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INTERVIEW

2024.03.01

“リスアニ!LIVE 2024”でも初披露!halca、日常の幸せを歌うハートフルなニューシングル「Good Luck Waker」リリースインタビュー

“リスアニ!LIVE 2024”でも初披露!halca、日常の幸せを歌うハートフルなニューシングル「Good Luck Waker」リリースインタビュー

今年の“リスアニ!LIVE 2024”にてライブ初披露!ハイレベルの歌唱とパフォーマンスで鮮烈な印象を残したhalcaの「Good Luck Waker」は、現在放送中のTVアニメ『ぽんのみち』ED主題歌。軽やかなバンドサウンドにのせて、新しいボーカルスタイルに挑戦したこの曲は、誰もが“青春”を思い出す、日常の幸せを歌うハートフルなナンバー。自身作詞によるカップリング曲「IN THE BRAIN」も収録されたニューシングル「Good Luck Waker」はhalcaのステップアップを約束する1作に!

INTERVIEW & TEXT BY 阿部美香

オリジナルアニメだからこそ、イメージを自由に膨らますことができた

――「恋愛ミリフィルム」からは約半年ぶり、2024年第1弾となるシングル「Good Luck Waker」はTVアニメ『ぽんのみち』のED主題歌。『ぽんのみち』は広島県尾道市を舞台に、女子高生たちが元雀荘を遊び場にして、麻雀を覚えたり、お茶したりと、楽しい日常を描いた新感覚のオリジナルアニメです。ちなみに、ものすご~くつかぬことを聞きますが……。

halca えっ、なんでしょう?

――『ぽんのみち』って……どういうアクセントで読むのが正しいですかね。麻雀用語のポンをイメージすると“ぽ↘んのみち”。それとも “ぽ↗んのみち”?それとも……とちょっと悩みました(笑)。

halca わかりました、お教えします! 『ぽんのみち』は尾道の仲良しの友達同士のお話なので……“な↗か↘よし”や“お↗の↘みち”とアクセントが一緒の“ぽ↗んの↘みち”なんですよ。なので、“仲良し・尾道・ぽんのみち”とセットで覚えていただければ!……なんて、私が代表して答えちゃっていいのかな?(苦笑)。

――理解しました!halcaさんのディスコグラフィを拝見すると、女の子同士の日常系アニメの主題歌は、結構珍しいなと思いました。作品に対する印象はいかがです?

halca 面白いですね、とても。普段は、ハラハラドキドキする事件が起こる作品を観ることが多いんですけど、『ぽんのみち』はほのぼのする日常アニメでありつつ、主人公の十返舎なしこ(CV:前田佳織里)ちゃんのお父さんがやっていた雀荘に住み着いている麻雀の妖精・チョンボ(CV:大塚明夫)が出てきて話しかけたり、ちょっとしたファンタジーがいいスパイスになっていますよね。麻雀要素もそうですよね。あくまで日常がメインだけど麻雀のレクチャーがあったりして、“ながら見”しても楽しいし、真剣にも観られるところが好きで、毎週、リアルタイムで観るのが楽しみです。

――オリジナルアニメなので、目が離せないですしね。

halca そうなんですよね。「なかよし」のマンガの連載もアニメの少し前からのスタート。ED主題歌のお話をいただいた時は、それもまだなかったので、いったいどんなお話になるんだろう?と楽しみでした。

――halcaさんが主題歌や挿入歌を担当されたアニメも、ほとんどが原作アリでしたしね。

halca はい。『Engage Kiss』の「誰彼スクランブル」だけですかね、オリジナルアニメの主題歌は。

――楽曲を制作するにも、原作が既にある作品と勝手が違うことも多いですよね。

halca そうですね。でも、アニメの企画書っていうのかな?どういう意図でこの作品を作っていくかとか、制作の皆さんの想いが、すごく伝わる内容のものをいただいたんです。キャラクターイラストや設定も拝見できたので、逆に自由にイメージをふくらませられたんです。レコーディング前に脚本も読ませていただけたので、そこでイメージを固めることができて、ありがたかったです。

――halcaさんの中で、一番のキーワードになったものは何でした?

halca やっぱり、麻雀はエッセンスで、メインは女子高生の日常のお話だということですね。でも脚本を読むと、結構、麻雀もちゃんと出てきてて。麻雀漫画のパロディーがあるとか、そういうところもすごく面白いなと思います。

――麻雀といえば、特に最近は漫画の『ぽんのみち』の人気もあってか、小学生の間で麻雀が流行ってるというニュースも見ましたね。

halca そうなんですよね。この間も「なかよし」に初めて麻雀セットが付録になったんですけど、それが本当に人気で売り切れ続出だったんですよ。私もスタッフさんと一緒に探し回って、ようやく確保しました。

――halcaさんも子どもの頃は、オモチャの「ドンジャラ」とか遊んでいた世代?

halca そうだと思うんですけど……私、一度もやったことないんですよ。でも母は麻雀好きで、夏休みとか冬休みとかになると、母の実家や親戚の家に行ってみんなで家族麻雀をやったりするんですね。それは横で見てました。麻雀牌って、色んな色があったり絵が描いてあったりして、見てて楽しいじゃないですか。役とか遊び方は全然わからなかったけど、杏仁豆腐みたいでかわいいいなって思っていました(笑)。

――大きくなってやったことはあります?

