――では続いて、MyGO!!!!!を初めて知ったりより詳しく知りたいという方に向けて、「まずは聴いてほしい!」という曲をそれぞれ1つずつオススメしていただきたいのですが。
青木 じゃあ私は……「無路矢(のろし)」です!基本MyGO!!!!!の曲は燈ちゃんが1人で歌っているんですけど、この曲は私が演じるリードギターの(要)楽奈ちゃんもツインボーカルとして歌っていまして……まぁまぁ衝撃的な曲というか(笑)。「テルミンみたいな楽器が鳴ってるんじゃないかと思った」みたいに言われるくらい、高い音で歌っている曲なんですよ。
――たしかに、僕も初披露のときはすごく驚きました。
青木 冗談で「本当に歌っていると思わなかった!」とよく言われるので、ぜひライブに生歌を聴きに来てほしいですね(笑)。それに、MyGO!!!!!には多いアップテンポな曲調とは違って、「無路矢」は結構重ためのミドルテンポの曲なんですよ。なので「こういう楽曲もあるんだよ」という一面も、ぜひ知っていただきたいです!
林 私は「焚音打(たねび)」です! MyGO!!!!!には本当に沢山の曲があるのですごく迷うんですけど……最初に我々がバンドをやるとなったとき、メインとなるジャンルを言うとしたらメロコアだ、と言われたんです。なかでも「焚音打」はメロコアをよく聴く私からすると、メロコア要素が散りばめられているのをすごく感じて。あまりアニソンっぽくはないんですけど“MyGO!!!!!っぽさ”はすごくある曲なので、普段アニソンを聴かない方には「声優さんがこういう曲、自分たちで演奏するんだ」という新しい発見もしていただけるでしょうし、歌詞にキャラクター5人の名前が散りばめられたりしているところはアニソン好きにも刺さるポイントなんじゃないかと思っています。
小日向 私は「潜在表明」です。MyGO!!!!!には色んないい曲がたくさんありますけど、「潜在表明」を最初に聴いたときに「MyGO!!!!!の強みってこれだな」と思ったんですよ。
――どんなところから、そう感じましたか?
小日向 まずようちゃん(羊宮)だからできる、燈ちゃんとしてのポエトリーリーディングですね。人の胸に刺さるようなものが出せるのは、やっぱり声優さんならではの強みだなと思いますし。それに、曲をいただいた当時の私が思い描いていた燈ちゃんの伝えたいことが、歌詞にぎゅっと詰まっているようにも感じたんです。なのでMyGO!!!!!が表現したい音楽が一番ストレートに伝わる曲なのかな?ということで、選びました。
――今でもライブなどで演奏されるなかで、そういった感覚を覚えることはありますか?
小日向 あります。昨年“Animelo Summer Live”に出させていただいたときも、きっと「潜在表明」で衝撃を受けてくださった方ってたくさんいたように感じているんですよ。だからこの曲は、今後も色んなところで色んな人に、まず一番衝撃を与えられる曲なんじゃないかな……と思っています。
立石 MyGO!!!!!の初心者だったり「ライブに初めて行くよ」みたいな方には、とりあえずライブで間違いなく盛り上がれる「影色舞(シルエットダンス)」は聴いていただきたいです! MyGO!!!!!には「潜在表明」みたいな聴かせる曲もたくさんありますけど、やっぱりライブではとにかく楽しんでもらえたら嬉しいので。曲中にはツーステップを踏んだりクラップをする場面もあったり、サビではみんな手を横に振って楽しんだりと“全部盛り”の1曲なので……。
――やはり皆さん自身も、演奏していて楽しい曲の1つですか?
立石 そうなんです。ステップを踏みながら演奏するのって楽しいものですし、弾いているなかで一番燈ちゃんとも目が合わせやすい曲、という楽しさもあるんですよ。
青木 一緒に踊ってくれるお客さんと目が合うと「一緒に音楽を楽しめてるんだな」と思えて。それもすごく楽しいんだよね。
立石 そう。なので「ライブあるよ」となったら、ぜひ「影色舞」は予習してきてほしいなって思います!
