──お二人は色々なご経験や表現方法をしたうえでお芝居に辿り着いています。特にお二人の場合は音楽という共通点もありますが、舞台ならではの面白さはどういうところに感じられていますか?
横山 舞台って生物じゃないですか。そのときに生じたエネルギー、一瞬のきらめきや爆発力を直接お届けできて、しかも生で見てもらえるというのが私はすごく嬉しくて。みんなで仕上げた作品を届けられるところに魅力を感じています。
佐倉 これまではアイドルや声優として活動させてもらっているなかで……歌の場合は、その歌の主人公として気持ちを表現するという意識をしていたのですが、舞台はまた角度が違っているんですよね。新しい誰かになって、その人として喋るということを意識しています。演出家さんによっても、色々な角度があると思っていて。言語化するのは難しいんですけど、その角度の違いを舞台に立たせていただいている身として体感しています。舞台が好きだったり、ライブが好きだったりと、色々な方がいらっしゃると思うんですけど、“舞台にハマる理由”をやっている側としても実感しています。それと、舞台を経験して思ったことがあるんです。これまでグループで活動していたときは、ライブが終わっても(メンバーと)またすぐに会って毎日お仕事一緒にしたり、ご飯を食べたりという生活をしてましたけど、舞台の場合は一ヵ月間毎日お稽古して、千秋楽が終わると急に会わなくなって。
横山 それまでの日常がなくなりますよね。
佐倉 そうなんです。それがすっごく寂しいなと思いつつ、一期一会ってこういうことなんだって実感したんです。『スパイ教室』の千秋楽が終わったらなかなか会えなくなってしまうかもしれないですけど、これをきっかけにプライベートでも遊べるようになったら楽しいだろうなって思います。第二弾がもしもあったら、そのときに「久しぶり!」って言えるようになるのかなって。やっている側の意見にはなってしまうんですけど、そういう出会いがもらえることも舞台が素敵だなと思う部分です。
──キャラクターとの出会いや、そのキャラクターを生身で演じられるというのも、きっと舞台ならではの醍醐味ですよね。
佐倉 そうですね。今回は推しキャラクターを演じるということで、緊張が一番大きいです。でもエルナちゃんと考え方や性格が似ているところがあって、私も落ち込むところまで落ち込んだり、引っ込み思案になってしまったりするところがあるんです。
──きっとそこは横山さんがカバーしてくれるはず!
佐倉 座長~!
横山 ま、任せてください……(笑)!
佐倉 よろしくお願いします!エルナちゃんと心をひとつにして頑張りたいと思っています。
──最後に、今回の舞台を通してお二人が挑戦したいことを教えてください。
横山 私はアクションをあまりやったことがないので、それは私の中でひとつ挑戦になると思います。どう演出されていくのかは現段階だとまだわからないのですが、今から楽しみにしています。この作品は少女たちが一流のスパイになるという目標に向かって努力していく作品なので、舞台の『スパイ教室』を見て、なにか少しでも、来てくれた方たちの気持ちを動かせたら、何か持って帰れるようなものを渡せたらなと思っています。その気持ちを忘れず、原作をリスペクトしつつ、舞台版の『スパイ教室』をみんなで作っていきたいです。
佐倉 不可能任務に挑戦するのは、元々落ちこぼれと呼ばれたスパイたち。そして、アニメの中で不可能任務に挑んでいく姿に自分も自信をもらえました。私自身も皆さんにそういう気持ちを与えられる側になれたら良いなと思っています。とにかく二次元が三次元に出てきたのかな?ってくらい、みんなかわいいので!純粋にそれを観に来てもらってもいいのかなって。気軽な気持ちで来ていただいた方にも、バッチリ用意して来ていただいた方にも楽しんでいただける舞台にしたいなと思っています。なのでみんなで一致団結して……。
横山&佐倉 頑張ります!
●舞台情報
舞台『スパイ教室』
2024年1月20日(土)~1月28日(日)
会場:銀座博品館
舞台『スパイ教室』
公式サイト
https://spyroom-stage.com/
公式X(旧Twitter)
https://twitter.com/spyroom_stage
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