スピラ・スピカ(以下、スピスピ)の幹葉が、自身の憧れの人物に直接会いに行き、その人たちから様々な話を聞く対談形式の連載企画「幹葉の森 おしゃべりルーム」の出張版シリーズ最終回!
1月27日・28日に日本武道館にて開催された“リスアニ!LIVE 2024”で“宣伝隊長”を務める幹葉が、出演アーティストに当日の意気込みなどを聞いてきた企画「幹葉の森 おしゃべりルーム」“リスアニ!LIVE 2024”出張版。
今回はアフタートーク版として、“リスアニ!LIVE 2024”が終わって間もない2月上旬、28日(日)に出演した「アイドルマスター シャイニーカラーズ」よりストレイライトの田中有紀(芹沢あさひ役)、幸村恵理(黛 冬優子役)、北原沙弥香(和泉愛依役)に会いに行った。ストレイライトの放つ眩い光、圧巻のパフォーマンスに刺激を受けたという幹葉。冬晴れの柔らかな光が差し込むなか、ステージ上とはまた違った雰囲気の3人とのガールズトークに花が咲いた。
INTERVIEW & TEXT BY 逆井マリ
PHOTOGRAPHY BY 堀内彩香
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幹葉 今日はよろしくお願いします!“リスアニ!LIVE 2024”のステージ、本当に素晴らしかったです。今日は皆さんともっと仲良くなれたらいいなと思いまして……まずはお互いの呼び名を教えてもらいたいなって。
北原沙弥香 私は、2人にはさや、さや姉って呼ばれています。
田中有紀 ファンの方やシャニマスのメンバーからはゆっきーと呼ばれることが多いんですが、2人からは有紀、有紀ちゃんって呼ばれていますね(笑)。
幸村恵理 私はえりちかな?沙弥は恵理と呼んでいます。ある時、沙弥が「もう有紀と恵理って呼んでいい?」って言い始めてくれて、じゃあ私も「沙弥と有紀って呼ぼう~」って。でも有紀は、親しくなればなるほど(呼び捨てで呼ばれるのが)恥ずかしくなってくるみたいで(笑)。
幹葉 確かに名前の呼び捨てって少し恥ずかしさがありますよね(笑)。私は幹葉って呼び捨てで呼ばれることが多いんです。慣れるまで時間がかかるかもしれないんですが、今日は皆さんのことを下の名前で呼んでいいですか?
田中&幸村&北原 もちろんです!
幹葉 じゃあ、ここからはお互いに呼び捨てでお願いします……!
田中&幸村&北原 嬉しい~!
──ではお互いの呼び名も決まったところで、早速「幹葉の森」に潜っていきましょうか!
幹葉 はい(笑)!このインタビュー前の撮影のときから思っていたんですが、3人の仲の良さが溢れ出ていて!割と早くから出会ってすぐ仲良くなったんですか?
北原 言われてみれば早かったような気がします。何かに苦戦した記憶はあまりなくて。3人で一緒にいる時間がすごく長かったですし、家族くらいの仲の良さというか……。
幹葉 ファンの方たちもその仲の良さを熟知されていますよね。3人の中で、それぞれ役割的なものってあるんですか?
幸村 私は、沙弥のことを「おもしろ製造機」だと思っていて。有紀は盛り上げ隊長。
一同 (笑)。
幸村 もう、天才なんですよ。私たちって真面目な話をするときと、していないときの落差が激しいんです。ライブについてなどはしっかり話し合うんですけど、プライベートで一緒にいるときは急に2人がケラケラと笑いながら話し始めるんですよ。で、おもしろ製造機さんが「ねえねえ、◯◯ごっこやろうよ!」って。
幹葉 ごっこ遊びですか?小学生の女の子たちがよくするような?
幸村 そうです。例えばお医者さんごっことか(笑)。「誰がこのワードを一番上手に言えるかゲーム」とか。サンドイッチ、ダックスフンドとか。
田中 それ、ものすごく覚えてる(笑)。
北原 「ダックスフンドって英語で言ったらどうなるんだろう?」って思って……。
幸村 英語の発音だとちょっと違うんですよ。でも正解がわからないから、未知の中から探っていくという。で、有紀はそれに乗っかって、良い返しをするんです。2人のやり取りがすでに完成しているので、私は静かに見守っています……。
田中&北原 いやいやいや……。
幹葉 いやいや、って言われてますよ(笑)。
幸村 なんか物欲しそうな目で見てくるんですよ。本当にやめてほしい!(笑)
一同 (笑)。
幹葉 2人から見た恵理はどんな感じ?
田中 立ち位置や振り付けの細かい部分に一番気づいてくれて、「合わせよう!」って声掛けしてくれる存在なんですよ。
北原 全体をまとめてくれるんですよね。こちらが言いたいことを汲み取ってくれて、まとめてくれる。だからMCも心強いですし、ダンスのことも「集まろうよ」って言ってくれますし。
幹葉 わちゃわちゃってした2人と、それを横で支えながらも乗っかってくれる恵理とで、上手くバランスが取れているんでしょうか?
