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INTERVIEW

2023.12.14

Roseliaの成長と変わらない“強さ”――相羽あいな、工藤晴香、志崎樺音がシングル「VIOLET LINE」とBlu-ray付生産限定盤収録のライブ“Farbe”を語る

Roseliaの成長と変わらない“強さ”――相羽あいな、工藤晴香、志崎樺音がシングル「VIOLET LINE」とBlu-ray付生産限定盤収録のライブ“Farbe”を語る

Roseliaが14th Single 「VIOLET LINE」をリリース。収録される3曲によって、「繋がり」「自分らしさ」「大好きな仲間」というRoseliaの異なる側面を描き出す。Roseliaの成長と変わらない“強さ”について、相羽あいな(湊 友希那役)・工藤晴香(氷川紗夜役)・志崎樺音(白金燐子役)の3人が「VIOLET LINE」を照らし合わせながら、そしてBlu-ray付生産限定盤に収録されるライブ“Farbe”での思い出について語る。

INTERVIEW & TEXT BY 清水耕司
PHOTOGRAPHY BY 三橋優美子

ライブで演奏したときには想像以上の景色を見せてくれる気が

――まずは、表題曲の「VIOLET LINE」についての印象を教えてもらえますか?

志崎樺音 とても良い曲ですよね。「VIOLET LINE」は全員で歌っているところもあって。

相羽あいな そう、5人でサビを歌っているのが印象的。「Oh oh oh…」は、みんなと一緒に未来へ向かって走っていく姿が浮かんでくるような曲ですね。すごくライブ映えするというか、ライブを想像できる曲ですし、実際にライブで演奏したときは想像以上のものがそこにはある気がしますね。

――素晴らしい景色を生み出しそうな予感が。

相羽 “希望の光”みたいなイメージがありますね。

工藤晴香 それに、スマートフォン向けゲーム「BanG Dream! ガールズバンドパーティ!」(以下『ガルパ』)でRoseliaが全国ツアーをするイベントがあったんですけど。

――「ブライア・ロード~未だ見ぬ終曲~」ですね。

工藤 その集大成となる「一逢のFull Glory」にも近い楽曲だと思いました。

相羽 私も思った!曲調は違うんですけど、メッセージ的な部分で。ファンの方にもメンバーにも寄り添っている感じがありますね。応援歌のようでもあるので、ライブで演奏するときはぜひ皆さんにもサビを歌ってほしいですね、手も挙げて。

志崎 メンバー全員でも拳を突き上げて歌えるんじゃないですか?

相羽 (手を挙げて)こうやって。そう考えると、さらに新しいRoseliaが見えてきそうな気もします。私はBメロのクラップがすごく好きで、しかも(クラップの)音もちゃんと入っているし。ライブでもファンの方がクラップしてくれるんじゃないかな。あとは、“誰かの正義に 誰かの常識に 誰かの価値観に”からの部分も会場とのやり取りが生まれそうですごく好きですね。Roseliaの進化を感じさせる感動ソングだと思いますね。泣かないように気を付けなきゃ(笑)。

工藤 イントロの「Hands up!」から良い曲だとわかると思うんですけど、ただ、下ハモのコーラスが過去イチで低いんですよね。

志崎 確かに。

工藤 だからレコーディングではキャラを忘れて、徹底的に下で合わせて歌っていました。それはすごく覚えていますし、いただいた完パケ音源を聴いたときはしっかり下ハモが入っていたので良かったです。苦労したのに「やっぱいらないかも」と思われていなくて(笑)。

