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2024.09.28

リーリヤ、千奈、莉波の魅力を完璧なシンクロ率で表現!“学園アイドルマスター DEBUT LIVE 初 TOUR -初心公演-”広島公演 夜の部レポート

リーリヤ、千奈、莉波の魅力を完璧なシンクロ率で表現!“学園アイドルマスター DEBUT LIVE 初 TOUR -初心公演-”広島公演 夜の部レポート

衣装の紹介では、ポーズ当てクイズも実施!?

ライブ中盤戦は、「まだまだ盛り上がれますか!」とさらにソロ曲を畳み掛けていく。今度は薄井が本ツアーで初披露となった莉波の新曲「L.U.V」を乙女心いっぱいに歌い上げる。お洒落でかわいいところを見せる一方、困り眉で感情をあらわにするなど複雑な心情を見事に表現。「ねぇ、明日も2人で帰ろうね」と語りかけたり、「好き」と振り向いたり、セリフ調なところもポイントで、この夜の部ではラストのセリフをささやくようにして新たな魅力を加えていた。

伊藤は「日々、発見的ステップ!」を元気に披露。ステージを駆け回ってみんなに手を振る姿や、しゃがんで配信用のカメラにアピールするのもかわいい。腰に手を当てて、ふふーん!とドヤ顔で胸を張るポーズはまさに千奈。伊藤と千奈は身長がほぼ同じらしく(もちろん、演じる上で身体的な同一性は必要ないが)、セットに映し出されたシルエットは完全に千奈と一致していた。マイクをみんなに向けて、客席が「ワン・ツー!」と言うのはステージを重ねて生まれてきたもので、どんどん楽しさが増していくのも面白い。

そんな伊藤とハイタッチを交わして登場した花岩が歌うのは、リーリヤの誕生日に配信された「Wake up!!」。何度も立ち上がるリーリヤの強さや魂を強く感じる歌声やパフォーマンスで、「白線」とはまた違った魅力を見せていく。目を伏せて心の内から気持ちを表現するところや、しゃがんで思いを込めるところもグッと惹き込まれ、“波乗りこなせ”の歌詞でサーフィン的な動きをしていたのもかわいかった。他の2人もそうだが、花岩もステージを重ねるごとにプラスアルファの表現が見られるのもツアーならではだ。

MCでは、これらの楽曲の注目して欲しいポイントを語る3人。ポイントは毎回違ったところを挙げていたので、名古屋公演のアーカイブ視聴期間は終わってしまったが、今回の広島公演や12月の梅田クラブクアトロ公演を観直す際はMCにも注目して、各楽曲はどういったことを考え、こだわったのかも感じてもらいたい。

さらに、衣装を紹介する段になると、いつものようにプロデューサーたちの声に応えて回ってアピールする3人。面白かったのは、“初心公演”では毎回“何かのポーズ”をしながら回って、それが何かをクイズにしていたことだ。夜の部では、両手を大きく上にあげて縦長の楕円を描くようなポーズで、ここが広島であることを考えれば……「牡蠣」が思い浮かんだ人は多かっただろう。

しかし、正解は「人間に吸われる生牡蠣」とのことで、当てさせる気がない難易度に笑いが起こっていた。ちなみに、これまでのポーズは「シャチホコ」(名古屋公演昼の部)、「豚」(同夜の部)、「揚げたもみじ饅頭」(広島公演昼の部)。豚は朝に味噌カツを食べたから、らしい。梅田公演ではどんなポーズをするのか楽しみだ。

莉波の新曲「歌声は君いろ」をサプライズ披露

そんな楽しいトークに続いては、意味はわからないがとにかくテンションの上がる謎のフレーズ“サマーマ!”でお馴染み、「キミとセミブルー」。会場は一気に夏フェスの様相を呈し、みんなが一緒になって盛り上がる。“チャイム後もまだ続くって… 先生〜”と崩れ落ちそうになるなど、3人の小芝居のようなコミカルなやり取りも楽しく、腕をぐるぐるしながら回転する動きもノリノリ。いい意味で浮かれまくる青春の1ページがステージで繰り広げられていった。

暗転したステージに残ったのは薄井。これまでリーリヤの新曲「Fragile Heart」や千奈の新曲「ときめきのソルフェージュ」が披露されてきたところだけに、会場にざわめきが起こる。期待感の高まったところで、「君の笑顔のために歌います」との言葉からサプライズ披露されたのは莉波の新曲「歌声は君いろ」だ。メロウなテンポにのせた莉波の優しさ溢れる歌声がとても素敵で、莉波ストーリーのエンディングに使われそうな雰囲気にプロデューサーたちもうっとり聴き入っていく。間奏で「一緒に踊りましょう」と誰かの手を取って踊る姿も印象的で、ラストにウインクを決めて微笑むのも素敵だった。

この曲には応援の意味合いもあり、プロデューサーたちが笑顔になるような気持ちで歌ったとMCで語っていたが、その気持ちはきっと届いたことだろう。プロデューサーたちの嬉しそうな顔を見たからこそ、薄井自身も最高の笑顔を浮かべていた。