北原 でも、これを3人でローテーションしている感じもあるなって。誰かがダンスのことをやってくれていたら、誰かが歌や別のことに気づいてくれたり。だから、3人でバランスよくやっているように思っています。
幹葉 一番理想的な形ですよね。
幸村 えっ……なんかすみません。最初におもしろ製造機とか言っちゃって……(笑)。
一同 (笑)。
──ところで田中さんは“盛り上げ隊長”なんですか?
田中 どうなんでしょうか。なんでも全力隊長ではあります(笑)!
幹葉 2年連続で出演となった“リスアニ!LIVE”。今年のステージを振り返ってみるといかがでしたか?
北原 「アイドルマスター シャイニーカラーズ」(以下、シャニマス)からは大人数で出演させてもらったので、「シャニマス」の良さが皆さんにより伝われば良いなという気持ちでステージに立っていました。3年連続出演を目指したいという想いもあります。未来に繋げていきたい!という欲もあったステージでしたね。
幹葉 本当にかっこよかった!しかも今回はお客さんの声出しもあって、一体感がすごかったです。
幸村 私も声出しがすごく嬉しかったんです。もちろん昨年のステージでも皆さんの熱量は感じていましたし、声が出せないぶん、身振り手振りで想いを伝えてくれていて。そして、初の生バンドさんと一緒に、初の“リスアニ!LIVE”ということで、めちゃくちゃ気合いが入っていました。今年は地鳴りのような声援を受けてすごく感動しましたし、私たちだけじゃなく、その声援が仲間にも向いているのがすごく嬉しかったです。
幹葉 生バンドのサウンドがすっごく合っていました!
田中 本当に素敵なバンドサウンドにしてくださって。後ろから背中を押されるような感覚がありましたね。「シャニマス」とバンドのフィーチャリングがあまりに素敵だったので、ほかのユニットでも聞きたい!という声も耳にしました。そこも嬉しかったです。
幸村 ストレイライトがカリスマ性の高いユニットという立ち位置ということもあって、毎回意識していることではあるんですけども、今回は2回目の“リスアニ!LIVE”ということで「前回よりも良いパフォーマンスを」と考えていました。2回連続とはいえ、ストレイライトを知らないお客様のほうが多いと思うんです。それぞれ好きなアーティストを見に来てくださっている方にも、「シャニマス」ってこんなにすごいんだよ!こんなにキラキラしているんだよ!ってことを見ていただけたらなって。去年とはまた違った緊張感があったのですが……前日にイルミネーションスターズとコメティックが会場をすごく盛り上げてくれたという話を聞いて「さすがだ!負けてらんないな!いくぞいくぞ~!」って。あと、同じ日に出演した放クラ(放課後クライマックスガールズ)もアゲアゲな選曲だったじゃないですか。その曲にも負けないようにというか、皆さんのことを盛り上げて、次のアーティストさんに繋げられるようにというのを意識してステージに立たせてもらいました。
幹葉 今年は色々なユニットが登場するというのが、本当に贅沢でした。入れ替わる瞬間、ドキドキしました。
──かっこよかったですよね!孤高の雰囲気すらあったというか……。
幹葉 戦士のような雰囲気だと思いました!あの緊張感に鳥肌が立って。
田中 嬉しい!まさに戦士のような、それに近いものを意識しているんです!最初に披露した「Tracing Defender」という楽曲が戦いに挑みにいくという内容なので、それを背負って出ていくというイメージで。
幹葉 放クラさんが明るく元気な感じやけんこそ、互いが互いの良さを引き立て合っている感じがしました。最初の段階で、お客さんの体力ゲージが削られたような気がする(笑)。特に昨年も今年もラストに歌っていた「Timeless Shooting Star」が私はすごく好きなんですよ。
田中&幸村&北原 嬉しい!
幹葉 「“リスアニ!LIVE 2024”の開催直前特番」でセットリスト予想をしていたんですけど、去年もやっていたから今年はやらないんじゃないかな?と思っていました。
──「Timeless Shooting Star」はストレイライトの中で、どのような立ち位置の曲なんでしょうか?
幸村 人気曲は色々あるんですけど「盛り上がる曲といえば」となったときに挙げられる曲なんじゃないかなと思っています。「Tracing Defender」は、一緒に盛り上がろうというより“私を見て“というイメージで。一方で、「Timeless Shooting Star」はみんなで盛り上がれる曲なので、最後に持っていきやすい曲なのかなって思っています。
幹葉 セトリはスタッフさんが決められるのでしょうか?
