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REPORT

2023.11.22

「壁をブチ壊す」――まだまだ進化し続けるRAS、圧巻のパフォーマンスを披露!“BanG Dream! 12th☆LIVE DAY3 : RAISE A SUILEN「REVEAL」”レポート

「壁をブチ壊す」――まだまだ進化し続けるRAS、圧巻のパフォーマンスを披露!“BanG Dream! 12th☆LIVE DAY3 : RAISE A SUILEN「REVEAL」”レポート

次世代ガールズバンドプロジェクト「BanG Dream!」が11月3~5日にかけて東京ガーデンシアターで“BanG Dream! 12th☆LIVE”を開催。“BanG Dream! 12th☆LIVE”のDAY3、トリを飾ったのはRAISE A SUILEN(以下、RAS)だ。ライブタイトルは「REVEAL」。その名詞形が11月1日に発売された新作ミニAlbumのタイトル「REVELATION」だ。この作品ではRASのキャラクターそれぞれに焦点を当てた楽曲で構成され、それらを引っ提げての公演となる。「明らかにする」という意味を持つこのタイトル通り、彼女たちの姿を顕にしたアグレッシブなパフォーマンスが次々と繰り出されていった。

■BanG Dream! 12th☆LIVE DAY1 : Poppin’Party レポート

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■BanG Dream! 12th☆LIVE DAY2 : MyGO!!!!! レポート

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TEXT BY 日詰明嘉
PHOTOGRAPHY BY ハタサトシ、池上夢貢(GEKKO)

熱いステージングに、止まらないオーディエンスからの大歓声――!

公演がスタートするとスクリーンにはRAISE A SUILENのロゴ、そして闇夜に目を光らせる5人のキャラクター。雷鳴が轟き、ライブタイトル「REVEAL」の文字が踊ると、シームレスに紡木のDJタイムで幕を開ける。ブースの上に立ち、煽りを入れ会場を温めたところで、最初の楽曲、チュチュをフィーチャーした「Apocalypse」のビートに合わせ、オーディエンスのライトが揺れに揺れ、叫び声とクラップが沸き起こる。リズミカルなオープニングナンバーとしての存在感を存分に発揮したところで、Raychellの伸びやかな声が轟音に乗って彩っていく。「DA DA  DA DA DA」のパートでのフロウや楽器隊の盛り上げも豊かで、熱量高く終えたところ、続けざまの硬質ギターサウンドに会場が沸いた。RASの代表曲「EXPOSE ‘Burn out!!!’」だ。紡木がDJプレイでひとしきり盛り上げたあと、Raychellが「騒げ!!」と煽りを入れると、歓声がこの日最初のピークを迎えた。太いビートと背景のリリックVに乗せてキレの良い歌声と呼吸感ピッタリのラップが繰り出される。「We are RAISE A SUILEN」と名乗りを上げると一段と大きな歓声が湧き、楽器隊の見せ場、ミラーボールで目と耳を刺激しつつ、紡木はときにコケティッシュな表情を挟み込み、最後はRaychellのロングシャウトの後、再び名乗りで締め括った。

続けて、重めのギターリフをキレ良く弾く小原に倉知のクラシカルなキーボードフレーズが乗り、夏芽の軽やかなドラミング、そしてベーシストとしてのRaychellによる極太の演奏、紡木のスクラッチと、インストの見せ場を作ったあと、「JUST THE WAY I AM」へとなだれ込む。歓声はアツアツだ。重めのロックサウンドがベースにありつつ、各楽器の主張も強く、その中心を射抜くようにロングトーンを叫ぶRaychell。洪水のようなクラブサウンドだった。ステージが一旦静まり返り、DJ・キーボード・ギターの協奏のあと、倉知が声を発し紡木と合わせていくとオーディエンスは大歓声で迎える。パレオをフィーチャーした「TWIN TALE」だ。倉知はショルダーキーボードに持ち替え、台の上から運指を見せるプレイで楽しませる。イントロでさらに加熱する会場。歌メロに入ると、パレオをフィーチャーした楽曲とあって、キーボードが前面に出て勢いを増していく。曲中には倉知と小原がともに演奏しながらステップを踏んだり、Raychellを加えてフロントの3人でヘドバンを繰り出す魅せるプレイを披露。落ちサビ前にもキーボードの速弾きを見せるなど、メロディの美しさが光るナンバーだった。

