【連載】「幹葉の森 おしゃべりルーム」第5回：幹葉（スピラ・スピカ）×徳井青空

スピラ・スピカ（以下、スピスピ）の幹葉が、自身の憧れの人物に直接会いに行き、その人たちから様々な話を聞く対談形式の連載企画「幹葉の森　おしゃべりルーム」が、“リスアニ！LIVE 2024”出張版を経て、通常版にカムバック！
これまでの「幹葉の森」では、幹葉と繋がりのある人にオファーをしてきたが、第5回のゲストは初対面となる声優・徳井青空だ。実は幹葉は徳井の大ファンで、天真爛漫な“幹葉スマイル”の根幹の1つにあるのは、徳井演じるあのキャラクターだと明かす。そしてどんどんと発覚していく、様々な共通点……！話に花が咲くなかで、今後の活動の新たな原動力にもなるであろう、タカラモノの言葉やエネルギーをたくさん受け取った様子であった。

INTERVIEW & TEXT BY 逆井マリ
PHOTOGRAPHY BY 堀内彩香

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「ずっと会いたかったです！」

──「幹葉の森」で初対面の方に会いに行くのは初めての試みですよね。

徳井青空　えっそうなんですか!？光栄です！これまでの記事を拝見させていただきましたが、豪華な方々ばかりで「私で良いの!?」って！

幹葉　もうキュンキュンしています……！お会いできてすっごく嬉しいです！私は『ラブライブ！』をきっかけに徳井さんのことを知ったんです。いつか会ってみたいなってずっと思っていました。

──何かきっかけがあったんでしょうか？

幹葉　インディーズ時代の頃、ツアーにまわる機材車での移動中に『ラブライブ！』の曲を聴いたことがきっかけでアニメの『ラブライブ！』を観るようになったんです。で、もうにこにー（矢澤にこ）も、にこにーのソロ曲も、大好きになってしまって。

徳井　すっごく嬉しい！

幹葉　その後、お仕事でμ’sのほかのキャストさんとはご一緒する機会があったんですけど、推しである徳井さんにはお会いできるチャンスがなくて……「会いたい！」と思い続けて、その願いが今日叶いました。だから初対面なのにこんなテンションです！（笑）

徳井　ひゃ～！（笑）。本当に嬉しいです、よろしくお願いします！

幹葉　本当に魅力的な声じゃないですか。もう何度も聞かれていると思うんですけども、どのタイミングで声優を目指そうって思われたんですか？

徳井　子供の頃からアニメが好きで、キャラクターソングを真似して歌うことも大好きだったんです。小学校の授業の中で、ちょっとした劇をすることがあるじゃないですか。そこでお芝居が楽しいなと思い、高校生のときには演劇部に入っていました。演劇部の先輩に声優を目指してる方がいて、「実際にこうやって目指して、声優になる方法があるんだ！」って。自分が好きだったアニメとお芝居が交わるところで「私も声優やってみたいな」って思うようになりました。

幹葉　そうだったんですね。その自分の声の魅力に気づいたのはいつだったんですか？

徳井　いや……どうなんですかね？自分だと多分自分の声って好きではなくて「声が大きいことが取り柄」というか。中学校の進路相談で「得意なことありますか」って聞かれて、「声が大きいことです」って答えた記憶があります。先生も無言になってしまって「じゃあどうしましょうか」って（笑）。何の役にも立たないのかなって思っていました。でも声優の仕事だったら、この声の大きさが役に立つかもしれないなって。

幹葉　お芝居に加えて、μ’ｓでは歌やダンスも。そこに飛び込んでいくことへの不安みたいなものはなかったんですか？

徳井　デビューのきっかけになったのがゲーム『探偵オペラミルキィホームズ』だったんです。ゲームのキャラクターのということもあって、当時は歌ったり踊ったりするとは想像していなくて。その後「ライブもするんだ！」ってなって、そこから挑戦し始めたんです。それまでは運動も苦手だったので、最初はダンスを覚えるのも苦労しました。

幹葉　でも一生懸命踊っている姿もぐっときちゃって、本当にかわいい……！先ほどの「声が大きかった」というお話が興味深くて。私は歌うときだけ、声が大きくなるタイプで、喋り声と歌声も印象が変わるタイプで。自分の喉がどうなっているのか、ちょっと自分でもわからないんですけど……（苦笑）。声を大きくするために、何かされていたってわけではなく、元々大きかったんですか？

徳井　そうですね。田舎で育っているので、家が広いんですよ。両親も格闘技をやっていたこともあって、全員体格が良くて、声も大きくて。例えば、ドアが開けっ放しになっていたら「おい、ドア閉めろ！」ってものすごく大きな声が響いていました（笑）。声の大きなものが一番大きな力を持つ、といった環境でしたね。

幹葉　じゃあもう遺伝だ！ちなみに、みんなでご飯もたくさん食べるんでしょうか？（笑）。

徳井　もりもり食べますよ！今も食べるのが大好きでおかわりをしてしまいます！

人を笑顔にするのが好き

──幹葉さんはにこちゃんのどんなところに惹かれたんですか？

幹葉　にこにーの芯の強さが大好きなんです。私もたまに、ふいに自信がなくなってしまったり、落ち込んだりすることもあって。そういうとき、心の中にいるにこちゃんを目覚めさせて、私も頑張るぞ！って。にこちゃんって裏の努力がすごいじゃないですか。「にこぷり女子道」の歌詞を思い浮かべながら、自分も強くあろうとしています。私は誰かを演じる機会というのはあまりないんですけども、キャラクターとの向き合い方、特ににこちゃんを演じる時に大切にしていたことを聞いてみたいなって思っていました。

