野外アニソンフェスでしか味わえない感動が“ここ”に！ “ナガノアニエラフェスタ2023”DAY2レポート

続けて、この日の開会宣言を担当したバーチャルアーティスト・凪原涼菜が登場、名曲アニメソングをカバーすることを宣言すると「創聖のアクエリオン」、「ETERNAL BLAZE」を続けて披露。その伸びやかな歌声でオーディエンスを魅了し、会場を大いに揺らした。さらにここにオリジナル曲「Okeanos」を続け、会場に涼やかな空気を運び込む。その歌声にオーディエンスは心から酔いしれた。

「かかってこい、アニエラ！」

と、続いて登場したのは寺島拓篤だ。力強いバンドサウンドが会場に響き渡ると、披露したのは『転生したらスライムだった件』OPテーマ「Nameless Story」。その情熱溢れる歌声が会場に熱を注入する。ようやく気温が下がってきた佐久市駒場公園、過ごしやすい環境下でオーディエンスたちは心ゆくままに身体を揺らした。

1曲目を終えると、『転スラ』激推しトークをスタートする寺島、その流れるような言葉の数々から、実に深い愛が感じられる。一通りの喋り終えたあと、「マジでオタクって最高ですね！」との感想を漏らすと、会場から賛同の声が上がった。

「普段1人では歌っていない曲を……」

そんな曲振りがされると、多幸感溢れるピアノサウンドが会場に響く。続いての楽曲は熊田茜音とのコラボ曲「VISIONS」だ。続け様に披露された『転スラ』関連楽曲に、会場は大いに沸く。曲中ではタオルを天に掲げて大きく回す人たちの姿も見られ、会場の高揚感はヒシヒシと伝わってきた。ここから再びオタク丸出しのトークを披露、寺島式一風変わったライブでのキャラクターソングの楽しみ方が暴露し、会場を大いに楽しませる。そしてここで衝撃の一言。

「今日回収できなかった虹（虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会）全員曲を歌っちゃうぞ！」

すると、アカペラで「繚乱！ビクトリーロード」風の自己紹介ラップを披露！あまりに高いクオリティで会場を驚かせ、喝采を受けたのだった。

ここからメドレーを披露することを宣言すると「sunlight avenue」「WHAT A WONDERFUL WORLD!」「GRATEFUL LAYERS」の3曲を続け様に歌い上げる。曲中では「Thank you for アニエラ」との替え歌も披露する場面も。

「もう一度言おうぜ！アニエラ Thank you！」

そして、ここに「HERO」が続く。照明が赤と白に明滅し、パワフルなサウンドを視覚的にも盛り立てる。寺島の「飛べー！」の一言にオーディエンスは大いに飛び回り、このうえない一体感で包まれたのだった。

「ラストはこのヒーローの名前を刻んで終わろうぜ！」

続いたのは『ウルトラマンタイガ』OPテーマ「Buddy, steady, go!」、その歌声に会場のテンションは最高潮へと駆け上がる。“ウルトラマンタイガ”の歌詞に会場が沸き、“GO! GO!”との掛け声に全員が飛び上がる。熱いパフォーマンスはこうして幕を閉じたのだった。

続いて南條愛乃がステージに姿を表すと、大歓声が巻き起こる。そこに駆け抜けるようなサウンドが響き、「サヨナラの惑星」がスタート。フレッシュさとアダルトさを兼ね備えたその歌声が会場を駆け巡る。続く「EVOLUTiON:」では、「クラップの準備をお願いします！」「叫べー！」と上手くオーディエンスたちを突き動かし、会場に一体感を生み出していく。その卓越したステージングに脱帽せずにはいられない。

「すごいなみんな！戦士たちよ……」

ハイテンションで音楽を楽しみ続けるオーディエンスに対して、南條から感嘆の声が漏れる。そしてここから、ソロ10周年の軌跡を綴った曲を披露することが語られると、走り出したのは「光」。エモーショナルなサウンドに力強い歌声が乗ると、楽曲全体がエネルギッシュなものへと展開していく。オーディエンスのテンションが上がっていったことは言うまでもないだろう。

