音と声の世界を愛する作家・二宮愛の世界観あふれる最新作!READPIA リーディックシアター『トリカゴ』。5人の豪華声優陣と弦楽カルテットが紡ぐ、これまでにない予想不能なマルチエンディングの朗読劇が閉幕!
体にセカイを宿した読書好きな少女・キリは日髙のり子。『セカイ征服』の為に放たれたトリカゴ・カナリア役は木村良平。セカイを旅する考古学者の卵であり、キリを煩わしく思うキリの兄・レインは佐藤拓也。かつてキリも巻き込まれた少女連続誘拐事件の犯人で現在投獄されているアデリーは山口勝平。そしてレインとアデリーを導くセカイの案内人・アリストファネスは林勇と、実力派の豪華声優陣が360度の円形ステージで魅せる、READPIAリーディックシアター『トリカゴ』がClub eXで上演された。
開演を待つ会場は静謐な空気に包まれ、足音やため息さえもフロアの全てに伝わってしまいそうな雰囲気。弦楽カルテットによるどこかミステリアスな音が物語へと観客を誘う。
円形ステージにはキリの姿。レインと共にセカイを旅している彼女が一人で絵本を読んでいる場面から始まる。絵本が描くのは、“広い宇宙でひとりぼっちのセカイ”のストーリー。絵本に綴られた文章を読みあげるキリの声とステージの上空に設置されたスクリーンに絵本の文言が映し出され、観客に言葉を刻んでいく。
そんなキリのもとに黒い手紙を手にしたレインがやって来る。明朝にこの街を出ることを伝え、それに対し「一緒に行く」と即答するキリ。どこか距離のある二人のやりとりが少ない会話で展開される。
そしてレインが去り、雨音が響く中、窓をあけたキリの視界に一羽のカナリアが飛び込む。バサバサと羽音をさせると、その姿は見目麗しい姿<カナリア>へと変貌した。
場面が変わり、そこには黒い手紙を手にし、刑務所から出てきたアデリー。まるで彼を迎えるように姿を見せたのはスタイシッリュながらどこか道化のような雰囲気のアリストファネス。彼は、アデリーの持つ黒い手紙が招待状であることを伝える。しかし、アデリーの見ず知らずの男であるアリストファネスに対する不信感は拭えない。
どこか浮世離れした雰囲気を醸している二人の緊張感の潜むやりとり。
アデリーはアリストファネスの前で手紙を握り潰して言う―「自由ってなんだろうね」
そして、舞台上でオープニング演出が始まった。
手紙を使ってアデリーは、そこでレインと邂逅する。彼らは互いにあの“手紙”を持っていた。アデリーの姿を目にして不機嫌になるレイン。そんな彼らの前にアリストファネスが現れ、トリカゴがセカイに接触したと言う。だから二人にはセカイを守ってもらいたいのだ、と。
キリが読んでいた、あの絵本の一節を読みあげるアリストファネス。この絵本は様々な[終わり]のある物語。
しかし、[セカイ征服を目論むトリカゴの存在][カナリアという名のトリカゴによる新たな脅威][キリの中に宿ったセカイ]など、聞きなれないキーワードに動揺を隠せないレインとアデリー。
果たして彼らキリを……セカイを守れるのか。
一方、キリはカナリアと白い部屋にいた。
「せっかくお友達になれても、明日になったらお別れしなくちゃいけない」
そう言って寂しそうな表情を見せたキリに対して
「だったら友達になんてならなきゃいい」と詰め寄るカナリア。
キリは戸惑いながらも諭すように振る舞う。
カナリアは一人呟くー「最初から、そう上手くはいかないよな」
得体のしれない存在がキリに徐々に接近し、不穏な空気が会場を支配し始める。
次第に明らかになっていくキャラクター同士の過去や関係性を飲み込みながら、物語は誰も予想のつかない結末へと進んでいく・・・。
リーディックシアター『トリカゴ』の魅力。それは複数のエンディングが用意されているマルチエンディングであることだ。キリと“彼”の物語は共通ルートからそれぞれが進む結末へと進んでいく。それぞれの結末に分岐していくなかでセカイは全く違う表情を見せる。
それらの物語の真実の着地点は全てが違う場所へと繋がっている。同じ登場人物たちが紡ぐ物語なはずなのに、まるで違う人物になったかのような表情を見せる場面や声音さえも違った響きで胸に飛び込んでくることも。ぜひ彼らが導き出すセカイとの答え、そのすべてのルートを目撃してもらいたい。
観客体感型ともいえるこの舞台。生演奏の音は物語の緩急やキャラクターの呼吸、視線の鋭さや表情の変化をも観客へと届け、時に2階席から姿を見せ、また時に客席から足音を立てながらアデリーやカナリアが登場することで舞台への没入感はより高められ、舞台上部に設置されたモニターが視覚的にアリストファネスたちのいる世界を印象つければ、キャラクター360度方向からの見る観客は彼らのいる街に、セカイのハザマに存在している“目撃者”となり、胸に迫るほどの彼らの想いやセカイから溢れる愛に圧倒されることは間違いない。
14日(日)のレインEND、カナリアENDはアーカイブ配信を行っているのでぜひ配信でその臨場感を体感してほしい。
●配信チケット情報
<配信受付URL>
カンフェティ
https://www.confetti-web.com/search_result.php?search_text_post=torikago_streaming
<配信公演>
2024年1月14日(日)3rd(レインEND)、4th(カナリアEND)
<販売期間>
2024年1月21日(日)21:59まで
<アーカイブ視聴可能期間>
2024年1月21日(日)23:59まで
<料金>
・特典付配信チケット:8,800円(税込)
・通常配信チケット:4,800円(税込)
<特典内容>
特典チケット限定ミニ色紙&アクリルスタンド(片桐いくみ先生描き下ろし)
詳細は公式サイトご確認ください。
公式サイト:http://re-no.co.jp/torikago/
公式X:@readic_torikago
■開催日時
2024年1月13日(土)
・1st (アリストファネスEND)…OPEN13:00/START13:45
・2nd (アデリーEND)…OPEN16:45/START17:30
2024年1月14日(日)
・3rd (レインEND)…OPEN12:30/START13:15
・4th (カナリアEND)…OPEN16:15/START17:00
■会場
品川Club eX(〒108-8611 東京都港区高輪4-10-30)
■キャスト
カナリア役…木村良平
レイン役…佐藤拓也
アデリー役…山口勝平
アリストファネス役…林勇
キリ役…日髙のり子
■スタッフ
原作・脚本・監修…二宮愛
企画・主催…株式会社KADOKAWA 株式会社レノ
Ⓒ2024 Re;no,Inc./トリカゴ製作委員会
イベント特設サイトURL
http://re-no.co.jp/torikago/
イベント公式Xアカウント READPIA リーディックシアター「トリカゴ」公式
https://twitter.com/readic_torikago
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