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INTERVIEW

2023.12.09

【連載】ミュージックレイン発音楽アーティストマネジメントチーム「MiCLOVER」、“MiCLOVER FES.2024”開催記念インタビュー 第6回:somei

【連載】ミュージックレイン発音楽アーティストマネジメントチーム「MiCLOVER」、“MiCLOVER FES.2024”開催記念インタビュー 第6回:somei

表現したかったことに気づいた瞬間

冨田 someiさんが作詞・作曲をされたメジャーデビュー曲「憂う門には福来たる」ですが、制作を振り返っていかがでしたか?

somei 最初は暗いイメージで入っていったんですけど、最終的に日常の中にある愛おしいものの大切さを込めた曲になりました。自分で書いた曲なんですけど、お客さんからの反応を聞いて、自分の表現したかったことはこれだったんだと改めて思いましたね。身近なもの、例えば“推し”とか飼ってる猫ちゃんとかに対する愛情を曲にしたものって意外となかったと思うんですよ。自分の思っていたものがなんだったのか、皆さんの意見を聞いてからやっと腑に落ちた気がしました。

冨田 なるほど、受け取った人のリアクションを見て「こういう意味があるんだ」と気づかされたんですね。

somei そこで完結した感じですね。

冨田 もしかしたら自分1人で活動しているなかでは生まれなかった曲かもしれないですね。でも、不器用でも頑張って生きている人々への応援歌という印象があって、この曲で救われる人がたくさんいそうな気がします。

somei 救うというか、聴いてほっとする人がいたらいいなって。ちょっと重荷に思っているものが取れたらいいなって思います。

冨田 そして、TVアニメ『僕らの雨いろプロトコル』EDテーマ「Another Complex」ですが、この曲は青春の匂いが詰まっている曲になっていますね。制作を振り返っていかがですか?

somei いやー、ものすごく大変でした(笑)。この作品のために色んなデモ曲を書いて迷子になっていて、最初はEDMに挑戦したんですよ。EDMっぽい曲を10曲くらい書いたんですが、途中から方向転換しようというアドバイスをいただいて、そこからさらに10曲書きました。アニメの聖地である川越(埼玉県川越市)に取材に行ったりして、曲も脳みそをこねくり回しながら作曲しました(笑)。最終的にEDMから方向転換して、最初に書いた曲が「Another Complex」なんです。

冨田 試行錯誤したけれど最初に戻ってきたわけですね。曲を作っていて何が一番苦しかったですか?

somei アニメのエンディングなので「作品に寄り添う」という大前提があって歌詞も書いていくんですけど、書いていて全部同じようなものになって、そこから抜け出せなくなってしまったんです。新鮮さがない、どれ聴いても同じかもしれないと思うようになって……。

冨田 そこから抜け出したきっかけはなんだったんですか?

somei 抜け出せなかったです(笑)。自分を客観視できていないというのもあって、プロデューサーさんに選んでもらいました。

冨田 第三者の意見を聞いて前に進んだほうがいいときもありますもんね。でも、この曲の思春期の不器用な感じは、その悶えから出てるのかもしれないですね。

somei 歌詞をすっごく悶え苦しみながら書いていましたね(笑)。

冨田 答えが出ない、未完成ゆえの良さがあるじゃないですか。そんな瑞々しい若さみたいなものを曲からすごく感じていて、それが作品にすごく合ってますよね。アニメの良さですけど、ノンテロップEDを見て楽曲が作品と融合することで完成した印象です。

somei 映像の桜がすごい綺麗で、私もsomei(ソメイヨシノが由来になっている)なのですごく嬉しくなりました。実際に取材に行った場所でもあったんですけど、情景描写は自分の中にあったものが投影された感じがしました。確かに、アニメと楽曲が重なったところで完結するというのを感じましたね。

MiCLOVERの関係性は“姉妹”

