INTERVIEW
2023.12.17
※アニメ最終話までのネタバレを含みますので、ご注意ください。
――先ほど、白組内で本作に参加されたミリオンPがいらっしゃるお話を伺いましたが、そんななかで特に愛情が溢れている部分は?
塩谷 そうですね。モデラー班、撮影班、色々なセクションにいました(笑)。撮影は工程的に最後の砦なので、ここまで皆が繋いできてくれたアイドルたちを、絶対キラキラさせて、ライブの空気感・臨場感を出すんだと最後までこだわり抜いてくれました。ミリオンP ではなかったのですが、リードアニメーターの落合(舞子)がキャラクター性を組成していくなかで、表情の方向性を事前に作る役割も一部あったのですが、茜ちゃんは落合が動きでのお手本を作っていますね。アクションの大きなところやコミカルな部分の作りは、演出指示とそのお手本を参考にほかの人も茜ちゃんのアニメーションをつけていたりします。
※事前に演出選定の元、リードアニメーターが作成した表情の一部
綿田 チェックしていて、びっくりするくらい美人になっていて、完成度の高さを感じましたね。というか、チェックしに来てるのに、見惚れてしまう瞬間があって、普通に楽しまないように自制するのが大変でした(笑)。最後のアンコールステージはまさに、それが集約されてるかなと思います。
塩谷 あとは、ライブのシーンでのお客さんがコンサートライトを振る動きは白組のミリオンPがモーションの元となる動きを作って、振り付け師のような仕事をしています(笑)。それをリファレンスとしてモーションアクターさんに動いてもらったものをキャプチャーしています。
綿田 詳しい人がやるのが一番ですから(笑)。
塩谷 キャプチャーのときは大きいモニターで曲とリファレンス映像を出すんですけど、そこで私からアクターさんに伝えたのは、「間違えてもいいので、まず楽しむことを第一に動いてください」と。なので多分リラックスして楽しんでくれたと思います。
綿田 むしろステージのキャプチャーをキッチリ撮ったあとだったので、良い息抜きになったんじゃないんですかね(笑)。
塩谷 ただ、肩を痛めてしまうので何テイクもできないんですよ(笑)。お客さんもそのくらいハードなんですね。
綿田 いやー、さすがに3時間も腕を上げ続けるのは厳しいですから、休み休みやってます(笑)。
――特に思い入れのあるシーンや大変だったシーンは?
塩谷 大変だったことでパッと思いつくのが第9話の「READY!!」ですね。
綿田 このときは制作期間がとても短くなってしまったなかで、「READY!!」はやはり「アイマス」で一番知名度が高い曲なので、このくらいまでレベルを高めた演出にしないと商品としてお出しできないと思って色々注文を出したんですけど、時間がないなかで非常にハイコストな映像を仕上げてくれました。
塩谷 スタッフの中にも「READY!!」が好きな人間が多かったんです。「READY!!」は過去作とのリンクしてる部分がエモいんですよね。例えば、ライブ中にプロデューサーとチーフプロデューサーが袖で見守る切り返しのカットがありまして、その背景モデルは当初なかったのですが、背景班の白田(真人)が前のめりで新たに起こしてくれたりとか、みんなが手厚く頑張ってくれた記憶があります。あとは、第1話の「ToP!!!!!!!!!!!!!」のライブのところで、千早が手を春香の前に持ってきて笑顔で会場を見る表情。ここを監督が非常にこだわられていました。最初にお見せしたときに「ちょっと面倒くさい言い方をしていいですか?」と、前置きされてから指示を出されたんです(笑)。そこでなされた説明とニュアンスをリードアニメーターが拾って、良くなっていったという記憶があります。
綿田 自分のほうで大変だったのは、第2話と第12話ですね。「Rat A Tat!!!」のオーディションステージは、曲の構成から歌唱のお芝居から、色んな要素が複合的に絡んでくるので、シナリオ段階から仕込むことが非常に多く、色んなセクションを巻き込んで、そのシーンを作るための準備をしていきました。大変ではありましたが、それ以上の成果になってくれたので思い出深いですね。第12話は第11話の最後からの流れで、ほぼ1話丸々ライブ回をやり通したことです。そこにドラマの起伏も含めてライブ回をやり切ることができたので、自分の中で特別な回になりました。やっぱりこの2つがシリーズ全体としての軸というか、大きな見せ場となっているので、印象深いですね。
塩谷 自分が担当した部分ではないのですが、第12話で未来と静香と翼がステージ袖で頭をコッツンと寄せ合うカット。CGってどうしても物体として固くなりがちなんですけど、ここまで柔らかい表現ができるのかと、ちょっと平川(孝充)に嫉妬しました(笑)。