ここに「瓦礫に咲く花」が続く。伸びやかな歌声を披露すると、照明が明滅して視覚的にもステージを盛り上げた。

「次でラストのブロックになるのですが……」

オーディエンスからは「えーっ！」との声が上がる。ここでラストブロックに入る前にトークタイム。この日のトリがangelaであることに触れると「南gela、やりたかったな……」との発言も飛び出した。

そしてついにスタートするラストブロック。1曲目に披露したのは「新世界」。時にエネルギッシュに、時にエモーショナルに言葉を運び、会場を魅了し聴くものを大いに楽しませる。さらにここにラストナンバーが続く。「黄昏のスタアライト」で会場の熱気はさらなる加速を見せ、曲の終わりにはオーディエンスからの大喝采も送られた。

南條愛乃のパフォーマンスから約1時間、その間にTEMPEST STAGEにはバンドセットが運び込まれていた。オーディエンスはステージに熱い視線を送り、続いての出演者の登場を待つ。そして訪れた17時40分、FLOWの面々がついに姿を現した。

登場早々に1曲目「風ノ唄」を披露すると、オーディエンスからは歓声が上がり、そのサウンドにクラップが送られる。会場を大きな一体感で包み込むと、そのまま次の楽曲へ。「Sign」、KOHSHIとKEIGOが代わる代わるその声を使ってオーディエンスにメッセージを届ける。そのパフォーマンスは聴くもののテンションを上げ続ける。

四度のハイハットが鳴ると、ここに「COLORS」が続く。イントロスタートと共に巻き起こる大歓声、曲中ではその場で飛び上がる人々も多く見られる。徐々に暗くなりゆく会場にはペンライトの光も灯り出す。

「最高のライブ、作りましょう！」

そんな一言に続けて披露したのは「DAYS」。ダンサブルなテンポのナンバーにオーディエンスは身体を揺らし、大きく手を振る。そこに生まれた一体感は筆舌に尽くしがたいものだった。ここで1人の男がステージに呼び込まれる。姿を現したのは寺島拓篤、登場早々に告知を行うと、すぐにステージから寺島を退場させようとするFLOWの面々。これに対して寺島が叫ぶ。

「宣伝だけして帰るのは恥ずかしいんですよ！」

ここからはコラボパフォーマンスの時間だ。披露したのはアニメ『NARUTO -ナルト-』第4期OPテーマ「GO!!!」。激昂するオーディエンスたち、輝くペンライトの数はさらに増えていき、まるで光の海のようだった。曲中ではオーディエンス全員でのビッグウェーブも作られ、盛り上がりはこのうえないものとなっていった。

ここに『NARUTO -ナルト-』主題歌が続く。披露したのは先日リリースされたばかりのアルバム『FLOW THE COVER ～NARUTO縛り～』から「ビバ★ロック」。この選曲を予想していた人は少なかったことだろう、嬉しいサプライズになったに違いない。疾走感溢れるサウンドが続く。「愛愛愛に撃たれてバイバイバイ」、その力強いパフォーマンスを反映したかのように照明は明滅を繰り返し、ステージの盛り上がりを後押しする。集まった人々は高揚感を味わい、音に酔いしれたのだった。

FLOWのパフォーマンスもラストナンバーへ。最後の1曲に選ばれたのは「GOLD」。ここまで『NARUTO -ナルト-』楽曲を多く披露してきたFLOW、それを『BORUTO-ボルト- -NARUTO NEXT GENERATIONS-』で締める、その粋な選曲にはたぎらずにいられない。ラストには「みんなまだ飛べますか!?膝は大丈夫ですか!?」という掛け声とともに、大ジャンプからの着地でそのパフォーマンスは締め括られた。

