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INTERVIEW

2024.01.04

【連載】“リスアニ!LIVE 2024”――『UniteUp!』知っておかないと! 第7回:森蔭晨之介(LEGIT:二条瑛士郎役)

【連載】“リスアニ!LIVE 2024”――『UniteUp!』知っておかないと! 第7回:森蔭晨之介(LEGIT:二条瑛士郎役)

2024年1月27日(土)・28日(日)に日本武道館にて開催される“リスアニ!LIVE2024”へ、「UPCOMING ARTIST」として両日出演することが決まった「UniteUp!」。本プロジェクトは、声優、シンガーソングライター、役者、と様々なフィールドで活動しているメンバーが集結して紡いでいく「多次元アイドルプロジェクト」だ。

伝説のアイドル・Anelaが設立したsMiLeaプロダクション所属のアイドルである彼らは、ポジティブな想いの満ちるナンバーを歌い上げる正統派アイドルユニット・PROTOSTAR、クールかつエモーショナルなダンスビートに彩られたナンバーでシーンを席捲するLEGIT、強い絆で繋がり真っ直ぐな応援ソングを届けるバンド・JAXX/JAXXで構成される。“リスアニ!LIVE”で彼らのパワー漲るステージを目撃する前に、そんな「UniteUp!」を「知っておかないと!」ということで、彼ら一人ひとりにフォーカスしていく短期集中連載を公開中。第7回は“総理大臣を目指すアイドル”という稀有な肩書を持つLEGIT・二条瑛士郎を演じる森蔭晨之介にフィーチャーする。本人をして「転生した」と言わしめるほど大きな転換期を経て、瑛士郎として立つ森蔭。すべてのことが初めての経験となっている彼が、「UniteUp!」に出会ってから感じてきたことは———。

【連載】“リスアニ!LIVE 2024”――『UniteUp!』知っておかないと!

INTERVIEW & TEXT BY えびさわなち

二次元と三次元が相互作用しながらポジティブに肉付けされていく“多次元アイドル”

――「UniteUp!」への参加から約3年が経過しました。ここまで過ごしてこられた今、「UniteUp!」はどんなコンテンツだと感じられていますか?

森蔭晨之介 アニメのキャラクターのことを知ることができ、さらに3次元の僕らの個性も時間を掛けながら知ることができて、最初はまだ把握しきれていなかった2次元×3次元の意味みたいなものを理解することができました。キャラはキャラ、声優は声優としての2つのアイドルとしての姿があることに意味があるのだ、と当事者として実感してきた3年間でしたね。2.5次元ではなく、2次元と3次元を掛け合わさったところに、これからも面白さを見出すことができたらいいな、と思えました。僕は二条瑛士郎役をやっていますが、瑛士郎と森蔭晨之介という僕自身のギャップがすごく大きいので、どちらに対しても「こういうところがあるのが良い」と、役作りにおいてもネガティブではなくポジティブなものとして肉付けしていけたらいいなと思っています。

――2021年末のYouTubeチャンネルの開設、動画配信のスタート、アニメ化、そしてライブの開催。着実にファンを増やしてきた「UniteUp!」ですが、この活動の中で印象に残っていることを教えてください。

森蔭 瑛士郎はPROTOSTARの先輩でもあるので、「こういうふうにした方がいい」とアドバイスする場面もありますし、「アイドルとはこういうものだ」という自分の考え方をしっかり持っているキャラクターなので、その芝居を通して僕自身も初めて「そうなんだ」って腑に落ちることも多くて。アフレコの経験は初めてだったので、「アイドルってなんだろう」と考えていたり、自分がアイドルとして何を大事にしたらいいのかもまだわからない状態でセリフを言っていたので、キャラクターに教えてもらうことが多かったんです。僕がスタートラインにいると瑛士郎が背中を押してくれて、一緒に成長していくような感覚がすごくありました。

――そんな「UniteUp!」、アニメ第2期の放送が決定しています。どんな彼らの姿が見たいですか?

