメージがあったので、意外とまだ3枚目だったのか、とも思いました。

――今回はフルアルバムですしね。

阿部 まだ収録されていない曲がこれだけあったんだと思うと驚きますし、それらを聴くと懐かしさもあります。前作からの2年10ヵ月の間の色んなものが入っているアルバムになったなと思っています。

――阿部さんの場合はMEZZO”で歌う曲もあるので、レコーディングの回数も多そうですよね。

阿部 IDOLiSH7にMEZZO”、ほかにもシャッフル曲もありますからね。たくさん歌ってきたので様々な思い出が詰まっています。今回、アルバムに入っていない曲も色々とあるので、「そうか、まだアルバムは3枚目なのか」という気持ちにもなっているんです。

――写真を収めたアルバムにも似た、言葉の通り「アルバム」と言える1枚。IDOLiSH7の時間を刻んでいますよね。

阿部 そうですね。多分我々以上にファンの皆さんのほうがその想いは強いと思います。『劇場版アイドリッシュセブン LIVE 4bit BEYOND THE PERiOD』(以下、『ムビナナ』)の楽曲や全国ツアー「アイドリッシュセブン VISIBLIVE TOUR “Good 4 You”「(以下、「G4Y」)の楽曲やアプリに出てきた楽曲も色々と入っているので、そのときの楽しさや思い出を蘇らせるきっかけになりますよね。音楽は人の思い出に結び付きやすいものだなと感じますし、僕も高校生の頃に聴いていた曲に触れればそのときの思い出が蘇ったりしますから。そういうものが皆さんのなかでも起こるでしょうし、そういったことも含めて楽しんでいただきたいです。

――先ほどのお話にも出てきましたが、楽曲の思い出はもちろん、ここ数年IDOLiSH7としての活動も盛んでした。単独ライブ「IDOLiSH7 LIVE BEYOND “Op.7”」(以下、「Op.7」)、TVアニメ『アイドリッシュセブン Third BEAT!』第2クール、“BLACK or WHITE LIVE SHOWDOWN 2022”、そして『ムビナナ』のスマッシュヒット&ロングラン、さらに「G4」や“BLACK or WHITE COUNTDOWN 2023”の開催と、精力的に展開を広げていました。特にMEZZO”のお二人は海外ファンの前にも立たれました。

阿部 かなり前に台湾のファンの皆さんの前に出させていただいたこともあったのですが、欧米圏に『アイドリッシュセブン』(以下、『アイナナ』)で行くことは初めてでした。アイドルという概念がアジア圏と欧米では違う気がしていたので、『アイナナ』もそうですが、日本のアイドルという存在は欧米の人たちにはどんなふうに響いているのかなあとずっと思っていたんです。去年ニューヨークに行かせていただいて、直にファンの方と触れ合わせていただいたところ、日本と同じようにコンテンツを好きでいてくれて、楽しんでくれていて、全然こちらの熱量と変わらなかったです。みんなに響く楽しい作品なんだなということを改めて感じられました。

――貴重な体験をされたのですね。

阿部 そうですね。

IDOLiSH7には歌えなかった歌

――そういった様々な活動を経て3rd Album“LEADiNG TONE”がリリースされました。

阿部 収録曲がいっぱいあっていいですよね。やっぱりアルバムって、我々の足跡であり歩んできた軌跡でもあるのですが、アーティストとしての幅を出す1つの表現方法でもあるのだろうと思っていて。当初はフレッシュでチャレンジャーで、というポジションだったIDOLiSH7というグループが、こんなに多彩な楽曲を歌えて、それを受け入れてもらってアルバムにできたことは1つ大きな意味があると思うんです。そういった幅も楽しんでいただけたらなと思います。特に2曲目の「Crz Love」は初期のIDOLiSH7では歌えなかっただろうなというくらいめちゃくちゃかっこいい1曲に仕上がっているので、そういったところも楽しんでもらえたらなと思っています。

――たくさんの楽曲を収録した今作から、新曲とグループ記念日楽曲について伺います。まずは今、お話にも出てきた新曲「Crz Love」についてもう少しお聞かせください。

阿部 使っている単語や言葉の言い回しが少しストレートではない感じもあって、大人っぽい曲ですよね。しっかりと相手の目を見て言わない感じがあって大人の駆け引きを彷彿とさせます。こういう曲も歌えるようになったんだなと新たな一面を見せられたという印象があります。。

――出てきたばかりのIDOLiSH7では歌えなかった世界観ではありますね。

阿部 初期であれば「これはIDOLiSH7とは違う」と思われるような曲ではありますね。コンテンツ10周年を迎えるにあたって、こういった楽曲も出せるんだよ、という宣言のようにも感じられます。

――続いて2022年のグループ記念日楽曲「HELLO CALLiNG」についてはいかがですか?

阿部 リリックビデオという形で世に出た曲ですね。映像の感じもすごく好きな1曲です。博物館のキュレータ-というか、それぞれが色んなところを担当していて、色々な時代や年代、悠久の時などを思わせる展示があるんですよね。そういったところもあるからなのか、出てくる単語も“来世”や“10年後”“運命”といった今も含めたうえでもっともっと長い時間を彷彿とさせる言葉が多く、「一緒にいこう」という雰囲気もあって。これも面白くて良い曲です。

――そして2023年のグループ記念日楽曲「Day/Night DiSCO」です。

阿部 これはザ・IDOLiSH7感のある1曲です。さっきお話ししたようなフレッシュでチャレンジングな感じの中にかわいらしさも加わり、ノリもいい曲なんですよね。それにあまり難しい言葉も使っていなくて。「Day/Night DiSCO」と横文字のタイトルですが、歌詞にはカタカナも多いですし、“ブラボー”や“ミラーボール”といったわかりやすくも面白い単語のチョイスで聴かせますし、頭を空っぽにしてひたすら楽しみながら聴けますよね。

――続いて新曲「BE WITH YOU」についてお願いします。

阿部 新曲はどちらも新しいIDOLiSH7を感じさせますが、こちらはより等身大に近いなと思います。ほんの少しのビター感があり、冬の寒い夜や夕暮れに合うような、切なさも感じさせる1曲で、これも登場当初のIDOLiSH7では歌えなかったけれど、より等身大で、大人っぽくなりすぎず高校生らしさもあっていいなあと思います。高校生が少し背伸びをしているイメージが湧いたので、その印象を意識して歌った記憶があります。

――そして2024年のグループ記念日楽曲「MEDiUM」です。アルバムでは「MEDiUM -Extended Mix-」として収録されていますが、この曲の印象はいかがですか?

阿部 ちょっと重厚でゴシック感もあって。劇中劇に近いですよね。それぞれに配役があって、あまり多くを語らずに物語を想起させるような曲だと感じます。こういう物語があります、という作品のことを歌にしているのは、新たな手法なのかなと思っています。物語を曲のなかできっちり表現するというのは初めての試みだったので、そこが面白かったです。単語も「Illusionist」とか「エフェメール」といった普段使わないものもあって面白かったです。

――ではせっかくなので今お話しいただいた楽曲以外の収録曲で思い出に残っている曲や思い入れのある曲があれば教えてください。

阿部 メロディラインが綺麗だなぁと思ったのは「アヤナスピネル」です。清廉さが感じられて、前奏からすごく好きです。綺麗でありつつ切なさもあって。これもありそうでなかったタイプの曲だと思いました。静かに歌いつつ確かな熱があり、絵画みたいだなと思った記憶があります。

次のページ:様々なものを乗り越えた逢坂壮五の歌声。その変化の答えはあなたの中にある

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