TVアニメ『デッドマウント・デスプレイ』第2クールOPテーマ＋くらりちゃんテーマソング＋WWWシリーズ新作をコンパイル！水瀬いのり、ニューシングル「スクラップアート」は充実の1枚に。

栁舘周平との“WWW”シリーズが描く出会いの神秘、そしてツアーの挑戦に向けて

――もう1曲、「While We Walk」は、表題曲「スクラップアート」と同じく栁舘周平さんが作詞・作曲・編曲を担当。しかも2017年の「Winter Wonder Wander」、2020年の「Well Wishing Word」に続く、ファンからは通称“WWW”と呼ばれている楽曲シリーズの第3弾となります。

水瀬　栁舘さんとは「Winter Wonder Wander」で初めてご一緒して、「Well Wishing Word」という楽曲が出来上がったときにシリーズになったのですが、その第3弾を作ろうというお話は、私も前からうっすら聞いていたんです。でも、柳館さんとしても“WWW”シリーズの楽曲を書くにはタイミングが必要で、お任せしていたんですね。そうしたら今回、「スクラップアート」もあるなかで、「作れそう」というご連絡をいただいて、このシングルの中で表現していただく流れになりました。

――運命の出会いを描いた「Winter Wonder Wander」、今生の別れだったとしてもまた会えることを約束する「Well Wishing Word」に続いて、この楽曲は歌詞に“生命のリレー”とあるように“生”そのものの奇跡や神秘を感じさせる内容になっています。

水瀬　そうなんです。“⽣まれた⽇のことを何か憶えている？”という歌詞から始まって、メロディはファンタジックで、途中で3拍子になったりして優雅な曲調なんですけど、すごく考えさせられるメッセージ性もあって、これまでの2曲がなければ表現できなかった楽曲になっていると思います。コーラスや合いの手の部分に過去の2曲のフレーズが入っていたりもするので、私も歌っていてすごくグッときましたし、組曲というか今までの集大成という感じがしました。楽曲を制作していた時期は、私の周りでも、栁舘さんの周りでも、色んなことが起こっていて、レコーディングのときはそういう色々なものがフラッシュバックするなかで、すごく生きていることを実感できたし、ここまで来られて良かったなという思いもあって。最後のコーラスを録っているときに、栁舘さんが泣いていたんです。栁舘さんにとっては、「Winter Wonder Wander」が初めて作家として採用された楽曲だったらしくて、本当に出会えて良かったと思いますし、きっと出会うべくして出会えたんだろうなっていう運命をチーム全員で感じました。まさにそういう奇跡をこの3曲で表現してくれたんだと感じて、すごく幸せなレコーディングでした。

――栁舘さんは「Winter Wonder Wander」のアニメーションMVを1人で作り上げていましたし、この“WWW”シリーズはチームの皆さんにとっても大切な楽曲なんですね。

水瀬　はい。この楽曲のトラックダウンにも立ち会わさせていただいたのですが、そのときに、来られるメンバーだけでしたけど、みんなでご飯にも行ったんです。私はそういう場にご一緒するのことがあまり無いのですが、これまでの感謝と、これからも楽しみにしている気持ちをお伝えすることができて、とても素敵な日になりました。きっと深みが増すと思うので、過去の“WWW”シリーズと合わせて聴いていただけると嬉しいです。

――そんなシングルを引っ提げた全国ツアー“Inori Minase Live Tour 2023 SCRAP ART”が、9月17日の兵庫・ワールド記念ホールを皮切りに全6公演行われます。ツアーのキービジュアルの水瀬さん、今までにないビジュアルでびっくりしました。

水瀬　なんか悪そうでアウトローな感じですよね（笑）。

――だからこそ今回のツアーは、今までにないものを見せてくれる予感があるのですが。

水瀬　まさにその通りで、もちろん今までのツアーも、私の音楽というものを、バンドの皆さんやスタッフの皆さんの力を借りて私らしく表現してきた場所ではあるのですが、これまでは会場のみんなと一緒にライブを作り上げるのがコンセプトだったのに対して、今回は私たちの“ステージ上で完成させる音楽”を皆さんに届けることを心がけていて。なので視覚的にも楽曲を具現化できるようなパフォーマンスをできればと思い、今リハーサルを頑張っているところです。きっと普段、皆さんが家で聴いたり、友達とカラオケで歌っているときには想像できなかったような楽曲の景色が、バンドメンバーの皆さんを含めて表現できるんじゃないかと思っています。

――それとラジオ番組、文化放送「⽔瀬いのり MELODY FLAG」初の公開録音イベントが、水瀬さんの誕生日当日になる12月2日に神奈川・パシフィコ横浜国立大ホールで開催決定しています。まもなく放送8年目を迎える長寿番組になっていますが、ご自身にとってどんな場所になっていますか？

水瀬　それこそラジオを始めた当初はすごく緊張していて、自分がアルバイトもしたことのない世間知らずだったこともあって、「何か失礼なことをナチュラルに言っていないかな？」とか「放送禁止になったらどうしよう？」みたいに考えてしまって、怯えながら恐る恐るしゃべっていたんですけど（笑）、自分の素で喋れる空間になってからは、毎週、日記に書くほどのことでもないようなラフなお話をできる場所になりました。私はあまりメモを取って話すタイプではなくて、その場で思い出したことを「そういえば……」くらいの感じで、本当に友達と話しているような感覚で話しているので、公開録音でもいつも通り、気負わず、「MELODY FLAG」らしいおしゃべりができたらいいなと思っています。初の公開録音、そして私の誕生日という記念すべき日になるので、皆さん祝いに来てくださると嬉しいです。

●リリース情報
12th Single
「スクラップアート」
9月13日発売

■mora
通常／配信リンクはこちら