【北川勝利・藤村鼓乃美 ボーダーズの“音の場” season3】#15 飯田橋～牛込神楽坂編

ボーダー柄の服をトレードマークに、ユルくマジメに音楽と向き合うコンビ――。“ボーダーズ”こと北川勝利と藤村鼓乃美が贈る「ボーダーズの“音の場”」。現在のJR飯田橋駅西口にあった牛込門を境に城内である飯田橋と場外である神楽坂に分かれる早稲田通り。大正時代は神楽坂芸者に代表される花街でもありました。そのため、大正から昭和の文人たちにゆかりのある土地となっています。おふたりはこの町でどのような景色を見るのでしょうか？

PHOTOGRAPHY BY 山本マオ　INTERVIEW & TEXT BY 田中尚道

――今回も近況から伺います。北川さんはソロライブ（“北川勝利（ROUND TABLE）「LOOK AROUND vol.5」”を開催されたんですよね。

北川勝利　そうですね、10月26日に渋谷gee-geでやりました。花澤香菜さんのツアーと並行していたのでなかなか大変だったんですが、グッズを作ったり、忙しいのに楽しくバタバタしていました。

藤村鼓乃美　私もコーラスで参加しました。私が参加するって告知する前にチケットが完売してしまって……。

――瞬殺でしたね。

北川　やるぞ！っていう感じではなく、いろんなことが転がった結果、じゃあライブをやるかということになったので、何をやるかとか、そんなお客さん来るのかなと思っていたんですけど、ありがたいことに即完で。欲張ってもっと大きいところにすればよかった。近々またやります！

――何年ぶりなんですか？

北川　3年ぶり？……5年ぶりか？

藤村　前はコロナ前でしたよね。

北川　10月の自分の誕生日近辺になるとライブをやってるイメージがある。ライブが始まって1曲目で、なぜかみんな演奏が止まって。いきなり「誕生日おめでとう！」って言ってくれるんだけど、1曲目にサプライズすんなよって。

藤村　絶対に怒られる。絶対に怒られるから藤村のせいにしようって、メンバーみんなが言ってて、私の合図で中断して、でも北川さんは演奏を続けてたんですよ。「どうしよう怒られる！」って思ってたんでけど、怒られませんでした。

北川　そんなこともありました（笑）。

藤村　でもライブはとっっても楽しかったです！私は、「SUMMER VACATION」「放課後の約束」「ストロベリーアイスクリーム」「ドラマチックじゃなくても」の4曲をソロで歌わせていただきまして、皆さんとっても盛り上がってくださって楽しすぎました！作詞参加した曲を歌わせてもらうのってなんだか不思議な気持ちで……なんだかとってもよかったです！次のライブも楽しみです！そして私の近況としては、11月20日発売の『響け！ユーフォニアム３』キャラクターソングシングル Vol.3に夏紀と優子のデュエットが収録されているので、ぜひ聴いてください。

――では今回の本題に。連載では、お昼ご飯の話題が意外と受けがいいようでして。

藤村　お昼美味しかった。

――今回は魚にしました。僕が医者に魚を食べろと言われたからなんですが。

北川　え、そうなの？魚、最高でした！

藤村　お刺身定食が1つしかないって言ってたのに4つ出てきました。

北川　不思議な感じだったね。限定ってあったから藤村が聞いたら「あります」って言われて、じゃあ僕もって言ったらそれも大丈夫ですって。最初の話なんだったんだろう（笑）。今回は何駅から何駅なんでしたっけ？

――飯田橋から牛込神楽坂です。

北川　飯田橋って反対の出口に行くときにホームの端から端までいかないといけないから出口を間違えると大変なことになる。

――総武線（中央・総武緩行線）の前身である甲武鉄道を敷設するときに江戸城の内堀沿いに線路を引いたので湾曲しているんですよね。

北川　僕は『IDOLY PRIDE』のサニピ（サニーピース）の担当なんですけど、もう1つのユニットである月スト（月のテンペスト）の収録スタジオが飯田橋の近所で。飯田橋から行くと、周りに何もないほうに向かって歩いていくんです。今日はその反対側を歩いていて、飯田橋ってこっち側だったよなって思ってました。凸版印刷側は何もないですよね？

――目白通り沿いはそうですね。印刷関係は多いのですが。

北川　そういう町なんですね。

――内堀通りを市谷方面に進むと大日本印刷がありますし。印刷街ですね。

北川　最近は何もない飯田橋が馴染みだったので、こちら側を歩いて、そういえば小さい建物にいっぱいおいしそうな食べ物屋がある町だったなと。で、お昼ご飯を食べたあとは？

――東京大神宮へ行きました。もともと大隈重信の屋敷の中にあったお伊勢様だったんですが、関東大震災で焼けてしまい、飯田橋に移ってきます。神道はそれまで結婚式とかを特に行っていなかったんですが、国家神道を補強する意味で大正天皇の結婚の儀をきっかけに神式の結婚式というのを始めます。その最初が東京大神宮で行われました。ですから縁結びとか神前結婚式とかを今でもやっているわけです。