今年でTV放送から25周年を迎えた、渡辺信一郎監督によるオリジナルアニメ『COWBOY BEBOP』(以下、『ビバップ』)。日本だけでなく海外での評価も高く、2021年にはNetflixで実写ドラマ化されるなど、今なお絶大な人気を誇る本作において、大きな役割を果たしたのが、菅野よう子の手がける音楽だ。スーパーバンドのシートベルツを率いて、ジャズを軸に様々なジャンルを横断する作風は唯一無二。TVシリーズのOPテーマ「Tank!」をはじめ、作品の枠を超えて愛され続けている楽曲も多い。
それらの名曲たちが、ついにまとまった形でアナログ化。12月13日に一挙リリースされる。なかでも目玉となるのは、アニメ版のサウンドトラックや関連CD全7タイトルを集大成した11枚組ボックス『COWBOY BEBOP LP-BOX』だが、今回注目したいのは、菅野が新たに選曲・編集した3タイトル。それぞれコンセプトの異なる内容で、なかには初音源化の貴重な楽曲も収録されており、『ビバップ』の音楽を新たな視座で楽しむことができる。それら3タイトルの注目ポイントについて、じっくり解説していきたい。
TEXT BY 北野 創
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