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REPORT

2023.10.05

七海ひろき、ライブツアー<HIROKI NANAMI One-man LIVE773“DAYLIGHT”>でファンと共に迎えた “新たな一歩への夜明け”。

七海ひろき、ライブツアー<HIROKI NANAMI One-man LIVE773“DAYLIGHT”>でファンと共に迎えた “新たな一歩への夜明け”。

七海ひろきがアーティストとして、また、役者・声優という表現者としても大きく変貌を遂げてきたこの4年という時間が詰まった今回のライブツアー<HIROKI NANAMI One-man LIVE773“DAYLIGHT”>。そこで見たのは、ファンと七海との心の距離の近さと熱さ、そして共に迎えた“新たな一歩への夜明け”だった。

PHOTOGRAPHY BY 高田真希子
TEXT BY えびさわなち

4年前の、同じ場所でのライブからの進化を見せた七海ひろき

開演を待つ会場に主役・七海ひろきの声が響く。開演前映像での「声出しのできるライブを全力で楽しもう」と弾む声に、オーディエンスから拍手が湧いた。そして七海の登場を待つようにSEが流れ出し、まるで夜明けを待つ時間のような静けさと期待とが滲む音をバンドが紡ぐ。ピアノの旋律とシトリングスの音がゆっくりと空を明るくしていく様を感じさせれば、かつしかシンフォニーヒルズに爽快な時間の訪れを知らせるように『林檎の花』が鳴り出す。

躍動するピアノの旋律と鼓動を逸らせるドラムのビートが印象的なアッパーチューンに会場の熱はいきなり急上昇!本人の後方に設置されたビジョンにMVと歌詞が映し出され、観客も声を上げた。血潮迸る1曲のあとには「START!!」、そして七海主演ドラマ「合コンに行ったら女がいなかった話」の主題歌だった「HEART BEAT(七海ひろき Solo ver.)」が響くと、会場はピンクのペンライトに染められる。「Na-na-na-na-na…」と会場一体で歌い上げると、右へ左へと一緒に腕を振り、笑顔を見せる七海。その表情とピースフルでハッピーな楽曲に、観客もみんな笑顔になった。

「もうすでに暑くない?」と七海。「あつーい!」と応えるオーディエンス。この日のライブは会場のみならず生配信でも多くのファンと共に楽しめるようになっていた。会場だけでなく、どこで観ていようとも、ライブを一緒に楽しめることを喜ぶ七海は「今日、遠くから来てくれた人は?」と声をかけると「北海道!」といった声に混じり「上海!」「香港!」の声も!そんな声に七海も「日本各地から、そして世界からも来てくれているからね。これは楽しむしかないよ。イェーイ!」と嬉しさを隠せない。今回の会場であるかつしかシンフォニーヒルズは2019年に『GALAXY』のライブ<One-man LIVE773“GALAXY”>を開催した場所でもある。4年ぶりに帰ってきたことを語りかけると会場から「おかえりー!」の声。「ただいまー!」と大きく手を振る七海。今回のツアーで一番、成長したのはしゃべりながらさりげなく水を飲めるようになったのだと胸を張る。「かわいい!」と声が上がると「みんなのほうがかわいいよ」と返し、歓声を浴びる姿も微笑ましく、ファンと七海との距離の近さを感じさせる場面だった。

一体感での「RUN」。七海ひろきのライブはファンと共に作るもの

暫し観客との語らいの時間を過ごしたあとに鳴り出したのは壮大かつファンタジックなゴシックロック「FATE」だ。まるで楽曲の物語の主人公となったように力強く伸びやかな歌を響かせる七海に向けたれた客席の光の海が揺れる。続けて大人な雰囲気たっぷりに歌い上げた「もう一度…」は切なさの滲む1曲。じっと聴き入るファンの姿が印象的だった。

「今回“DAYLIGHT”というライブと、10月に発売する2ndアルバム『DAYLIGHT』のテーマは夜明け。みんなと一緒に、最高に明るい気持ちになりたい、と夜明けをテーマに作ってきたんだけど、その中にもかなりロックな楽曲がいっぱいあります。だから今回の衣装もロックスタイルです!」とシルバーの皮ジャケに目を引く赤の差し色が入った衣装を見せたいとばかりにステージ中央でくるりと回ってみせる。「かわいい!」「かっこいい!」のどちらの声も上がる会場に、「どっちも嬉しいけど、“かっこいい!”はめちゃめちゃ嬉しい!ありがとう!」と七海は腕を高く上げた。「ここからアルバム『DAYLIGHT』から3曲続けてお届けする」という七海は3曲目に歌う「RUN」について紹介。「七海ひろき物語」として作詞をしたというこの曲でオーディエンスと振りの練習をし、さらにこの日の「RUN」のペンライトの色を決めることに。会場の声に耳を傾ける七海から「白にしまーす!」と発表もあり、本題のアルバム収録の新曲コーナーへ。まずは「Micro Universe」。歌うようなベースラインと唸りを上げるギターが力強いピアノの音と共に駆け上がるアッパーチューンで、ペンライトがカラフルに会場を染める。熱く力強いロックンロールが『DAYLIGHT』の持つ“夜明け”というカラーを強く感じさせた。続く「Starting Over」もパワフルなビートが聴く者を席捲していく1曲。歌声に導かれるように高く上げられた拳。強いメッセージで綴られたドラマチックでエモーショナルな1曲は会場に熱風を巻き起こしていく。そして「RUN」。「一緒にいくよ!」と歌い出す七海に「Hey!!」と大合唱が重なる。白一色に染められたフロアが大きな熱の塊となり、その一体感熱気で包んでいった。「歌詞がこれまでの自分のことというのもあったので、ちょっと感慨深く思いながら、みんなとこの時間を最高に楽しもうと思って歌った!」と笑顔を見せた七海だった。

次ページ:ツアー“DAYLIGHT”は、七海の未来が幕を開けるライブ

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