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INTERVIEW

2024.08.10

【特集】「学園アイドルマスター」飯田ヒカル(藤田ことね役)インタビュー――世界一可愛い“アイドルのことね”と自分を重ねられる“素のことね”

【特集】「学園アイドルマスター」飯田ヒカル(藤田ことね役)インタビュー――世界一可愛い“アイドルのことね”と自分を重ねられる“素のことね”

かわいさを意識しつつ、素を出す部分は自分とことねをユニゾンして

――そして見事ことね役として選ばれて。合格の発表はサプライズだったという話ですが、選ばれてからコミュ(ゲーム内の会話シーン)と楽曲のレコーディングはどちらを先に?

飯田 楽曲が先です。ことねのソロ曲「世界一可愛い私」が「学マス」の中で最初に録った楽曲でした。オーディションの合格を伝えられた直後にイヤホンを渡されて、この曲を聴かせていただいたんです(笑)。

――それもサプライズですね。聴いてみていかがでしたか?

飯田 最初の印象は“お姫様”というか、タイトルで「世界一可愛い私」と言っているように、「自分のことが大好きでかわいく見せたい!」というアイドル像が浮かびました。

――その印象や資料などからことねのイメージを膨らませていったのですね。レコーディングの時点で、コミュの台本も読んでいたのですか?

飯田 初星コミュの台本はいただいて、どんなストーリーなのか読んでいましたが、まだ役を作り上げる前の段階ではありました。

――役作りをしつつのレコーディングだったということで、ことねとして歌う際にはどんなことを意識したのか、“ことねらしさ”を出すポイントなどあればお聞かせください。

飯田 やっぱりこの楽曲は“アイドルのことね”なので、第一前提としてかわいく、自分を一番かわいく見せることを意識しました。それに、ことねは「顔芸がすごい」と言われるくらい、笑ったり、怒ったり、泣いたり、色んな表情をする子なんです。なのでコロコロと表情を変えながら、アイドルとして思いきりかわいい表現を目指しました。

ディレクションで「かわいこぶらなくても、全力で歌っているところがかわいい」と言っていただいて。かわいく歌うアイドルらしい部分もあり、汗をかいて全力で叫ぶ熱いところもあり、その両方のハイブリッドになったんじゃないかと思います。

ただ、Dメロの“上手に歌えてるかな? 上手に踊れてるかな?”という素の弱気な部分をどう歌うか。ここは、ことねと同じように私もすごく悩みました。そこまでがポジティブな歌詞だったからこそ難しくて。そんなときに、ディレクションで「弱気なところもことねだから。明るいところも、ちょっと自信がないところも、素を出してください」と言っていただいたんです。“間違うの怖くなるけど”という歌詞もそうですが、私自身の弱気な部分とことねの弱気さを重ねて、ユニゾンで歌ったような気持ちでした。

――その内心の不安を吐露するDメロは、聴いていてもすごく印象的でした。

飯田 ここは色んなパターンを録ってみたのですが、私は最初、ちょっとごまかすように歌ったんです。ことねが弱気な部分を出したり、素の部分を出したりするときは、照れてごまかしちゃうところがあったので、私もごまかすように「(軽めの口調で)歌えてるかな?」とやってみたんですよ。でも、それは上辺だけのことで。ことねのコミュをご覧になった方はわかると思いますが、ことねが真剣なときに出す声のトーンと、プロデューサーの前で猫かぶりしているときの声のトーンは違うんです。最終的には、ごまかしのない真剣なトーンで歌いました。

――そこも含め、1曲の中でことねの心情の変化がすごく表れていますよね。わかりやすいところでは、曲中で3回出てくる“ちゅ”というフレーズはどんどんテンションが上がっていきますし。

飯田 伝わっていて嬉しいです!最初のソロ楽曲ということもあって、この曲はことねちゃんのストーリーをなぞっているんです。最初は、劣等生で自信がないけど自分の顔は大好き!というところから始まり、曲が進むにつれて自信やステージの楽しさがどんどん増していって、ラスサビでは一番高いテンションで歌うようにディレクションしていただきました。ラストはより盛り上がる感じで歌いました。

――ストーリーをなぞっているということは、“信じてくれる人がいる”などが誰のことなのか解釈は色々できますが、やっぱり……?

飯田 第一には自分を見つけてくれたプロデューサーです。いつも応援してくれるファンのみんなの顔も浮かびますけど、自然とプロデューサーを思い浮かべて歌うことが多かったです。

――だからこそかもしれませんが、親愛度コミュを読んだあとに「世界一可愛い私」のライブ映像を観ると、楽曲の印象がすごく変わったんですよね。こんなに元気な曲なのに涙が出ました。

飯田 私もまさか散々聴いて自分で歌った楽曲をゲームで聴いて泣くとは思わなくて。コミュで葛藤することねを見てからライブ映像を観ると、一緒に乗り越えてきた感がありました。曲を聴いただけより本当に印象が変わります。

――ライブなどリアルで聴いたら、さらにヤバそうです。

飯田 私も泣いちゃうかもしれないです(笑)。

――今回のシングルには収録されないですが、2曲目のソロ曲「Yellow Big Bang!」もゲームに実装されて、音源が配信済みです。この曲の印象やレコーディングはいかがでしたか?

飯田 「Yellow Big Bang!」はとにかく明るくて、歌っている方も聴いている方もノリノリに楽しくなれる楽曲ですが、この曲も私自身と重なる部分がありました。楽曲コミュで、ことねがエゴサ(エゴサーチ)して褒めてくれる言葉に元気づけてもらうけど、ちょっとマイナスな意見を見ると落ち込んでしまうところがあって……それって私じゃん!と思いながらコミュも歌も録ったんです。

曲の中に、ファンの人に“髪型はどうかな?(最高!)”“この靴はどうかな?(最高!)”と意見を聴くところがあるのですが、それまではネットとかでエゴサして褒めてくれるのを見ていたけど、直接ファンの人に意見を聞くというのも、コミュの内容と重なっているんです。その内容も踏まえて、とにかく歌うときは“ステージ感”や“汗感”を大事にしました。ステージで汗をかいて、みんなの声を聞いて超笑顔で歌っている姿と言いますか。

――ステージ感といえば、ゲームでの野外ステージで歌う姿も印象的でした。

飯田 レコーディングの時点では、野外ステージで歌う演出になるとは聞かされていなかったのですが、私の中でもイメージは屋外で歌う夏フェスでした。そういうロケーションを思い浮かべながら、「楽しい!」と全力を出して思いきり笑顔で歌いました。

――イメージ通りだったのですね。動きもラテン系フェスのようなノリですし。

飯田 ことねがジャンプしているところは、私も本当は歌いながらジャンプしたかったんですよ。さすがにレコーディングなのでジャンプはできなかったですけど(笑)、上半身をちょっと動かして、大ジャンプしている気持ちで歌っていました。

次ページ:括弧の部分も、表情を色々作りながら歌っているので注目して欲しい

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