羊宮 私は……今2択でずっと迷っていまして(笑)。
――何と何で迷われてますか?
羊宮 「詩超絆(うたことば)」と、「栞」で……。
一同 おー!!
林 「栞」!?
羊宮 そうなの。「詩超絆」は、やっぱりMyGO!!!!!が集結するにあたってすごく大事だった曲なので、MyGO!!!!!を知るには欠かせない曲ですし。でも「栞」は、多分メンバー1人1人が思っていそうなものが込められているといいますか……。MyGO!!!!!のメンバーって、色んな一面がある子たちだと思うんです。だから、「いつの自分を切り取っても、それも全部僕だから、休憩しながらでもたった1回の人生歩んでいこうよ」というメッセージがすごくぴったりで……2曲、紹介できないでしょうか……?(笑)
――全然大丈夫ですよ(笑)。
羊宮 ホントですか?じゃあ、この2曲でお願いします!
――特に「栞」は、聴く人によって刺さり方も変わってくる曲ですよね。
羊宮 ほんっとに……!出だしが「“普通”とか“あたりまえ”ってなんだろう」っていう、みんなが抱えそうなワードなところもいいなと思います。
――一方「詩超絆」は、アニメの展開が頭にあると思わず涙してしまう曲ですよね。
羊宮 私自身も、本当にボロッボロに泣きながら観ました(笑)。ただ、実はまだライブでは1回しか披露していない曲で、次はどこで披露されるのかわからないんですよ。だからこそやっぱり、欠かさずライブに来ていただきたいです!
――さて、続いては「リスアニ!」と「ハチパレ」にちなんで、アニメ音楽やラジオにまつわる皆さんの思い出や、好きな楽曲・好きな番組をお聞きしていきたいのですが。
青木 個人的に私はすごくラジオが好きなので、こうやってラジオ関連のお仕事をさせていただけることはすごく嬉しいです。特に思い出に残っているのは、UNISON SQUARE GARDENさんが昔やっていた『機材車ラジオ』の最終回で、皆さんでアコースティックで演奏していたのを聴いて「わ、これめちゃめちゃいいな!」と思ったことですね。先輩のPoppin’Partyさんも楽器を弾くコーナーのあるラジオをやられていたので、我々ももし、今YouTubeでやっている『MyGO!!!!!の迷子集会(マイゴセンター)』の中で演奏する機会があったらすごく楽しそうだなぁって。ライブとは違って、耳だけに集中して生演奏を聴いていただけるような機会があったら、すごく面白いんじゃないかなって思いますね。
林 アニメ音楽の思い出って、ありすぎて1つに絞るのは難しいんですけど……やっぱり『バンドリ!』に初めて触れたときの衝撃みたいなものは、鮮明に覚えていますね。私の父がすごくアニメが好きな人で、色んな声優さんのライブを観に行ったりしていたので、元々私の中で「声優さんがライブをする」というのはすごく身近なことだったんです。でも、その中でも『バンドリ!』の皆さんが「実際にこんなに演奏してるんだ!」というのは、すごく衝撃的でした。しかも、昔、自分がやっていたユニットとRoseliaさんとRAISE A SUILENさんが共演したことがありまして。そのときステージを観て「……えー!?」ってびっくりして。
青木 あははは(笑)。
林 ギタープレイもとてもかっこいいですし、ドラムも難解でもありつつ魅せ方がすごいんですよ。今の私たちも大切にしていることではありますけど、自分自身ではなくてキャラクターとして楽器を派手に演奏する姿を見て、改めて衝撃を受けた記憶があります。……そのときは、まさか自分が携われるなんて思っていなかったんですけどね(笑)。
「居場所」「自分のパーツの一部」――それぞれにとっての“ライブ”
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