作品を通じて見えてくる景色、“変わること”で生まれるもの――TVアニメ『ゆるキャン△ SEASON3』キミのね×亜咲花 スペシャル対談

「私たちに任せて」――『ゆるキャン△』の変化を共に盛り上げていく

――ご自身で『SEASON3』を観た感想や、皆様からの反応をどのように受け止めているかを教えていただけますか？

久下　僕らとしては公開されるまでの緊張感がすごかったです。友人に『ゆるキャン△』の熱心なファンがいて、キミのねがOPテーマを担当すると発表されたときに、メールが届いたんです。「聴く前の今の時点では、亜咲花さんから替わってほしくなかったという思いもある」と。やっぱりそうか、と思いました。僕自身もそう思うことがありますから、その気持ちもわかります。友人の言葉はそれだけ愛しているからこそ「本当に受け止める覚悟はあるのか？」という意味だと捉えていましたし、メンバーとも共有しました。そんな想いを抱えて先行試写会を迎え、オープニングを流していただいたら、ファンの皆さんがとても優しく受け止めてくれたんです。『ゆるキャン△』のファンの方って、良いものは良いとフラットに評価してくれるんですよね。そのことに感動しました。僕自身、作曲家としてこれまで感じてきたものとはまったく違う体験でしたし、変化をプラスに捉えて仕事をしていかねばと考えさせられた出来事でした。

――ちなみにオンエア後のご友人の反応は？

久下　「本当に最高だぜ！」って（笑）。

亜咲花　（笑）。本当におっしゃる通りですね。私自身、歴史ある『ひぐらしのなく頃に』のシリーズで主題歌を担当させていただいたときに感じたことでした。でも、変わったことによって、生まれる良いことはたくさんあると思うんです。『ゆるキャン△ SEASON3』から映像面や制作面でも変化がありましたから、心機一転という意味でも必然的なチェンジだと思うので、皆さんにはプラスに受け止めていただきたいですね。エンディングでは恵梨さんたちが作った曲を私が歌いますし、これまでのオープニングがなくなるわけでもないし、劇伴には変わらず立山さんがいますし、みんなで一緒に『ゆるキャン△』の音楽を盛り上げていこうという気持ちは今まで以上に強くなっているので、「私たちに任せて」と言いたいですね！

久下　亜咲花さんにそう言っていただけるのが一番嬉しいです。本当にちょっと緊張してたんです。今日こうしておっしゃっていただいたことで、やっと胸のつかえが取れた気がします。

大谷　（目に涙を浮かべながら）ありがとうございます。正直に言うと……オープニングがオンエアされて、みんなどう思っているのかが第１話の日は気になって仕方なく、胃が痛くて……。これまで亜咲花さん自身がファンの皆さんの良いなと思う要素を守ってきてくださっているのを、私達が壊しちゃってないのかなと……。

つむぎ　私も緊張していたので、検索するのはちょっと怖かったんです。でも、試写会のときも声優さんの皆さんが「ようこそ、『ゆるキャン△』へ」と言ってくださって、温かさを感じました。その愛に応えられるように頑張ります。

大谷　今の時点でも「やっぱり、OPは亜咲花さんじゃないと」という声は今も見かけますし、それは過去作品を愛してきた人なら当たり前の感想だと思います。でもそれは別に悪いことというわけではまったくなくて、そのくらい愛のある人たちでも私たちの動きを追ってくれているのだと捉えています。それは真摯に受け止めて、「変わったけど、これはこれで新しい『ゆるキャン△』として良いね」という気持ちになってくれることを目標にしています。

――6月8日にはそのファンの皆さんの前で歌う“ゆるキャン△音楽祭2024”が開催されます。皆さんはどんな想いで向かいますか？

つむぎ　キミのねとしてこの前、初めて人前で歌わせてもらったくらい新人なので、こうしたイベントに立たせてもらえることを本当に嬉しく思っています。家の中ではしばらく「レイドバックジャーニー」しか歌わないくらい練習して臨もうと思っています。

大谷　私は去年のイベントで、アコースティックバンドのメンバーとしは出演させていただいてるので、ミュージシャンとしては謎の自信があります（笑）。ただ、キミのねとしては、本当に初めましてなので、『SEASON3』の劇伴と合わせて両方でも楽しみ尽くせるように、今から練習をしています。

