REPORT
2024.08.20
歌唱後には「えっ?『ハピメモ』の人?」と、この3曲での変貌ぶりに自ら触れおどけてみせる岡咲。2着目の衣装について「大人っぽくてアーティスティックな感じで、きれい系にも挑戦してみました!」とテーマを解説すると、客席へとマイクを向けて「まだまだ盛り上がれますか!?」と煽って「琥珀の心音」からライブを再開。この曲の世界観も相まってか、ナチュラルで美しい歌声は大きく広がりゆき、スケール感さえ感じるものに。その一方でサビでは笑顔で腕を振ったり、2番の中盤ではクラップやジャンプまで呼び込んだりと、盛り上げていく姿勢も見せる。それに続いて「Starting Bell」のイントロが流れ始めると、客席からは大歓声が上がってラストへと再加速。とにかく大きく上がるコールを受け止めつつ、さらにその熱を増幅して返すかのような歌声は、単なるパワフルさではなくエネルギーの総量の多ささえ感じさせるもの。終盤は力をぐっと込めて声を懸命に絞り出すことで、大きな夢への強い想いを表現していく。
その「Starting Bell」への反応の良好さに喜びをあらわにする岡咲。続いて「めちゃくちゃアツくなったところで……なんだと思う?」といたずらっぽく問いかけ、その答えは……なんと、バラードコーナー!しかも「より深く曲を楽しんでもらえるように」との意図のもとアコースティックアレンジへの初挑戦も予告し、スペシャルバージョンの「フリージア」へと移る。スポットライトに照らされ浮かび上がった岡咲は、キーボードの伴奏をバックに優しく温かく歌唱。1サビ後にはバンド編成のアコースティックアレンジへとシフトすると、歌声には徐々に切なさがぎゅっと詰め込まれていく。落ちサビ前にはたっぷり間を取って心の内にあるものをぐっと高めつつ、僅かな静寂の後徐々にそれを開放。じわじわとその総量を増させていき、大サビではその想いをいっぱいに乗せて届けていった。そしてバラードゾーンのもう1曲は、「カナタボシ」。楽曲途中からはステージ上や場内いっぱいに満天の星が表現され、この曲ならではの世界観を視覚的にも提示していく。そのなかで岡咲は、切なさに加えて確固たる意志を感じさせる心ある歌声で表現。大サビではまたも壮大ささえ感じる迫力あるボーカルで歌い上げ、星空の下微笑みとともに曲を締めた。
その余韻残るなか、本編ラストナンバーとして「スターフラワー」の披露を予告。MVになぞらえてペンライトを白にしてほしいとお願いすると、それにみほちゃんずが応え、酷暑の東京に季節外れの雪景色が生まれたところで「会場全体で声出して1つになりましょう!」との言葉から楽曲披露が始まる。
イントロから、ステージ上でも白い光に包まれた岡咲は、じっくり歌い始めてじわじわとギアをUP。振付はほぼなく歌声を通じて徐々に雰囲気を作っていくと、サビでは岡咲による主線と客席からのコーラスが絶妙に融合。リリースから3月半、この曲の“本当の完成”をみた瞬間だ。だからこそだろう。そのサビで「これからもどうぞよろしくね」のフレーズが、満開の笑顔とともに明るく歌われていったのは。中盤では階段上ステージに上がって客席へとマイクを向けて観客の歌唱を呼び起こし、大きな感情のうねりを生んだ岡咲。そのまま突入した大サビの大合唱では、岡咲の歌声はそれを率いる姿を想起させる強さを持ちながら、きらめきを放つ。そんな底知れないボーカルの魅力を改めて感じさせたところで、本編は幕を下ろした。
「最高の景色、ありがとうございました!」の言葉とともに岡咲がステージをあとにすると、すかさず上がる「おみほ!」の声。しばしそれが響いたあとバンドメンバーが先に戻り、「ワラウカドニハ!」のイントロに乗せて、自身の出身地・岡山にちなんだ桃太郎ならぬ“美保太郎”の姿で登場してアンコールスタート。きび団子に見立てたサインボールをファンへとプレゼントしながら、手振りでコールを先導して再び一体感も醸成しつつ歌唱。“本線とコールで作り上げる”という観点からは「スターフラワー」からの連続性も感じられるこの曲を、和のテイストならではの艶やかさもにじませつつ披露していった。
曲明けには、今度は開催前から案内されていた撮影OKの“ハッピーメモリータイム”の実施を予告。披露直前、撮影OK曲での景色の新鮮さに感慨と驚きを感じつつ、「ペタルズ」の披露をスタートさせる。キュートな振付のただでさえ撮りどころ満載のナンバーだが、この日はステージ上を歩いて移動し、さらに距離を縮めた場所での撮影チャンスまでサービス。2階席や1階奥の席にも視線を向けてコミュニケーションを取れば、みほちゃんずもそんな岡咲の姿をメモリーとして残しながらコールを上げるなどの盛り上げも忘れず、幸せ空間を一緒に作り上げた。