そして、「次が最後の曲になります」との言葉に対して、お約束の「今来たばっかりー!」の声が会場から聞こえると、“今来たばっかり警察”こと伊藤が出動して仁王立ち。「めっ!」とかわいく叱り、大きな歓声が沸き起こる。

この回だけを見た人は、それこそ「なんなんだこれは!?」と思ったかもしれない。事の発端は最初のステージである名古屋公演昼の部。“初声公演”で客席からの「今来たばっかり」との声を聞いた伊藤は、そういうお約束の言葉があることを知らず、本当に今来たんだと勘違いしてしまったのだという。その後、言われたら「嘘つきー!」と返すようになり、薄井と花岩がサイレンを鳴らすマネをして駆け回る動きが追加されるなど、どんどん進化。そうやってツアーを通して定番化したというわけだ。勘違いした初々しさもそうだが、発展させて楽しむ3人の様子はとても微笑ましく、3人の雰囲気と仲の良さを感じる瞬間でもあった。

本編ラストは、初ライブツアー開催を記念して作られた楽曲の中から「がむしゃらに行こう!」を楽しく披露。この曲も3人の表情変化が面白く、歌っていない人が横で見せるダンスやポーズも見どころ。2番になると雰囲気が変わるなど曲を通して面白いポイント満載で、プロデューサーたちと一緒に盛り上がっていた。

アンコールは、シーズンイベント第2段の楽曲「冠菊」。和の夏祭りをイメージしつつEDMチックなメロディも特徴で、お祭りらしい動きがあったかと思えばビシッと格好良く決め、楽しく歌い上げていった。

曲後、改めて感謝の気持ちを述べる3人。伊藤はちょっと涙ぐみながら終わるのが寂しいと口にしていたが、それはみんな同じ気持ちだったろう。薄井は“年下のお姉さん”に近づくことが出来たとちょっと照れた笑顔を浮かべ、花岩からは次にバトンを繋げたとの言葉も。その言葉通り3人がバトンを渡す仕草をして、10月の“初恋公演”へとバトンタッチするのだった。

そして、「(私たちとプロデューサー)どっちが盛り上がれるか勝負ですよ」と、ラストはもう一度「初」。楽しさ成分をさらに増し増しにして、表現や動きが一段と大きくなっていたのもアンコールらしいところだ。

最後はいつものように「プロデューサーさん、これからもアイマスですよ!」「アイマス!!」と叫ぶ。その瞬間にかわいくジャンプする伊藤の姿からも、このステージを目一杯楽しんでいたのが伝わってきた。その伊藤は、退場していく際に礼をしてそのまま倒れ込みそうになってしまうが、それを薄井が後ろから助けた様子は千奈と莉波そのものだったし、花岩が放った「先輩(リーリヤはプロデューサーのことを「先輩」と呼ぶ)」との呼びかけも破壊力抜群で、最後の最後までリーリヤ、千奈、莉波としてのステージを完遂していた。

“初心公演”は、台風の影響で12月に延期となった梅田クラブクアトロ公演が残っているので、これで終わりではないが、この公演に向けての頑張りや、「より良くしていこう!もっと楽しませたい!思いを伝えたい!」という気持ちは3人のパフォーマンスから強く感じられるものだった。なにより、1人ではなく3人で頑張っている姿、3人が生み出す雰囲気を愛おしく感じたプロデューサーも多かったことだろう。MCでのちょっとたどたどしい場面も含め、さらに応援したいと思わせてくれる“初心公演”の広島公演は、こうして幕を閉じた。


“学園アイドルマスター DEBUT LIVE 初 TOUR -初心公演-”
2024年9月23日(月・祝)広島クラブクアトロ公演 夜の部

<セットリスト>
M1. 初 / 花岩香奈(葛城リーリヤ役)、伊藤舞音(倉本千奈役)、薄井友里(姫崎莉波役)
M2. Campus mode!! / 花岩香奈(葛城リーリヤ役)、伊藤舞音(倉本千奈役)、薄井友里(姫崎莉波役)
M3. 白線 / 花岩香奈(葛城リーリヤ役)
M4. Wonder Scale / 伊藤舞音(倉本千奈役)
M5. clumsy trick / 薄井友里(姫崎莉波役)
M6. L.U.V / 薄井友里(姫崎莉波役)
M7. 日々、発見的ステップ! / 伊藤舞音(倉本千奈役)
M8. Wake up!! / 花岩香奈(葛城リーリヤ役)
M9. キミとセミブルー / 花岩香奈(葛城リーリヤ役)、伊藤舞音(倉本千奈役)、薄井友里(姫崎莉波役)
M10. 歌声は君いろ / 薄井友里(姫崎莉波役)
M11. がむしゃらに行こう! / 花岩香奈(葛城リーリヤ役)、伊藤舞音(倉本千奈役)、薄井友里(姫崎莉波役)
EN1. 冠菊 / 花岩香奈(葛城リーリヤ役)、伊藤舞音(倉本千奈役)、薄井友里(姫崎莉波役)
EN2. 初 / 花岩香奈(葛城リーリヤ役)、伊藤舞音(倉本千奈役)、薄井友里(姫崎莉波役)

関連リンク

「学園アイドルマスター」公式サイト
https://gakuen.idolmaster-official.jp/

【公式】アイドルマスター ポータル
https://idolmaster-official.jp/

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