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REPORT

2024.04.30

さぁ旅立とう 虹の先へ――!ひとつひとつの“星”が未来を紡いだ“THE IDOLM@STER SHINY COLORS 6thLIVE TOUR Come and Unite! Fantastic Fireworks”DAY 2レポート

さぁ旅立とう 虹の先へ――!ひとつひとつの“星”が未来を紡いだ“THE IDOLM@STER SHINY COLORS 6thLIVE TOUR Come and Unite! Fantastic Fireworks”DAY 2レポート

4月21日、8ユニット・26人のアイドルたちの放つ色とりどりの輝きが、神奈川・Kアリーナ横浜の広大な会場を花火のように彩った。大阪・横浜の2都市で行われた「アイドルマスター シャイニーカラーズ」(以下、「シャニマス」)の6周年ライブツアーの最終日、“THE IDOLM@STER SHINY COLORS 6thLIVE TOUR Come and Unite! Fantastic Fireworks”DAY 2公演。約3時間、30曲超、「シャニマス」の魅力が目いっぱい詰まったライブのレポートをお届けする。

6周年新衣装と共に“今日よりもっと輝ける”明日へ――“THE IDOLM@STER SHINY COLORS 6thLIVE TOUR Come and Unite! Fantastic Fireworks”DAY1レポート

TEXT BY 北野 創

8ユニットの個性豊かな花火が見せるカラフルな景色

前日の横浜公演DAY 1と同様、“Fantastic Fireworks”というサブタイトルのもとナイトカーニバル感のあるステージ演出をベースにしつつ、DAY 1とは一部異なるセットリストが展開されたこの日のライブ。まずは本ツアー恒例となった、デビ太郎の着ぐるみとダンサーたちによる準備運動の時間(「283体操」)、協賛読みの時間を経て、プロデューサー(「アイドルマスター」シリーズのファンの呼称)たちの臨戦態勢もばっちりとなったところで、オープニングムービーの花火が盛大な景色を生み出すなか、26人のアイドルたちがステージと花道に登場。ライブの幕開けを飾ったのは前日と同じく「Spread the Wings!! (Come and Unite Ver.)」。パーカッションやレゲエホーンが加わったトロピカルなアレンジ、さらにはメインステージから火花が噴き出す演出が、いつも以上の昂揚感を引き出してくれる。

そしてここからは8ユニットがそれぞれのカラーを示すように1曲ずつ披露していく。まずはノクチルが疾走感あるロックナンバー「夢が夢じゃなくなるその日まで」を花道のステージで披露。和久井 優(浅倉 透役)、土屋李央(樋口円香役)、田嶌紗蘭(福丸小糸役)、岡咲美保(市川雛菜役)の4人が仲良く歩きながら歌を届ける姿、声を合わせて歌うサビ、みんなで輪になってみんなで手を伸ばす締めなど、絆を感じさせる瞬間が多々あった。メインステージに登場した放課後クライマックスガールズは、スクリーンに映るド派手な映像を背にしながら「全力アンサー」をパフォーマンス。前日は4人での出演だったが、この日は河野ひより(小宮果穂役)、白石晴香(園田智代子役)、永井真里子(西城樹里役)、丸岡和佳奈(杜野凛世役)、涼本あきほ(有栖川 夏葉役)のフルメンバーということもあって全力度もマックス。祭りのごとく盛り上げる。

この日も関根 瞳(櫻木 真乃役)と峯田茉優(八宮 めぐる役)の2人での出演となったイルミネーションスターズは、煌びやかなアップナンバー「BRIGHTEST WHITE」で、真っ白な空のようにどこまでも広がる夢の可能性をそのステージングで表現。背中合わせのフォーメーションから天高く歌い上げるラスサビの展開も美しい。続くアンティーカも、前日と同じく菅沼千紗(田中摩美々役)、八巻アンナ(白瀬咲耶役)、希水しお(三峰結華役)、結名美月(幽谷霧子役)の4人体制だが、絶対的センターの月岡恋鐘(礒部花凜)を欠いてもなお強烈な世界観を体現できるのが彼女たちの強さ。ダークなゴシックメタル「幻惑SILHOUETTE」を稲光がちらつくなか、アリーナを自分たちの色に染め上げる。ふわふわツインテール姿の菅沼、黒縁メガネをかけた希水と、前日よりもさらに見た目をキャラクターに寄せていたところもポイントだ。

川口莉奈(斑鳩ルカ役)、三川華月(鈴木羽那役)、小澤麗那(郁田はるき役)から成るコメティックは、はるきのセンター曲「くだらないや」を披露。独特の愛らしさを湛えた早口歌唱が印象的な小澤、正統派の透明感あるボーカルが映える三川、聴き手の感情をもかき乱すような情動を歌声に込めた川口、それらが三位一体で迫る衝撃はコメティックにしか起こし得ない。そして紫月杏朱彩(七草にちか役)と山根 綺(緋田美琴役)によるシーズは、大人っぽいナンバー「SWEETEST BITE」を息の合ったダンスパフォーマンスと共に披露。それぞれ黒と白で統一した衣装は対照的だが、2人とも髪形はポニーテールという統一感もあり、2人組ユニットならではのコントラストとシンクロの対比で魅せる。