徳井　にこちゃんの場合、ちょっと孤独なところから始まって、徐々に仲間とやりがいを見出していく子なんですよね。私も友達が多くないほうで。でも、こういう活動をしていくうちに、チームで何かを作っていく楽しさに初めて気づいて。だからにこちゃんと気持ちが近いというか……近いというか、かなりシンクロしていたので、一緒に成長できた感じがします。

幹葉　ライブを観ていても、本当に一心同体という感じがします。心がぎゅっとなりますよね。その姿に何度も励まされました。ありがとうございます。

徳井　ライブではにこちゃん役としてステージに立つので、「そこににこちゃんがいる」ってみんなに思ってもらえるように、鏡を見ながら「私はかわいい、私はかわいい、私はかわいい……」と唱えてからステージに立っていました。

幹葉　本当にかわいい。こんなこと初対面で言ったら引かれてしまうかもしれないけど、お顔も好みなんです……！

徳井　えっ!?高橋ミナミさん以来ですよ！こんなに言ってくださるなんて。この世で2人目！（笑）。

幹葉　みんなきっと恥ずかしくて言えないだけですよ！話が戻ってしまうんですが、『ラブライブ！』のキャストさん繋がりでいくと、飯田里穂さんとプライベートで会った時に「徳井さんにインタビューをさせてもらうんです」と言ったら「本当にいい人だから大丈夫！」って言われたんですね。

徳井　いやいや、っていうか、りっぴー（飯田）がいい人だから！

幹葉　それと矢野妃菜喜ちゃんとお仕事でご一緒する機会があって。そのときにも「本当にいい人だから大丈夫」って教えてもらっていたんです。私が勝手に聞き込み調査をした結果、徳井さんは配慮もすごいし、話をまとめるのがとっても上手な方なんだなって。もう想像通りの人柄だって思いました。

徳井　いや、というか、矢野さんがすごいのに！でも本当に嬉しいです。というか、私こそ、今日は幹葉さんにお会いできてすっごく嬉しかったんですよ。これまでスピラ・スピカのMVを観てきたのですが、元気な曲がすごくお似合いで、MVであんなにもずっと笑顔を見せてくれる人いないですよね！　私、本当にすごいと思ってます。しかも無理やり笑顔を作ってる感じじゃなくて、曲への愛情が自然と出ているというか……なんて素敵な笑顔なんだろうと思って！

幹葉　えーっすごく嬉しい！でもその笑顔の源にはにこにーがいるんです。それこそ私も、ステージに立つ前に「にっこにっこにー♪あなたのハートににこにこにー♪」って唱えていた時もありました。今日はその感謝も伝えたいです。で、徳井さんは……というか、今さらなんですけども、なんて呼んだら良いでしょうか？そらまるちゃんって呼んでもいいですか？

徳井　もちろん！呼び捨てでも！幹葉さんのことは何て呼んだらいいでしょうか？

幹葉　私はなんでも大丈夫です！

徳井　じゃあ、幹葉ちゃんで！今日初めてお話してみて、本当に明るくて素敵な方だなって思いました。周りを明るくするオーラがすごく出ていますよね。

──お二人は共通点も多そうな気がしますね。

幹葉　私はお笑いも好きなんが、そらまるちゃんもなんですよね？お笑い芸人を目指していた時期もあったとか……!?

徳井　はい。小学校の頃は漫画家になりたかったんです。その後、小学校の頃から中学校くらいにかけて、お笑い芸人を目指していました。お笑い番組が大好きでお笑いライブにも連れてってもらって。相方を探すサイトがあって、関西の女の子と文通していたくらいには目指していました。今ももちろんお笑いが大好きです。人を笑顔にするのが好きなんですよね。自分も楽しいし、笑ってもらえるのが嬉しい。それってエンタメの仕事にも通じるところがあるなと思っています。

幹葉　漫画家になる夢は実際に叶えられているし、お笑いの相方も探しているしで、すごい行動力……！その当時はコンビ結成を目指していたんですか？そらまるちゃんがボケ？　ツッコミ？

徳井　いや、そのときはあまり考えていなくて、結局サイトではコンビの成立はしなかったんですよ。中学のクラスにお笑い好きな子がいたので「コンビを組みたいね」と話していたこともあったのですが、ネタを考えるってことはなくて、ただのお笑い好きで終わってしまいました。でも、お笑いはやってみたいなって気持ちは（今も）ありますね。

幹葉　これまで「幹葉の森」で会いにいった人の中でも、もう1人お笑い芸人を目指していた方がいて。

徳井　えっ、どなたですか？

幹葉　戸谷菊之介くんです。

（【連載】「幹葉の森　おしゃべりルーム」“リスアニ！LIVE 2024”出張版：幹葉（スピラ・スピカ）×戸谷菊之介（「UniteUp!」））

徳井　へえ～！！

幹葉　彼はネタを自分で書いてもいるんですよ。3月に戸谷くんの誕生日イベント“Ultoya Party!! ～BIG LOVE～”があってお邪魔させてもらったのですが、そこでもネタを披露していて。面白かったし、何よりもそれを1人でやり遂げているのがすごいなって。

徳井　本当にすごいですよね。近年は声優さんと芸人さんとのイベントも増えていて。BKBさんと一緒に漫才させてもらったり、かが屋の賀屋さんとコントさせてもらったりして。やはり本業の芸人さんの凄さを改めて感じました。すごく、すごい。本当に貴重な経験でした。