冨田 そんなsomeiさんですが、「MiCLOVER」でどんなアーティストになっていきたいと思われていますか?

somei 色んなジャンルの曲に挑戦させていただいているんですけど、「自分は何のジャンルなんだろう?どこに属するんだろう?」という疑問があって、ちゃんと決めないとダメだと思っていたんです。でも、色んなアーティスト性を見せていけるのも良いことだと思って、someiらしく色んな顔を見せられるアーティストになっていけたらいいなと思っています。

冨田 色んなジャンルの曲を歌いながらも、someiさんから生まれた言葉やメロディという軸があるからこそ成立する活動だと思うんですよね。アニメ作品との出会いで柔軟に音楽性を変えることができるのも、この業界で活躍されるみなさんの魅力であるのは間違いないので。シンガーソングライターという活動で、伝えていきたいことってなんだと思いますか?

somei 今、思っているのは、「憂う門には福来たる」で言いたかったようなことですね。すごく憂鬱な日があっても、そばにあるような愛おしいもののことを思えるように、というか……人が聴いてちょっとでも肩の荷が下りるような、安心をもらえるような音楽を作っていきたいと思います。

冨田 僕も意外とすぐ憂鬱になったり、人生ってなかなか上手くいかないなと思う一人で(笑)。僕みたいな人には“ちょっと頑張れる”とか、“今日一日が報われる”とか、そういう音楽ってすごく必要とされていると思うんですよ。疲れない言葉や、無用な圧力のない音楽っていつの時代も必ず求められていますから。someiさんの楽曲はまさにそういう魅力があるなって。

somei 無責任だとは思うんですけど、誰かにとっての「大丈夫」を作りたいんですよ。私自身もそういう経験があるので。

冨田 わかるなぁ、無根拠でもいいから「大丈夫」って言ってもらいたいときってあるんですよね。someiさんのお話を聞いていて、「MiCLOVER」の幅の広さを改めて感じました。これが“ MiCLOVER FES. 2024”でも表現されるかと思うと楽しみですね。今、「MiCLOVER」というチームにはどんな印象がありますか?

somei 姉妹みたいな感じですね。まだそんなにたくさんアーティストがいるわけでもないので、距離感もあまり感じないですし、温かい雰囲気です。それに、皆さんめちゃめちゃ素敵だし、個性的なんですよね。似てる人がいなくて。そこも「MiCLOVER」の良さですね。


●ライブ情報
LAWSON premium event MiCLOVER FES. 2024

日時:2024年1月7日(日)16:30開場/17:30開演
(20:00頃終演予定)
※終演時間は当日のステージの進行状況により前後する可能性がございます。あらかじめご了承ください。

会場:Zepp Shinjuku(TOKYO)
出演:CHiCO、halca、シユイ、小玉ひかり、somei

■チケット料金
全自由 7,500円(税込/ドリンク代別/整理番号付き)
※3歳以上有料
※再入場不可
※(枚数制限)お一人様4枚まで
問い合わせ先:SMCエンタテインメント
info@smc-information.com

詳細はこちら
https://musicrayn.com/contents/micloverfes2024

<somei プロフィール>

10月28日生まれ、東京都出身のシンガーソングライター。アーティスト名には「さまざまな姿を持ち、移りゆく季節に寄り添うソメイヨシノのように、たくさんの表情を持ち多くの人の瞬間に寄り添えるアーティストになれるように」というメッセージが込められている。中学2年生のときにライブ活動をスタートさせた。2023年8月、ソニーミュージック内のプロダクションおよびレーベル・ミュージックレイン/ MiCLOVERより1stシングル「憂う門には福来たる」でメジャーデビューした。最新作はTVアニメ「僕らの雨いろプロトコル」エンディングテーマ「Another Complex」。

関連リンク

ミュージックレイン公式サイト
https://musicrayn.com

somei
公式サイト
https://www.somei-official.com/

公式X(Twitter)
https://twitter.com/somei_nanodayo

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