同席していたスタッフ そうですね。去年の“リスアニLIVE”の映像を見ているなかで、バンド・サウンドに合っているなと思ったのが「Timeless Shooting Star」でした。昨年のライブを見て好きになってくれた方もいらっしゃると思うんですよ。今年もまた見たいなと思ってくれた方が、去年披露していた曲を1曲もやらなかったらちょっとガッカリするんじゃないかなと。それで、去年やった曲をセトリに入れようと思って「Timeless Shooting Star」を選びました。
幹葉 そうなんですね!貴重なお話をありがとうございます!あともう1つ、裏話を伺いたくて。ライブ前、楽屋で待機しているときにドア越しに3人がセリフっぽいことを言って準備しているのが聞こえてきて……。
北原 わ、聞こえてたんですね!
幹葉 あれは毎回やられているんですか?
幸村 はい。コミュニケーションパート(以下、コミュ)と呼ばれるゲーム内のシナリオがありまして、そのなかでストレイライトの3人が円陣を組むシーンがあるんです。それをそのまま使わせてもらっています。
北原 3人の関係性やそれぞれの成長に合わせて、少しずつ変わりつつはあるんですよね。
田中 そう。色々変化しているんですけど、ライブの始まる直前に「じゃあ」(拳を前に出して)って言いながらやってます。
幹葉 手を重ねるんじゃないんですね。
田中 そうなんです。私たち、手を重ねているイメージがないよねって。ストレイライトはステージ上では、仲間でもあり、ライバルでもあるという関係性なので、各々拳を合わせる形で。「今日は“リスアニ!LIVE 2024”でございます!」「はい」「2年連続です、頑張っていきましょう!」「はい」という形で、そのあとにそれぞれのアイドルのセリフを言っていくんです。
幹葉 もし良かったら今やってもらったりできませんか……!?
田中 もちろんです!では私から……「私は負けない」。
幸村 「ふゆたちは誰にも負けない」。
北原 「私たちが」。
田中&幸村&北原 「ストレイライト!」。
幹葉 わあああ~!ありがとうございます、私がドア越しに聞いていたのはこれでした!改めて生で聞けて嬉しい。円陣を組むことでアイドルとしてのスイッチが入るんですか?それとも、リハが終わってから?先ほど撮影中にも聞いていたんですけど、ライブ後に3人が川の字で楽屋で寝てるって話も聞いたりしましたが……。
北原 私はスイッチの切り替えが特になくて。ずっと愛依と一緒にいるという感覚です。だからライブ前にこれといって心がけていることは特にないのですが、円陣を組むことでステージに上がるスイッチを押している感じはあるかもしれません。
田中 私もそうかもしれないですね。あさひちゃんと一緒にステージに立つってことに、自分との差はあまり感じていなくて。今は自然なこと、というか。
幹葉 元々アイドルと自分がリンクしていたんですか?
田中 あ、でも私はアイドルとしてステージに立つことは、「シャニマス」が初めてだったんですね。だからどうやったらいいのかわからなくて。プロデューサーさんの中には、私個人を見に来てくださる方もいるとは思うんですけど、やはりあさひちゃんを見に来てくださっている方もたくさんいるだろうなって。あさひちゃんと私の姿がダブったら「来て良かったな」「今あさひが見えた気がする」と喜んでくれるのかなと思っていました。ただ、そこを目指したかったんですけど、どうしたらいいかわからなくなることもあって……とにかくコミュを読み込んで、あさひちゃんがどういう生き方をしているのか、どういうパフォーマンスを心がけているのか、その解釈を深めてステージに持っていっています。特に彼女は“天才”として描かれているので、そこに私が近づくにはどうすればいいんだろう?と考えていましたね。
幹葉 まさに「なんでも全力」で、その努力があったからこそ、今1つになれているのかもしれませんね。
田中 そうかもしれません。最近はステージに楽しく上がっています。
幹葉 素敵なお話!恵理はどうですか?
幸村 私の場合はどうなんだろう……。私の中には冬優子ちゃんがいるって信じているんです。でも(冬優子が)理想すぎて、難しくて。ステージに立っているときは「私はいないでほしいな」と思っているんです。なので強いて言うならステージ前に「大丈夫」と、胸を叩いて言うときでしょうか。コミュでも冬優子ちゃんが自分自身に「ふゆなら大丈夫」と言っていることがあるんです。それを言ったときに……少しは切り替えられているのかな。難しい。
田中 恵理って、普段からめちゃくちゃ研究していると思うんですよ。隣にいて「どうやったら冬優子ちゃんとしてステージに立てるのか」というのをめちゃくちゃ突き詰めているなって感じています。切り替えがわからないってことは、むしろずっと一緒にいるということなんじゃないかなって。
幸村 そういうことなのかな。頭をぐちゃぐちゃさせながらステージに向かうので、深く考えたことはなかったんですけど……。
幹葉 それだけ自然と自分の中にアイドルがいるのかもしれませんね。私は特に、ステージ上での3人の視線、目力が好きなんですよ。出会うべくして出会ったそれぞれのアイドルと共に立っている3人の気持ちの強さを、その瞳から感じました。
田中&幸村&北原 嬉しい……!
幹葉 だから、3人が川の字で寝ているというエピソードには驚きました(笑)。
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