INTERVIEW
2023.11.18
――皆さんの感想まで繋がり、重なっていきますね。もし、小さい子たちや、昔小さかったプリキュアファンが「雫のプリキュア」を歌うとしたらどんなアドバイスをしますか?
宮本 この曲、難しいですよね。技術的なこととして跳躍が多いし、キーは高いし。
五條 出だしから結構ハードだし、(音程が)下がったり上がったりしているところにちゃんとピッチを当てていかないといけないもんね。
宮本 音の動きが細かいんですよね。全部8分音符で。
うちやえ (作曲の)高木 洋さんはそこをよくわかって作っているよね(笑)。
工藤 あと、「Yes!」とか「Five!」みたいな掛け声はなくて。友達と一緒に仲良く歌ってほしい気持ちはすごくありますね。大切な人のことを想って、『5』を観ていたオトナになった子供たちに歌ってほしいです。
宮本 生きる強さがすごく込められている曲だと思うので、あまり飾らずにありのままで歌ってほしいですね。
五條 難しい曲だから、小難しく歌うよりも素直に歌うのが一番いいと思います。
うちやえ あとは、ストレートに元気に楽しく、という『プリキュア』独特のテンションとはまた違うので、アニメの絵を見て、それを思い浮かべながら歌うとイメージを作りやすいかもしれないです。
宮本 絵があるとヒントになりますよね。
うちやえ そう。あとはキュア・カルテットっぽく歌ってみる、というチャレンジも楽しいかもしれないと思いました。
――ではぜひ、プリキュア友達を集めて歌ってもらいたいですね。
工藤 ぜひキュア・カルテットごっこをやっていただきたい(笑)。
――もちろん子供4人でも。
宮本 私のパートが人気なかったらどうしよう!
五條・うちやえ・工藤 (笑)。
――20周年を迎えた今だから発見できた『プリキュア』の魅力、というものはありますか? “オトナ”になった今だからわかる、みたいな。
五條 どうでしょう?私は最初から“オトナ”だったから(笑)。
うちやえ そうなのよ。(工藤と宮本の)二人の話を聞いていても「違うなぁ」ってすごく感じるよね、今日。
工藤・宮本 (笑)。
うちやえ でも最近、『プリキュア』の魅力を改めて考えたときに、地面を踏みしめて立ち上がって、笑顔でいるけど実は頑張っているみたいなところだと思いました。そういう根性論みたいなところが好きなのかもしれないです。昭和っぽいですけど。
五條 私たちは昭和生まれですから。私は意外と日常シーンも好きなんですよね。コメディチックな方が好きなところがあるので。『プリキュア』ってそういう要素もたくさんあるじゃないですか。その意味でも「変わらないな」と思う部分が大きい気がします。毎年、作品ごとにテーマが違っていても、その根本には、壁にぶち当たったり落ち込んだりしても、必ず前や仲間の方しか向かないストーリーがあると感じます。だから、『ふたりはプリキュア』を今観ても、最新シリーズの『ひろがるスカイ!プリキュア』を観ても、やっぱり『プリキュア』だと感じます。20年経ってもそこは変わらないって思いますね。
うちやえ イベントで歌っていたときに、20代くらいの方から「『スプラッシュスター』世代なのでバイトの休憩中に聴きに来ました」と言われたことがあって。自分が観ていた『プリキュア』を大切にしてくれているんだな、と思いましたね。ずっと変わらず、今の子たちが胸を掴まれるような、キラキラしたかわいいところを長年描いてきたからシリーズが続いてきている、と私は思っていて。その変わらないところもすごいですよね。これからも、変化しつつも変わらないところを期待しています。
――工藤さんと宮本さんは『プリキュア』をどのように捉えていますか?