森蔭 僕らのほとんどが声優自体、初めての経験でしたし、キャラクターと向き合うことも初めてで、各々が「もっとこうしたらよかった」「もっとこう出来たんじゃないか」と思ってきた第1期以降の時間だったと思っていて。ライブを積み重ねるごとにメンバーとの関係性も最初からは想像できないくらいに深まっているので、それこそ多次元というか、2次元と3次元での関係性も生かされた描写が見たいですね。セリフ1個1個に2次元でのストーリーの意味合いと、僕ら3次元の関係性も深みとしてレイヤーしていけたら、第2期はすごく面白くなるんじゃないかなって思います。

森蔭晨之介(LEGIT:二条瑛士郎役)

森蔭晨之介(LEGIT:二条瑛士郎役)

薄れていく“あの景色”と思い出を残す「ELEVEN」

――「UniteUp!」はこれまで数多くの楽曲をリリースしてきましたが、なかでも特に思い入れのある曲を教えてください、

森蔭 LEGITの「ON MY WAY」は、初めてのレコーディングで「どうやって作っていくの?」という第一歩から始まったこともあり思い出深いです。あとは瑛士郎の「答え合わせ」と「good time」というソロ曲もありますが、やっぱりソロ曲については一番思い入れが深いですね。メロディを聴きながら、そこに合わせて出てくる言葉を素直に乗せていったんです。僕と二条瑛士郎という2人の人格を頭に置きながら、いただいたメロディに対して、ふわっと出てくるワードをバーッと書いて、スタッフさんとやり取りしながら進めていきました。あとはレコーディグスタジオで起こる奇跡的な反応もすごく感じました。

――レコーディングでの化学反応を強く感じたのはどの曲ですか?

森蔭 ソロ曲です。僕自身、自分が思っている気持ちや感情を内側に溜め込みながら生きてきたんですね。素直に言葉に出すことがすごく苦手だったのですが、「good time」のフレーズにもあるように“音の上なら素直になれる”感覚というか……メロディのおかげで言えるんですよね。恥ずかしいとか恥ずかしくないとか、そんなことを言っている場合じゃない。メロディが僕の背中を押してくれるから、恥ずかしいことでもレコーディングスタジオでは言える。スタッフさんも良かったなら「良かった」と言ってくれるし、「もっとこうしたほうがいいよ」と言われたら「そうなのか」という、ブースで全員が本気になっている感じが、目に見えない気持ち的な部分での化学反応を感じられて、面白いなと思いました。

――そうしてできた楽曲の先、EP『ELEVEN』が2月に発売されます。聴きどころをお願いします。

森蔭 僕らLEGITの新曲「MAGIC」に限らず、どのグループの曲も全部良いなって思っています。2次元もそうですが、3次元で僕たちが活動してきた関係性とか、ライブが終わったあとの感情、各々が思っていることや伝えたいことを一番表現できているEPになっています。多次元アイドルって、なんとなくニュアンスではありますが「こういうものなんだ」と感じられるEPになっていると思うので、全体を通して聴いていただきたいです。楽曲の個性はバラバラですが愛おしさのあるEPです。

――全員で歌う「ELEVEN」はいかがですか?

森蔭 この曲は僕らの、それこそライブが終わったあとの感情が込められています。今年の7月のライブ(“sMiLea LIVE -Unite with You-”)にはセンターの戸谷くんがライブに出られなかったのですが、僕たちにも気持ちの行き場がわからない、という不安もがあったんです。センターに限らずメンバーが1人いない状態ってやっぱり寂しい。でも次の日になれば僕たちは普通に生活していくし、どうしてもあのときの気持ちは薄れていくんですよね。ライブで見た景色も夢だったのかなと思うときもあるし、本当に自分はあの日、歌ったり踊ったりしていたのかな、とか遠のけば遠のくほどその記憶を嘘に感じちゃうくらい、人って忘れていくんですよね。その景色と思い出を残すという部分でも、意味もある曲だなと感じています。

――11人揃って歌えたときにはどんなことを感じましたか?

森蔭 全員が揃って「UniteUp!」なんだって思いました。人数が揃わないことは本当に仕方がないですが、10人とか9人になったり、1人欠けるだけで「UniteUp!」が別物になると感じます。もちろん別物としても完成した形で皆さんにお届けしているのですが、“11人”という人数が一番大事だなって思いました。一列に並んだときに11人いることの安心感はありましたね。

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