INTERVIEW
2024.09.19
――そういった変化なども経てリリースになるのが『DIALOGUE+3』ですが、まずはそのリード曲「FU-TSU-TSU-KA I love you」について、稗田さん・村上さんから楽曲を受け取ったときの印象や歌うときに大事にしたことについてお教えいただけますか?
稗田 最初に聴いたときは、本当に「私たちDIALOGUE+の節目にふさわしい楽曲だな」というか……私たちからファンの方への愛もだし、それこそ田淵さんやまわりで支えてくださってる方からの愛を、私たちが感じるじゃないですけど。そういう「愛にあふれた楽曲だな」という印象が、まず歌詞を見たときにすごくあって。それだけで結構うるっときちゃいました。まなつは?
村上 タイトルに「I love you」って入っていますし、曲調も含めてとにかくキュンキュンするというかかわいい楽曲だなって感じました。でもこれはただのラブソングではなくて、DIALOGUE+を見つけてくれたログっ子の皆さんへの感謝の歌でもあって。ログっ子と私たちの関係を恋人の関係に投影しているようにも思えて、またすごくキュンキュンしたのを覚えています。
――そういった多面性を持っているというのも魅力な曲だと思うのですが、歌う際は特にどんな部分を大事にされたのでしょうか?
稗田 やっぱり私はもうすごくLoveを感じたので。そのLoveに基づく温かさや優しさみたいなものを全体的に意識しましたし、歌っている間はずっと「慈しむ」みたいな感覚もありましたね。あと、最近はライブで歌うことを思い浮かべてレコーディングに挑むようになったので、このときもステージで自分が歌っている姿を想像しまして。ステージ上から見える景色や強くイメージしながら、ログっ子さんたちに向けて歌っていきました。
――村上さんはこの曲、どのように歌われました?
村上 この曲って、曲調もあって作り込んだかわいさで歌うこともできたと思うんですけど、やっぱり私はログっ子への感謝というものも歌詞から感じたので、あまり作り込みすぎずに。自分の中のかわいいの部分を増やして歌うけど、割と等身大の自分で歌おう、というのは心がけました。作り物すぎるとそれこそ「やらされてる感」ではないですけど……本当に私も思っていることが込められた感謝の歌が、「作った人に言わされてる曲」みたいに聴こえちゃうのが嫌だったので、心から出るような等身大の歌で歌えるように、というのは意識しました。
――だからこその温かさのある曲になっていると思いますし、しかもそれがMVになるとさらに……。
稗田 そうなんです!私、最初に完パケを観たときには、本当にひとりで泣いちゃいました。
村上 ねー!超いいんですよ、もう!最後のほうで写真撮ってるシーンとか……!
稗田 ね。どのタイミングから追いかけてくれた方もだと思うんですけど、特に私たちの歴史を知っている人から見たら「あぁー!」ってなるでしょうし、「私たち、やっぱりすごく成長したんだな」とも感じるでしょうし……しかも、今までで一番時間をかけて撮ったMVだったので(笑)、それだけ皆さんの労力と熱と愛がこもったMVを、ほんと全世界の人たちに観てほしいです。
村上 一番最初のワンカット映像も、ほんとにすごいんですよ!みんなの努力の結晶で……「これがワンカットなんだぞ」と自覚して観てほしいです!
稗田 うん。「どうなってるんだろう?」って一緒に思ってほしいよね。
田淵 そんなMVをどうやって撮っているのかについては……初回盤にメイキングが入っているので、ぜひ買って観てください(笑)。
――そしてまた今回も、その他にも個性豊かな新曲がたくさん入っているので……恒例のおすすめやお気に入りな曲を1曲ずつお教えいただけますか?
村上 私は、4曲目の「たびのとちゅ」です!
