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INTERVIEW

2024.09.19

【連載】アニソン野外フェス「ナガノアニエラフェスタ2024」突撃!開催前インタビュー 最終回:コバヤシリョウ(アニエラ代表)

【連載】アニソン野外フェス「ナガノアニエラフェスタ2024」突撃!開催前インタビュー 最終回:コバヤシリョウ(アニエラ代表)

2024年9月21・22日に長野県佐久市・駒場公園にて開催される野外アニソンフェス“ナガノアニエラフェスタ2024”の出演アーティストに話を聞くインタビュー連載、最終回はアーティストではなく、フェスを運営するプロデューサーのコバヤシリョウに登場してもらった。2017年の第1回から長野県で野外フェスを運営するなか、過去最大の規模となる今年にかける想いとは?昨年、落雷の影響で途中での中止を余儀なくされたことや、長野での野外フェスの楽しみ方など、フェスを楽しむうえで気になることをじっくり聞いた。アニエラのルーツや成り立ちなどについては、昨年公開した彼のインタビューに詳しく語られているので、併せてチェックしてほしい。

INTERVIEW & TEXT BY 澄川龍一

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【連載】アニソン野外フェス「ナガノアニエラフェスタ2023」突撃!開催前インタビュー 最終回:コバヤシリョウ(アニエラ代表)×荻野晃平(OUT LOUD FACTRY)――地域と融和した唯一無二の野外フェスのこだわり

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【連載】アニソン野外フェス「ナガノアニエラフェスタ2024」突撃!開催前インタビュー

2024年、制限や不安から完全に解放される“祀(まつり)”を!

――いよいよ目前に迫った“ナガノアニエラフェスタ2024”ですが、プロデューサーであるコバヤシさんをはじめ、運営としてはフェス直前はやはり緊張感のある状況なんですか?

コバヤシリョウ そうですね。毎年そうなんですが、ワクワクとドキドキと、ピリピリとみたいな、色んな感情が交錯しています……でもやっぱりワクワクが強いですね。チームメンバーもみんな仲がいいので、委員会のなかでも冗談も交えながら準備を頑張っているところです。

――では、昨年の“アニエラフェスタ”をまずは振り返っていただきたいのですが、2020年、2021年がコロナ禍によって中止となり、それを経ての2022年は制限下の中で久々の開催となりました。そして昨年は様々な制限がある程度解除されましたね。

コバヤシ そうですね。声出しなどの制限から解放されたのが昨年になります。ただ、僕たちのなかでは完全解放というのは今年なのかなって思っていて。去年は制限がなくなったとはいえ、まだ近隣住民の方々も「大丈夫かな?」という不安が若干あったと思うんですよ。僕らも数年ぶりの声出し解禁だったので、気をつけながら、どこかでまだピリピリしながらの開催でもあったんです。

――なるほど。

コバヤシ 今年のフェスのテーマが“祀(まつり)”なんですけど、本来“アニエラフェスタ”というのは、“フェスタ”なので“感謝祭”という、アニメやポップカルチャーに感謝するお祭りというのがコンセプトなんですね。なので、本来の“アニエラフェスタ”のやりたかったことや、立ち上げ当時の思いを完全に解放するというのが今年なのかなというふうには思っています。去年は「帰ってきたな」というのを実感でき、今年はそのうえでパワーアップしたものを作っていきたい、そういう気持ちでいます。

――“アニエラフェスタ”がアーティストやファン、そして地元と向き合い続けた積み重ねが今年に繋がっていくわけですね。

コバヤシ そうですね。

――そうしたフェスの運営について、もう1つお伺いしたいことがあります。昨年の初日・9月16日の落雷の件です。

コバヤシ はい。当日は、昼間はめちゃくちゃ晴れていたんですよね。でも、あの土地特有のところではあったりするんですが、晴天だったのに夕方になって急に雨雲が来て雷雨、みたいなことがたまにあるんですよ。それが初日に起きてしまったという。15時か16時くらいの段階で、楽屋で雨雲レーダーを見ていたら数分後に雷雨が来そうだと。

――なるほど。

コバヤシ そこから現場はピリつきだして、いよいよ判断しなくてはという状況になり。雨だけなら続行は可能なのですが、雷となると身の危険はもちろんですし、機材にも影響が出てしまうので、そのタイミングで一次中断の判断をしたんですね。ただ、一次中断するとして、安全のために一旦機材の電源を落としてしまうと、復旧に1時間くらいかかるんです。ただ、近隣住民との取り決めで20時には音を止めなくてはならず。だから終演時間は決まっているという状況で、泣く泣く中断の判断をしたわけです。

――中止の判断の裏にはそういうことがあったんですね。

コバヤシ もし仮に再開できたとしても、出演するアーティストを選ばないといけないという状況に立たされるんですね。でも、そんなの決められるわけないじゃないですか。みんなこの日のために仕上げてきてくれたわけで、主催としてはみんなに出てほしい。でも選ばなきゃいけない。

――仮に復旧したとしても全アーティストのライブを時間内に終えられるのは不可能だったと。

コバヤシ そうです。そうやって検討しているなかでも時間はどんどん過ぎていくので、本当に生きた心地がしなかったですね。お客さんに対しても、急遽会場内の体育館に避難してもらって、僕たち運営チームの至らなさでご迷惑をおかけしてしまった部分もありましたが、判断が遅くなると、体育館で空調もまともに効いていないところで、皆さんの体調を危険にさらしてしまう……そういった部分も踏まえ、まずは安全第一だということで中止の判断をしました。中止を決定したあとは、出演予定だったアーティストの楽屋に状況の説明と謝罪を1組ずつ行いながら、お客さんにもアナウンスをしました。

――かなり心苦しい状況ではありますが、夕方以降の中止の裏にはそういうことがあったこと、また運営の判断で怪我人もなく終えられたことは今年開催するうえで知っておいてほしいところだと思うんですよね。改めて、野外という場所で運営チームの皆さんが安全面をしっかり考慮して開催しているフェスであるという。

コバヤシ ありがとうございます。今年はとにかく晴れてほしいですね。

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