工藤 本当にお二人が言った通りですね。今はどういうものが流行っているかを『プリキュア』を観て知るところもありますし、今年は男の子もプリキュアになったので、きっと『プリキュア』で線を引くところはない気がします。それと、私は、自分が忘れていた何かを思い出させてくれるのが『プリキュア』だと思っていて。私は小さい頃から変身する女の子たちが大好きだったんですけど、変身シーンを見るといまだに鳥肌が立つんですよね。セリフのひと言ひと言が力強いから、「信じる気持ちは本当に大事なんだな」と教えてもらえるし、20年経っても安心して楽しめるところがすごいと思います。
宮本 頑張っている人ってかっこいいじゃないですか。やっぱり輝いてるし、憧れますよね。今年の初めに新宿ウォール456で流れされていたプリキュアの映像を見に行ったんですけど、リアルタイムでプリキュアを見ていた世代のお姉さんたちが一所懸命に写真を撮っていて。それを見て、何年経っても色褪せない憧れがあるんだと思いました。『プリキュア』って永遠の憧れだと思うんですよね。私が『プリキュア』の歌を歌い始めたときは高校生だったんですけど、中学生の(プリキュアの)みんなが頑張っている姿を見て、かっこいいと思ったし、勉強になったんですよね。「私もそういう風になりたいな」って思うことがたくさんありました。だから、どの年代の人たちが見ても憧れる、そういう存在なんじゃないかと思います。
――最後に。20周年記念として改めて皆さんのイチオシのプリキュアを教えていただけますか?
五條 私はずっとキュアマリン推しです。やっぱりコメディが好きなんですよね。キャラデザが好きというのもあるんですけど、すごくかわいいのでキュアマリンが好きです。もちろん『ふたりはプリキュア』の2人(キュアブラック、キュアホワイト)は別格というか、どちらかというと同志なので“推す”とは何か違う気がしていて。『スプラッシュスター』もそうですね。(キュアブルーム役の樹元)オリエちゃんや(キュアイーグレット役の榎本)温子ちゃんとは家族みたいな間柄なので。
――キュアマリンは人気ですよね。2019年にNHKが行った総選挙でも3位でした。
五條 私も投票したと思います。あと、(キャラクター部門で)モフルンにも投票しました。声がかわいすぎて大好きなんです。
宮本 (齋藤)彩夏さん。
五條 そう、彼女の声がすごい好きなの。めっちゃかわいい。
うちやえ 私はやっぱり、自分が(主題歌を)歌った『スプラッシュスター』のキュアイーグレットとキュアブルームの2人かな。まあ、1人に選べていませんけれども。
五條・工藤・宮本 (笑)。
うちやえ 聞かれるといつも困るんですよね。あと、キュアフローラは誕生日が同じ4月10日で、変身シーンのコーラスも歌わせてもらったので、勝手に親近感を感じています。
工藤 私はキュアドリーム一択ですね。彼女の言葉には希望がありすぎて。大好きなのが映画(『プリキュアオールスターズDX みんなともだちっ☆奇跡の全員大集合!』)のセリフで、「みんな同じ空の下にいるんだから!」という言葉はすごくズシッときました。のぞみちゃんの言葉を聞くと泣いちゃうんですよ、私。本当に夢があって、希望があって、そのときそのときの私に対して応援の言葉をくれるし、考えがピュアだし。だから『キボウノチカラ』では、のぞみちゃんが挫折を経験しながらもどうやって望みを叶えたのか、というところが気になります。
――宮本さんは?
宮本 いや、これは難しい。
五條 決まってるんじゃない?
宮本 はい、キュアソードを推します。愛しています。
五條 そりゃそうだね(笑)。
――宮本さんは『ドキドキ!プリキュア』でキュアソード/剣崎真琴を演じられているので。キュアソード以外では誰になりますか?
宮本 一人を選ぶのは難しいですが、私もキュアドリームが好きですね。私たち(工藤と宮本)の最初のプリキュアですし。あれ?でも(『ドキドキ!プリキュア』の主人公の)キュアハートが好きと言わないといけないのかな。
五條 いや、大丈夫。私の推しのキュアマリンは『ハートキャッチプリキュア!』だけど、私は何も関わっていないから(笑)。
――20周年ということもありますが、やはり話が尽きないですね。
宮本 世の中の人みんなが『プリキュア』を観て、プリキュアソングを歌ったら世界が平和になると思うんですけど。
うちやえ (笑)。
五條 確かに。
宮本 プリキュアを教科書に載せるべきです。
工藤 そして先生として私たちが学校に行く、みたいな(笑)。
●リリース情報
キボウノチカラ~オトナプリキュア’23~エンディングテーマソングシングル
12月6日発売
【初回生産限定LPサイズ仕様CD+DVD】
品番:MJSS-09361~2
価格:3,630円(税込)
【通常盤】
品番:MJSS-09363
価格:1,650円(税込)
©2023 キボウノチカラ オトナプリキュア製作委員会
TVアニメ『キボウノチカラ~オトナプリキュア’23~』オフィシャルサイト
https://otonaprecure2023.com/
プリキュア音楽&映像商品公式X(旧Twitter)
https://twitter.com/precure_marv
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