稗田 仮歌が来たときからずっと好きって言ってたもんね。「Team D+」(※DIALOGUE+ オフィシャルファンクラブアプリ)のブログでも匂わせてたし(笑)。
村上 そうそう。「『つあーのとちゅ』だから」みたいなことも書いてたぐらい(笑)、とにかくこの曲調が好きなんですよ!オシャレなのに親しみやすさもあって、マジで「一生この曲を聴いて生活したい」と思うぐらいどストライクなんです。好きすぎて、この曲はレコーディングにすごく時間をかけた覚えがあります。
――好きな分、こだわって。
村上 はい。結果的に、結構ソロもいただけました。
稗田 私、この曲のまなつのソロが全部、いつも以上に素晴らしくて感動した。
村上 たぶん好きな気持ちが出てたんだろうね(笑)。でも1個だけ悔しいことがありまして……レコーディング順は私が最初だったんですけど、2番頭のラップパートを録ったときに田淵さんから「めっちゃ良かったよ!」って褒めてもらえて、私自身ラップをあまり得意だと思えていなかったので「ついにこの曲で、私はラップパートを手にするのか!」と思って……いたら、かすりもしなかったんですよ。
稗田 でも毎回そうだよ。田淵さんはすごく褒めてくれるけど、譜割りを見て「私のとこ、ないじゃん!」ってよく思う(笑)。
村上 それを上回るメンバーがいるから、しょうがないんだけどね。
田淵 村上さんの歌は仕上がりもすごく良かったし声も曲に合っていたので、ラップではないんですけど、1サビの1行目でソロを担当してもらっています。実はサビの最初をソロというのは今までやったことなかったので、そこは「この曲の“新しい挑戦”感が出るといいな」という意図のもと、一番ボーカルが良かった彼女にソロを振ることに決めました。
稗田 私、どうしよう。「dialogue+kawaii」か「わたしたちのラプソディー」か……。私、単純にNeko Hackerサウンドが好きなので、「dialogue+kawaii」はまるまる全部Neko Hackerさん提供なのにびっくりして。この曲もサウンドが好きなのはもちろん、Neko Hackerのかっさんと話したときに私たちへの愛をすごく込めて作詞もしてくださったのを感じたので、それも含めてすごく嬉しかったですね。あと「わたしたちのラプソディー」は仮歌の段階でDIALOGUE+のアルバムに必ず1~2曲はある“ヤバい曲枠”の系譜を感じて、ちゃんと歌えるよう早めに準備しました(笑)。
――「dialogue+kawaii」のような曲も、意外とそんなに歌われていませんでしたよね。
稗田 はい。かわいいけど、爽やかさもあるし……。
村上 私、実は「dialogue+kawaii」のレコーディングでこっそり泣いちゃって。
稗田 えぇ!?
村上 歌詞がめっちゃしみて、ソロの「ほんの少しだけ泣いた 泣いた」のところも泣きながら歌っているぐらいなんです。それこそNeko Hackerさんが、1月7日のパシフィコ横浜での“DIALOGUE+ LIVE 2024「LIFE is EASY?」”を観て完成させてくださった歌詞なので、より自分たちに近いというか。過去の出来事が蘇ってくるような歌詞だったから。
稗田 だからこの曲も、すごくいいところをまなつがソロで歌っているんですよ。最近すごく私が「いいな、歌いたいな」と思っているソロを、まなつが全部取ってる。「たびのとちゅ」も「kawaii」もそう(笑)。
村上 違う違う!(笑)。逆に、私も歌い出しを歌ってみたいんですけど、ねねのことが多いんです!
田淵 熾烈だなぁ(笑)。
村上 で、まゆ(=飯塚麻結)がだいたい2番Aメロのリズムが変わるところを歌ってるんだよね(笑)。
稗田 そう(笑)。私もこの「ほんの少しだけ泣いた 泣いた」は取りたくて全力で歌いましたけど、心のどこかで「たぶん、まなつが取るだろうな」と思っていました。
村上 あはは(笑)。泣きそうなところの歌詞、割と取るからね。「あやふわアスタリスク」もだし……。
稗田 「おもいでしりとり」とか、「デネブとスピカ」の落ちサビもね。
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