志崎 私もその最初の掴みが好きなんですけど、それだけ曲の中に色々なキーがあるということですよね。

相羽 男性も女性も歌えるということ。

相羽あいな

相羽あいな

工藤晴香

工藤晴香

志崎樺音

志崎樺音

志崎 あと、“貴方は 貴方の為の 貴方を選べばいいから”で、(湊)友希那さんがハイトーンでいきなり攻めるところがエモくて好きです。

相羽 ここも確かに泣くポイント。

志崎 ウルっときますね。説得力も感じます、「そういうことなんだよ!」って。

相羽 あなたのためにあなたを選べばいいんだから!ってね。

志崎 教えてくれていますね。

工藤 ある意味、Roseliaらしい曲だよね。「BRAVE JEWEL」のように。

相羽 そうだね。「ZEAL of proud」もそうですけど、あなたは1人じゃないよ、私たちがいるよ、というメッセージ性のある曲が増えてきたと思います。

工藤 ラジオ番組をやっていた頃、試験前には「BRAVE JEWEL」を電車で移動しながら聴いていますというお便りをたくさんいただいたんですね。「VIOLET LINE」もそういう曲になっていく気がしました。

相羽 でも、こんな爽やかなのにすごく速いんですよ。

工藤 BPM200だもんね。

相羽 前向きでフレッシュですけど実は熱くて、リズムはめっちゃ速いです。そこがある意味ギャップ萌え?疾走感もありますし。

志崎 確かにそうですね。サビは白玉(=二分音符)が多いんですけど、Aメロは言葉数を多く刻んでいて、そこの変化が美しいですね。

――カップリングの「Call the shots」、「Sunlit Musical」はどちらも「ガルパ」の追加楽曲でした。どんな印象を持ちましたか?

相羽 「Call the shots」はストーリーのアフレコをしてから歌に臨んだんですよね。そのストーリーは、プロデビューしたRoseliaがファッションブランドのタイアップ曲をお願いされるんですけど、相手が望む曲が激しかったり寂しかったりという昔のRoseliaの感じで。それは今の私たちとは違う、という葛藤が生まれるんですよ。その中で友希那が(白金)燐子に曲の相談するということもあって、ピアノがめっちゃ入っています。

志崎 ピアノの存在感がめちゃくちゃ印象的な曲ですよね。難易度も結構高くて、いつかライブで演奏するためには自分自身も進化しなければいけないとは思いました。“采配を己の手で振れ”という歌詞があるんですけど、ここが一番好きで、ピアノの旋律にも自分で道を切り開いていこうという意思を感じたので、ライブではそこを意識しながら弾きたいですね。

相羽 最初はピアノが目立ちますけど途中からはメンバー全員が前に出るところもあるので、ぜひRoseliaのストーリーを思い浮かべながら聴いてほしい楽曲ですね。最初に作った楽曲を一度捨てて、メンバーと意見を交換しながら新しく作り直すという意味で、新しく挑戦し続けるRoseliaを感じさせますし、でもRoseliaの変わらない芯の強さも見えてきます。

工藤 そう、ストーリーと繋がるところは、今の私たちについて語っているんですけど、Roseliaとしての根本は変わっていないと感じさせますね。楽曲がかっこいいのは当然なんですけど、歌詞でも“生まれた名に恥じない歌で”とあって、彼女たち自身にかっこよさを感じますね。体育会系を感じる曲だと思いました。

相羽 Roseliaは「漢らしい」ってよく言われるからね。

――Roseliaの気持ちの強さが表れた曲ですね。

工藤 強いですね。あと、レコーディングで(作曲の藤田)淳平さんがディレクションしてくださったんですけど、自分が作った曲でもファンの方にライブで思い切り熱くなってほしくて作ったと言っていました。淳平さんは私たちのライブを毎回見に来てくださるんですよ、全通する勢いで。そのとき、ファンがすごく盛り上がっていたのが印象に残ったみたいですね。なので、私も熱い想いでコーラスしました。

相羽 ラスサビの「Shout out!」はそうだよね。ラスサビは、最初に私が歌ってからみんなが歌って終わるんですけど、そこは大好きです。

――では、「Sunlit Musical」についての印象も教えてください。

工藤 「かわいい曲きた!」って思いました。

志崎 今までにない感じ、「新しい」ですよね。

相羽 初めて聴いたとき、「Ro、se、li、a……?」ってなりました。Poppin’PartyさんやPastel*Palettesさんが歌ってもおかしくないというか。この曲は、プロになってからは休みがなかったみんなが夏休み旅行に行く、というストーリー内で誕生した楽曲なんです。

