――千奈の誕生日である8月1日には、バースデー記念のソロ曲「憧れをいっぱい」が配信されました。この曲の印象やレコーディングについてもお聞かせください。
伊藤 「憧れをいっぱい」はタイトルから千奈ちゃんそのものだなと思いました。初めてデモを聴いたときに、すごく泣いた記憶があります。千奈ちゃんは、私たちが普段生きている中で感じきれないものをすべて拾い上げてくれる子なんです。自分が恵まれていること、与えてもらう側であることが多いと感じているのですが、そんな千奈ちゃんが“憧れをいっぱい 心のかばんの中に 絶対 届けてあげるからね”と歌っていて。それって彼女にしかできないんだろうなと思ったので、“届けてあげるからね”はちょっとセリフっぽく言うようにしています。余すことなく千奈ちゃんの魅力を込められるように頑張りました。
――1曲目からの時系列をどう考えるかは人それぞれですが、アイドルとしてさらに成長した千奈のようにも感じられて。
伊藤 そうですね。等身大な部分と、アイドルになった千奈ちゃんの両方が込められていると思います。
――Aメロの“穏やかな朝日に 起こされたら”をすごく眠そうに歌うなど、ポイントごとに色んな味付けもしていますね。
伊藤 先ほどお話ししたように、千奈ちゃんは歌詞を素直に咀嚼して歌うと思うんです。驚くことがあったら驚くように、嬉しいことがあったら(嬉しさで)とろけるように、悲しいことがあったら泣きそうに。それは学園最下位で自由に歌えるこの子だからこその表現、個性なのかなと思っていて。そういう部分もたくさん込めました。
――“多分ちょっとだけ 遅れちゃっても 無問題。”という歌詞も、学園最下位から始まる千奈っぽいなと。
伊藤 千奈ちゃんがそう歌うと説得力がありますよね!
――シーズンイベントの曲についてもお聞きします。まずは、「真夏のサマーライブ・フェス」で実装されたサマーソング「キミとセミブルー」はいかがでしたか?
伊藤 「キミとセミブルー」はとても悩みました。というのも、この曲には恋の描写や甘酸っぱい青春が描かれていますが、千奈ちゃん自身が恋愛をしている雰囲気を出すのは難しいと思って。
――それをどのように?
伊藤 ディレクションで「この曲のヒロインになることをイメージしてください」と言われて、すごく腑に落ちたんです。それであれば、恋を表現するのにきっと身近な人を想像するだろうなと思ったので、私個人としても千奈ちゃんとしても(この曲のヒロインになるための)心理を作るときに、莉波お姉さま(姫崎莉波)を想像しました。そうやって、ちょっと背伸びした感じや、恋に焦がれるうぶな感じを頑張って表現しました。
――「夏宵フェイスオフ」で実装された「冠菊」は、またイメージの違う楽曲です。
伊藤 こちらは千奈ちゃんで歌った初めての落ち着いた曲だったので、あまり笑わないように、コミカルな表現を抜いて歌いました。これまでとのギャップを感じていただける曲になった自信があります。でも、要所では千奈らしさを込めていて。そこのシチュエーションを演出の方とすごく相談しました。「ここは神隠しにあって、独りぼっちになった寂しさ」とか「ここは鞠をついている子供」といったように、具体的なことを想像しながら歌っています。
――この2曲のように千奈の幅はどんどん広がってきましたが、千奈として今後どんな曲を歌ってみたいですか?
伊藤 どんなジャンルでも歌ってみたいです。あえて崩した言い方をするなら「どんとこい!」という気持ちです(笑)。みんなのソロ曲をシャッフルして歌ってみるとか、とにかく色んな曲を千奈ちゃんとして歌いたいと思っています!!
――千奈が咲季や手毬の曲歌ったらどうなるのか気になります。
伊藤 この前カラオケに行ったときに、ちょっと意識して歌ってみました(笑)。
――いつか聴いてみたいですね。ほかのアイドルとの関係性についてもお聞きします。千奈といえば、篠澤 広と花海佑芽、いわゆる“補習組”と呼ばれる3人のやり取りもすごくいいですね。
伊藤 私も大好きです。キャスト同士の仲がいいこともあって、収録では笑いそうになってしまうくらい掛け合いでのやり取りが面白くて。私たち自身も楽しんでいる様が、補習組のコミュには乗っているので、皆さんにも楽しんでいただけているのかなと思います。
――3人とも嫌味な感じが全くないですし。
伊藤 千奈ちゃんにとってこの2人は初めての友達なので、本当に大好きで仲良しなんです。そこを丁寧に表現したいなと思いながら演じています。
――今後の予定として、9月1日から初ライブ“学園アイドルマスター DEBUT LIVE 初 TOUR -初心公演-”がスタートします。“初心公演”に出演する3人(伊藤、花岩香奈、薄井友里)はかなりほんわかした雰囲気とのことで。
伊藤 そうなんです。ダンスの先生に「本当に平和だね」と言っていただけるほど、ご想像通りのふわふわしたチームです(笑)。私自身は跳び箱の3段が飛べないくらいの運動音痴なので、歌ってダンスが加わるだけでこんなにままならないんだと、すごく苦労しています。でも、“初心”チームの2人は楽しむときは楽しみ、切り替えるときはパッと切り替わるんです。2人のおかげで、私もたるまずレッスンに打ち込めています。
――ダンスが苦手ということは、千奈と同じように伊藤さん自身の成長も見られそうです。
伊藤 そこに関していえば、私は千奈ちゃんと同じスタートラインだと思っています。千奈ちゃんそのままの感じをご期待ください(笑)。例えば、アップとダウンといって、ダンスで上にリズムを取る動きと下にリズムを取る動きがあるのですが、それがいまだに上手くできなくて……。本番も拙いダンスかもしれません。
――そこはプロデューサー、いや先生たちが温かく見守ってくれますから(※千奈はプロデューサーのことを“先生”と呼ぶ)。
伊藤 私も歌声やダンスも頑張って会場を温めますので、先生たちにも温めていただけたら嬉しいです!
――では最後に、ちょっと気になったこともお聞きします。「キミとセミブルー」で千奈は手に氷菓子を持っていたじゃないですか。あのアイスは地域によって呼び方が変わりますが、伊藤さんはなんと呼んでいましたか?
伊藤 私は三重県出身のポッキンアイス派です!(笑)。
●リリース情報
初星学園
倉本千奈 1st Single「Wonder Scale」
8月28日(水)リリース
品番:BNEI-00169
価格:¥2,500(税込)
<CD>
01 Wonder Scale
02 初 [倉本千奈 Solo ver.]
03 Campus mode!! [倉本千奈 Solo ver.]
04 Wonder Scale [Instrumental]
05 初 [Instrumental]
06 Campus mode!! [Instrumental]
「学園アイドルマスター」公式サイト
https://gakuen.idolmaster-official.jp/
【公式】アイドルマスター ポータル
https://idolmaster-official.jp/
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