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REPORT

2024.07.28

伊藤美来、こはならむ、Who-ya Extended、岬 なこの4組が大阪の夏を盛り上げる!ライブイベント“リスパレ!LIVE vol.1”DAY2最速レポート

伊藤美来、こはならむ、Who-ya Extended、岬 なこの4組が大阪の夏を盛り上げる!ライブイベント“リスパレ!LIVE vol.1”DAY2最速レポート

アニメ音楽メディア「リスアニ!」と大阪のラジオ局・FM802のラジオ番組「802 Palette(ハチパレ)」がタッグを組んだ新たな音楽メディア「リスパレ!」がプロデュースするライブイベント“リスパレ!LIVE vol.1”。その最終日となるDAY2公演が、本日7月28日に大阪・心斎橋BIGCATで開催され、伊藤美来、こはならむ、Who-ya Extended、岬 なこの4組が大阪の地を熱く盛り上げた。

TEXT BY 北野 創
PHOTOGRAPHY BY ハヤシマコ

★7月27日(土)公演の速報レポートはこちら
https://www.lisani.jp/0000262124/

アニメ・ゲームカルチャー・ネットミュージック、そしてその枠を越えた様々なアーティストの魅力を、“文字(インタビュー/コラム記事など)”や“波(ラジオ番組)”を通して発信するメディア「リスパレ!」。今回のライブには、そんな「リスパレ!」が今聴いてほしいアーティストを独自の視点で選出した“リスパレ!チョイス”の面々を中心に、話題のアーティストたちが集結。7月27日のDAY1公演には、楠木ともり、シユイ、棗 いつき、はしメロが出演し、シユイと棗のスペシャルコラボレーションを含め、それぞれの魅力がクロスオーバーするステージが展開された。

前日と同様、まずは「ハチパレ」のパーソナリティ・豊田穂乃花が登場し、「リスパレ!」や今回のライブイベントにかける思いを伝えると、いよいよライブの幕が開ける。

DAY2のオープニングを飾ったのは、ボーカリストのWho-yaを中心としたクリエイターズユニット、Who-ya Extended。近未来的なフォルムをたたえたミクスチャーサウンドとエモーショナルな歌声を持ち味に、数々のアニメ作品の主題歌などを担当する気鋭のアーティストだ。普段のライブでは演奏メンバーと共にステージに立つことも多いが、今回はWho-yaのみでの参戦。ステージに颯爽と登場した彼が最初に放ったのは、デビュー曲の「Q-vism」(TVアニメ『PSYCHO-PASS サイコパス 3』OPテーマ)。背面のスクリーンに映し出された映像とギラついたライト演出が会場の空気を一気に塗り替えるなか、軋むように激しくぶつかり合うロックサウンドと、それを突き破るようなハイトーンボイスを初っ端から投げかけて、観客のボルテージを一気に引き上げる。

そこから劇場版『PSYCHO-PASS サイコパス 3 FIRST INSPECTOR』の主題歌「Synthetic Sympathy」に繋げ、クラップを煽って会場を一体にすると、挨拶代わりのMCを経て、熱狂と冷たさが同居したデジタルロック「Icy Ivy」を、マイクスタンドを用いてクールにパフォーマンス。分厚く押し寄せる音の波と、退廃的とも哲学的とも捉えられる詞世界が合わさって、Who-ya Extendedにしか描けない壮大な世界観をBIGCATに現出させる。さらにストレートな熱さを湛えた「Repentance Dance」(「パチスロ傷物語 -始マリノ刻-」テーマソング)、力強さとスケール感を併せ持った「Dr!zzle」とライブに映えるロックナンバーを立て続け、オールスタンディングの会場はこぶしを突き上げて盛り上がる。

MCで「リスパレ!」への感謝の気持ちを伝えたWho-yaは、最後にTVアニメ『呪術廻戦』第2クールOPテーマ「VIVID VICE」を披露。重厚なラウドロック、運命を切り開く覚悟を描いた歌詞、強い意志のこもったボーカル。それらが三位一体となったパフォーマンスに、オーディエンスは赤いペンライトを振って熱狂の空間を作り上げて、トップバッターとして最高の盛り上がりを見せた。

続いて登場したのは、“泣きながら”や“感情を沢山込めて”といった「歌ってみた」動画シリーズが人気を集め、2021年にメジャーデビューした注目のシンガー、こはならむ。まるで自身の心の動きをそのままさらけ出すかの如き感情豊かな歌唱表現は、聴く者の心をダイレクトに揺さぶる魅力がある。それはこの日のライブの1曲目「恋してる自分すら愛せるんだ」(TVアニメ『僕の心のヤバイやつ(以下、『僕ヤバ』)』第2期EDテーマ)から存分に感じられたところで、学校のチャイムのメロディを取り入れたノスタルジックなサウンドに、青春の最中にある“2人”の情景を描いた歌詞を、丁寧かつエモーショナルに歌い紡いで、背面に投影されたアニメ『僕ヤバ』の映像と共に、会場にセンチメンタルな感情を呼び起こす。

