――「Fluorite」だけでなく全体を通して、麻央として歌うときの芯といいますか、忘れないようにしていることがあれば教えてください。
七瀬 どの曲も色んな表情を乗せることが大事だと思っています。「キミとセミブルー」が一番わかりやすいですが、麻央が普段しなさそうな「キャピキャピの女の子!かわいい!」みたいなところをどう表現したらいいか。それを考えたときに浮かんだのが、麻央の“子役の経験”です。素の麻央だったら出さないかもしれないけど、かわいい女の子を“演じる”ならば出せる。役者をしていたからこその表現をたくさん出せるように意識しました。
――素の魅力プラス、演じている麻央の魅力があるわけですね。では、「キミとセミブルー」についても、曲の印象やレコーディングのことをお聞かせください。
七瀬 とにかく楽しかったです。でも、今お話ししたように、最初は麻央がどんな風にはっちゃけて歌うのか全然想像がつかなくて……。麻央なら、みんなが楽しんでいるところを見守る立ち位置だと思っていたんです。でも、そうではなく、一緒になってはっちゃけて欲しい、一緒にわちゃわちゃと夏を楽しんで欲しいとディレクションしていただいて。そこからは“サマーマ!”しました(笑)。
表情としては、この曲もかわいいところとかっこいいところが入り乱れています。“(ドキドキしたわ)”や“(頬に当たる)”、サビ前の“たしかめる?”などはとびきりかわいく歌っていますし、“キミも授業中でしょ いったい何をしてるの”や“一緒に抜け出しちゃおうか”は、王子様っぽいかっこ良さを意識していて。女の子を惚れさせるようなイメージで歌ったので、麻央Pの皆さんは恋に落ちてくれたんじゃないかなと思います(笑)。
――ソロコレクションCD『Season Solo Collection Vol.1「キミとセミブルー」』では、ソロ歌唱バージョンをフルで聴けますからね。シーズンイベントの曲「冠菊」は、また雰囲気がガラリと変わります。
七瀬 「冠菊」はひたすらかっこいい麻央が見られますし、麻央の声質にも合っていると思います。私自身も好きなタイプの曲調でしたから、ただただかっこ良く歌い上げました。曲中にはウィスパー要素もあって、そこはちょっと妖艶な感じが届いていたら嬉しいです。
――続いて、今回のシングルにソロ歌唱バージョンが収録される「初」と「Campus mode!!」のことをお聞きします。全体曲ということで意識した点もあると思いますが、まず「初」はいかがでしたか?
七瀬 「初」は、幼い頃からの憧れである「こういうアイドルになりたい!」という強い意志を第一に表現するよう意識しました。麻央は3年生ですから、“ゼッタイに負けない”“そんな時間はない”“たとえ苦しくて諦めそうでも 負けられない”といったフレーズも印象的で。これまでの葛藤や、乗り越えて前に進んでいく姿を表現できていたらいいなと思いました。
――歌詞はどのアイドルにも刺さる内容ではありますが、“私らしい姿を 目指したあの頃から”は、麻央を思い浮かべて聴くと本当にグッときました。
七瀬 私もこのフレーズはすごく好きです。まさに麻央のシナリオに重なる部分ですから。9人バージョンでこの歌詞の部分の歌割りを麻央が担当しているのを聴いて、本当に嬉しかったです。目指していた夢の通り、今では輝いている姿をたくさん見られて幸せですし、これからも一緒に頑張っていこうね!という気持ちでいっぱいになりました。
――「Campus mode!!」はとても賑やかな曲で、メインの歌以外にも録る要素が多いので大変だったと皆さんおっしゃっていました。最初に聴いたときはいかがでしたか?