――最後に、この作品をきっかけに『ミリオンライブ!』の様々な世界に飛び込もうとされている方に向けてのメッセージをお願いします。
塩谷 先ほどの話にも重なりますが、自分自身も制作をしながら、これはデザインが先なのか、演者さんがあってこのデザインになっているのか、分別がつかなくなるときがありました。そのくらい、本当に迫真の演技だったり、キャラクターもしっかりしていて、その両者を融合をさせてもらった映像だな、と。そういう魅力がこのコンテンツにはたくさんあると思っています。キャラクターの魅力を可能な限り詰め込んでいるので、色々な形でこのキラキラとした世界を見ていただけたら嬉しいですね。
綿田 『ミリオンライブ!』10周年にあたる形で制作・公開されたこのアニメのあと、2024年2月には“10thLIVE TOUR Act-4”が控えています。この記念すべき10周年の締め括りとして開催されるわけですが、アニメを入り口にされた方にも、そんなに大きく身構えずにご覧いただきたいですね。10年間の重みは皆さんそれぞれにあるとは思いますが、ここからまた一緒に踏み出していければと思っています。新たな一歩の足がかりだと思って、またこのアニメと“Act-4”に臨んでいただければ嬉しく思います。
●TV放送情報
アニメ『アイドルマスター ミリオンライブ!』
春日未来・最上静香・伊吹 翼を中心に、765プロダクションに新たに集まった39人のアイドルと、彼女たちの活動拠点となる765プロライブ劇場の、始まりからその成長を描く。
【TV放送情報】
放送時期:毎週日曜日 朝10時よりテレビ東京系6局ネット 、BS11ほかにて放送中
・テレビ東京系6局ネット 毎週日曜10:00~
・テレビ東京 毎週日曜25:35~ ※再放送
・BS11 毎週月曜23:30~
・BS日テレ 毎週木曜24:30~
・AT-X 毎週金曜20:30~
-毎週火曜8:30~ ※リピート放送
-毎週木曜14:30~ ※リピート放送
※放送時期は変更となる場合がございます。
【配信情報】
●ニコニコ<単独先行配信>
毎週日曜日10:30~ ニコニコチャンネル ※最新話1週間無料・SVOD・都度課金サービス
毎週日曜日21:00~ ニコニコ生放送
毎週木曜日20:30~ ニコニコ生放送 ※リピート放送
●毎週木曜24:00~
TVer ※最新話1週間無料
ネットもテレ東 ※最新話1週間無料
ABEMA ※最新話1週間無料・SVOD
PrimeVideo ※SVOD・都度課金サービス
Hulu
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auスマートパスプレミアム
●毎週金曜12:00~
HAPPY!動画 ※都度課金サービス
ムービフルプラス ※都度課金サービス
●毎週金曜18:00~
バンダイチャンネル ※SVOD・都度課金サービス
●毎週木曜12:00~
ふらっと動画
【スタッフ】
企画・製作・原作:バンダイナムコエンターテインメント
監督:綿田慎也
CG監督:塩谷大介
シリーズ構成・脚本:加藤陽一
アニメーションキャラクターデザイン:石井哲哉/蔦 佳穂里
コンセプトアート:白田真人/緒方菜海/肥田竜二
美術・設定:坂本夏海
美術ボード:ビック・スタジオ
色彩設計:滝川ひかる/佐藤美由紀
撮影監督:織田賢太郎
編集:齋藤朱里
音響監督:菊田浩巳
音楽:ランティス
協力:バンダイナムコスタジオ
アニメーション制作:白組
©Bandai Namco Entertainment Inc.
●ライブ情報
THE IDOLM@STER MILLION LIVE! 10thLIVE TOUR Act-4 MILLION THE@TER!!!!
開催日時:
2024年2月24日(土) 開場16:00 / 開演17:30
2024年2月25日(日) 開場16:00 / 開演17:30
※公演時間等は予告なく変更になる場合がございます。
※公演内容の都合上、公演終了時間が大きくずれる可能性があるため、公演時間の明確なお時間はお伝えしておりません。あらかじめご了承ください。
開催場所:Kアリーナ横浜
詳細はこちら
公式サイト
https://millionlive-anime.idolmaster-official.jp/
公式Twitter
https://twitter.com/imasml_765PRO
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