halca うーん……難しそうなので、学生時代にブラウザゲームでちょっとやってみたくらいですね。でも、自分で考えて打つというよりは、画面に指示が出るから従ってただけ、みたいな(笑)。でも『ぽんのみち』を観ていると、すごく面白そうなので、主人公のなしこちゃんと一緒に、少しずつ覚えている最中です。halcaチームのスタッフさんも、実は得意な人がほとんどいなくて。ディレクターの菅原(拓)さんが詳しいくらいなので、今度ちゃんと教えてもらおうかなと。最近は、若い人も多いと聞くから、雀荘にも一度行ってみたいですね。

日常で居場所を見つけた人が、自分にグッドラックと言える曲に

――「Good Luck Waker」を作るにあたっては、どういうコンセプトから考えていきました?

halca モチーフがある作品にはずっと携わりたいなと思っていたので、今回、麻雀というはっきりした要素がある作品に関われる嬉しさはあったんですけど、作品はあくまでも“日常×麻雀”。キャラクター達の日常、青春時代に感じる切なさとか、ちょっとしんみりした感じに、私はフォーカスを当てたかったです。この先、halcaの曲として10年後もちゃんと歌っていける曲にしたいなというのもあって、麻雀に直接触れるのを控えたかったというのもありましたし。実際、蓋を開けてみたら、中田花奈 feat.ぽんのみちオールスターズさんが歌われているOP主題歌「ポンポポポン」が、麻雀要素のほうをがっつりピックアップされていらしたので、エンディングともすごくバランスが取れた感じになって、良かったです。

――そんな「Good Luck Waker」は、作曲・編曲が川崎智哉さん、作詞が宮嶋淳子さん。halcaファンにとっては、おなじみの皆さんです。

halca はい、「キミの隣」や「キミがいたしるし」もこのお二人のタッグです。

――曲調もかわいさとかっこ良さが同居した、“かっこかわいさ”がhalcaさんにぴったりで。

halca そうなんです。私のコーラスで始まる♪タッタッタタラ、タッタッタ~のところで、ちょっとかわいい曲だなって部分がありつつ、バンドの楽器が鳴ってくるとかっこいい曲になっていって。どっちのいいところもある、とても素敵な曲にしていただきました。もう信頼しかないお二人ですね。

――特に作詞の宮嶋さんとはデビューからずっとご一緒されていますし、プライベートでも仲良し。halcaさんの描きたい世界観もよくご存じですしね。

halca はい。この間も、宮嶋さんのお家に遊びに行かせてもらいました!「Good Luck Waker」の歌詞についても、制作はもう1年近く前になるんですけど、しっかりお話させてもらい、レコーディングにも来ていただきました。

――タイトルの「Good Luck Waker」には、どういう想いを込められました?

halca 日常の中に大切な居場所を見つけた子が、前向きに自分の幸せを願えるようになる目覚めの曲ですね。自分にグッドラックって言えるような願いを込めました。アニメでもなしこちゃんが、仲間と一緒に自分の居場所を見つけたように。この曲を聴いてくれた人が、前向きになってくれたら嬉しいですし、ちょっとネガティブな気持ちがあっても、それを軽くできたらいいなって。宮嶋さんの歌詞はいつも、切ないとか哀しいとかだけじゃないし、元気なだけでもない。一言では上手く言えないんですけど、みんなが思っていても言葉にしていない気持ちを、なんでこんなに書けるの!?と感動します。

――halcaさんが、特にそれを感じたフレーズは?

halca 私に一番刺さったのは、2番以降ですね。“些細なことから生まれた奇跡は ある時ふっと消えそうで不安で何度も確かめちゃうんだ”とか、落ちサビの“ちょっと気付きはじめてんの 幸せとはパッと咲いて散るって だからぎゅっと すぐしたいの”のところとか……とにかくたくさんあります!

――青春時代の1ページも本当にそうですし、大人になってからもよく感じますよね。

halca そうなんですよ。幸せに人生を生き抜きたいとは思うんですけど……ものすごく楽しいことがあったり、この子めっちゃ大好き!と思っていても、自分の頭の片隅にはこの時間はいつか絶対終わっちゃうんだな、みたいなのが常にあって。いつか終わるんだろうってわかっているけど、それは後ろ向きでもないんです。みんなに等しく与えられた人生という時間を、受け取るための条件なんですよ。だから、仕方ないなと思いつつも、だからこそ受け入れて、ちゃんと1日1日を大切にして、あるべきところへ帰る時までに、いっぱいお土産を持っていけるようにしなきゃなっていう風に思う。私も「Good Luck Waker」のメッセージに、すごく共感しますね。

――『ぽんのみち』のキャラクターたちにとっても、同じことは言えますよね。

halca はい、そう思います。学校を卒業したら、それぞれの道に進む。連絡先もどこかに埋もれてしまう時が来るかもしれなくて。LINEやSNSでは繋がっていても、実は本名も電話番号もメールアドレスも知らなくて、スマホを機種変したら間違って消えちゃって、連絡が取れなくなってしまうとか……下手したら、今の時代のほうがあっという間に関係が切れちゃうことがあるなと思うんです。繋がっていても、みんなが本当は何をしてるのかが、だんだんわからない時代になってきてる。

――だからこそ、今を大事にと。普遍的なメッセージですよね。

halca はい。それに、男女に置き換えたら恋愛の歌としても共感できるところが、たくさんある曲ですし、『ぽんのみち』のお話に寄り添ったら友情の歌。『ぽんのみち』のEDムービーでも、みんなで手を合わせてくれてたり、歌詞に合わせてみんなが笑ってるシーンもあって、すごく嬉しかったですね。

次ページ:情熱的になりすぎない歌い方に挑戦した「Good Luck Waker」

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