七瀬 すごく楽しい曲調ですけど、それこそ歌詞の通り“なんだこれは!? なんなんだこれは!?”と思いました(笑)。楽しいけど、こんなの歌えるはずがない!って。何回も繰り返し聴いて、練習して。「ここのリズムはどうなっているんだろう?」「言葉が収まりきらないけどどうしよう?」と、すごく苦戦しました。「キミとセミブルー」よりも前にレコーディングしたので、この時点ではまだ麻央がどこまではっちゃけるのか自分の中で見えていなかったんです。 “yeah!”や“Fuu!”というフレーズも悩みましたが、ここはブースの中で試行錯誤して、手振りも一緒にやりながら全身で表現しました。私の中での麻央のイメージが広がった楽曲でもあります。
――10月14日からはライブツアー“学園アイドルマスター DEBUT LIVE 初 TOUR -初恋公演-”がスタートします。一緒に出演する湊 みやさん(紫雲清夏役)、川村玲奈さん(篠澤 広役)とのレッスンの雰囲気や、意気込みをお聞かせください。
七瀬 レッスンではお互いに「めちゃくちゃいいじゃん!」と言い合って、和気あいあいと気持ちを高め合っています。それぞれの演じるアイドル自体が全然方向の違う魅力を持っていますし、声質も全然違うので、ソロ曲はもちろんですが、全体曲では歌い分けもしっかり感じていただける3人だと思います。“初声公演”“初心公演”に続いて、私たちは3番目なので、前のみんなのライブを観て「こういう風にしてみよう」というのが固まってきているので、それを上手く表現できるように頑張ります。
――ライブと言えば、初ライブツアー開催記念の3曲「がむしゃらに行こう!」「Howling over the World」「ミラクルナナウ(゚∀゚)!」は、歌ってみていかがでしたか?
七瀬 挑戦だったのは「Howling over the World」です。麻央の“役者要素”がより強く出ていると思っていて。レコーディングでも「王子的なかっこよさではなく、少年漫画の主人公を演じるように歌ってください」と言われたので、泥臭く、全身で感じるがままに歌いました。麻央の役者としての魅力をたくさん出せたんじゃないかなと思います。
――これは七瀬さんの声の魅力でもあると思うのですが、個人的には、はっちゃけた曲や熱いフレーズでも、どことなくお洒落な感じを受けるんですよ。
七瀬 嬉しいです。私自身、元々は勢い任せでパワータイプなところがあったんです。それがいい塩梅になるようにディレクションしていただき、今は武器として上手く活かすことができるようになってきたと思います。
――今後は、麻央としてどういう曲を歌ってみたいですか?
七瀬 歌いたい曲はたくさんあります。“THE ロック”みたいなかっこいい曲や、全編英語の曲も麻央に合うと思いますし、元々歌劇に憧れていたからミュージカル系の曲も歌って欲しいです。あとは、麻央とは路線が違いますけど、「世界一可愛い私」(藤田ことね)みたいにコール&レスポンスがたくさんあって一緒に盛り上がれる曲も歌えたらいいなと思っています。
――英語に関しては、七瀬さんの発音が良すぎて「英語が苦手」という麻央の設定を変更したという話ですし、ぜひ全編英語曲を聴いてみたいです。
七瀬 自分でハードルを上げてしまいましたが、歌えたら嬉しいです(笑)。
――最後に、コミュや他のアイドルとの掛け合いについてもお聞きします。麻央だとやはり藤田ことねや姫崎莉波との絡みが印象的です。
七瀬 掛け合いは、相手によって雰囲気が全然違っていて。莉波との掛け合いのときは「長年寄り添った老夫婦のように」というディレクションをいただきました(笑)。なので、そういう空気感をまとって、ゆったりまったり、お互い言わなくても通じるような雰囲気を出しています。ことねとの掛け合いは、てんやわんやで「トムとジェリー」みたいな感じです(笑)。そういう違いがすごく楽しいので、他のアイドルともどう描かれていくのか楽しみです。
――では、もっと絡んでみたいアイドルは誰でしょうか?
七瀬 広とはまだあまり絡んだことがないので、面白い絡みが見られるんじゃないかなと思います。(倉本)千奈や(花海)佑芽も面白そうですよね。3人に対して、やれやれってしている麻央を見てみたいです(笑)。
――補習組の3人との絡みはぜひ見てみたいです。ありがとうございました!
●リリース情報
初星学園
有村麻央 1st Single「Fluorite」
9月25日(水)リリース
品番:BNEI-00171
価格:¥2,500(税込)
<CD>
01 Fluorite
02 初 [有村麻央 Solo ver.]
03 Campus mode!! [有村麻央 Solo ver.]
04 Fluorite [Instrumental]
05 初 [Instrumental]
06 Campus mode!! [Instrumental]
「学園アイドルマスター」公式サイト
https://gakuen.idolmaster-official.jp/
【公式】アイドルマスター ポータル
https://idolmaster-official.jp/
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