――『ゆるキャン△』の音楽イベントは生演奏で行なわれるのも特徴ですから今回も楽しみにしています。

亜咲花　やっぱり『ゆるキャン△』の素晴らしいところは、イベントも聖地である山梨で行なわれるところなんです。当日と翌日には甲府駅前でイベント（“第１回やまなしアウトドアまつり「ゆるフェス△」”）も開催されますし、山梨全体で盛り上げようとする気持ちに負けないよう、我々も切磋琢磨しながら臨みたいと思います。「So Precious」は単体としても本当に素晴らしい曲ですので、ライブバージョンも楽しみにしてほしいですし、もちろんそれ以外の曲も歌わせていただきます。なので、『SEASON3』はもちろん、これまでの『ゆるキャン△』も復習していただくとより音楽祭を全身で楽しめるかと思います。キミのねの皆さんがどんなパフォーマンスをしてくれるのか、私も1人の作品のファンとしても楽しみにしております。

●リリース情報
・キミのね
「レイドバックジャーニー」
4月24日（水）発売

価格：￥1,980（税込）
品番：USSW-0476

＜収録内容＞
01. レイドバックジャーニー（TVアニメ『ゆるキャン△ SEASON３』オープニングテーマ）
02. ぼくの初恋心拍論（『塩対応の佐藤さんが俺にだけ甘い@comic』VRコンテンツ「しおあま Virtual LIVE 桜華祭編」イメージソング）
03. 恋愛パクチー（テレビ東京オリジナルMVプロジェクト「KASHIKA」第3弾テーマ曲）
04. Laid Back Journey ～ Another Ensemble ～
05. レイドバックジャーニー(off vocal)
06. ぼくの初恋心拍論(off vocal)
07. 恋愛パクチー(off vocal)

・亜咲花
「So Precious」
4月24日（水）発売

【ゆるキャン△盤（DVD付）】

価格：￥2,420（税込）
品番：USSW-0477

【通常盤】

価格：￥1,980（税込）
品番：USSW-0478

＜CD＞
01.「So Precious」
作詞：佐々木恵梨作曲・編曲：佐々木恵梨、中村ヒロ
02.「Victory Road」
作詞：亜咲花作曲・編曲：白戸佑輔(Dream Monster)
03.「I Donʼt Even Know…」
作詞：亜咲花作詞・編曲：hisakuni (SUPA LOVE)
4~6 off vocal

＜DVD＞
01.「So Precious」Music Video
02.「So Precious」Music Video 撮影オフショット

●イベント情報
・ゆるキャン△音楽祭2024

開催日：2024年6月8日（土）
出演者：花守ゆみり、東山奈央、立山秋航+ゆるキャン△アコースティックバンド、キミのね、亜咲花
※出演者は変更となる場合がございます。

■会場：ＹＣＣ県民文化ホール大ホール（山梨県甲府市寿町２６−１）
■開催時間
〈昼の部〉開場11:30〜開演12:30〜
〈夜の部〉開場16:00〜開演17:０0〜
※開場・開演時間は、変更になる可能性があります。

・キミのね・亜咲花 TVアニメ『ゆるキャン△ SEASON３』OP・ED 合同リリースイベント

5月11日（土）①13:00／②15:30
※①、②の時間で2回実施します
会場：イオンモール幕張新都心エキマエモール 1F「エキマエコート」
出演：キミのね、亜咲花
開催内容：ミニライブ＆特典会

詳細はこちら
https://asaka1007.jp/news/4255/

●作品情報
TVアニメ『ゆるキャン△ SEASON３』

【スタッフ】
原作：あfろ（芳文社「COMIC FUZ」掲載）
監督：登坂晋
シリーズ構成：ピエール杉浦
キャラクターデザイン：橋本尚典
色彩設計：長谷川美穂（緋和）
美術監督：権瓶岳斗（グーフィー）
背景美術：Creative Freaks
撮影監督：小川克人（チップチューン）
音楽：立山秋航
音響監督：高寺たけし
オープニングテーマ：キミのね
エンディングテーマ：亜咲花
アニメーション制作：エイトビット

【キャスト】
各務原なでしこ：花守ゆみり
志摩リン：東山奈央
大垣千明：原紗友里
犬山あおい：豊崎愛生
斉藤恵那：高橋李依
土岐綾乃：黒沢ともよ
ナレーション：大塚明夫