リスアニ!WEB – アニメ・アニメ音楽のポータルサイト

INTERVIEW

2024.09.27

【特集】「学園アイドルマスター」湊みや(紫雲清夏役)インタビュー――心の内の“ギャルマインド”が繋いだ、清夏との夢を叶えるワンステップ

【特集】「学園アイドルマスター」湊みや(紫雲清夏役)インタビュー――心の内の“ギャルマインド”が繋いだ、清夏との夢を叶えるワンステップ

「アイドルマスター」シリーズの6年ぶりの新ブランドとなるアプリゲーム「学園アイドルマスター」(以下、「学マス」)が、5月のサービス開始以降、大ヒットを続けている。ヒットの要因は様々あるが、“アイドルへの挑戦状”をテーマに掲げた楽曲の数々もそのひとつ。近年の音楽シーンを彩る多才なコンポーザーたちが参加した、アイドル作品の枠を超えた楽曲たちは圧倒的なインパクトを残している。リスアニ!では、各アイドルの1stシングルリリースを記念して、楽曲や音楽面にフィーチャーしたキャストインタビューを実施。今回は、誰とでも仲良くなれる元気で明るい性格だが、不真面目な素振りもみせるギャル・紫雲清夏役の湊みやに話を聞いた。

INTERVIEW & TEXT BY 千葉研一

今は全ブランドのプロデューサーです

――キャスト発表の生配信「初星学園HR 2日目!」でも話していましたが、なんと湊さんは初めて受けたオーディションが「学マス」だったそうで。

湊みや そうなんです。私は元々「アイドルマスター」シリーズが大好きだったので、新しいブランドがスタートしていることに驚きましたし、次の「アイマス」は学校が舞台なんだ!とすごく興奮しました。事務所に所属していきなり「アイマス」のオーディションを受けられることが嬉しくて、頑張ろうと思ったのを強く覚えています。

――「学マス」のキャスト陣には、ほかにも「アイマス」が好きな人はいますが、Xを拝見したら湊さんもかなりですね。いつ頃、どんなきっかけで好きになったのか教えてください。

 きっかけは「アイドルマスター シンデレラガールズ」でした。小学生のときに「デレステ(アイドルマスター シンデレラガールズ スターライトステージ)」を始めて、速水 奏ちゃんに一目惚れしたんです。「アイマス」シリーズに触れるのは始めてだったのですが、奏ちゃんのことをもっと知りたい!と思って、どんどんのめり込んでいきました。楽曲をたくさん聴き、ダンスも覚えて、自分で踊ってみることもありました。

「シンデレラガールズ」以外のブランドも好きで、アニメを観たり楽曲を聴いたりしていましたが、“プロデューサー(「アイマス」シリーズのファンの呼称)”を名乗るほどではないというか、あくまでファンと思っていたんです。でも、東京ドームでの合同ライブ(“THE IDOLM@STER M@STERS OF IDOL WORLD!!!!! 2023”)を現地で観覧したときに「アイマス」の力に圧倒されて、改めて「アイマス」が大好きだと実感したんです。そこからは、ほかのブランドでもプロデューサーになりたいと思い、各ブランドのゲームも毎日ログインして積極的にプロデュースするようになりました。今では全ブランドのプロデューサーです(笑)。

――「四六時中、色んなブランドの曲を聴いている」との発言もしていました。

 自分で作った「アイマス」のプレイリストには数百曲入っています(笑)。速水 奏ちゃんのソロ曲「if」や「Pretty Liar」(高垣 楓、速水 奏)は特に好きです。

――「シンデレラガールズ」以外のブランドでは、どのアイドルが気になっていましたか?

 たくさんいますが、「アイドルマスター ミリオンライブ!」の所 恵美ちゃんや、「アイドルマスター シャイニーカラーズ」の和泉愛依ちゃんといったギャル系のアイドルがとても好きです。いつか、色んなブランドのギャルアイドルと一緒に歌うのが夢で、例えば「シンデレラガールズ」の「GossipClub」(大槻 唯、藤本里奈、城ヶ崎美嘉)や「ミリオンライブ!」の「はぴ!やば!まいまいんど!」(望月杏奈、高槻やよい、星井美希、木下ひなた、ジュリア)を歌えたら幸せだなと思っています。

――それだけ大好きな「アイマス」のキャストになれたわけですが、改めて今どんな気持ちですか?

 情報解禁されるまでの準備期間が2年以上ありましたので、無事にゲームがリリースされてホッとしています。「学マス」のことをプロデューサーさんが知ったらきっと驚くだろうな、早く知ってほしいなと思っていたので、皆さんにたくさんプロデュースしていただけてとても嬉しいです。

オーディションでは白ギャル、黒ギャルといったリクエストも

――そう思えるのも清夏役に選ばれたからで、そのオーディションのことをお聞きします。オーディション資料でアイドルたちを初めて見たとき、すぐ清夏に目が行ったのでしょうか?

 はい。私は2次元のキャラクターでも3次元でもギャルが好きなんです。ギャルという存在は、すごくかわいくて、強くて、かっこ良くて。憧れがあったので、資料をいただいてまず目についたのが清夏でした。それこそ一目惚れだったんです。「かわいい!受けるならこの子がいい!!」って。しかも、清夏だけダンス審査の要項があり、私はダンスの経験があって得意だったので、運命みたいなものを感じて。これはもう清夏一点集中で頑張ろうと思いました。

紫雲清夏

――ダンスを習っていたのはどれくらいの期間?