そしてついに、“ナガノアニエラフェスタ2023”オオトリのアーティスト・angelaが姿を現す。リハーサルにも関わらず軽快なトークを披露するatsuko、オーディエンスからの視線を釘付けにすると、そのまま“リハーサル”として「蒼穹」を披露して会場を沸かせる。オーディエンスはペンライトを青く光らせて光の海を作り出した。サプライズ演出を終えると「では後ほど！」との言葉を残し、一度ステージを後にした。

再びステージに姿を現したangela。それを歓迎するかのように会場のペンライトは真っ赤な光を放つ。

“僕じゃない　僕じゃない　僕じゃない”

そう歌い出す。一曲目に披露したのは「僕じゃない」。その力強いパフォーマンスに、赤く輝くペンライトは大いに揺れた。

「早速ここで新曲を」

そう宣言して披露したのは「AYAKASHI」。和とゴシックが融合したような、angelaにしか生み出せないサウンドが聴くものを魅了する。オーディエンスは赤く光るペンライトを天高く掲げてそのパフォーマンスを大いに満喫したのだった。

三曲を終えて「私たち、第四期fripSideです！」といきなりのジョークを飛ばすと、その後も華麗なトークを披露するatsuko。終いには一度ステージを去り、アンコールと共にステージに戻るといった演出も見せて集まった人たちを楽しませた。

ここでデビュー曲を披露することを宣言し、始まったのは「明日へのbrilliant road」。会場のペンライトは青や緑の光を放ち、曲に合わせて大いに揺れ動く。ラスサビでは飛び跳ねる人々の姿も見られ、その盛り上がりの大きさをヒシヒシと感じることができた。ここにデビューシングルのカップリング曲、今この瞬間を描写したかのような「綺麗な夜空」が続く。エモーショナルなサウンドに情熱的な歌声が乗り、会場に大きな一体感が生み出された。

ここでatsukoは、これまで19年にわたって関わり、34曲をリリース、「同じアーティストにより歌われたアニメーションフランチャイズの歌曲の最多数」でギネス認定も受けた『蒼穹のファフナー』関連の楽曲を“すべて”を披露することを宣言する。が、さすがに曲数が多いこともあり、この宣言にはKATSUか窘めらると、改めて『蒼穹のファフナー』主題歌から「Shangri-La」を披露することが宣言された。

そのパフォーマンスに会場が湧いたことは言うまでもないだろう。タオルを天に掲げ、力の限り回す人々。ラストには「アニエラフェスタ！」「山賊焼き！」「信州そば！」「美味しいな！」といった突拍子もないコールアンドレスポンスもなされる。会場には生まれた一体感は並々のものでははかった。

「今日最後の曲です。諸君らの声、しっかりと聞かせてほしい。敬礼！」

そう告げると、スタートしたのは「シドニア」だ。その音にペンライトが激しく揺れると「それが諸君らの本気か!?まだまだいけるはずだ！」とatsukoからの檄が飛び、会場のテンションはさらに上がっていく。間奏ではKATSUがステージ前方に飛び出し、まさかのギレン・ザビの演説を披露。会場は「ジーク・ジオン」コールに包まれ、大団円のままangelaのパフォーマンスは締め括られた。

二人が去ったステージに、改めて本当のアンコールが巻き起こる。atsukoがステージに舞い戻るとこう一言。

「今ので本当に終わりなんですけど、もう1曲やっていいって言われました！」

まさかのサプライズ演出に会場からは大歓声が上がる。そして“ナガノアニエラフェスタ2023”本当のラストナンバーへ。披露したのは夏全開のナンバー「全力☆Summer!」だ。会場に響き渡る「Woo! Haa!」コール、文字通りの“全力”で音楽を楽しむオーディエンスたち、最高の盛り上がりの中で“ナガノアニエラフェスタ2023”は幕を閉じた。

すべての演目を終え、ステージに姿を現したのは本イベントの主催者・コバヤシリョウ。苦しくも1日目が途中までの開催となってしまったことへの悔しさもありながら、それでもこの2日目が無事に開催できたことの喜びを語り、ステージで涙を流す姿も見られた。

