INTERVIEW
2024.08.14
4月14日に開催された『sMiLea LIVE-Unite with You-ELEVEN』で発表となったUniteUp!の7曲連続デジタルリリース。その発表の瞬間、恵比寿The Garden Hallは割れんばかりの歓声に包まれたことは記憶に新しい。そして6月からスタートを切った連続リリース。PROTOSTARが放つ2曲について、PROTOSTAR・五十鈴川千紘役の平井亜門に聞く。同席するLEGIT・二条瑛士郎役の森蔭晨之介、JAXX/JAXXの香椎一澄役・馬越琢己も混ざり、トークは予想外の盛り上がりに!?
撮りおろしインタビュー(Part1)はこちら
https://www.lisani.jp/0000262584/
INTERVIEW & TEXT BY えびさわなち
PHOTOGRAPHY BY 小島マサヒロ
――Part1では“リスアニ!LIVE 2024”について伺いましたが、その日本武道館を経て迎えた恵比寿The Garden Hallでのライブ。有明ガーデンシアターから約1年を経て迎えたライブはいかがでしたか?
馬越琢己 一番印象に残っているのは、リベンジの想いですね。「ELEVEN」の最後で菊ちゃん(戸谷菊之介)が振り向いたとき、すごく嬉しそうな顔だったけれど、泣いていたんです。そのときに「これがすべてなんだろうな」と思いました。菊ちゃんのリベンジもあったし、11人でステージに立てて、このライブを成しえたことは自分としても「ああ、このためにやってきたんだな」と思いましたし、みんなの達成感も伝わってきたライブでした。JAXX/JAXXとしても新曲をバンドで演奏して、また1つ成長したようなライブで。すごくいい経験になりました。
森蔭晨之介 実は有明ガーデンシアターのライブ前に円形脱毛症になったんです。連日のリハーサルが続く中で「えっ」って気が付いて。現実を受け止めるのに時間がかかりましたし、「そうなるくらいに頑張っていたんだ」と思ったけれど、「何をそこまで頑張っているんだろう」という疑問まで浮かんできてしまうくらい衝撃的で。でもすぐに快復することでもないですし、ライブを本番まで頑張って、そこから考えようと思ってステージに立ったんです。終わったあとには「立って良かった」と思えたライブでした。自分にとってはそこから地続きのような感覚で迎えた恵比寿でのライブだったので、「あのときにちゃんとライブに立って良かった」と改めて思える瞬間でもありました。それに11人全員で立てたという意味でも大きかったです。円形脱毛症がわかったことでステージに立つことを諦めた場合の世界線と、それでもステージに立つという判断をした世界線、すごく極端な2つの選択を経て、物事をどう受け止めるかは自分次第なんだという気づきがありました。メンタリティも鍛えられたし、JAXX/JAXXとPROTOSTARも、各々の悩みを抱えていたことも後から知って、それぞれがちゃんと想いを持ちつつ迎えたライブだったと思うと熱いなって思いました。11人揃うことも今のご時世では当たり前ではないので本当に良かったなって思いました。
平井亜門 印象的だったのが、最後の最後に見せた菊ちゃんの涙です。前回参加できなかったことはめちゃくちゃ悔しかったはずなのにそれをずっと見せてこなかった彼が流した涙。悔しさよりも「ようやく出られた」ということへの嬉しい涙だったのかもしれないですが、あの表情を見られたことが一番の収穫だったなと思っています。あとは前回、急に菊ちゃんが出られなくなっちゃったことで僕も諒ちゃん(山口諒太郎)も正直すごく戸惑ったんです。前日のリハで合わせて「本当に大丈夫かな」って。あの規模の会場だから、中止にもできないですし、とにかくやるしかない。僕たちが不安な感じもお客さんに見せたらいけないと思って、やりきろう、と2人で頑張ったんですけど、それが今回は3人でリベンジをすることができて、本来見せたかったPROTOSTARの感じも見せられるし、僕と諒ちゃん的にもよりクオリティの高いものが見せられることが嬉しかったです。最初のライブでは、パフォーマンスとしても人前で歌って踊ることに慣れていないなかで頑張っていたのですが、2回目ともなると「最初だから」という言い訳も通用しないですし、より説得力のある自分たちを見せたいと思っていたので、菊ちゃんも加わったことで自分たちも納得できるものがお見せできたのではないかなと思って。リベンジ、大成功。大満足しております。
――そのリベンジライブで発表となった連続リリース。今回はPROTOSTARのお話を伺います。久々の新曲は「愛のリグレット」。煌めきもあるけれど、ノスタルジックでもある1曲ですが、こちらの曲を受け取った際にはどのような感想がありましたか?