 小学生の頃、3年間ほどヒップホップを習っていました。進学のタイミングで一度やめてしまったのですが、やっぱりダンスをやりたいと思って、その後も独学でコピーダンスのような形で続けていました。続けていてよかったです。

――音楽はどんなものを聴いて育ったのでしょうか。

 アニメが大好きだったので、小さい頃はアニソンばかり聴いていました。ダンスを習い始めてからは、ダンスミュージックを聴くようになり、K-POPがとても好きになりました。今でも「アイマス」以外だとK-POPをよく聴いています。

――特に好きなアーティストやグループは?

 もう解散してしまいましたが、IZ*ONEさんが好きでした。今も活動しているグループではIVEさんが好きで、よく振り付けを覚えて踊っています。

――オーディションは清夏一点集中で受けたとのことで、テープオーディションの段階ではどんな役作りをしたのか教えてください。

 オーディションの台本は親愛度コミュの第1話に近い内容で、Pっち(清夏がプロデューサーを呼ぶ際の呼称)と初めて会うシーンでした。まだ心の内を見せず嘘をついている清夏といいますか、仮面を被ってギャルを演じている清夏の演技が必要だったんです。“ギャルを演じる清夏を演じる”という難しいところがあったので、まず「清夏はどこまで嘘が上手いんだろう?」ということを考えました。

私の中で、「アイマス」のギャルアイドルは、“根がとてもいい子”“素直な子”という漠然としたイメージがあったので、ギャルらしく明るくてリアクションも大きいけど、素直ゆえに嘘をつくのが下手で、痛いところをつかれるとボロが出てしまう、といった演技プランで役作りをしました。

――その時点から演技プランがすごいですね。そして、無事にスタジオオーディションに進んだわけですが、そちらはいかがでしたか?

 スタジオオーディションでも“素直で嘘をつくのが下手”というプランで演じてみたところ、「次は嘘をつくのがとても上手いつもりで演じてみてください」ということで、今度は本心を悟らせないような演技を心がけました。ほかにも“白ギャル”や“黒ギャル”を意識して演じてみるようにおっしゃっていただいて。

――白ギャルと黒ギャルですか。

 はい。私はどちらかというと白ギャルが好きなのでとてもイメージがしやすかったですし、あくまで私の感覚にはなりますが、黒ギャルは白ギャルよりも強いイメージ、ズバッとものを言うのかなぁと思って演じてみました。ディレクションに応えなくてはいけないプレッシャーはもちろんありましたが、それ以上に同じ役でも色んな演じ方をさせていただけること、試行錯誤をする過程が楽しくて、どんどんワクワクしていって。最後の方は緊張もなく、色んな表情を見せることができましたし、それがストーリーごとに色々な表情を見せる清夏に繋がったんだと思います。

――ギャル好きなことが活きましたね。白ギャルと黒ギャルの違いがイメージできない人もいるでしょうから。ちなみに、ご自身がギャルだった時代はあるのですか?

 なにをもってギャルというのか難しいんですよね。見た目なのかマインドなのか……。私は、例えば髪色を金髪にしてみるみたいなことはないのですが、ギャルのマインドはすごく自信に繋がるものだと思うんです。自信がなく弱気になってしまうときでも、「いや、ギャルは無敵だから」というマインドに支えられるところがあると思っていて。そういう意味では、私も弱気になってしまったときに、自分の中の“ギャルマインド”を呼び起こすと言いますか、ギャルの気持ちになって乗り越えることがあるので、マインドはギャルと言えるかもしれないです(笑)。

――マインドはギャルって素敵な考え方ですね。オーディションではさらに歌唱審査と、清夏にはダンス審査もあったそうですが、そちらはいかがでしたか?

 歌唱審査はかっこいい感じで作っていったのですが、「サビをもっと笑顔で明るく、楽しそうに歌って欲しい」とディレクションいただきました。コミュを読んでいただくとわかりますが、清夏はアイドルへの道から目を逸しているところがあって、それを乗り越えてステージに立ったときは本当に幸せだと思うんです。その気持ちを乗せるため、精一杯の笑顔で歌うことを意識しました。

ダンスに関しては、自分が今までやってきたダンスをそのまま披露してしまうと、アイドルとしてのダンスとはイメージが違うものになると思ったので、資料としていただいた振り付け動画の振りを覚えたうえで、ゲームのMVでアイドルが踊っている姿を見て、“アイドルとしてのパフォーマンス”を学びました。

――そこも「アイマス」が好きだからこそのアプローチかもしれませんね。オーディション合格の知らせを受けたときのお気持ちはいかがでしたか?

 あまりのことに、最初は実感が湧かなかったです。私にも可能性があると信じてはいましたが、初めて受けたオーディションでしたから、「え?夢かな?」と思って。「アイマス」に関わらせていただくのは夢でしたし、そのためなら何年でも何回でも挑戦しようと思っていたので、受かった驚きの方が強くて、実感が湧くまでに時間がかかりました。でも、事務所からの帰り道は涙が止まらなくて、泣きながら家族に電話しました。本当に忘れられない瞬間です。

次ページ:「Tame-Lie-One-Step」はタイトルにも歌詞にも深い意味が込められています

SHARE

RANKING
ランキング

もっと見る

PAGE TOP