MCで、目元を覆ったマスクを付けた姿ながらも、みんなのことは会場の奥までしっかりと見えていることをアピールした彼女は、同じくTVアニメ『僕の心のヤバイやつ』の第1期EDテーマ「数センチメンタル」を歌唱。今度は役者が出演した実写MVを背にしてしっとりと歌い上げ、切なさと甘酸っぱさが合わさった作品の世界観をより深く表現する。続くHoneyWorks提供の「私の幸せは私が決めるの!」(ドラマ「メンタル強め美女白川さん」OPテーマ)ではポジティブなフィーリングを会場いっぱいに届けて、ときに手を振りながら楽しそうに歌うこはなの姿を受けて、会場もピンクのペンライトを振って笑顔の花で満開に。

ここまでオーガニックな雰囲気のミディアムポップで優しい空気感を作り上げてきたこはなだが、さらに楽しい時間を共有するべく、ラストスパートではアップテンポな2曲を披露。Guianoが提供した「ひとりじゃないんだ」では、EDMの要素を組み込んだサウンドと開放感のある歌声でアッパーに盛り上げる。そして最後はボカロPの*Lunaが提供した、夏の景色が思い浮かぶ爽快なアップチューン「10年後の私になら」を一層力を込めて歌い、楽しい時間を盛大に駆け抜けていった。

3番手は、声優として『ラブライブ!スーパースター!!』の嵐 千砂都役およびLiella!のメンバーとして活躍するなか、2023年にソロアーティストデビューした岬 なこ。会場のペンライトが彼女のイメージカラーである黄色一色に染まるなか、元気いっぱいに登場した岬は「morning morning」でライブをスタートさせる。作品全体で1日の時間を描いたデビューアルバム『day to YOU』において“朝の時間”を表現したこの楽曲、これから始まる時間へのワクワクに溢れた爽やかな曲調と歌詞は、ステージの最初を飾るのにこれ以上なく相応しい。続くダンサブルなアップチューン「Dancing! Singing! Feeling!」では、ダンスが得意な彼女らしく、身振り手振りを交えてパフォーマンス。歌詞の“右も左も”というフレーズに合わせて、オーディエンスもペンライトを右に左に振って盛り上がる。

兵庫県出身の彼女らしく、関西弁を交えたMCでオーディエンスと交流して距離を一気に縮めると、今度はラジオをモチーフにしたゆるふわラップ曲「もしもし.com」を披露。岬が曲中でラジオパーソナリティに扮して進行するこの楽曲、「ハチパレ」および「リスパレ!」がプロデュースするイベントにピッタリの選曲と言えるだろう。そのふんわりした楽曲で癒しの時間を作り上げると、続いてはシティポップ調の大人っぽいナンバー「銀のシュプール」でシックな表情を見せる。楽曲ごとに歌のニュアンスをガラッと変えて感情たっぷりに表現する彼女、その多彩なアプローチには声優ならではのチャームが溢れている。

MCを経て歌われたのは、現在放送中のTVアニメ『魔導具師ダリヤはうつむかない』のOPテーマに起用されている2ndシングル表題曲「ちいさな蕾」。作品の主人公の心情になぞらえて、自分の思い描く夢や未来に向けて真っ直ぐ進む気持ちを歌ったこの楽曲、そのメッセージ性と真摯な歌い口が聴き手の心にストレートに入り込んでくる。そして最後はキュンとなるような乙女心と、背中を押してくれる前向きさに満ちたハッピーチューン「恋のカウント1・2・3」で賑やかに締め。ときに飛び跳ねたり、盛り上がるファンに向けて拍手を送る天真爛漫な姿、気さくで人懐こいMCを含め、観る者の心を惹きつけるステージングだった。

ジャンルの垣根を超えたボーダーレスなコンセプトを持つ「リスパレ!」だが、続いてはそれを体現するスペシャルコラボレーションが実現!ステージに登場したのは、こはならむと岬 なこの2人。先日、それぞれのYouTube公式チャンネルにて公開された2つのコラボ歌唱曲、HoneyWorksが楽曲提供したこはなのメジャーデビュー曲「不完全花」とナノウが書き下ろした岬の楽曲「HURRAY!」を、今回はメドレー形式で生披露する。ニュアンスに富んだ歌い方を得意とする2人の相性は抜群で、ときに顔を向け合って息を合わせながら美しいハーモニーを作り上げていく。特にサビなどで声を重ねる箇所では、お互いの気持ちが共鳴し合ってよりエモーショナルな効果を生んでいた。

