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INTERVIEW

2024.02.02

玉置成実、デビュー20周年を彩る新曲「Reborn」で『機動戦士ガンダムSEED』と再びタッグ!『SEED』への想いを聞いた。

玉置成実、デビュー20周年を彩る新曲「Reborn」で『機動戦士ガンダムSEED』と再びタッグ!『SEED』への想いを聞いた。

2002年より放送が開始された『機動戦士ガンダムSEED』。20年を超える時を経て、最新作となる『機動戦士ガンダムSEED FREEDOM』が2024年1月26日より劇場公開となった。その『機動戦士ガンダムSEED』の主題歌「Believe」でデビューし、2023年に20周年を迎えた玉置成実が、そんな最新作でオフィシャルサポーターソング「Reborn」を歌う。「Believe」以降も「Realize」「Reason」「Result」と4曲で主題歌を歌い、作品を彩ってきた彼女からの最新作へのエールとなる1曲は、『機動戦士ガンダムSEED』と玉置成実の20年を総括する楽曲としても力を放つ。彼女が抱く『機動戦士ガンダムSEED』への想いと20年という活動が結実したものを聞いた。

INTERVIEW BY TEXT BY えびさわなち

中学生で出会ってから20年。青春時代を共に過ごしてきた『機動戦士ガンダムSEED』

――メジャーデビューシングル「Believe」で『機動戦士ガンダムSEED』と出会って20年が経ちました。今、改めてどんな出会いだったと感じられますか?

玉置成実 何もかも初めてのことばかり、「出会い」ばかりだった時期でした。上京したのもそのタイミングですし、『機動戦士ガンダムSEED』の楽曲を歌わせていただくと聞いたのが2002年のクリスマスの出来事だったのですが、そこから4月23日に「Believe」が発売されるまでがかなり早いスパンで物事が進んでいったんです。本当に短期間で様々なことが決まっていきましたし、すでにその時点で放送されていた『ガンダムSEED』の主題歌を歌うということも不思議な感覚がありました。レコーディングをして、たくさんの人に聴いてもらうようになってからも今のようにSNSがあったわけでもなかったので、「本当にデビューしたのかな?」という感覚でもあって。「Realize」で第4クールのオープニングを担当させていただいてようやく、街中で声をかけてもらえるようになったことで「あ、私、デビューしているんだ」と思えた感じでした。すべてが「出会い」でしたね。

――アニメのタイアップになったことで歌う機会にも恵まれたと思います。『ガンダムSEED』というシリーズに出会ったことでご自身の中で広がったものはどんなことですか?

玉置 世界で愛されている作品なので日本だけではなく海外でも色んなイベントに出演させていただいてきたのですが、自分の感覚や世界観もすべてが広がったなと思います。それこそもっとたくさんの国々へ行きたいなと思うようになりました。先日の“SACRA MUSIC FES.2024 IN MALAYSIA”で初めてシンガポールに行かせていただいたときにも「Believe」「Reason」をみんなが一緒に歌ってくれたんです。20年間、行ったことのなかった国なのに、こうして待っていてくださった人たちがいることは嬉しかったですね。

――デビュー当時の思い出で鮮烈に憶えていることはありますか?

玉置 リリース当日にCDショップにスタッフさんたちと一緒に行ったのですが、試聴機でちょうど「Believe」を聴いてくださっている人がいたのでその方の肩をぽんぽんと叩いて「これ、私です!買ってください!」ってお声をかけた思い出があります。試聴機で自分の歌を聴いてくださっている人に出会えたことがすごく嬉しかったです。声をかけるなんて、デビューしたばかりで怖いもの知らずでしたね(笑)。

――「Believe」以降、「Realize」「Reason」、そして「Result」とタッグを組んできた『ガンダムSEED』ですが、今、作品に対してはどのような想いがありますか?

玉置 玉置成実の始まりの作品であるので、思い入れもより深いものがあるのですが、最近また1話から見直したんですね。当時は主人公たちが同世代だったのですが、今や親目線で主人公たちを見ていて、自分の成長と共に感覚が変わっていくことも感じますし、現代においての戦争にも近しいものも感じますし、よりリアリティをもって考えさせられるなと思っています。自分にできることはなんだろうか、と見て考えることが増えましたし、成長を共に感じられる作品だなと思います。それと『「Believe」を聴いていました』と言ってくださる方たちとお仕事をする機会も増えて、それが嬉しいです。自分の曲を聴いて、音楽の世界に入りたいと思ってくれた人たちがいらっしゃることや、希望の1つになれていることが嬉しいですね。

――先ほどの言葉ではないですが、たくさんの「出会い」に繋がった作品なんですね。

玉置 そう思います。最近も同世代の、色んな職種の方たちとの出会いでも、『ガンダムSEED』を観ていた方たちが多くて、しかも青春時代に共に過ごしてきたからこそ想いも熱いんです。「初めまして」の現場でも意気投合しますし、関係性を繋げてくれる作品だなと思います。

『機動戦士ガンダムSEED』と玉置成実の20年が詰まった「Reborn」

――いよいよ『機動戦士ガンダムSEED FREEDOM』が完成しました。どのようなお気持ちですか?