さて、ライブもいよいよ本当にラスト目前。改めて岡咲からみほちゃんずへ、足を運んでくれたことへの感謝や、花道という非常に近い距離でのパフォーマンスをすることに込めた熱い想いが語られると、改めて1stワンマンでも掲げた約束を「武道館に行くぞー!(岡咲)」「えいえいおー!(場内全員)」と、この日は前回とは違い笑顔いっぱいに交わしてみせた。
そして「どこよりもアツい声を聴かせてください!」の言葉に続けて、ラストナンバー「インフィニット」へ。冒頭のフレーズから突き抜けゆくように歌って発進していくと、その後もファンへと手を振りながら、力強く伸びやかな歌声を披露。盛り上がりの中にも確かなスキルアップを感じられる姿が、未来への期待や希望をさらに膨らませ、確実に成長して“約束”へと近づきつつあることを示して、渾身のジャンプエンドとともに大充実の2ndワンマンライブを締め括ったのだった。
ハッピーさやキュートさといった魅力を軸にしながら、2ndアルバム『DREAMING』などを通じて多彩さを増した持ち歌楽曲を、生のステージで見事に表現しきった岡咲美保。そこには活動を重ねるなかで培われた巧みさ、さらにはスケール感さえ存在していたように感じさせられた。だから思うのだ。いつか彼女の“約束”が叶えられたときには、このライブはきっと多くの人の大切なメモリーとして輝きを増すはずだ――と。いったいどんな声優アーティストへと成長しているのかも含めて、その日の到来が待ち遠しくてならない。
Miho Okasaki 2nd LIVE 2024 ~ハッピーメモリー~ supported by animelo
2024年8月10日(月)OPEN16:30 START17:30
東京都 文京シビックホール 大ホール
<セットリスト>
M1.ハピメモ(4thシングル「ハピメモ」収録)
M2.ハピネス(1stシングル「ハピネス」収録)
M3.MY SPIRAL(1stシングル「ハピネス」収録)
-MC-
M4.アンビリバボーアンセム(2ndアルバム「DREAMING」収録)
M5.バブルス(1stアルバム「BLOOMING」収録)
-MC-
M6.結ぶ因果率(2ndアルバム「DREAMING」収録)
M7.片想いのサイン(2ndアルバム「DREAMING」収録)
M8.Maybeヒロイン(2ndアルバム「DREAMING」収録)
-MC-
M9. ココロトラベル(3rdシングル「ココロトラベル」収録)
M10.カレイドスコープ(2ndアルバム「DREAMING」収録)
M11.あと、ちょっと(2ndアルバム「DREAMING」収録)
-BAND BRIDGE-
M12.マボロシマジック(2ndアルバム「DREAMING」収録)
M13.ミラー(1stアルバム「BLOOMING」収録)
M14.夜ふかしダンス(4thシングル「ハピメモ」収録)
-MC-
M15.琥珀の心音(2ndアルバム「DREAMING」収録)
M16.Starting Bell(1stアルバム「BLOOMING」収録)
-MC-
M17. フリージア(1stアルバム「BLOOMING」収録)
M18.カナタボシ(2ndアルバム「DREAMING」収録)
-MC-
M19.スターフラワー(2ndアルバム「DREAMING」収録)
<アンコール>
M20.ワラウカドニハ!(1stアルバム「BLOOMING」収録)
M21.ペタルズ(2ndシングル「ペタルズ」収録)
-MC-
M22.インフィニット(1stアルバム「BLOOMING」収録)
2nd LIVEの模様がU-NEXTで独占見放題ライブ配信決定!
詳細はこちら
https://t.unext.jp/r/okasakimiho
ライブ配信:2024年9月15日(日)20:00~ライブ終了まで
見逃し配信:配信準備完了次第~2024年9月29日(日)23:59まで
岡咲美保 特集
https://video.unext.jp/browse/feature/FET0011526
詳細はこちら
https://okasakimiho.com/news/20240810_03.html
今回のライブのセットリストのプレイリストが公開中!
https://okasakimiho.lnk.to/2nd-live-playlist
©キングレコード
岡咲美保 オフィシャルサイト
https://okasakimiho.com/
岡咲美保 オフィシャルX
https://twitter.com/okasakimiho_PR
岡咲美保 オフィシャルYouTube
https://www.youtube.com/c/okasakimiho
SHARE