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2024.03.11

「ヘブバン」新章の新曲「Bougainvillea」や『Angel Beats!』コラボ曲も披露!“ヘブンバーンズレッド LIVE 2024”レポート

「ヘブバン」新章の新曲「Bougainvillea」や『Angel Beats!』コラボ曲も披露!“ヘブンバーンズレッド LIVE 2024”レポート

ライトフライヤースタジオ × KeyによるドラマチックRPG「ヘブンバーンズレッド」(以下、ヘブバン)のライブイベント“ヘブンバーンズレッド LIVE 2024”が2024年2月12日に東京国際フォーラム ホールAにて行われた。出演は本作品で主題歌や劇中歌を担当するやなぎなぎShe is LegendのXAIと鈴木このみ。麻枝 准が生み出した作品の世界観と音楽を生バンドで楽しめるライブとなっており、会場を訪れた数多くのファンの涙を誘った。また、2月23日からスタートの第五章前編の新曲や、コラボ中の『Angel Beats!』の楽曲も披露された。

TEXT BY 金子光晴
PHOTOGRAPHY BY Takashi Konuma

「ヘブンバーンズレッド」の世界観を再現したステージ

今年2月で2周年を迎えた「ヘブンバーンズレッド」。『CLANNAD』や『Angel Beats!』などの作品で知られる麻枝 准が原案・メインシナリオ、音楽プロデュースを担当しており、今回のライブで披露された楽曲もすべて麻枝 准の作詞・作曲によるものである。出演はOPテーマなどを歌うやなぎなぎと、作品から生まれたユニットShe is LegendのXAI(茅森月歌の歌唱担当)と鈴木このみ(朝倉可憐の歌唱担当)。

なお、今回のライブは事前に“本公演は「ヘブンバーンズレッド」メインストーリー第四章後編の内容を含んでおりますのでご了承ください”というお知らせがあった。ライブでは第四章後編の映像が使用されていたが、本記事ではストーリーのネタバレは行わないので第四章後編を未プレイの方もご安心いただきたい。

ライブが始まると、まずはShe is Legendが登場。1曲目「死にゆく季節でぼくは」のイントロが流れた瞬間、観客からは大きな驚きの声が上がった。鈴木このみのシャウト、XAIの熱いライブパフォーマンスでいきなり会場のボルテージを上げる。“隣に潜り込んで いつまでもぬくぬくしていたいだけなんだ”という歌詞のところで、2人で肩を寄せ合って大きな歓声を浴びていた。「ありふれたBattle Song~いつも戦闘は面倒だ~」では「行けー!」のコールが巻き起こり、「Heartbreak Syndrome」で観客はさらにヒートアップしていた。

ここで最初のMCのコーナーへ。今回は自動制御のペンライトが使用されており、曲中で観客の持つペンライトの色が変化していくという。また、舞台のセットは第四章後編の世界を再現しており、没入して音楽を楽しんでほしいと語った。

続く「さよならの速度」が終わると、XAIが「第四章前編、後編でキーになった、『ヘブンバーンズレッド』にとっても、そして私にとっても大事な曲を歌います」と話し、ソロ楽曲の「贅沢な感情」を披露。ステージに設置された階段に座って歌うXAIの想いが込められた歌に、会場は感動に包まれる。最後は感極まった表情になり、会場からは大きな拍手が起こった。

ここでスクリーンには、「ヘブバン」の逢川めぐみと國見タマが登場する映像が流れる。めぐみとタマの掛け合いで観客の笑い声も聴こえたが、ここからが第四章後編を基軸にしたライブのストーリーの始まりだった。

映像が終わると、やなぎなぎが登場。まずは疾走感のある「Particle Effect」で、観客にマイクを向けて合唱を起こす。いきなり最高に盛り上げた後、「星の墓標」で心を揺さぶっていく。

MCでは「前回のライブから1年。『ヘブバン』の物語も進みましたけど、そんな楽曲たちを生演奏、生バンドで楽曲もかなりパワーアップしたものをお届けできるんじゃないかと思います」と、1年ぶりのライブへの期待を煽っていた。

続く「きみの横顔」は“頬伝う”という歌詞で頬を触る振り付けが印象的だった。ここでやなぎなぎは一旦、ステージを後にする。

観客の涙を誘った「夏気球」の演出

ここで再びストーリーの映像が流されたあと、She is Legendが再登場して「War Alive~時にはやぶれかぶれに~」を披露した。2人のユニゾンの振り付けがかっこいい楽曲だ。続けて楽しそうな2人の表情が見られた「Thank you for playing~あなたに出会えてよかった~」。この曲は犬と猫の振り付けがキュートで、最後の「ワンワン・ニャー」のポーズもかわいさ満点だ。さらに、「起死廻生」は向かい合って手を伸ばし合う二人の振り付けがエモさを加速させていた。

1回目のライブはZepp Haneda。今回は国際フォーラムとさらに大きな会場となり、2周年で確実にファン層を広げた「ヘブバン」という作品。鈴木このみが「レコーディングで『私たち、めっちゃくちゃ青春してるね』というワードをよく聞く」と話すと、XAIは「She is Legendって私にとって青春だなって思う」と感慨深げに語った。月歌たちの青春を描いた「ヘブバン」だが、2人にとってもライブやレコーディングで青春を実感する場になっているのだろう。そんな「部活動みたいだねっていう気持ちを乗せて」歌ったのが「放課後のメロディ」だった。

そして「Long Long Spell」の“ラララ……”の合唱で締め括り、この曲でShe is Legendのライブ本編は最後となった。

また映像が流れたあと、やなぎなぎが再登場。「銀河旅団」、「幻想都市」に続いて、「White Spell」では観客が振るペンライトが蒼い色に変わった。「ヘブバン」でも屈指の印象的な楽曲で、みんな平静を装ってペンライトを振っていたが、ストーリーを思い出して涙する観客も多かったはずだ。

そして、今回のライブのストーリーの最後となる映像が流された。そのめぐみのセリフを受けるように、やなぎなぎが登場。歌ったのは「死にゆく季節のきみへ」。1曲目に歌われたShe is Legendの「死にゆく季節でぼくは」はこの曲のカバーであり、ライブの最初と終盤で対になる歌を聴けるという仕掛けになっていたのだ。

さらに、映像の演出付きで歌われたのが「夏気球」。ストーリーがもたらす叙情性も加わり、やなぎなぎの歌がいつになく心に染みわたる。曲が終わると、一瞬の静寂があり、大勢の観客がすすり泣く声がはっきりと聞こえた。作品のストーリーと歌がリンクした「ヘブバン」のライブが生み出す感動がいかに大きいかを思い知らされた瞬間だった。

第四章後半を基にした演出はここで終わったが、ライブはまだ終わらない。ここでなんと、2月23日開幕の第五章トレーラーで公開された新曲「Bougainvillea」を初披露!力強い楽曲に第五章への期待はさらに高まった。ライブの最後には、「ヘブバン」と言えばこの曲は欠かせない「Before I Rise」。ゲームのテーマソングとしてお馴染みの楽曲だ。2周年を迎え、ストーリーも展開したことから、やなぎなぎの歌にも変化が見られたように思える。より強い感情を込めた歌で、ライブ本編は締め括られた。

次ページ:アンコールでついにコラボが実現!

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