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INTERVIEW

2024.07.22

「リスパレ!チョイス」選出アーティスト・岬なこ×豊田穂乃花、対談インタビュー!

「リスパレ!チョイス」選出アーティスト・岬なこ×豊田穂乃花、対談インタビュー!

「ちいさな蕾」と自分の道を歩む2人が教えてくれること

――ここからは岬さんのニューシングル「ちいさな蕾」についてお話できればと思います。豊田さんはこの楽曲にどんな印象を受けましたか?

豊田 今までアーティスト・岬なこが繋いできた“人を応援する”や“ちょっと力を与える”という部分が、楽曲のタイトルからもすごく感じられました。新しい生活に不安を感じている人にとっても、すごく励みになる楽曲だと思いますし、自分自身も仕事に行くときやちょっと力が欲しいときに聴きたいなって思います。

 ありがとうございます。この楽曲は『魔導具師ダリヤはうつむかない』という作品のオープニングテーマなので、一番は主人公のダリヤという存在を意識しながら歌わせていただいて。ダリヤは現実世界から魔法が使える世界に転生して、その世界でも最初は上手くいかなくて、そこからまた新たに自分が本当にやりたいことを目指して立ち上がるので、いわば2度転生しているような感じなんです。そういうダリヤを応援したい気持ちが強くある楽曲です。

――岬さんも今、声優として自分のやりたかったことに真っ直ぐ向き合っているわけですが、その意味でダリヤと共感できる部分はある?

 私もやりたいことはたくさんあるし、「こういう自分でありたい」という理想像はあるのですが、それが現実とは上手く噛み合わないと、環境のせいにしてしまうところがあって。本来は自分の足で踏み出さなくてはいけないことなのに、「こういう状況だったから仕方ない」と思うことがあるんです。自分の言動だからこそ、向き合いたくない瞬間があるというか。

豊田 うんうん。

 そういう意味で、前を向くというのは難しいことだと思うのですが、ダリヤは目を背けがちなところにも向き合って、自分の気持ちに素直に生きていく。そういうかっこいい女性なので、その姿を見て、私も見習いたいなと思いました。それと私は転生ものや魔法が出てくる世界が好きなので、私も転生して魔法を使いたいなって思いました(笑)。

――共感よりも憧れの気持ちが強いかもしれないと。豊田さんは学生時代からラジオDJ/パーソナリティのお仕事を始めたということですが、それは自分の中の「ちいさな蕾」、心の中にあった“夢の蕾”を開かせた結果なのでしょうか。

豊田 いえ、正直なことを言うと、最初は自分が本当になりたいものになれないことがわかって、逃げ場所のような感じで専門学校に進学したのがきっかけでした。やりたいことが明確にわからないまま、大学に進学して4年間を過ごすのが嫌で。

 すごくわかります!私も「大学にだけは行きたくない……!」と思って専門学校に行きました。

豊田 一緒ですね。私は高校のとき放送部に入っていて、声を褒められたり、ラジオを制作する経験があったので、ラジオDJのコースがある学校を受けて。で、入って2カ月くらいの時期に講師の方から、FM802のオーディションが開催されていることを教えてもらってこの業界に入ったので、自分の中でラジオDJは“開かせたい蕾”にもなっていない状態で、無理やり開いちゃった感じだったんです(笑)。気が付いたら花だった、みたいな。

 すごいなあ。

豊田 でも、だからこそ、それを枯らさないために必死でやってきました。他の方たちは、種があって、蕾になって、花が咲くという段階を踏んできているところを、私はその土台がないままポンと入ってしまったので。自分が造花だとして、そこから生きた花になるのはどうすればいいのか。そういった意味では、自分が思い描いていた人生とはまったく別のベクトルに急になったので、転生的な感覚とも言えるかもしれないですけど……。

 えー、かっこいい!

豊田 そんなにいいものではないです(笑)。その意味では、私もこの曲に共感できる部分はあるかもしれないですね。

 穂乃花さんが経験したように「今、自分が思い描いている道がすべてではない」ということは、どなたにも言えることだと思いますし、自分で自分の可能性を潰すようなことは避けてほしくて……って言うと、なんか私が先駆者のようになっちゃいますけど(笑)。でも、違う道に進んだとしてもすごく楽しいことがあるかもしれないですし、あまりひとつの道こだわってしまうと“夢の蕾”だけじゃなくて“ワクワクの種”を取り逃がしてしまうんじゃないかと思うんです。もし、自分が今歩んでいる道に対して「これでいいのだろうか?」と思い悩んでいる方がいらっしゃったら、そこから少し身を引いて、広い視野で見てみると、また新しい道が見えてきたりすると思いますし、そういうときにこの曲がふと寄り添えるものになっていたら嬉しいです。

アーティスト・岬なこの新しい一面!“大人の女性”を歌う

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