志崎 相当楽しかったんでしょうね。

工藤 できたのがこの曲だからね。

相羽 ねー。“全てが歌になってく 愛すべきこの世界”って歌詞にあるし。もしも友希那が作ったんだとしたら、本当にRoseliaが好きなんだろうなと思って、彼女を愛おしく感じますね。あと、友希那を変えてくれたメンバーも愛おしいです。

工藤 ここ数年は「FIRE BIRD」やそのアンサーソングの「ROZEN HORIZON」、「THRONE OF ROSE」のようにハードな曲が多かったので、みんなが笑顔でパフォーマンスできる曲がきたのは嬉しかったです。あと、ラスサビ最後の「Sunlit」は仮歌でめっちゃかわいく歌われていて。

相羽志崎 そう!

工藤 「(演じる氷川)紗夜でどうやって歌おう……」って思いました。(宇田川)あこや(今井)リサはいいと思うんですけど。友希那や燐子も難しかったと思います。

相羽 めっちゃ悩みました。

志崎 うんうん、悩みましたね。

工藤 でも、紗夜は紗夜なりに楽しかったとは思うので、仮歌ほどではなくてもそういう気持ちで歌いました。なのでぜひ聴いてほしいです。もう、爆音にして(笑)。

相羽 (笑)。燐子はどうだった?

志崎 私も試されている気がしました(笑)。ただ、ストーリーとしても、プロの道を歩み始めたRoseliaが様々なジャンルに挑戦している印象は受けていました。コーラスのレコーディングでも「笑顔で歌ってみてください」とディレクションされたんですよね。Roseliaのレコーディングでそんなことを言われたことがなかったので、新しいRoseliaを感じながらコーラスしましたね。

相羽 私はね、まず温度感から決めた!友希那の微笑み具合というか。笑ってはいないと思ったので、楽しさというよりはどれくらいの微笑みを出すか、というところから決めました。どれくらいの強さとどれくらいの優しさとどれくらいの愛おしさと、というバランスですよね。それで3パターンくらい歌ってみて、ディレクターさんと「ちょっとかわいすぎますね」「私もちょっと外れている気がします」なんて会話をしながら、結果「強い」になりました。

工藤 結局そうなったんだ(笑)。

相羽 歌詞に対しての気持ちが乗ってしまえば、強く歌っていても大丈夫な曲だと思ったんだよね。サウンドはかわいいし。

工藤 なるほどね。

相羽 あと私、Bメロがすごい好きなんですよ。

工藤 「幸せに」というところでしょ?

相羽 そう!

工藤 メンバーそれぞれがレスポンスする感じで。でも実はすごく難しいんだよね。“運命が”のところで苦労した。

志崎 譜割りが難しかったですよね、独特で。

工藤 全体的にね。掛け合いやコールの部分、あとはハモもそうだったよね。楽器をやりながら歌うことになるのでかなり難しかったです。やっぱり作曲が上松(範康)さんだから。上松さんの曲はいつも譜割りが難しいです。

 

――新しい方向性の楽曲だったということですが、ライブで演奏するイメージはありますか?

相羽 ライブでやるときはきっと太陽みたいな感じでライトを照らしてもらうでしょうね。今までにない感じの曲なのでメンバーの高揚感も高いでしょうし、自然と笑顔がこぼれてしまうと思います。

志崎 そうですよね。きっとファンの皆さんとの一体感がすごいと思います。

相羽 初期の「-HEROIC ADVENT-」も結構明るくて高揚感があったけど角度が違うよね。

工藤 「-HEROIC ADVENT-」は“戦って”いたけど。

相羽 そう。

志崎 戦ってる。

工藤 でも「Sunlit Musical」は戦っていないからね。

相羽 完全に楽しんでる。

志崎 だから、もしもライブでやるならセットリストのどこに入れようか、とは思いますね。

工藤 アンコール曲っぽいよね。それに夏の野外ライブのイメージはある。ウォーターキャノンとか出してほしい。

相羽 やっぱり海に行ったときの楽曲だからね。

次ページ:新しいRoseliaと共に変わらない“強さ”を見せる

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