田中有紀(芹沢あさひ役)、幸村恵理(黛 冬優子役)、北原沙弥香(和泉愛依役)のストレイライトはEDM寄りのゴリゴリなダンスチューン「BURN BURN」で会場を赤々と燃え上がらせる。スタイリッシュにして情熱的なパフォーマンス、アウトロでの余裕たっぷりに迫る振付も彼女たちならではだ。その一方でキュートに全振りしたステージングを見せてくれたのが、黒木ほの香(大崎甘奈役)、前川涼子(大崎甜花役)、芝崎典子(桑山千雪役)によるアルストロメリア。ドラムンベース寄りのカワイイフューチャーベース「Love Letter」でプロデューサーたちに愛のお便りを届ける。ラストは芝崎の投げキッスから3人がトーテムポールのように顔を縦に並べてポージング。最初から最後までかわいさ全開だった。

放課後クライマックスガールズ、アルストロメリア、ストレイライト、コメティックによるMCを挿み、お次は本ツアー恒例となっている3チームに分かれての盛り上げ合戦。Team.Sol(峯田、八巻、永井、涼本、芝崎、幸村、和久井、岡咲、紫月、小澤)による「Hide & Attack」(原曲はストレイライト)、Team.Stella(関根、河野、白石、黒木、田中、土屋、山根、三川)による「Fashionable」(原曲はシーズ)、Team.Luna(菅沼、希水、結名、丸岡、前川、北原、田嶌、川口)による「Dye the sky.」と、DAY 1と共通の演目で会場のボルテージをさらに引き上げていく。いずれも甲乙つけがたい盛り上がりだったが、やはり全体曲「Dye the sky.」における蹴りや拳を掲げるアクションなどを含めた気骨たっぷりのステージングと、虹色から白に移り変わるライト演出にはグッとくるものがあった。

反則級の選曲&組み合わせ連発!お楽しみのスペシャルDJライブ

そして今回のツアーの中でもサプライズ的な要素が強く、プロデューサーたちの間でも話題となったのが、各公演ごとに1人のアイドルがDJを務めてその日だけの特別なメドレーを届けるスペシャルDJライブの時間。横浜公演DAY 1のDJ小糸(田嶌)に続いて、DAY 2では和泉愛依(北原)がDJを担当。1曲目から放課後クライマックスガールズ全員による「絶対正義 EVERY DAY」が飛び出し、会場中が一気に沸く。元々は果穂が歌うヒーロー作品「ジャスティスV」のテーマ曲として、エイプリルフール企画で誕生したこの楽曲。今回は曲中にて5人でヒーローショー的な寸劇を行う場面もあり(もちろんヒーロー役は果穂で、彼女が樹里たちに捕らわれた智代子を救う)、放クラらしいアレンジになっていた。

そこからさらに意表を突いた選曲&組み合わせで会場を熱狂させたのが、コメティックの三川と小澤(=羽那とはるき)による「アルストロメリア」のカバー。“チュ チュ チュ”の部分でお互いのほっぺたを突いたり、最後は頬をくっつけ合う場面もあり、コメティックでは見ることのできない2人のかわいらしい振る舞いに、気絶しそうになったり、しどろもどろになったプロデューサーも多かったのではないだろうか。

チルなサウンドを挿んで、DJ愛依からまたも強烈な一発が。それはシーズによる「Anniversary」(原曲はアルストロメリア)。しかも2番からの歌詞にフォーカスを当てた歌唱で、“それぞれに願い それぞれに迷い 別々の場所で大人になってゆく”“でも最後はひとつだから”といったフレーズの1つ1つが、シーズのにちかと美琴の関係性と重なり合うことで、また別の意味合いを持って響く。2人は切なくも美しいメロディを優雅に歌い上げて、プロデューサーたちの心を浄化していった。

そのシーズの楽曲「Fly and Fly」を希水と和久井(=結華と透)のコンビがワンコーラス披露して盛り上げると、今度は白石と田嶌(=智代子と小糸)のちょこいとコンビが「SOS」(冬優子のソロ曲)を愛くるしさたっぷりにカバー。ツインテールの2人はラストでハグし合い、手で一緒にハートマークを作ってラブリーを振りまいた。そしてスペシャルメドレーの締め括りは、八巻、丸岡、芝崎(=咲耶、凛世、千雪)による「また明日」(甜花のソロ曲)。この3人のアイドルの共通項と言えば、283プロの寮で生活していること。帰り道の情景を描いた歌詞を踏まえて聴くと、それぞれアイドルの夢を追って同じ住まいで暮らす3人の“また明日”に向かって一歩ずつ進んでいく様子が浮かんで、心がほっこりする。粋なセレクトの連発でプロデューサーたちを歓喜させたDJ愛依だった。

そしてここからは、DAY 1と同様、ゲーム内投票イベント「シャイニーPRオファー」によって生まれた3曲が連続で披露される。ただし曲順は前日と違っていて、この日は田中、峯田、永井(=あさひ、めぐる、樹里)によるノリノリのラップチューン「GOTCHA」からスタート。“振舞い 振舞い 振舞い”と3本マイクで威勢よく盛り上げると、続いては河野、幸村、北原(=果穂、冬優子、愛依)による熱いアニメ主題歌風のロックチューン「ONE STAR」へ。さらに黒木、岡咲、菅沼(=甘奈、雛菜、摩美々)が歌うラグジュアリーな2ステップ歌謡「輝きにかわる」で蠱惑的なステージを見せて会場をメロメロにしていた。

次ページ:「星の声」が照らし出す希望、6周年とその先の未来へ

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