玉置 素直に、完成して良かった!という気持ちです。本当に「待望」ですよね。実現したことへの喜びがあって。ただどの時間軸で作品を描くのか、誰のどこをピックアップするの?ということに対して、最初に聞いたときにはワクワクしました。

――そんな『ガンダムSEED FREEDOM』のオフィシャルサポーターソングを歌うことになられました。制作に対してどのような想いがありましたか?

玉置 集大成というか。20周年の代表になる曲。20周年を総まとめする曲でありつつ、『ガンダムSEED』×玉置成実の総集編でもある曲。そしてみんなが聴いたときに一瞬で少年少女に戻れるような楽曲にしたいなという想いがあったので、「これぞ玉置成実!」という楽曲制作を目指しました。

――制作陣とはどのようなお話をされましたか?

玉置 「Reason」でもお願いした作詞のshungo.さんとは、書いていただく前に打ち合せをしました。今回の脚本を読ませていただいて、読みながら感じたことを箇条書きしたノートを見ていただいて、そこから色々とお話をしながら仕上げていただいたので、自分の思っていたことや感覚も入れていただいて、想像以上にドラマチックな歌詞になったなと思っています。

――ネタバレなしで、脚本を読んだときの印象をお聞かせください。

玉置 それぞれのキャラクターたちの関係値が進んでいるので、安心するところもありますし、「そこはそうなっていたのか!」と発見もありました。胸が熱くなる展開も多いですし、みんなが成長していることをすごく感じました。

――『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』から2年後の物語ではありますが成長もある。

玉置 変わらないところもありますが、2年とはいえ、関係値としても個々のキャラクターとしてもきちんと成長しているなと感じました。

――楽曲制作はどういうテーマでスタートを?

玉置 今回の「Reborn」の役割としては、オフィシャルサポーターソングという位置づけで今までの『機動戦士ガンダムSEED』『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』『機動戦士ガンダムSEED FREEDOM』を繋ぐ役割なので、歌詞も『FREEDOM』に寄りすぎるよりは、今までの世界観に少し本作の要素を織り込むような感じで。皆さんの『SEED』を観てきた気持ちを蘇らせたうえで『FREEDOM』へと送り出すような感じの曲にしたいなという気持ちは込められています。今までの「Believe」「Realize」「Reason」「Result」の、楽曲の主人公たちからも「Reborn」は成長しているんですね。今まですれ違いが多かったものが、同じ空を見ているというところを見ても、歌詞としても関係値が進んでいることを感じられますし、作品ともリンクすると思うので、改めて聴いて、当時のことも思い出していただきたいです。

――届いたトラックを聴いたときにはどんなことを感じましたか?

玉置 「あ!聴いたことある!」と思いました。「これこれ!」みたいな感覚でしたし、胸が高鳴りました。「これです!これが『SEED』です!」という感覚というか。「Reborn」の作曲、編曲をしてくださった渡辺 徹さんは、楽曲提供をしてくださるのは初めてなのですがアレンジではお世話になったことがあるんです。ただ「Believe」から聴いてくださっていて、いつか楽曲提供をしたいと思ってくださっていたそうなんですね。玉置成実をよく理解してくださっている方だなとトラックからも伝わってきました。レコーディングのディレクションもしてくださって、一緒に制作もできましたし、当時から聴いてくださっていた方たちと一緒に作れることがすごく嬉しかったです。

――お互いの楽曲への想いもある1曲ですが、印象的なディレクションはありましたか?

玉置 もう一方、ディレクションで入ってくださった方もいたのですが、渡辺さんもその方もとにかく熱くて、楽曲の明確なイメージを持っていらしたので、私自身はそのディレクションに全振りしました。とても細やかなディレクションで、例えば“感じる”の“る”はこう発音にしてください、みたいな感じで。2番のAメロも1番とは差をつけたいので歌うよりもセリフのようにしてほしいです、といったオーダーもいただきました。自分だけで作って歌うよりも、一曲の中での振れ幅も広く表現できたなと思います。

次ページ:歌だけではなく歌詞にもMVにも込められた20年の想い

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