リスアニ!WEB – アニメ・アニメ音楽のポータルサイト

INTERVIEW

2023.11.14

“原点回帰から新しい世界へ”――始まりの曲「CITY」から、月の満ち欠けのように変化していく作品に。降幡 愛、1stフルアルバム『Super moon』リリースインタビュー

“原点回帰から新しい世界へ”――始まりの曲「CITY」から、月の満ち欠けのように変化していく作品に。降幡 愛、1stフルアルバム『Super moon』リリースインタビュー

「もっと色んなことをやっていいんだな、もっと柔軟にやっていこう」

――こういうアプローチも、詞先ではできないものかなと。そしてアルバムの最後となる「Super moon」。アルバムの表題曲ですね。

降幡 アルバムのタイトルは先に決まっていて、『Super moon』がいいなと思っていたんですけど、表題曲のタイトルに結構悩んじゃって。ほかのタイトルも何個かあったんですけど全然しっくりこなくて……でも、別にアルバムのタイトルと一緒でもいいのかなと思い、そこから歌詞を書き始めました。でも一日一行みたいな感じで、歌詞が全然思いつかなくて。

――歌詞が難航するというのは珍しい?

降幡 いつもは割とバーって書くことが多いんですけど、今回は全然筆が進まなくて。スタッフにも「マジで申し訳ない、すみません、すみません」って言って、一行ずつ書いていくみたいな。

――これまではフィクションの中で物語を作り上げてきた降幡さんが、苦労するというのは……。

降幡 まさに「変化」というか、違うことに挑戦したいなという気持ちがここ何ヵ月の中であったので、これでもあれでもない、が結構続いていたときの曲なんですよね。それもあってか、最初の印象を元に書いたあとに、また聴くと全然違う印象になっていたり……なので、かなり難産でした。

――サウンドもシティポップというより、もう少しあとの時代のものという印象で。

降幡 シティポップというのでもなく、どちらかというと90年代の印象が強かったこともあって、「どうしようどうしよう」ってなっていったのかも。

――そうした苦労もあってか、一行一行書いていったことを感じさせる、一行に色んな想いを込める歌詞になっていますね。

降幡 そうですね。色々考えながら書いては消して、でも赤裸々に書きすぎたかなって。

――その赤裸々さが、この3年の総括を感じさせるものでもあります。それこそ一行目から“おとぎ話を綴って”というワードから……。

降幡 あっ、考察されてしまう!危ない危ない(笑)。

――わははは(笑)。でもそうしたフレーズ1つ1つが、この3年間降幡さんを追いかけてきた人には、様々な形で刺さると思うんですよね。それこそ聴く人なりの考察をしていくというか。

降幡 最初は「みんなに共感してもらわなくてもいいや」がスタートだったので、これは逆に共感というか、「私はこうやってきて、こう思いました」という曲になりました。今までと180度聴き方が違って、みんなも戸惑うんじゃないかな?って思うくらいで。

――確かに「夜のグラデーション」までフィクションを楽しんだあとにこれが聴かれる意味って大きいと思うんですよ。同時に、最初から完成されていた作り方からも変化が見られるのが、「Super moon」まで聴くとよくわかるようになっている。

降幡 そうですね。固定概念強しというか、自分自身が「やっぱこうでなきゃ」みたいな想いが強かったんですよね。それはある意味すごく良いことで、この気持ちがあるからこそこれまでの楽曲を作ってくることができた。でも、いざ風呂敷広げたときに、もっと色んなことをやっていいんだなって、もっと柔軟にやっていこうかなとは思いました。

――そうした変化の最中を写したアルバムをリリースしたあとは、すぐさま4thツアーが行われます。タイトルは“USAGI”、ツアー初日も神戸のクラブ月世界という。

降幡 初めて立つ会場で、ミラーボールがあるらしいんですけど、ライブ制作さんが「ここどうですか?」って言ってくださったおかげで、“USAGI”にちょうどドンピシャな会場がはまりました(笑)。昨年の3rdライブはカバーアルバムがメインでのライブ構成だったので、今回はタイトルにもある通り飛躍したいとか、スクエアから飛び出していきたいというテーマもあるので、“原点回帰から新しい世界へ”というコンセプトでライブができたらいいなと考えています。

――やはり『Super moon』を伴う集大成感も感じられるのかなと。

降幡 そうですね。ツアー以外にもコンスタントにライブをさせていいただいて、それぞれにテーマがありましたが、そういうなかで1つの集大成ライブみたいになったらいいなと思いますね。

――また、そうしたアルバム、ツアーを経ての降幡さんの音楽がどうなっていくのか、そこも興味深いですね。これまでは普段から歌詞を書き留めていましたが、そうした変化を迎えて現在のソングライティングにはどういった向き合い方をしていますか?

降幡 詞先というやり方は本間さんとのやり取りの中で出来たものなので、今はどちらかと言うとテーマやフレーズくらいに留めています。

――そうしたフレーズから発展していく作詞というのも、これまでとはまた違うし、自由度もグンと上がっていきますね。まさに変化の最中にあるという。

降幡 めちゃめちゃ変化してますね。

――でも、まだ3年なんですよね。

降幡 そうなんですよ!でも、これまで色々ありましたし、本当に濃い3年でした。


●リリース情報
降幡 愛 1stフルアルバム
『Super moon』
発売中

■mora
通常/配信リンクはこちら
ハイレゾ/配信リンクはこちら

【初回限定盤(CD+BD)】

価格:¥5,280(税込)
品番:LAPS-35022

【通常盤(CD)】

価格:¥3,520(税込)
品番:LAPS-5022

<収録内容>
■CD
1. CITY
作詞:降幡 愛 作曲:本間昭光 編曲:本間昭光
2. パープルアイシャドウ
作詞:降幡 愛 作曲:本間昭光 編曲:本間昭光
3. AXIOM
作詞:降幡 愛 作曲:本間昭光 編曲:本間昭光
4. ハネムーン
作詞:降幡 愛 作曲:本間昭光 編曲:本間昭光
5. 東から西へ
作詞:降幡 愛 作曲:本間昭光 編曲:本間昭光
6. -PROPORTION- Ⅲ
作詞:降幡 愛 作曲:本間昭光 編曲:本間昭光
7. PLAY BOY
作詞:降幡 愛 作曲:本間昭光 編曲:本間昭光
8. Fashion
作詞:降幡 愛,YUSA 作曲:YUSA,沢井美空 編曲:blue but white
9. シャンプー
作詞:降幡 愛 作曲:YUSA,沢井美空 編曲:永見和也
10. 夜のグラデーション
作詞:降幡 愛 作曲:吉田悠祐 編曲:吉田悠祐
11. Super moon
作詞:降幡 愛 作曲:Tokyo Music Lovers 編曲:Tokyo Music Lovers

■Blu-ray
1. 「PLAY BOY」Music Video
2. 「Fashion」Music Video
3. 「Super moon」Music Video
4. Artist photo Making Video
5. Animethon 2023 Behind the scene

●ライブ情報
降幡 愛 4th Live Tour USAGI

11月11日(土)
会場:神戸「クラブ月世界」
開場/開演:16:00/17:00

11月25日(土)
会場:東京「東京キネマ倶楽部」
開場/開演:17:00/18:00

関連リンク

降幡 愛
公式サイト
https://furihataai.jp/

公式X(旧Twitter)
https://twitter.com/furihata_ai

SHARE

RANKING
ランキング

もっと見る

PAGE TOP