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REPORT

2024.01.30

“LIFE”の1ページに確かに刻み込み、全力でぶつかった史上最大規模のワンマンライブ! “DIALOGUE+ LIVE 2024「LIFE is EASY?」”ライブレポート

“LIFE”の1ページに確かに刻み込み、全力でぶつかった史上最大規模のワンマンライブ! “DIALOGUE+ LIVE 2024「LIFE is EASY?」”ライブレポート

1月7日、声優アーティストユニット・DIALOGUE+がパシフィコ横浜国立大ホールにて“DIALOGUE+ LIVE 2024「LIFE is EASY?」”を開催。デビューから発表してきた多種多彩なナンバーを引っ提げて臨んだ、ワンマンとしては史上最大規模の会場で開催したこの日のライブは、どんな楽曲においてもまさに気合い十分。大充実のパフォーマンスを通じて、会場に足を運んだログっ子(※DIALOGUE+ファンの総称)の心を様々な形で動かし、改めて惹きつけてくれた。

INTERVIEW & TEXT BY 須永兼次

“空白の時間”のない、DIALOGUE+スタイルで大舞台に真っ向勝負!

史上最大規模のワンマンライブでも、セットはLEDスクリーンとバンドセットのみと至ってシンプル。「大会場でもセットや演出に頼らす、パフォーマンスでぶつかる」という意気が感じられる。

そして、メンバーによる影ナレでの諸注意が終わったところで暗転。モノローグを用いたOP映像が流れるなか8人が入場して縦1列のフォーメーションをとると、イントロ中に各メンバーの名前がスクリーンに順に映し出され、「Sincere Grace」が2024年のDIALOGUE+のはじまりを告げる。そのイントロ中の円状のフォーメーションでは等間隔を取りつつ周回したり、Bメロのペアダンスでは良好なコンビネーションをみせたりと、いつも以上に大きなステージをしっかり使って美しく魅せていく。こうしてはじまりの曲らしい希望を感じさせると、その最後にはライブロゴが映し出されて、「人生イージー?2023」へ。サビの途中で前列がノールックで後列と入れ替わる部分などではその巧みさに感嘆させられながらも、同時に楽曲由来のパワーとエネルギーにも溢れたステージングを展開。それらを併せ持つDメロでの飯塚麻結の突き抜けるような歌声がこの曲の持つ説得力をより増幅させて、ログっ子の心へと届く。

続く「謎解きはキスのあとで」は、イントロ部分を延長することでログっ子のクラップにより場内にさらなる一体感を生むと、シンセサイザーが流れるとともに場内にはまたも大歓声が!“犯行時刻”は18時少し過ぎ。パシフィコ横浜に、キュートなハート泥棒が登場した。この曲のセンターボーカルを務める内山悠里菜と宮原颯希はダンス・歌声の両面にキュートさを溢れさせていき、内山が2-Aメロのセリフにほのかな小悪魔さを漂わせドキリとさせれば、宮原も大サビ直前のセリフで会場中を虜にさせていく。また、サビ序盤のバレエ風のダンスなどではダイナミックかつ美しいパフォーマンスを全員でみせていくと、続く「1000万回ハグなんだ」ではキュートさも引き継ぎつつ、1-Aメロでの村上まなつの歌声がそこにハッピー要素も付加。この曲とのマッチングの良さを鮮烈に感じさせたかと思えば、1-A’メロでソロを歌いながらウィンクを決める守屋亨香がこの大舞台でも“きょんかわ”を見事に炸裂させる。また、2サビ明けの間奏以降はまさに緒方佑奈の独擅場だったと言っても過言ではないだろう。ソロダンスでは飛び出しとスピンの華やかさでぐっと惹きつけ、Dメロでは美しくハモリもこなして様々な角度から観客を魅了。その他のメンバーも、このステージを楽しんでいることをキラキラの笑顔を通じて存分に伝えてくれた。

内山悠里菜

内山悠里菜

宮原颯希

宮原颯希

ラストのかき回し中に改めてユニット名を名乗って挨拶すると、その後のMCでは緒方が「絶対に絶対に、最高のライブをお届けします!一緒に楽しみましょう!」と呼びかけ、DIALOGUE+バンドのセッションタイムがスタート。その演奏をバックに1人ずつスピンとともにパフォーマンスでのアピールを行い、緒方と飯塚がセンターボーカルを務める「I my me mind」へ。キュートさ強めでポップなディスコチューンに乗せて、サビを中心にこの2人がダンスなどからのパワー感を発揮。緒方はその運動量もさることながら、ソロでは歌唱に加え表情や身振りなども通じて感情を表現。冒頭から冴え渡る飯塚のボーカルも、特にサビでは圧倒的な感覚さえ覚えさせるほど気持ちの良いものだった。