平井 マジで、PROTOSTARの新機軸になるな、という感覚はありましたね。今までのPROTOSTARの曲は、王道のキラキラ感を放つアイドルソングはもちろんですが、「シュガーHi Hi!」みたいなちょっと遊びのある元気な曲もありましたけど、「愛のリグレット」はセカンドシーズンになって少し大人になったPROTOSTARの側面が見える曲だなと思いました。あと個人的には歌詞がめっちゃ好きです。「リグレット」って「後悔」という意味の言葉ですが、少し後ろを振り返っているようなマイナスなメッセージではなく、「こういうことがあったけれど、それでもまだ俺は向き合っていきたい」という感じがあって「PROTOSTARってこんなエモーショナルなことも歌うんだ」みたいな気持ちになりましたし、すごく好きな1曲です。
――レコーディングはいかがでしたか?
平井 もう、アチアチですよ!
馬越 はははは(笑)。初めて聞いたよ、その感想!
平井 だって本当にアチアチのレコ-ディングだったから!
森蔭 熱かったってことね(笑)。
平井 そうそう。気持ちがすごく入れやすかったんです。楽曲に。
――レコーディングを終えてメンバーの皆さんではどんなお話をされましたか?
平井 レコーディングのタイミング自体は全員がバラバラだったのですが、終わったあとに連絡を取り……あったかなぁ…?連絡したような気がするんだけど、「録ったよ」って。でもどんな会話になったか……あれ?なんだっけ?
馬越 連絡が行き交うのが日常的だから、この日にこんな話をしたなってことは案外、憶えてなかったりもするよね(笑)。
平井 でも菊ちゃんの「愛のリグレット」っていうセリフから入るところは「声優・戸谷菊之介」が光っているよねってことは言ったような気がします。あとこの曲は、歌いだしを僕が担当しているんですけど、これまでの曲にはなかった展開なんですよね。あれは嬉しかったです。それからこの曲って、カラオケに行って歌い上げるのが気持ち良さそうな曲なんですよね。
馬越 たしかに。
平井 ね。ぜひ皆さんにも歌っていただきたいです。
――お二人は「愛のリグレット」を聴かれて、いかがでしたか?
森蔭 ちょっと昭和の感じもありつつ、今までにないPROTOSTARの感じもありますが、聴いているとPROTOSTARの色の強さを改めて感じました。LEGITは尖っていたり、いわゆる万人に受ける音楽かと言われれば、その尖りによってなかなか好きな人が好きな音楽になってしまいそうではあるんですけど、PROTOSTARの曲はどんな人にもスッと入ってくると思うんです。どの曲を聴いても、どんな曲調であっても「PROTOSTARっていいな」って思うようなユニットで。その感覚をまた強く感じた1曲でした。
馬越 僕はPROTOSTARがこれまでとは違った色のものを出してきたことが「いいな」って思いました。色んなジャンルの曲を歌えることが、シンプルに羨ましいなって思いましたね。
平井 ありがとうございます。
馬越 うん(笑)。
森蔭 楽しそうだもんね。
馬越 色んな色が見られるユニットだし、聴く人たちも楽しいだろうなぁって思いましたね。
平井 嬉しいなぁ……。
――平井さんがこの曲に対して思う「ここを聴いてほしい!」というポイントを教えてください。
平井 いちリスナーとして聴いていて、客観的に感じたことではあるのですが、3人の声質の住み分けが自然にできているなっていう感じがありました。歌い手がスイッチングしていく感じも聴いていて面白いなって思った「愛のリグレット」なんですね。そのなかで「ここを聴いてほしい!」と思っているのは、僕の“今さらだけど 愛してる”の部分ですね。この叙情感溢れる一節を!
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