“リスパレ!LIVE vol.1”2日間の大トリを飾ったのは、声優として華々しく活躍する傍ら、ソロアーティストとしても2016年のデビュー以来、精力的に活動を行っている伊藤美来。1曲目は、自身が主演したTVアニメ『声優ラジオのウラオモテ』のOPテーマ「Now On Air」を感情たっぷりに歌い上げ、夢にかける思いの強さ、ひたむきな気持ちをシリアスに表現する。その芯の強さを感じさせる立ち上がりに続いては、代表曲にしてライブの定番曲となっているブラスロック「Shocking Blue」を勇ましく歌唱。ある種のヒロイックさを感じさせるほどのかっこ良さで、客席は青のペンライトを振りながら熱狂的なコールで燃え上がる。

MCでにこやかな表情を見せると、続いては「ハチパレ」で宇宙最速オンエアされたラブリーなナンバー「らびちゅ」を披露。かわいらしい振付をこなしながら、女の子の想像力たくましい恋愛感情を“らびらびらびらび らびchu”と愛らしく表現してファンのハートを射抜く。そこから伊藤自身が作詞した「Good Song」に繋ぐ展開も見事で、fhánaの佐藤純一が作編曲したウェルメイドなサウンドに乗せて、音楽で自己表現することの楽しさを晴れ晴れとしたボーカルで伝える。曲中で歌とラジオの素晴らしさを語りかける場面にもグッとくる。

大トリの大役ということで、MCで観客に呼び掛けてみんなで「リスパレ!最高!」と声を出して締めらしい一体感を作り上げると、ラストは本格的なビッグバンドサウンドを導入したアップチューン「No.6」で華やかに盛り上げてフィナーレ。聴く者を自然と笑顔にしてしまう親しみある歌声と、共感を覚えやすい等身大の気持ちを表現した歌詞、そして豪華作家陣による上質な楽曲。それら伊藤美来というアーティストとしての強みを存分に発揮したステージで、2日間に渡って開催された“リスパレ!LIVE vol.1”を締め括った。

ジャンルの垣根を越えて新しいアーティストの出会いの場を作った今回のイベント、早くも“リスパレ!LIVE vol.2”の開催が決定したので、続報を期待して待ちたい。

本日行われた7月28日(日)公演のセットリストは次のとおり。

<セットリスト>
Who-ya Extended
M1-1. Q-vism
M1-2. Synthetic Sympathy
M1-3. Icy Ivy
M1-4. Repentance Dance
M1-5. Dr!zzle
M1-6. VIVID VICE

こはならむ
M2-1. 恋してる自分すら愛せるんだ
M2-2. 数センチメンタル
M2-3. 私の幸せは私が決めるの!
M2-4. ひとりじゃないんだ
M2-5. 10年後の私になら

岬 なこ
M3-1. morning morning
M3-2. Dancing! Singing! Feeling!
M3-3. もしもし.com
M3-4. 銀のシュプール
M3-5. ちいさな蕾
M3-6. 恋のカウント1・2・3

岬 なこ×こはならむ
M4-1. 不完全花~HURRAY!(メドレー)

伊藤美来
M5-1. Now On Air
M5-2. Shocking Blue
M5-3. らびちゅ
M5-4. Good Song
M5-5. No.6


●イベント情報
「リスパレ!LIVE vol.1」

2024年7月27日(土)・28日(日)
開場:16時15分 開演:17時00分

会場
大阪・心斎橋BIGCAT
https://bigcat-live.com/

出演者(50音順)
7月27日(土):楠木ともり/シユイ/棗 いつき/はしメロ
7月28日(日):伊藤美来/こはならむ/Who-ya Extended/岬 なこ

チケット
スタンディング ¥6,600(税込)
※入場時ドリンク代別途¥600が必要

【「リスパレ!」とは】
アニメ音楽メディアである「リスアニ!」と、大阪のラジオ局・FM802で、カラフルな音楽との出会いを描く番組「802 Palette」がタッグを組んだ新・音楽メディア。
アニメ・ゲームカルチャー・ネットミュージック、そしてその枠を越えた様々なアーティストの魅力を発信します。

関連リンク

リスパレ!公式サイト
https://funky802.com/lispale/

ラジオ番組「802 Palette」
https://funky802.com/site/blog/1625

「リスパレ!」公式X
https://twitter.com/lis_pale

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