次の曲に移り、イントロの数音でオーディエンスが反応し大きなリアクションを示し、すぐさまタオル回しをする。こちらも人気曲「Invincible Fighter」。頭サビの疾走からAメロの落ち着いた展開に流れるとクラップが湧き、重いドラミングが熱を加えて「Fight」で会場全体が声を合わせる。2番のAメロに入るとバスドラに合わせクラップが入る展開のあと、分厚い音が響きコーラスとのコントラストを演出。ラスサビでかわいらしい声のコーラスと凛々しいボーカルラインを交互に聴かせ、クールに締め括った。

紡木のDJプレイにつづき、倉知のキーボードプレイが唸り、Raychellが煽りを入れると、この曲のスタートだ。紡木は右手の人差し指を下に構え、「HELL! or HELL?」と発する。会場はたちまち燃え上がり、大きなクラップが湧く。Raychellと紡木のボーカルワークが繰り返されたあと、「I’ll never die!」の声に合わせオーディエンスは体を折って頭を振る。この日何度目かの大歓声だ。倉知の流麗なキーボードフレーズに続き、Raychellと小原が向き合って奏で、夏芽の掻き回しで楽器隊の見せ場を挟み、2番の曲中には紡木が中継カメラに向けて手を振る配信視聴者への細やかな気遣いも。小原はステージの台に座りギターを立てて低音のソロを見せ、その後のソロタイムでも軽やかにキメると破顔一笑。ラストパートでは皆のコーラスに続き、倉知と小原がステップを見せさらに盛り上げて、キーボード、ドラミングとDJプレイで華麗にキメる。

VJでの幕間を挟み、再び表れた彼女たち。声援のあと、一瞬の静寂に包まれると、夏芽は1音1音をスネア、シンバルと打っていく。皆が集中して聴くそのエコー。やがて連打になり大きな歓声に包まれる。壮大なイントロに続いて奏でたのはマスキングをフィーチャーした新曲「STRAY CERBERUS」。彼女の心象風景を映すビデオを背負い、Raychellは慟哭のボーカルを発する。髪を乱すことを厭わず大きく振りかぶってドラムを打つ夏芽が大写しになり、コーラス部分では苦悶の表情を見せる。ステージも客席も彼女の黄色に染まり、ほかのメンバーも思いを同じくするような表情や憂いのあるプレイ。ハイライトはラップパートで、画面が縦に2分割され、夏芽のドラミングが大写しになる。音源でも2人で奏でていた部分だったが、ステージ演出としても見事に作り出した。落ちサビではストリングスにRaychellの朗々とした歌声が響き、直後に夏芽は不敵な笑みから頭を振り力強くドラミングを繰り出し、アグレッシブに終えた。

キーボードの美麗なフレージングが流れ、分厚いリズム隊が加わるイントロ。Raychellはしっとりとそのリズムに乗せてバラード曲「Takin’ my Heart」を歌う。Raychellは自身のベース音とともに底の部分からせり上がってくるような歌声だ。繰り返されるリフで陶酔感を作り出しつつ、情熱的な歌声でさまざまに歌い上げ、観客の視線を1つに集めた。ドラムと「RAISE YOUR HANDS,NOW!」にクラップが乗り、ループするなかRaychellの「みんな楽しんでますか?」という明るく一声に大きな歓声が湧き、「みんな全力の声出しと私たちにパワーを頂戴」と、会場の各所に向けてコールアンドレスポンスを促し、熱量を膨張させたうえで、「A DECLARATION OF ×××」を歌い始める。“CAN’T STOP!!!”とロングシャウトをキメてからじっくりと歌い上げていく。サビのコールからジャンプまで、客席を含め会場全体で息が合わさった。間奏ではRaychellが煽り、紡木がスクラッチをキメるなか、ヘドバンタイム。そこから朗々とした歌声を響かせロングトーンをキメ、最後までアツく駆け抜けた。興奮冷めやらぬなか、小原のギターソロが鳴り響く。メロディアスな速弾きからディストーションを効かせて湧かせる。ステージの台に座る彼女は笑顔だ。楽曲はもちろん、ロックをフィーチャーした「BERSER-KEY」。ボーカルを執る部分ではそんなギターと対称的なかわいらしい声だ。サビ後半では「LOCK!」と彼女のキャラクターの名を会場中が叫び一体感を呼び起こす。メロディアスなフレージングや膝を使ってリズミカルなストロークを繰り出し、ギタープレイヤーとしても主役を全うしたステージングを繰り広げ、大きな拍手を浴びていた。

次ページ:メンバー全員が全力を尽くし、観客を熱狂の渦へ

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