大自然の中での開催となる野外フェスは、気候をはじめとした多くの要素からの影響を受けやすく、開催にあたって予定外の事態に直面することも多くあるだろう。それをおしてでも、大自然の中で音楽を楽しむ爽快感は何物にも変え難い。本体験を供給してくれた“ナガノアニエラフェスタ2023”、関わるすべての人に感謝の意を表明すると共に、次回の開催への期待の意も表したいと思う。

■“ナガノアニエラフェスタ2023”DAY2
佐久市駒場公園　9月17日
テンペストステージ　セットリスト

・Who-ya Extended
「Q-vism」
「Icy Ivy」
「A Shout Of Triumph」
「Synthetic Sympathy」
「Repentance Dance」
「Call My Name」
「VIVID VICE」

・Liyuu
「カルペ・ディエム」
「Magic Words」
「bloomin’」
「ミルクキャンディ」
「ルルカワイマ」
「TRUE FOOL LOVE」

・畠中祐
「Promise for the future」
「TWISTED HEARTS」
「真夏BEAT」
「HISTORY」

・i☆Ris
「Make it !」
「Ready Smile!!」
「あっぱれ！馬鹿騒ぎ」
「ハートビート急上昇」
「アルティメット☆MAGIC」

・鈴木このみ
「Blow out」
「カオスシンドローム」
「アルカテイル」
「Humming Flight!」
「DAYS of DASH」
「Theater of Life」

・虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会
「Colorful Dreams! Colorful Smiles!」
「夢への一歩」
「CHASE!」
「ダイアモンド」
「TOKIMEKI Runners」
「未来ハーモニー」
「Love U my friends」

・凪原涼菜
「創聖のアクエリオン」
「ETERNAL BLAZE」
「Okeanos」

・寺島拓篤
「Nameless Story」
「VISIONS」
メドレー「sunlight avenue」「WHAT A WONDERFUL WORLD!」「GRATEFUL LAYERS」
「HERO」
「Buddy, steady, go!」

・南條愛乃
「サヨナラの惑星」
「EVOLUTiON:」
「光」
「瓦礫に咲く花」
「新世界」
「黄昏のスタアライト」

・FLOW
「風ノ唄」
「Sign」
「COLORS」
「DAYS」
「GO!!!」
「ビバ★ロック」
「愛愛愛に撃たれてバイバイバイ」
「GOLD」

・angela
「僕じゃない」
「AYAKASHI」
「明日へのbrilliant road」
「綺麗な夜空」
「Shangri-La」
「シドニア」
「全力☆Summer!」※アンコール

●ライブ情報
ナガノアニエラフェスタ 2023

開催日：2023年9月16日（土）・9月17日（日）
場所：長野県佐久市『駒場公園』
住所：〒385-0011 長野県佐久市猿久保55番地

■出演者※50音順
＜9月16日（土）＞
安月名莉子／上坂すみれ／奥井雅美（シークレットゲスト）／梶原岳人／岸田教団&THE明星ロケッツ／木村良平／小林愛香／ZAQ／サンドリオン／白井悠介／太陽と踊れ月夜に唄え／高木美佑（Peaky P-key）from D4DJ／立花慎之介／寺島惇太／nonoc／Happy Around! from D4DJ／松永依織／MYTH & ROID／峯田茉優

＜9月17日（日）＞
i☆Ris／angela／小原莉子／swing,sing／鈴木このみ／スピラ・スピカ／SERRA／寺島拓篤／凪原涼菜／南條愛乃／畠中祐／Who-ya Extended／FLOW／前島麻由／ライブレボルト／ラブライブ！虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会＜大西亜玖璃（上原歩夢役）、相良茉優（中須かすみ役）、林鼓子（優木せつ菜役）＞／Liyuu

主催 / 企画制作：ナガノアニエラフェスタ2023実行委員会