そして、そのままなだれ込んだ「にゃんぼりーdeモッフィー!!」では、イントロ中に飯塚の先導によってログっ子の「モッフィー!」のコールが響き渡ってからのスタート。その飯塚が「きょんちゃん(=守屋)みたいにかわいく!」と煽った守屋の存在が、この曲では本当に際立つ。ソロがくる度にすさまじくキュートな存在感のある歌声を響かせるし、サビのダンスにもかわいさの中に気合いを感じる切れ味の良さが。極めつけは、やはりDメロラストの高音のソロパート。高らかにロングトーンを響かせる姿には無敵感さえ漂っており、大会場に負けていないどころか、むしろ制しているようでさえあった。

緒方佑奈

緒方佑奈

飯塚麻結

飯塚麻結

続く「来世なんて待ってらんない」は、1-Aメロでの宮原と緒方の歌声が、少し肩の力の抜けたナチュラルなかわいげのあるナンバーに絶妙にマッチし心にキュンとくるものに。Dメロではハーモニーを響かせながら次々とパートをパスしていき、彼女たちが磨き上げてきたものを遺憾なく発揮していく。ダンスの面でも、4人で狭く周回しながら後ろへと抜けていったり、1サビ頭では鷹村彩花が後ろから隙間を抜けて堂々と前方へと出てきたりと、抜群のチームワークを生かしてテクニカルに魅せていく。さらに大サビでは沈み込むほどにぐっと力を込めて歌唱する稗田寧々の姿からは、ライブが進むなかでのさらなる気持ちの入りっぷりが感じられる。

そこから「絶景絶好スーパーデイ!!」への流れは、まさに言葉通り“シームレス”。冒頭の左右への行進でフォーメーションを整えると、1-Aメロでは斜めに、Bメロでは縦一列になったりとハイテンポなナンバーの中で視覚的にも魅せていく。サビでは「スススダンス」に合わせて客席でもペンライトが揺れて一体感と熱気がさらに高まっていくなか、最後は内山が曲名をコールし連続歌唱を締めくくった。

ここで再びバンドセッションを挟み、シンセサイザーが奏でる「あやふわアスタリスク」のリフとともに楽曲披露へ。たゆたうようなリズムに乗せて浮遊感を持たせながらも、サビ冒頭ではピッと左右に開きながら腕を柔らかく上下動させる部分をはじめ、美しさとシャープさを兼ね備えながら魅せていく。それに続く「MAHOROBA-Deli」では、内山から始まる冒頭のラップパートに、歌唱メンバー全員が音源以上に激しく感情を乗せていった点がまず印象的。そんなこの曲のあたりから、歌声に加えてパフォーマンスにもパワフルさがさらに増し始めたのが稗田。この曲では2サビでその端緒を感じさせると、サビラストのソロでは歌声にもより強いパワー感を発揮。ハードなダンスロック調のサウンドにガッチリ噛み合うダンスと歌声、やはり魅力的すぎる。

そして飯塚が、ラストの歌詞を“「うしみつ」に集いし私たち”と替えてニヤリと不敵な笑みを浮かべつつ歌い、「うしみつあっパレイド」がスタート。前半のヤマ場に違いなかったであろうこの曲も、ただ“こなす”のではなくきっちり“魅せる”ものに。1-Bメロでのクラップ煽りなどを通じて、稗田のテンションがさらに振り切れていることが感じられたし、こういった楽曲で“かわいい”とは違う確固たる力強さのあるダンスと歌声を届ける守屋のステージングも非常に印象的。鷹村も、落ちサビの中で映える歌声をしっかり響かせていく。また、村上も楽しさ滲むパフォーマンスを繰り広げた一方で、ラストには美しいスピンでログっ子を見事に沸かせる。11曲目という曲数にしてこの曲をきっちりに魅せきった8人を見て、正直称賛の意味での「ヤバいぞ……!」という感情が、素直に湧いた。

そんなこの曲の歌唱後には、“勢い”という意味では一旦クールダウン。スクリーンに「LIFE is HAPPY?」という問いかけから始まるオフショットムービーが上映されると、BGMのようにゆっくりとシンセストリングスが引かれ始め、その映像が導入になるような形で「かすかでたしか」が演奏され始める。この曲最初のソロを歌いながら鷹村が微笑みつつ歩み入り、ほかのメンバーも歌唱とともに入場。柔らかな雰囲気のもと8人がステージ上に集い、追っかけやコーラスワークの美しい歌声を、会場中のログっ子の心に沁み入らせていく。大サビ前での緻密で美しいハーモニーでとりわけ強く感じられたこの“尊い圧巻さ”は、間違いなく今のDIALOGUE+の注目ポイントの1つだろう。サビでの緒方のハイトーンな歌声は、この日も非常に美しく映えていた。

稗田寧々

稗田寧々

鷹村彩花

鷹村彩花

最後は逆U字に並んで白のスポットライトを浴びる8人。にわかに互いに顔を見合わせると、久々にアカペラで始まる形で「好きだよ、好き。」を披露し、歌声とともに心を重ねていく。この冒頭部分や2-Aメロでペアになって笑顔で向き合う姿、内山と守屋が顔を見合わせながらアカペラで歌う落ちサビの冒頭が、見る者の胸を自然と熱くさせる。活動初期に生まれてから約4年、この曲はさらに強固に心を結ぶ曲になっていた。

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